クルスの調べ

緋霧

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二章

第23話 パーシヴァル

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 あれから約1週間。
 私たちの前で言い争うようなことはないが、あの2人は未だいがみ合っているようだった。
 任務に支障をきたしているわけではないので、ガヴェインも何かあったであろうことは察しているようだが、口を挟まない。私たちにそれを聞いてくることもない。
 この任務も残すところあと3週間ほどなので、別にこのままでもいいっちゃいいのかもしれないしね。

 今日の任務は7時~15時。一番やりやすい時間だ。
 パーティー分けは、

 フィリオ、ベルナ、ニコラ、私
 パーシヴァル、アイゼン、エレン、リーゼロッテ

 気まずい2人が同じパーティーだが、今日は私は必ずその2人とは別になるので正直気が楽だ。
 2人はやはりあまり話をしない。まぁ、それでも任務はきっちりこなすし、必要があればちゃんと会話はするのでいいのだろう。
 今はちょうど昼時で、ニコラとアイゼンが休憩に入っている。そろそろ自分の番かな、そう思いながら私は横穴側で討伐を請け負っていた。

 その時、ワイバーンが2匹同時に現れた。

 速いスピードで通り抜けていくワイバーン2匹の頭上から、広範囲に水を降らせる。
 いつだかリーゼロッテがやった手法だが、何度かやってみた結果、ワイバーンはこれでこちらを標的として方向を変えることがわかった。
 2匹がこちらへと向かってくる。横穴側に1匹、反対側に1匹だ。

 フィリオとベルナが私たちの前へと出て、ワイバーンを待ち構える。
 その間、ワープリンクに後衛が背を向けることになるので、セスが私たちの後ろでワープリンク前の見張りを行う。
 向こう側はパーシヴァル、ガヴェインともにワイバーンを迎え撃つために崖側へと出てきていた。

 術師たちがワイバーンへと詠唱を開始する。

「詠唱をやめろ!!」

 突如、セスが叫んだ。
 何事かと振り返った先には、リザードマンが2匹いた。

「!!!!」

 そこから先の光景はいつまでも目に焼き付いて離れない。
 セスは現れたリザードマンを1人で足止めしようとしたが、その内の1匹が詠唱をしているエレン、リーゼロッテの方へとすさまじい速さで移動していってしまった。
 2人が気づいた時にはもうリザードマンは目前へ迫っていて、その刃をエレンへ向けて突き出していた。
 それを、パーシヴァルが庇った。
 エレンを突き飛ばした動作で、自分の守りがおろそかになったのだろう。リザードマンの刃がパーシヴァルの腹部を深々と貫いた。
 リザードマンはパーシヴァルを刺したその刃を引き抜き、近くで転がっていたままのエレンへと振り下ろす。
 それを阻止するようにセスが気を飛ばしてリザードマンのターゲットを自分へと変える。
 たぶん、セスは1匹を瞬殺してすぐにもう1匹の元へと駆けつけたのだろう。パーシヴァルを刺したリザードマンもあっという間に倒していた。

 ワイバーンはどうしたのか覚えていない。というか、私は何もできなかった。
 たぶん、フィリオとベルナが倒したんだと思う。
 向こう側のワイバーンも、きっとガヴェインが倒したのだろう。

 私は血の海に倒れて動かないパーシヴァルの元へと走った。
 本来ならば私たちはここから動いてはいけないのだろうけれども、そんなことに気を回す余裕はなかった。

「パーシヴァル!!パーシヴァル!!」

 エレンがパーシヴァルに縋りついて悲痛な叫びを上げている。
 パーシヴァルの意識はない。この前のフィリオの怪我とは比べ物にならないほどに出血をしている。
 セスは、パーシヴァルの前に跪いて傷を確認していたが、何もすることなく立ち上がった。

「セス、パーシヴァルを助けて!!」

 そんなセスを見て、エレンが泣き叫ぶ。

「俺にはもう、どうにもできない…」

 そう、静かに、しかし悔し気な表情で言った。

「うそ…だって、だってまだ息をしてるわ!!まだ生きてる!!」

「この出血量では、俺の手には負えない。すまない…」

「そんな…」

 嘘だ、嘘でしょ。
 パーシヴァルは死ぬってこと?
 さっきまで普通に動いていた。普通に喋っていたのに。

「今すぐ出血を止めたらだめなの?僕にしてくれたみたいに…」

 リザードマンに手を貫かれた時、セスは私にそうしてくれた。傷は治さなくとも出血さえ止められれば何とかなるのではないのだろうか?

「…治癒術は、怪我をした時と逆の工程を辿るんだ。出血を止めるだけとか、傷口を塞ぐだけということができない。皮膚や肉が裂け出血した怪我は、まずその失った血液を1から作り出してその後に傷口を塞ぐ。ここまでの出血だと、俺にはそれを上回って治癒することは…できない」

「……」

 あぁ、なるほど。だから治癒術は神力の消費が激しいのかな。って…そんなことを、聞きたいんじゃない。そんな絶望的なこと、聞きたくない。

「もう…ダメなの?どうしようもないの?パーシヴァル…家族がいるんでしょう…私には誰もいないのに…私は、死んでもよかったのに…!」

「エレン…」

 パーシヴァルに縋って泣くエレンを、リーゼロッテが抱きしめて泣いた。
 いつの間にかパーシヴァルの周りに全員が揃っている。アイゼンとニコラをベルナたちが呼んできたのだろう。

「すまない、俺の力不足だ…」

 セスがきつく目を閉じた。
 誰に、何と声をかけていいのかわからない。他のみんなも同様なのだろう。エレンとリーゼロッテのすすり泣く声だけが響いている。

 そしてパーシヴァルは、鼓動を止めた。

 パーシヴァルはいったん横穴へと運ばれ、ガヴェインが全員を横穴の前へと集めた。

「今回のことは、すべて俺の責任だ。他の誰のせいでもない」

 ガヴェインは第一声にそう言った。

「ワイバーン2匹にリザードマン2匹。今までになかったとは言え、状況としてありえない話ではなかったし、実際に今起こり得たことだ。だが俺がそれを想定していなかった。ワイバーンを対処する際は、こちら側の背後にも人員を配置しておくべきだった。俺の責任だ。すまない」

 そう言って頭を下げた。
 ワイバーン2匹とリザードマン2匹。一体誰がそれを予測できたというのか。
 そもそも、さっきガヴェインが言ったように今までリザードマンが2匹同時に出てきたことなんてなかった。なのになぜあのタイミングで。なぜワイバーンの対処で背後が手薄になっている時に限って。なぜ休憩で人員を欠いている時に限って。
 運が悪かった。タイミングが悪かった。ただ、それだけのこと。それだけのことで、大切な仲間の命が失われてしまった。

「誰の責任だとか追及するのはやめませんか。パーシヴァルだってそんなことを望んでいないだろうし、今僕たちがするべきことは残りの任務を無事に終えることだけです」

「その通りです。そんなことをしてもパーシヴァルは戻ってこない。誰かのせいだと言うのなら、それは全員の責任です。俺たちはこれ以上誰も失わないように尽力するしかない」

 フィリオとアイゼンが言う。
 言いたいことはわかる。実際その通りなんだとも思う。だが、それは綺麗事だ。パーシヴァルに命を救われたエレンも、パーシヴァルを救えなかったと自分を責めるセスも、この班の責任者であるガヴェインも、きっとそんな言葉で救われはしない。
 私は、前世で両親と弟を亡くした時そうだった。誰の言葉も、何の意味もなさなかった。
 私なんかよりももっと、目の前でその現実に直面した彼らの方がきっと辛いだろう。

「…全員、配置についてくれ。エレン、お前は休憩へ。そちらからも1人休憩に入るように」

 ガヴェインは2人の言葉に何かを返すことはなく、向こう側へと歩いて行った。

「僕、休憩に入るね」

 この時点でこちら側のメンバーで休憩に入っていないのは私とフィリオだけだった。だからあえて自分がエレンと一緒に休憩に入ることを宣言した。
 今のエレンには、何の言葉も意味をなさない。フィリオの慰めは酷だ。
 フィリオも意義を唱えなかったので、私はエレンと共に横穴へと入った。

 エレンは泣いている。
 ここにパーシヴァルもいるのだから、当然だろう。
 無理やり堪えないと、私も涙を流してしまいそうになる。でも今のエレンの前で私が泣くわけにはいかない。私は食事には手を付けず、ただ静かに時を過ごした。

「…私が死ねばよかった」

 不意にエレンが口を開いた。
 あぁ、それは私も家族を亡くした時に何十回、何百回と思ったことだ。

「私が死んだって悲しむ人はいないのに…。パーシヴァルには、悲しむ人がたくさんいる。小さい兄弟だって…ご両親だって…」

 エレンが死んでもパーシヴァルが死んでも、私たちが悲しむ。フィリオだったらそう言うだろう。でもそんな言葉は今のエレンは望んでいない。

「どうしてみんな私を責めないの…私のせいなのに…私のせいで、パーシヴァルは死んでしまったのに…!私が死ねばよかったのに…!」

 エレンの瞳から、ボロボロと涙が溢れてくる。
 見ているこちらも辛い。

「…僕はね、昔自分のせいで家族を全員亡くしたんだ。君とは状況が違うから君の気持ちがわかるなんて無責任なことは言わないけど、僕はその時、誰から何を言われても何の意味もなかった。たくさん泣いて、涙が枯れるまで泣いて、それでもまだ自分を責めることをやめられなかった。自分の周りには誰もいなくて、いっそこのまま死んでしまおうかと思ったけれどそんな勇気も出なかった」

 私の言葉を、エレンは何も言うことなくただ聞いていた。
 これは前世での話だ。色々と突っ込まれるとボロが出る。でも今のエレンはきっとそれを聞いてこない。そんな気がした。

「だから僕は現実から逃げた。現実から逃げて、それから何年か経って、やっとこれじゃいけないんだと現実に戻ってきた。戻ってきてよかったのかはまだわからない。大事な人ができたというわけでもない。でも、今こうして僕は現実を生きている。君も立ち直るまで時間がかかるかもしれない。もしかしたら死んでしまいたいと思うかもしれない。でも君の気持ちの片鱗を知っている僕はここにいる。だからいつだってたくさん泣いていいんだ」

 そう言いながら私は泣いていた。エレンも私の話を聞きながら泣いている。
 そうやって休憩の終わりまで2人で泣いて、一緒に外へ出た。
 横穴から出る時にエレンは、小さく「ありがとう」と私に言った。

 目を腫らして出てきた私とエレンを見て、なぜかニコラが泣いた。
 そんなニコラを見て、私もエレンもまた泣いた。
 エレンはそれでも向こう側に歩いて行くと、リーゼロッテと抱き合ってさらに泣いていた。
 その様子を皆が見ていたが、誰も何も言わなかった。

 交代時、パーシヴァルの死を知った4班メンバーのショックを隠しきれない表情と態度に、正直また泣きそうになってしまった。
 私たちはそんな4班に後を任せ、担架でパーシヴァルを慎重に運んだ。そのための担架がちゃんと用意されていることに少なからずショックを受けた。

 下山すると駐屯地は慌ただしくなった。
 ひとまずガヴェインの指示でパーシヴァルを安置所に運ぶ。

「誰か、あの時の状況を全部見ていた者はいないか?」

 ガヴェインが私たちに聞く。
 あの状況を客観的に見ていたのは恐らく私だけだろう。
 フィリオとベルナはワイバーンを相手にしていたし、エレンとリーゼロッテは目の前でパーシヴァルが倒れて状況把握ができたとは思えない。

「僕、見てました。たぶん、全部」

「そうか、シエルすまないがヴィクトール隊長の元へ一緒に来てくれないか」

「わかりました」

 それを説明しろと言うのか。
 できるだろうか、冷静に。

「セス、来れるか」

「…ああ」

 パーシヴァルの遺体の状況を確認していセスにガヴェインが声をかける。

「お前たちは風呂に入って休んでいい。夕食後に一度話をするから無理にでも夕食には来るように」

 そう言って安置所を後にしたガヴェインに私とセスも続く。
 ヴィクトールがいる場所までの道中、2人は口を開くことがなかった。
 重々しい空気に私の足も重くなる。

「失礼致します」

「…報告を聞こうか」

 執務室へ入るなりヴィクトールはすぐにそう言った。
 もうすでに誰かが報告したのだろうか、ある程度の状況は把握しているように見える。きっとそうなんだろうな。ずいぶんと慌ただしく人が動いていたし。

「はい。まずこちらのシエルから状況の一部始終を報告致します」

「なるほど。シエル、ゆっくりでいいから説明してくれ」

 私を見てヴィクトールが言う。
 真っ直ぐ射抜くように見つめられて、少し緊張する。

「リザードマンが出てきたところからですか?それともワイバーンが出てきたところからですか?」

「ワイバーンが出てきたところから頼む」

 ガヴェインに聞くとそう返って来た。そこからか。

 私はなるべくわかりやすいように説明をした。つもり。
 途中でガヴェインやセスがフォローもしてくれ、何とかヴィクトールへ報告を済ました。

「なるほど。状況はわかった。シエル、ご苦労だったな」

「いえ…」

 ヴィクトールが私を労う。
 緊張をしないように、上手く話せるようにとヴィクトールも配慮してくれていた。そのおかげで情報は正しく伝えられたと思う。

「セス、次はお前からの報告を聞こう」

「…パーシヴァルの死因は腎臓を損傷したことによる出血性ショック死。駆けつけた時にはもう意識がなく、俺の手には負えなかった」

「…腎臓か…。それは厳しいな。お前でなくとも、手に負えんだろう」

 腎臓を刺されたら致命的ということか。ヴィクトールの口ぶりからも、治癒術師次第でどうにかなったわけではなさそうだが。

「詠唱を必要とするヒューマでは無理だろうが、助けられる治癒術師も存在する」

「それは天族ということだろう。我々では無理と同等だ。騎士団には天族の治癒術師など在籍していない」

 セスはあの時、自分のせいで助けられなかったような言い方をしていたが、エレンのためにそう言ったのだろうか。

「なんであっても、俺はパーシヴァルを助けられなかった。その事実は変わらない」

「自分を責めるな。お前を3班に着任させた責任は俺にある」

「…誰がどう責任を取っても失われた命は戻らないんだ。次の治癒術師が決まっているなら早々に解任を求める」

「え…そんな!」

 セスの突然の解任希望に、私は思わず声を上げてしまった。
 全員の視線が私へと集まる。

「あ…す、すみません」

 セスとヴィクトールの話に割って入った形になってしまった。
 急いで2人へと頭を下げる。

「いや、構わない。シエル、お前は3班の一員としてどう考えている?」

 ヴィクトールにそう聞かれて私はセスを見た。
 セスは、真剣な表情で私を見ている。その表情からは心情が窺い知れない。

「僕たちは皆、セスを信頼しています。今までに何度も助けてもらったし、今回だってセスがいなかったら被害はもっと拡大していました。僕たちは…僕は、最後までセスにいて欲しいと思っています」

 私がそう言うと、セスは表情を変えることなく私から視線を外した。

「だ、そうだが?」

「仮に違う考えだとしても、シエルは俺の目の前でそれを言うような人間ではない」

 ごもっとも。そりゃそうだよ。本人を目の前にして解任を求めますなんて言えるか。思ってないけど。
 ここまで一緒にやってきたんだから最後まで一緒がいい。それは本心だ。
 私たちはパーシヴァルを失った。ここでセスがいなくなることだって、私たちからすれば失うことと同等だ。これ以上、仲間を失いたくない。

「なるほどな。まぁ、わかった。その件についてはまた後日改めて考える」

「ならばシエルはもう下がってもいいだろう?本来であればシエルに報告義務はない」

「ああ、そうだな。シエル、下がっていい。大変な時にすまなかったな」

 それは暗に、ここから先お前は邪魔だと言っているのだろう。
 仕方ない。仕方がないことだけど、少し悔しい。

「それでは、失礼します」

 私は3人の視線を受けつつ、執務室から出た。
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