ミツヒデ様、寺をお継ぎになられる

栄吉

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五話

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ミツヒデ様の隣にいるヒデヨシ様が、クスッと笑う。
それを見逃さなかったミツヒデ様が、ヒデヨシ様の方をお向きになられました。

すると、

「オヤカタさまが、話をしているときに余所見をするでない、ミツヒデ」

と、アイコさまの甲高い声が響き渡りました。

こういう席にアイコさまが居られるのは珍しい。確実にヒデヨシ様が居られるからでしょう。

アイコさまは、何故か、ヒデヨシ様だけを可愛がられます。同じお腹を痛めた子だと云うのに…


「申し訳ありません」

ミツヒデ様が、仰る。


ヒデヨシ様は、すでに澄ました顔をしています。相変わらず変わり身がお早い。


他の弟子達の間では、ミツヒデ様はできの悪い息子、ヒデヨシ様は優秀な息子と、噂するものたちも居ります。


誰も、ミツヒデ様とヒデヨシ様の本質を見抜けないようでございます。




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