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五章
追憶
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クルスの調べ。
それはアルディナに自死を禁じられた天族が自死を可能とするために、長年の研究を経て生み出された神術である。
神力に音を乗せることによって発動し、扉に触れている人間を肉体ごと消滅させるという性質を持つ。
自然に放出されていく神力に音を乗せるので、封力の首輪や呪術によって神力が封じられた状態でも使うことができ、召喚術に分類させるので自死にはあたらず魂も滅せられない。
扉とは触媒に陣を刻印したものを指し、術の発動と同時に消滅する。
天族は死後、アルディナの側近、クルスが奏でる笛の音に導かれてアルディナの元へ還る、と言われていることからこの名がつけられたのだという。
禁忌を犯す術にクルスの名を使うなど皮肉としか思えないが、天族自身はクルスの調べに導かれていると捉えることで、自死の罪悪感を減らしているようだ。
しかし、"神力に音を乗せる"という極めて難しい発動手順が必要なことにより、この術を使える人間は天族の中でもわずかしかいない。
これが後に知り得た、クルスの調べの概要である。
「あーあ…まさかこんな結果になるなんて…リリスに怒られちゃうな」
深いため息とともに肩を落とし、ローレンスが言った。
この時の俺には、なぜセスが口笛を吹いただけでシエルが砂のように崩れて死んでいったのか理解できていなかった。
クルスの調べという術の存在は聞いたことがあったが、自死ができない天族が自分を殺すための術、というだけの知識で、発動に何が必要なのかも、どう発動させるのかも全く知らなかった。天族が自分を殺すための術のはずなのに、なぜシエルを殺すことができたのかも、扉とやらが何なのかも分かっていなかった。
この時点で分かっていたのは、"セスがシエルを殺した"という事実のみだ。
俺は戦慄《せんりつ》した。
好いている女の命を、あの一瞬の判断で奪ったことに。
そりゃあ簡単じゃなかっただろう。苦渋の決断だったはずだ。そうしなければ俺たちのためにシエルが自分の命を絶っていたのも事実だ。
それが天族が生まれながらに強いられている"自死の禁止"という強迫観念の心理から来るものなのか、それとも単にシエルは俺のものだという独占欲の心理から来るものなのかは分からない。
分からないが、そのための扉とやらをあらかじめシエルに渡しておいて、実際それでシエルを殺したなんて。
狂ってるとしか思えなかった。
「なんてことをしてくれたのかな、セス君。クルスの調べでシエルちゃんを殺しちゃうなんて。おまけにミランダまで」
ローレンスがセスの大腿《だいたい》部の裂傷を強く踏みつけた。
「ぐああぁっ……!」
「これでミハイルを失うことになったらどうしてくれるんだよ」
「ぅああああああぁぁっ!!」
尖った靴の先が、傷口に埋め込まれる。
溢れた血液がローレンスの黒いブーツを濡らしていった。
「やめろ!! もう殺してやってくれ!」
苦痛を与えるためだけの残虐な行為に見ているこちらが耐えられず、俺は叫んだ。
シエルが来るまでの間でも、セスはかなり痛めつけられている。それでもシエルを助けられるかもしれないという、わずかな可能性を信じてあいつは耐えていた。
それが失われた今、きっともうあいつの心は折れている。
シエルに自死をさせるという目的が果たされなかった以上、ローレンスに俺たちを助ける義理もない。ならば早く楽にしてやってほしい。
もちろんシエルの本意ではないだろうが、このまま腹いせで苦痛を与え続けられるのもまた本意ではないはずだ。
そう思うのは、俺も狂ってしまったからだろうか。
「そういうわけにはいかないんだよね」
しかし無慈悲にもローレンスはそう告げて、セスの血を指で掬い取って舐めた。
唐突に視界が切り替わった。
俺からはそう思えた。
おそらく実際のところは、あれから幾分か経過している。
目に映るのは診療所の天井で、耳に届くのは誰かのすすり泣く声。
そちらの方を見ると、レクシーが横たわるセスの胸に顔を埋《うず》め、泣いていた。
「……レクシー」
ローレンスがセスの血を舐めた瞬間から今までの記憶がない。
忘却がないはずの俺の記憶が、失われている。
「ヨハン……」
レクシーが顔を上げて俺を見た。泣き腫らした目で俺を見て、震える声で俺の名を呼んだ。
俺もセスも、診療室の床に転がっていた。
レクシーが中へと引きずり込んだのだろうか、床には引きずったような血痕が残っている。
体を起こす。
ミランダに傷つけられた肩口には簡易的な処置が施されていた。
「お前が処置してくれたのか?」
そう聞きながら隣に横たわるセスの息を確かめる。
セスにも同様の処置が施されていた。
「…………」
息はあった。
セスにとって良かったのか悪かったのかは分からないが、まだ生きている。
なぜセスは生かされているのだろうか。
「どうして…シエルがいないの…」
俺の質問には答えず、レクシーが弱弱しく言った。
「…………」
「うぅっ……」
言葉を返さない俺の態度で察したのか、レクシーが再びセスの胸に顔を埋めて泣きじゃくった。
それを直視するのが辛くて、俺は逃げるように立ち上がった。
すぐに俺はセスの処置に取り掛かった。
セスはそれを望んではいないのではないか、そう思う気持ちもどこかにはあった。
だがきっとシエルはセスに生きて欲しいと願っているだろう。
どっちにしろ俺にも、セスを治療しないという選択肢は選べない。
一体何のためにローレンスは俺とセスにシエルが知り得た世界の真実を告げたのか。
そうしておきながら、なぜ俺とセスを生かして帰したのか。
生かされている意味とは何なのか。
こうすることは、果たして正しいのか。
答えは出ないまま、俺は無心でセスを治療した。
俺たちは診療所の前で倒れていたらしい。
それをレクシーが見つけて中に入れてくれたんだそうだ。
さすがに女の手じゃ俺たちを中に引きずり込むだけが精一杯で、床に転がっていたのはそのためだった。
あれから丸1日。
目を覚ましたセスが何を語るのか聞く勇気がなくて、俺はセスを薬で眠らせ続けている。
診療所は開けていない。とてもじゃないが、そんな心境にはなれなかった。
レクシーは、1人で行こうとするシエルを引きとめている途中で記憶が途切れているのだと語った。
目が覚めたらベッドに横たえられていて、枕元にはシエルが使っていた香水が置かれていた、と。
自分はもう帰ってこない。でも俺のことは絶対に助ける。セスのことも助けたいと思っている。そう言っていたんだそうだ。
シエルが俺の元に来てから2日足らず。
ミハイルと邂逅してから俺たちがミランダに襲われるまでは、半日ほどしか経っていない。
ミハイルを殺せれば死を回避できるかもしれないと、自分で自分を傷つけてまで夢に戻ろうとしたシエルが、そのわずかな時間でそこまでの覚悟を決めた。
どんな気持ちでレクシーに"自分はもう帰ってこない"と告げて、どんな気持ちでローレンスと対面して、どんな気持ちで傷ついていくセスを見て、どんな気持ちで自分に刃を向けたのか。
想像を絶するに余りある。
あまりにも理不尽で、あまりにも哀れではなかろうか。
もしこの命でシエルが助かるのなら、喜んで差し出してやりたいほどに。
せめてあの時、シエルをもう一度ミハイルに会わせることができていたなら。
毒という方法がだめだったのか、それとも他の要因があったのか。
どちらにせよ、自分の提案した方法は彼女とセスをいたずらに苦しめただけだった。
気が狂いそうだ。
理不尽なこの世界と、自分自身への怒りで。
それはアルディナに自死を禁じられた天族が自死を可能とするために、長年の研究を経て生み出された神術である。
神力に音を乗せることによって発動し、扉に触れている人間を肉体ごと消滅させるという性質を持つ。
自然に放出されていく神力に音を乗せるので、封力の首輪や呪術によって神力が封じられた状態でも使うことができ、召喚術に分類させるので自死にはあたらず魂も滅せられない。
扉とは触媒に陣を刻印したものを指し、術の発動と同時に消滅する。
天族は死後、アルディナの側近、クルスが奏でる笛の音に導かれてアルディナの元へ還る、と言われていることからこの名がつけられたのだという。
禁忌を犯す術にクルスの名を使うなど皮肉としか思えないが、天族自身はクルスの調べに導かれていると捉えることで、自死の罪悪感を減らしているようだ。
しかし、"神力に音を乗せる"という極めて難しい発動手順が必要なことにより、この術を使える人間は天族の中でもわずかしかいない。
これが後に知り得た、クルスの調べの概要である。
「あーあ…まさかこんな結果になるなんて…リリスに怒られちゃうな」
深いため息とともに肩を落とし、ローレンスが言った。
この時の俺には、なぜセスが口笛を吹いただけでシエルが砂のように崩れて死んでいったのか理解できていなかった。
クルスの調べという術の存在は聞いたことがあったが、自死ができない天族が自分を殺すための術、というだけの知識で、発動に何が必要なのかも、どう発動させるのかも全く知らなかった。天族が自分を殺すための術のはずなのに、なぜシエルを殺すことができたのかも、扉とやらが何なのかも分かっていなかった。
この時点で分かっていたのは、"セスがシエルを殺した"という事実のみだ。
俺は戦慄《せんりつ》した。
好いている女の命を、あの一瞬の判断で奪ったことに。
そりゃあ簡単じゃなかっただろう。苦渋の決断だったはずだ。そうしなければ俺たちのためにシエルが自分の命を絶っていたのも事実だ。
それが天族が生まれながらに強いられている"自死の禁止"という強迫観念の心理から来るものなのか、それとも単にシエルは俺のものだという独占欲の心理から来るものなのかは分からない。
分からないが、そのための扉とやらをあらかじめシエルに渡しておいて、実際それでシエルを殺したなんて。
狂ってるとしか思えなかった。
「なんてことをしてくれたのかな、セス君。クルスの調べでシエルちゃんを殺しちゃうなんて。おまけにミランダまで」
ローレンスがセスの大腿《だいたい》部の裂傷を強く踏みつけた。
「ぐああぁっ……!」
「これでミハイルを失うことになったらどうしてくれるんだよ」
「ぅああああああぁぁっ!!」
尖った靴の先が、傷口に埋め込まれる。
溢れた血液がローレンスの黒いブーツを濡らしていった。
「やめろ!! もう殺してやってくれ!」
苦痛を与えるためだけの残虐な行為に見ているこちらが耐えられず、俺は叫んだ。
シエルが来るまでの間でも、セスはかなり痛めつけられている。それでもシエルを助けられるかもしれないという、わずかな可能性を信じてあいつは耐えていた。
それが失われた今、きっともうあいつの心は折れている。
シエルに自死をさせるという目的が果たされなかった以上、ローレンスに俺たちを助ける義理もない。ならば早く楽にしてやってほしい。
もちろんシエルの本意ではないだろうが、このまま腹いせで苦痛を与え続けられるのもまた本意ではないはずだ。
そう思うのは、俺も狂ってしまったからだろうか。
「そういうわけにはいかないんだよね」
しかし無慈悲にもローレンスはそう告げて、セスの血を指で掬い取って舐めた。
唐突に視界が切り替わった。
俺からはそう思えた。
おそらく実際のところは、あれから幾分か経過している。
目に映るのは診療所の天井で、耳に届くのは誰かのすすり泣く声。
そちらの方を見ると、レクシーが横たわるセスの胸に顔を埋《うず》め、泣いていた。
「……レクシー」
ローレンスがセスの血を舐めた瞬間から今までの記憶がない。
忘却がないはずの俺の記憶が、失われている。
「ヨハン……」
レクシーが顔を上げて俺を見た。泣き腫らした目で俺を見て、震える声で俺の名を呼んだ。
俺もセスも、診療室の床に転がっていた。
レクシーが中へと引きずり込んだのだろうか、床には引きずったような血痕が残っている。
体を起こす。
ミランダに傷つけられた肩口には簡易的な処置が施されていた。
「お前が処置してくれたのか?」
そう聞きながら隣に横たわるセスの息を確かめる。
セスにも同様の処置が施されていた。
「…………」
息はあった。
セスにとって良かったのか悪かったのかは分からないが、まだ生きている。
なぜセスは生かされているのだろうか。
「どうして…シエルがいないの…」
俺の質問には答えず、レクシーが弱弱しく言った。
「…………」
「うぅっ……」
言葉を返さない俺の態度で察したのか、レクシーが再びセスの胸に顔を埋めて泣きじゃくった。
それを直視するのが辛くて、俺は逃げるように立ち上がった。
すぐに俺はセスの処置に取り掛かった。
セスはそれを望んではいないのではないか、そう思う気持ちもどこかにはあった。
だがきっとシエルはセスに生きて欲しいと願っているだろう。
どっちにしろ俺にも、セスを治療しないという選択肢は選べない。
一体何のためにローレンスは俺とセスにシエルが知り得た世界の真実を告げたのか。
そうしておきながら、なぜ俺とセスを生かして帰したのか。
生かされている意味とは何なのか。
こうすることは、果たして正しいのか。
答えは出ないまま、俺は無心でセスを治療した。
俺たちは診療所の前で倒れていたらしい。
それをレクシーが見つけて中に入れてくれたんだそうだ。
さすがに女の手じゃ俺たちを中に引きずり込むだけが精一杯で、床に転がっていたのはそのためだった。
あれから丸1日。
目を覚ましたセスが何を語るのか聞く勇気がなくて、俺はセスを薬で眠らせ続けている。
診療所は開けていない。とてもじゃないが、そんな心境にはなれなかった。
レクシーは、1人で行こうとするシエルを引きとめている途中で記憶が途切れているのだと語った。
目が覚めたらベッドに横たえられていて、枕元にはシエルが使っていた香水が置かれていた、と。
自分はもう帰ってこない。でも俺のことは絶対に助ける。セスのことも助けたいと思っている。そう言っていたんだそうだ。
シエルが俺の元に来てから2日足らず。
ミハイルと邂逅してから俺たちがミランダに襲われるまでは、半日ほどしか経っていない。
ミハイルを殺せれば死を回避できるかもしれないと、自分で自分を傷つけてまで夢に戻ろうとしたシエルが、そのわずかな時間でそこまでの覚悟を決めた。
どんな気持ちでレクシーに"自分はもう帰ってこない"と告げて、どんな気持ちでローレンスと対面して、どんな気持ちで傷ついていくセスを見て、どんな気持ちで自分に刃を向けたのか。
想像を絶するに余りある。
あまりにも理不尽で、あまりにも哀れではなかろうか。
もしこの命でシエルが助かるのなら、喜んで差し出してやりたいほどに。
せめてあの時、シエルをもう一度ミハイルに会わせることができていたなら。
毒という方法がだめだったのか、それとも他の要因があったのか。
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