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「はぁ……」
朝の出来事から俺は逃げるように教室に入り、着いた途端、ため息を1つ。
自分の席に着くと机にへばりつくように項垂れる。
そうしていたら、俺に話しかけてきた人物がいた。
「どうしたの?勇気」
「……薫か」
薫。
勇気と一緒で幼なじみの女の子。
俺が机に項垂れてるのを見て話しかけて来たらしい。
「なんでもない……」
「ならいいけど……」
薫は誰に対しても優しくて、顔も可愛いし、料理も上手いので、だからなのか同性でも異性でも好かれる。
俺は当たり前だが薫には勇気の事好きだとは言ってはいない。
男が男が好きだなんて言ったらきっと引かれてしまう……そう思うからだ。
「はぁ……」
またため息をつく。
唯一の救いがここに勇気がいないことだ。
勇気とは別クラスの為だ。
1日中勇気の事が気になってしまうだろうから本当に別クラスで良かったと思う。
そんな事考えていたらホームルームが始まった……俺は考えを消すために授業に集中する。
そして授業が終わり昼休みに入った。
俺は授業に使った教科書やノートを片付けていた時だった。
「翔、昼飯一緒に食べようぜー!」
いつものように勇気が昼飯を一緒に食べようと俺を誘ってきたので鞄から弁当を出して勇気の所へと向かう。
勇気は売店でパンを買い、いつものように屋上へと上がる。
屋上には2組の恐らく男女のペアなのでカップルがお昼を食べていた。
いつもながらこの空間に勇気と来るのは恥ずかしいな……と思っていたがなんだかんだで勇気とお昼を共にするのが嬉しいので誘いは断れないでいた。
2人で良さげな場所に座り、さっそく俺は持ってきたお弁当を広げると、いつもながら勇気が俺のお弁当を覗き込んで来た。
「いつも思うんだが翔の弁当美味そうだよな。お前が作ってるんだっけ?」
「あぁ、まあな」
「なぁ、ずっと思ってたんだけど……翔が作る弁当食べてみたいんだけど」
いきなりそう言われ俺は迷ったが、まぁ勇気相手ならいいかと思い、1番自信作の唐揚げをあげると勇気は、ぱぁと笑顔になり唐揚げを食べ始めた。
「うめぇ!!冷めてるのにうめぇなこの唐揚げ!」
「そ、そうか?」
「おぅ……やっぱり翔って料理上手いよなぁ……すぐにでもお嫁に行けるぜ?」
そう勇気に言われ、俺は勇気のお嫁でも悪くないなと思ってしまい、気づいたら顔が熱くなった。
恐らく今の俺は顔が真っ赤だろう……。
「馬鹿!!俺は男なんだからお嫁とか言うなよ!」
「ごめんごめん」
勇気は謝って来たので俺は一旦落ち着かせるために深呼吸を1つしてお弁当を食べ始め、それを見た勇気も売店で買ったパンを食べ始めた。
その後は他愛のない話をしなかまらお昼ご飯を食べ終わり時間を見るとまだ次の授業にはまだ時間があった。
どうするかなぁと思っていたら、勇気がいきなり手を掴み、屋上の隅に移動した。
「勇気?」
「なぁ……さっきのお嫁の時の話の時、なんで顔を赤くしたんだ?」
「なっなんでって……それは……」
勇気に言われ、言えるわけない……勇気のお嫁でもいいと思ったことなんて。
俺がなかなか言わないでいると翔は俺の顎掴み、持ち上げると勇気の顔が目の前に広がり、俺はまたしても顔が熱くなった。
「あー……やっぱりもう我慢出来ねぇや」
「へ?……しょ……んぅ!?」
何が起きたのか俺は理解するのに時間が掛かった。
勇気の顔は更に近くになっていて唇にはしっとりとした感触でキスされてるのに気付く。
慌てて離れようとしたら、勇気は俺を壁に押し付け、更に深くキスしてきた。
勇気はようやく唇を離すと俺は勇気の顔を見ながら固まってしまった。
「俺……翔の事好きだ。友情の好きじゃなくて、ちゃんと純愛の好きだ」
朝の出来事から俺は逃げるように教室に入り、着いた途端、ため息を1つ。
自分の席に着くと机にへばりつくように項垂れる。
そうしていたら、俺に話しかけてきた人物がいた。
「どうしたの?勇気」
「……薫か」
薫。
勇気と一緒で幼なじみの女の子。
俺が机に項垂れてるのを見て話しかけて来たらしい。
「なんでもない……」
「ならいいけど……」
薫は誰に対しても優しくて、顔も可愛いし、料理も上手いので、だからなのか同性でも異性でも好かれる。
俺は当たり前だが薫には勇気の事好きだとは言ってはいない。
男が男が好きだなんて言ったらきっと引かれてしまう……そう思うからだ。
「はぁ……」
またため息をつく。
唯一の救いがここに勇気がいないことだ。
勇気とは別クラスの為だ。
1日中勇気の事が気になってしまうだろうから本当に別クラスで良かったと思う。
そんな事考えていたらホームルームが始まった……俺は考えを消すために授業に集中する。
そして授業が終わり昼休みに入った。
俺は授業に使った教科書やノートを片付けていた時だった。
「翔、昼飯一緒に食べようぜー!」
いつものように勇気が昼飯を一緒に食べようと俺を誘ってきたので鞄から弁当を出して勇気の所へと向かう。
勇気は売店でパンを買い、いつものように屋上へと上がる。
屋上には2組の恐らく男女のペアなのでカップルがお昼を食べていた。
いつもながらこの空間に勇気と来るのは恥ずかしいな……と思っていたがなんだかんだで勇気とお昼を共にするのが嬉しいので誘いは断れないでいた。
2人で良さげな場所に座り、さっそく俺は持ってきたお弁当を広げると、いつもながら勇気が俺のお弁当を覗き込んで来た。
「いつも思うんだが翔の弁当美味そうだよな。お前が作ってるんだっけ?」
「あぁ、まあな」
「なぁ、ずっと思ってたんだけど……翔が作る弁当食べてみたいんだけど」
いきなりそう言われ俺は迷ったが、まぁ勇気相手ならいいかと思い、1番自信作の唐揚げをあげると勇気は、ぱぁと笑顔になり唐揚げを食べ始めた。
「うめぇ!!冷めてるのにうめぇなこの唐揚げ!」
「そ、そうか?」
「おぅ……やっぱり翔って料理上手いよなぁ……すぐにでもお嫁に行けるぜ?」
そう勇気に言われ、俺は勇気のお嫁でも悪くないなと思ってしまい、気づいたら顔が熱くなった。
恐らく今の俺は顔が真っ赤だろう……。
「馬鹿!!俺は男なんだからお嫁とか言うなよ!」
「ごめんごめん」
勇気は謝って来たので俺は一旦落ち着かせるために深呼吸を1つしてお弁当を食べ始め、それを見た勇気も売店で買ったパンを食べ始めた。
その後は他愛のない話をしなかまらお昼ご飯を食べ終わり時間を見るとまだ次の授業にはまだ時間があった。
どうするかなぁと思っていたら、勇気がいきなり手を掴み、屋上の隅に移動した。
「勇気?」
「なぁ……さっきのお嫁の時の話の時、なんで顔を赤くしたんだ?」
「なっなんでって……それは……」
勇気に言われ、言えるわけない……勇気のお嫁でもいいと思ったことなんて。
俺がなかなか言わないでいると翔は俺の顎掴み、持ち上げると勇気の顔が目の前に広がり、俺はまたしても顔が熱くなった。
「あー……やっぱりもう我慢出来ねぇや」
「へ?……しょ……んぅ!?」
何が起きたのか俺は理解するのに時間が掛かった。
勇気の顔は更に近くになっていて唇にはしっとりとした感触でキスされてるのに気付く。
慌てて離れようとしたら、勇気は俺を壁に押し付け、更に深くキスしてきた。
勇気はようやく唇を離すと俺は勇気の顔を見ながら固まってしまった。
「俺……翔の事好きだ。友情の好きじゃなくて、ちゃんと純愛の好きだ」
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