恋の御伽噺を異世界で

冬咲 椿

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第一章 【2人の兄編】

兄二人の愛撫 ※

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「俺と一緒に? 異論は認めないというが、俺が納得すると思うのか?」

「断るのでしたら今すぐにでも『嫌がるノエルを無理やり組み敷いた』父様と母様に報告します。さぞかし悲しがるでしょうね。自分の息子が血の分けた弟を襲った、なんて聞いたら」

「……つまり共犯になるってことか?」

「ええ。その通りです」

「……」

二人の兄は僕の意思を完全に無視して話を進めてしまってる。そもそも共犯とか、犯罪だって自覚してんじゃん。

この世界でもまだ成人してない弟に手を出すとか、どういう神経してるのやら。

というか、嫌われ者の僕がちょっとクッキーを作って渡しただけなのにどうしてここまで暴走するの!?

「レイヴ、ン兄さん……離して」

快感から抜けたばかり僕はうまく喋れず、途切れ途切れにも自身の言葉を紡いだ。

しかし兄さんは解放してはくれず、優しげな笑みを浮かべながら触れるだけのキスをした。

「大丈夫だ。ノエルはただ身を任せればいい。痛くしないようにするから安心しろ」

「ええ、初めはちょっと苦しいかもしれませんが……」

「やぁ……やだぁ」

僕は首を左右に動かしながらそういう。

しかしレイヴン兄さんはまだ優しげな表情と熱がこもる眼差しで僕を見つめる。

グレン兄さんはずっと真顔のままだが、どこか切羽詰まったようにいつもより息が荒い。

二人とも、今更“やめる”という選択肢はないらしい。

それでも僕は必死に首を横に振り続ける。だがその行為は、レイヴン兄さんが僕のものを再び舐め始めたことによって辞めざるおえなかった。

「んああっ! う、んん……あああっ!!」

「なるほど、先ずは一度イかせるわけですか。なら私はここを……」

僕がレイヴン兄さんの愛撫にあえいでいると、突如グレン兄さんが僕の胸に顔を近づける。そして、胸の先っぽを舐め始め、反対側を指でいじり始めた。

「やぁああああ!!! どっ、同時はっ、ダメェええ!!」

兄二人に与えられる快感が強く、頭も羅列もうまく回らない。

それでも二人は僕に刺激を与え続け……呆気なく果ててしまった。

僕の意思とは関係なく、体全身が痙攣を起こし、腰が浮く。僕のソレから放たれた白濁は、全てレイヴン兄さんの口の中へと収まって行く。

しばらくして僕の射精は終わったが、兄さんは一滴も残すまいと、尿道に残ったわずかな白濁をストローのように啜る。

最後にゴクリという喉を鳴らす音で兄さんたちの行為は終わりを告げた。
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