厄災の姫と魔銃使い:リメイク

星華 彩二魔

文字の大きさ
199 / 280
第七部 三章「信じる者」

「欲する者」

しおりを挟む
 エリーは困惑と眉をひそめていた。
 自分の席は上質な素材で仕上げられた赤と金のソファー。触り心地は普段とは比べ物にならない分、あまり触れない物のせいか居心地が悪く思えてしまう。
 ソファーだけではなく、周囲の家具にも目を向けては顔をしかめてしまう。
 どれもこれも、一般人が手にする事が困難とも思える。棚も、それに置かれている宝石を飾った壺も、敷かれている絨毯も、天井から室内を照らすシャンデリアも。見ているだけで空気と気分が重くなってゆく。
 綺麗なのに、そう心の底から思えない空間。物の価値などわからないが、この空間から早く抜け出したいという気持ちはあった。
 だが、そうできない理由もある。

「……」

 エリーは少し後ろにへと視線を傾けた。
 ソファーの後ろでは顔を合わせようとしないネアがたたずんでいる。
 いつもなら隣にいてもおかしくないはずなのだが、後ろにつくのみで会話すら交わそうとしない。
 最初に目覚めたのはこのソファーの上。それからずっとだ。
 彼女に聞きたい事は多々あるのだが、その様子にエリーはなかなか声がかけられず、渋々前にへと向き直る。
 透明とガラスでできたテーブルを挟み、対面した席には一人の男がこちらを機嫌良さそうに眺めている。
 金の短髪と、歳は三十を超えた様子で、まだ若さを感じられる。

「さすがは、一流の情報屋のネアだ。ここまで要望にしっかり応えるとはな」

 ネアを褒める男。だが、ネアは仏頂面で嬉しさなど全くなく、「それはどうも……」と、ぼそっと呟き返す。
 ようやく言葉を発したため、エリーはやっとの思いでネアに問いかけた。

「……あの、ネアさん。これはどういう事なんですか? ……クロトさんたちは? それに、この人は?」

 なんとなくの直感から近くにクロトはいないと悟る。
 だが、ネアはクロトの事には触れず、二つ目の質問にだけは答えた。

「レガルの貴族。……この屋敷の主であるレジット・シュトールよ。個人的には、覚えてほしくない名だわ」

 最後は小言で悪態を吐く。
 エリーはどういう意味かと首を傾け、再度レジットを見直す。
 彼の貴族らしい身なりで、どこかなるほどと納得できた。
 赤と金のコートは周囲に馴染み違和感がない。
 そう思えた直後、レジットは席を立ち、ずいっとエリーに顔を寄せた。
 突然の事にエリーは目を見開き、その星の瞳をまじまじと観察される。

「これが、あの【厄災の姫】か。……噂通り……いや、それ以上だ。素晴らしい」

 賞賛されるも戸惑う事しかできず、何故褒められているのかすら理解できない。
 驚いた様にレジットは鼻で笑ってから近すぎた顔を離し席に戻った。

「驚かせてしまってすまないね。会えて光栄だよ姫君。……それと、急にそんな殺気を飛ばさないでもらおうか? ――

 声を少し低くし、レジットはエリーの奥にいるネアに微笑を浮かべる。
 エリーの背には、ビリビリとした緊迫とした空気が漂っていた。後ろを振り向かなくてもわかる。ネアの圧に緊張でエリーの肩が上がった。
 当の本人であるネアは、レジットに殺意のある鋭い眼光を飛ばしていた。
 普通の男なら、ネアのその圧に腰が砕けるのだが、このレジットは余裕としている。
 すぐにネアも圧を緩めて、詫びる様に頭をわずかに傾ける。

「レディの扱いには気を付けてほしいものだわ。……それだけよ」

「それだけ……ねぇ。まあ、いいか。こちらとしては気分が良いのでな。今のはなかった事にしてやるさ」

 ……おかしい。
 ネアがここまで男性の前で下手に出ているのは違和感でしかない。相手の立場もあるのかもしれないが、このネアの態度にはエリーですらおかしいと感じてしまう。
 
「ずっと見てみたかった……。この世のものとは思えない、星の瞳」

 エリーを見るなり、レジットはまるで飾られた美術品でも見るかの様。その視線には不穏を感じる。
 話からして、目の前の男はこちらの素性を知っている。知っていて尚、この人間は恐怖の念を一切抱いていない。この瞳と、【厄災の姫】がどういうものか本当に知っているのかとすら疑いたくなる。
 
「……私に、なんの用ですか?」

 思わず警戒の眼差しを返す。
 当然の質問に、レジットはまたしても鼻で笑ってから応答。

「――姫には、好きなものはあるかい?」

「……? 好きな、もの?」

 思わず言葉を詰まらせた。
 
「私はとても珍しいものが好きでね。この部屋にあるものなどとは違う。この世に一つと思える、唯一無二なものがあれば欲が溢れてしまう」

「どういう意味ですか?」

「姫。私はキミが欲しいのだよ。その美しき星の瞳を宿した姫をね。なんなら、時がくれば娶りたいとも思っている。姫は正に、芸術そのものだからね」

 エリーの背筋を酷い寒気が襲う。
 
「もちろん、姫は丁重にもてなそう。わざわざ素性を隠しながら無理な旅などする必要はない。姫はただ、この屋敷で安全に過ごすといいよ。その瞳が傷ついてしまってはいけないからね」

 一見、快く身を引き取るというものなのだが、とてもそれが信じられない。
 それはレジットのエリーを見る目だけでも理解できた。
 レジットの目は人を見る目ではなく、物として見ている様にも見えた。
 エリーはレジットにとって、そこらの美術品と変わらない。物としてでしか思っていないという視線に、落胆を抱く。
 ふと、クロトも自分を道具とハッキリ言ってきたのを思い出すが、それとはまた別のものだ。
 クロトには信頼できる安心感があるからだ。

「そういうわけで、これまでの事は忘れて――」

「――お断りします」

 悠々と語っていたレジットが無意識に言葉を止めた。
 少女から返ってきたのは、せめてもの謝罪としてわずかに頭を下げ、提案を呑まないというもの。
 何故否定したのかわからない様子で固まったレジットをエリーはその目でまっすぐ見つめた。

「私には一緒にいると約束した人がいますので、その人と離れるわけにはいきません。なので、すいません」

 レジットは目を見開く。
 エリーの星の瞳は、彼女の意志と同化でもしているのか、曇りのない澄んだ様で際立っている。
 更に輝きを増した宝石の如く、それを目にして引き下がれる欲をレジットは持ち合わせていない。
 より一層欲を掻き立てられる。

「ははっ。それは無理だよ姫。……情報屋」

 呼ばれたネアはピクリと反応した。

「何かしら?」

「いや。姫と共にいた輩どもは、彼女を取り戻しに来ると思うか?」

 これはクロトとイロハの事だ。
 ネアは迷う事もなく、彼らが取るであろう行動を言い放つ。

「必ず来るかと。それなりに黙らせたつもりだけど、それで諦めるくらいなら最初っからこの子と一緒になんていないわよ。……そちらにはその覚悟があるのかしらね?」

「私を誰だと思っている? そのためにお前には色々調達してもらったからな」

 レジットは席を立つと、片腕を払ってネアに命じる。

「ならば、来たその輩どもを排除すればいい。そうすれば姫は私のもの。お前なら、その程度容易いだろう? ――異端者」

 静かに、ネアは握りこぶしを作り、堪えた様子を表情に出さず、

「わかってるわよ。……そのために私はいるし、アイツらは私よりも弱いんだから」

 冷めた口調で自分と他者の力量の差を断言する。
 この返しにエリーは困惑とネアを見上げる。会話の流れから、ネアはクロトたちが此処に来れば戦うつもりだ。
 これまでの事を思い返しても、ネアがその選択を選ぶなどあり得ない。そうエリーは思っていたのだから。

「そこは頼りになるな。そういう事だ姫。まぁ、叶わぬ願いは早々に諦めるべきだよ」







 部屋を固く閉ざし、扉の前には二人ほどの見張りが置かれた。
 扉は一つしかなく、エリーは部屋から出る事を禁じられる。
 少女一人を残し、レジットは見張りに命令を下していた。

「姫をけして出すなよ? なにかあれば使用人を連れてこさせろ」

「招致しました」

 見張りは当然のように命令を受ける。
 この屋敷にいる者は全てレジットの言いなりだ。少しの失態で彼らは物の様に排除されるのだから。
 ネアはレジットに付き添いながらその部屋を後にする。
 長い通路。片方は壁と扉。もう片方は外を眺める事の出来るガラス張り。
 月は天にへと上り、すっかり夜更けである。
 そんな空を見ていると、あれからどれだけ時間が経過したかがよく理解できた。

「いやぁ。私はとても運が良い。まさか、お前が【厄災の姫】と繋がりがあっとはな。まず姫が生きていた事すら耳を疑ったものだ。クレイディアントは崩壊し無様な有様。そこから生還していたなど……」

「……」

「感謝はしているよ。あの瞳は直で見て手に入れたいと思っていた。最初は剥製として永久保存するつもりだった。老いていく姿などあの瞳には似合わないからなぁ。だが感情のあるあの瞳も惜しい……」

「……」

「……ああ、それとだなぁ」

 ピタリと、レジットは語りながらいた歩みを止める。
 振り向くと同時に腕を払い、彼の手の甲はネアの白い肌を強く叩いた。
 ネアの足元は微動だにしない。叩かれた頬のみが赤みを帯び、涼し気と冷めた目だけがレジットを見る。
 レジットはその態度に思わず舌打ちをする。

「異端者が……。あまり私の気に障る言動をするなよ? 瞳は価値あるだろうに、目つきと態度は気に入らない。主人に対して躾のなっていない獣には手を焼くものだ」

「私は依頼でやっただけよ。……本当ならアンタなんかに従いたくもない。でも――」

 思うところがあるのか、ネアは言葉を詰まらせる。
 少しの弱みを見つければ、レジットは口元を歪めて不気味に笑う。

「ああ……、わかっている。わかっているとも。……だろぉ?」

「……っ」

「女だけの隠れ村。本当に実在していたとは驚きだったよ。だが不用心だなぁ。街中を出歩いて目を付けられたのだからなぁ」

 ネアは堪えた表情で顔を逸らす。
 その表情が見たかったのか、更に話を続ける。

「最初は適当に売れる容姿と思ってな。拉致してみれば片方が簡単に口を割って、そしてお前に辿り着いた。あの有名な情報屋を手駒にすれば、それなりの働きをすると。それも中途半端な半魔だ。これは使えると思ったわけだよ」

「……あの子たちは、運が悪かっただけよ。アンタなんかに目を付けられて。あの子たちだって村のために頑張ってるの。アンタみたいな男が怖くても、無理して頑張ってるのっ。それなのに……。頼まれた魔界から必要な物も取ってきた。エリーちゃんだって……っ。もうじゅうぶんでしょ!? これ以上、アンタの都合で村の子たちを巻き込まないで! いつまでも村の外になんて出してられないの!」

「そうだなぁ。今お前に任せている姫を盗もうとしている輩どもを始末できれば、考慮してやってもいいぞ?」

「ちょ……ッ。せめてだけでも解放してあげて! それくらいはできるでしょ!?」

「それが主人に対する言葉か? お前のような異端者は信用できないところがあるからなぁ。彼女たちは保険だ。それすらできないのなら、彼女たちにはもう価値がない。養う理由もないからな。その時は……言うまでもなくわかってるだろう?」

 その先は容易に理解できた。
 刹那、紫電が走り、レジットに向け鋭い拳が襲う。
 しかし、それは寸でで止まり、彼を殴りつける事すら叶わなかった。
 届きそうな拳を唇を噛みしめながら堪えたネアは、噴火しそうな怒りを押し殺す。

「……わかってる、わよ。邪魔なアイツらが来たら諦めさせればいいんでしょ? いいわよ、やってやるわよ。不死身だろうが何だろうが、完膚なきまでにへし折る。それであの子たちが救えるなら、私はなんだってしてやるっ」


 拳を下げ、ネアは瞬時にその場から姿を消す。
 最後にレジットがこちらに向け薄ら笑いを浮かべていた事が脳裏に焼き付いて離れない。
 男は嫌いだ。その考えが頭の中を幾度も駆け抜け、酷い嫌悪感に苛まれる。
 疾走の最中に沸き上がる憤怒に紛れ、ネアは喉を締め付けられる感覚を得ながら言葉を漏らす。

「嫌い……嫌い……。誰か……、誰かあの子たちを……エリーちゃんを………………助けてよ……っ」

 泣き言だったかもしれない。
 そう助けを求めても、ネアの選んでしまった道には誰もいない。
 自分で選んだ道だ。誰にも頼らず、自分で終わらせると……。
 狭く、細く、今にも崩れてしまいそうな歪な道を、ネアはただ進む。 
 その先で道が途絶えていようと、ネアはただ進み続けるしかできない。
 脳裏にふと、一人の人物が浮かぶ。
 どうしようもない時に、何故か頼ってしまうような存在が、淡い様で。
 だが、ネアはその存在に嫌悪を向けた。
 
「アンタと私は違う。だから――」
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

空っぽの私は嘘恋で満たされる

井藤 美樹
青春
【本編完結済みです】  私は彼に出会い恋をした。初恋だった。  でもその初恋は、死んでから知ったもの。  成就することは絶対にない、初恋。  奇跡のおかげで、私は仮初めの時間を生きている。限られた時間内でしか、私は私を保てない。  そんな私が、告白なんて出来ないでしょ。そもそも、住む世界が違うからね。  だから、代わりに私は君にこの言葉を告げるわ。最高の笑顔でね。 「ありがとう」って。  心の中で「大好き」って告げながら。  ありきたりなことしか言えないけど、君に会えて、本当に私は幸せだった。空っぽだった私を君は満たしてくれた。  これは、最後まで君に嘘を突き通すことを選んだ、私の物語。  そして、私の嘘を知らずに、世間知らずの女の子に付き合ってくれた、心優しい君の物語。

沢田くんはおしゃべり

ゆづ
青春
第13回ドリーム大賞奨励賞受賞✨ありがとうございました!! 【あらすじ】 空気を読む力が高まりすぎて、他人の心の声が聞こえるようになってしまった普通の女の子、佐藤景子。 友達から地味だのモブだの心の中で言いたい放題言われているのに言い返せない悔しさの日々の中、景子の唯一の癒しは隣の席の男子、沢田空の心の声だった。 【佐藤さん、マジ天使】(心の声) 無口でほとんどしゃべらない沢田くんの心の声が、まさかの愛と笑いを巻き起こす! めちゃコミ女性向け漫画原作賞の優秀作品にノミネートされました✨ エブリスタでコメディートレンドランキング年間1位(ただし完結作品に限るッ!) エブリスタ→https://estar.jp/novels/25774848

異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました

黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。 彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。 戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。 現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと! 「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」 ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。 絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。 伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進! 迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る! これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー! 美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。 人生、逆転できないことなんて何もない!

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です

結城芙由奈@コミカライズ連載中
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】 私には婚約中の王子がいた。 ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。 そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。 次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。 目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。 名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。 ※他サイトでも投稿中

【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~

いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。 地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。 「――もう、草とだけ暮らせればいい」 絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。 やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる―― 「あなたの薬に、国を救ってほしい」 導かれるように再び王都へと向かうレイナ。 医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。 薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える―― これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。 ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

【番外編も完結】で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?

Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。 簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。 一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。 ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。 そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。 オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。 オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。 「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」 「はい?」 ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。 *--*--* 覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾ ★2/17 番外編を投稿することになりました。→完結しました! ★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓ このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。 第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」 第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」 第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」 どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ もしよかったら宜しくお願いしますね!

処理中です...