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第40話:打倒魔王
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「あれ? シアン君?」
有象無象を切り裂いて現れた遥は、俺を見て不思議そうに首を傾げたが、すぐに得心したような顔をした。
「危ないわよ、こんなところに……ああ、あなたなら大丈夫よね」
なにを根拠にそう考えているのかはわかりかねるが、遥はそれを信じて疑っていないようだ。
まあ、俺が試合で目立つ前から生徒会メンバーをそそのかすようなことをしているのだから、それ相応のなにかがあるのだろう。
「い、いや、外から帰ってきたらこんな状況で……助かりました」
「ふーん」
疑問の視線が俺を貫く。
しかし、今更かもしれないが彼女に注目されるのはよくない。
なにせ、俺の前で西宮 悠河のことを話すくらいだ。
超理論で俺と西宮 悠河を結びつけるがあるかもしれない。
「でも、街の人たちは襲われてないみたいですね」
広範囲の探知で周囲を探ったところ、街の住人の数はだいたい同じように思えた。
理由はわからないが、足元の魔族に聞けばわかるだろう。
「そうみたいね。冒険者はともかく、一般人には目もくれなかったらしいわよ」
「そうなんですか」
戦闘能力が高い人間を狙う習性でもあるのか。
そういえば、誘拐された人間も冒険者たちだと聞いた。
そして、次はウチの学校が標的だ。
あのキメラは宿主の能力に依存しているのかもしれないな。
「ええ、もしかしたら最近多い誘拐事件となにか関係があるかもしれないわね」
「たしかに」
聡い子である。
「だから、あなたが倒した足元の魔族に聞いてみましょうか」
「……ん?」
そういえば、縛った魔族を放置していたような……。
「それ。足元の」
「わ、わぁ! こんなところに魔族がー」
「相変わらずごまかすのね」
「……ごまかしてないですよ」
本当にめんどうくさいやりとりである。
いっそのこと真実をぶちまけて楽になりたい気持ちはあるのだが、俺の頭の奥の方でそれはマズイと警鐘を鳴らしている。
「そういえば君の知名度、この前の試合で格段に高まってるわよ」
「そうなんですか……」
やはり、上位クラスをボコボコにするのはまずかったらしい。結果はともかく、動機に対しての後悔はないが。
おそらく表情が曇ったのだろう、遥は不思議そうにする。
「不思議な子ね」
「あはは……」
突然、近くにいた複数の敵が吹き飛んだ。
その方向を見やると、ブロンズの髪がわずかに視認できた。
「……あれ、こっちになにかあると思って来たんだけど……気のせいかしら~?」
「せ、先生っ!」
予想外の救世主に、俺は必死に助けを求めた。
「あら、シアン君……こんなとこにいちゃ危ないわよ?」
いつもと違う様子に気づいたのか、モーラが乗っかってくれた。
「そこの魔族は……あなたが?」
地面に倒れている魔族を指差してモーラが問う。
「いえ、私が来たときにはすでに」
「そうなの……」
モーラは考える素振りを見せる。
そんなのはいいから俺を学校内へ連れ戻してくれ。
俺はモーラに駆け寄って横腹を小突く。
「とりあえず、そこの魔族は連れて帰って、いろいろ聞かないとね~」
モーラの視線が遥に向かう。
「……そうですね。私が魔族を連れて行きますから、先生はその子をお願いします」
大人の技量なのだろう。モーラは遥に魔族を持ち帰らせるように誘導し、俺の手を引いた。
その敏腕に感服である……手?
「あれ、なんで手を握ってるんですか?」
「危ないでしょ~?」
俺の問いかけに、モーラはにやーっと悪い顔をする。
一言言ってやりたかったが、向かってくる敵を次々と素手で殺す様子にその気も萎えたのだった。
遥の様子が気になり、こちらもまた敵を一振りで絶命させている彼女を見ると、見たこともないような表情で、イラだちを見せていた。
☆☆☆
遥や生徒会などの奮闘の結果もあり、今回の事件で死者は現れなかった。
そして、俺が倒した魔族を尋問したところ、例の誘拐事件との関連性、そしてその実態が見えてきた。
「魔族は人間の魔力を搾り取っているらしいんだよ」
学園長室に二人っきりで、婆さんは真剣な面持ちで俺に語る。
「それで?」
「魔力枯渇で衰弱した人間が、先の魔物の原型ってわけさね」
俺もこれを聞いてなにも感じないほど落ちぶれてはいない。
人を道具のように扱うやつらに、ふつふつと怒りが込み上げてくる。
「……婆さんは、どんな考えなの?」
「話を最後まで聞かないか。その組織は、リーダーに集めた魔力を注ぎ込んで、そいつを魔王に担ぎ上げようとしているらしいんだがね……」
「あぁ、勇者の方針か……」
普段はそこまで仲良くない国家同士だが、勇者召喚に関しては魔族以外ほぼ全ての種族、国が協力している。
今までその連中の方針は打倒魔族、もとい首領である魔王だったが、今回の主犯は魔王を打ち倒さんとする魔族の勢力である。
勇者召喚に投資した連中――ここでは勇者連盟と呼ぶが、それが一切こちら側に干渉してこなかったと聞く現魔王か、害をもたらした、魔王と敵対する勢力を狙うのか意見が割れるだろう。
「ここもいろいろ催促されるんだろうねえ……」
一気に婆さんのシワが増えた気がする。
「……だが、ウチの領民に手を出しておいて、ただで済ませるわけにゃいかないね」
その瞳には、確かな怒りが見えた。
婆さんの気持ちに俺も賛成だ。もしかすれば、アイラやリアも怪我をしていたかもしれない。後願の憂いを断つためにも、早々に潰しておいた方がいいだろう。
だが、婆さんは簡単にはここを離れられない。
ならば、アイラやリアを置いて行くことになろうとも、俺がやるしかない。
「俺が魔族領に行くよ」
「……まだまだガキンチョなのに、争いのために使ってすまないね……」
婆さんの謝罪なんて、初めて聞いた。
その面持ちも悲痛で、見てられなかった。
「気にしないで。俺がなんのために婆さんの修行に付き合ってきたと思ってんの」
目が合った。
「いつか、婆さんに恩返しするためだよ」
嘘だ。俺は楽しく生きるために努力した。
だが、子供を戦地に送り出す親の気持ちは、察するに余りある。
だから、俺は嘘をついた。みんなが楽しく生きるために。
有象無象を切り裂いて現れた遥は、俺を見て不思議そうに首を傾げたが、すぐに得心したような顔をした。
「危ないわよ、こんなところに……ああ、あなたなら大丈夫よね」
なにを根拠にそう考えているのかはわかりかねるが、遥はそれを信じて疑っていないようだ。
まあ、俺が試合で目立つ前から生徒会メンバーをそそのかすようなことをしているのだから、それ相応のなにかがあるのだろう。
「い、いや、外から帰ってきたらこんな状況で……助かりました」
「ふーん」
疑問の視線が俺を貫く。
しかし、今更かもしれないが彼女に注目されるのはよくない。
なにせ、俺の前で西宮 悠河のことを話すくらいだ。
超理論で俺と西宮 悠河を結びつけるがあるかもしれない。
「でも、街の人たちは襲われてないみたいですね」
広範囲の探知で周囲を探ったところ、街の住人の数はだいたい同じように思えた。
理由はわからないが、足元の魔族に聞けばわかるだろう。
「そうみたいね。冒険者はともかく、一般人には目もくれなかったらしいわよ」
「そうなんですか」
戦闘能力が高い人間を狙う習性でもあるのか。
そういえば、誘拐された人間も冒険者たちだと聞いた。
そして、次はウチの学校が標的だ。
あのキメラは宿主の能力に依存しているのかもしれないな。
「ええ、もしかしたら最近多い誘拐事件となにか関係があるかもしれないわね」
「たしかに」
聡い子である。
「だから、あなたが倒した足元の魔族に聞いてみましょうか」
「……ん?」
そういえば、縛った魔族を放置していたような……。
「それ。足元の」
「わ、わぁ! こんなところに魔族がー」
「相変わらずごまかすのね」
「……ごまかしてないですよ」
本当にめんどうくさいやりとりである。
いっそのこと真実をぶちまけて楽になりたい気持ちはあるのだが、俺の頭の奥の方でそれはマズイと警鐘を鳴らしている。
「そういえば君の知名度、この前の試合で格段に高まってるわよ」
「そうなんですか……」
やはり、上位クラスをボコボコにするのはまずかったらしい。結果はともかく、動機に対しての後悔はないが。
おそらく表情が曇ったのだろう、遥は不思議そうにする。
「不思議な子ね」
「あはは……」
突然、近くにいた複数の敵が吹き飛んだ。
その方向を見やると、ブロンズの髪がわずかに視認できた。
「……あれ、こっちになにかあると思って来たんだけど……気のせいかしら~?」
「せ、先生っ!」
予想外の救世主に、俺は必死に助けを求めた。
「あら、シアン君……こんなとこにいちゃ危ないわよ?」
いつもと違う様子に気づいたのか、モーラが乗っかってくれた。
「そこの魔族は……あなたが?」
地面に倒れている魔族を指差してモーラが問う。
「いえ、私が来たときにはすでに」
「そうなの……」
モーラは考える素振りを見せる。
そんなのはいいから俺を学校内へ連れ戻してくれ。
俺はモーラに駆け寄って横腹を小突く。
「とりあえず、そこの魔族は連れて帰って、いろいろ聞かないとね~」
モーラの視線が遥に向かう。
「……そうですね。私が魔族を連れて行きますから、先生はその子をお願いします」
大人の技量なのだろう。モーラは遥に魔族を持ち帰らせるように誘導し、俺の手を引いた。
その敏腕に感服である……手?
「あれ、なんで手を握ってるんですか?」
「危ないでしょ~?」
俺の問いかけに、モーラはにやーっと悪い顔をする。
一言言ってやりたかったが、向かってくる敵を次々と素手で殺す様子にその気も萎えたのだった。
遥の様子が気になり、こちらもまた敵を一振りで絶命させている彼女を見ると、見たこともないような表情で、イラだちを見せていた。
☆☆☆
遥や生徒会などの奮闘の結果もあり、今回の事件で死者は現れなかった。
そして、俺が倒した魔族を尋問したところ、例の誘拐事件との関連性、そしてその実態が見えてきた。
「魔族は人間の魔力を搾り取っているらしいんだよ」
学園長室に二人っきりで、婆さんは真剣な面持ちで俺に語る。
「それで?」
「魔力枯渇で衰弱した人間が、先の魔物の原型ってわけさね」
俺もこれを聞いてなにも感じないほど落ちぶれてはいない。
人を道具のように扱うやつらに、ふつふつと怒りが込み上げてくる。
「……婆さんは、どんな考えなの?」
「話を最後まで聞かないか。その組織は、リーダーに集めた魔力を注ぎ込んで、そいつを魔王に担ぎ上げようとしているらしいんだがね……」
「あぁ、勇者の方針か……」
普段はそこまで仲良くない国家同士だが、勇者召喚に関しては魔族以外ほぼ全ての種族、国が協力している。
今までその連中の方針は打倒魔族、もとい首領である魔王だったが、今回の主犯は魔王を打ち倒さんとする魔族の勢力である。
勇者召喚に投資した連中――ここでは勇者連盟と呼ぶが、それが一切こちら側に干渉してこなかったと聞く現魔王か、害をもたらした、魔王と敵対する勢力を狙うのか意見が割れるだろう。
「ここもいろいろ催促されるんだろうねえ……」
一気に婆さんのシワが増えた気がする。
「……だが、ウチの領民に手を出しておいて、ただで済ませるわけにゃいかないね」
その瞳には、確かな怒りが見えた。
婆さんの気持ちに俺も賛成だ。もしかすれば、アイラやリアも怪我をしていたかもしれない。後願の憂いを断つためにも、早々に潰しておいた方がいいだろう。
だが、婆さんは簡単にはここを離れられない。
ならば、アイラやリアを置いて行くことになろうとも、俺がやるしかない。
「俺が魔族領に行くよ」
「……まだまだガキンチョなのに、争いのために使ってすまないね……」
婆さんの謝罪なんて、初めて聞いた。
その面持ちも悲痛で、見てられなかった。
「気にしないで。俺がなんのために婆さんの修行に付き合ってきたと思ってんの」
目が合った。
「いつか、婆さんに恩返しするためだよ」
嘘だ。俺は楽しく生きるために努力した。
だが、子供を戦地に送り出す親の気持ちは、察するに余りある。
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