神様のせいで異世界に引っ越すことになったので、神子の力で好きにさせてもらいます。

ももなんばん

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貸家

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 何とかダンジョンを抜け出すと遅めのお昼になっていた、長くこもっていた気がするが実際には4時間程度のようだ、無事外に出られたことで安心した私はお腹がすいていることに気が付いた、ギルドは後回しにして先に子猫亭でご飯を食べさせてもらうことにした。

子猫亭に戻るとエミリーさんがまた、驚いた顔で見てきた。

「あら、今日こそPT体験で、探索に行くんじゃなかったの?」

不思議そうに聞かれ、とりあえず遅めの昼食を頼み食べながら今日あったことを説明すると、エミリーさんは眉間にしわを寄せながら話を聞いてくれた

「そうゆうわけで途中で一人で帰ってきたんです」

 エミリーさんは今度は心配そうな顔になり

「よく一人で無事に帰ってこれたわね、それにそれ以上ついていかなかったのは正解よ。その調子だとどこまで連れていかれたかわからないわ」

ルナの言うことを聞いて一人で戻ってきたのは正解だったようでエミリーさんも同じようなことを言っている。エミリーさんのことは信用できると信じて少し私の秘密を話し今後どうしたらいいか聞いてみるべきだろうか?とりあえずルナに相談するのが先かなと思ったので昼食を食べた後冒険者ギルドに向かうことにした。

冒険者ギルドに着くと中途半端な時間な為か人がまばらでいつものボブカットのお姉さんのカウンターが空いていたのでそこに行き今日あったことを説明した。おねえさんは困ったように話を聞いていた、私がPT体験は今日で終了してほしいことまで説明すると

「分かりました、PT体験は今日で終了ですね。取り分などはそちらで調整お願いします。それと今後別のPTの紹介ですがどうされますか?攻撃魔法が使える魔導士は人気がありますのですぐに次が見つかるかと思いますが、ただ、今回紹介したPTは低レベルの中では結構有望な方たちでしてあなたのレベルであうPTでとなるとあれ以上の方たちはむつかしいですね」

あのPTで有望なのかと考えると、頭が痛くなってくる今後どうするかはまずルナと相談してからにするためとりあえず紹介は断っておくことにした

「少しゆっくり考えたいので、PTの紹介は結構です」

ギルドで話を終えた私は子猫亭に戻り、ルナと相談することにした

「どうしたらいいかな、あのPTでいいほうならほかのPTはもっと厳しいよねそれにあのPTだから私の幸運値を隠しておけたけど他だとそうはいかないよね」

なるがうにゃうにゃうなずきながら

「人間がPT組むのはわかるがあの程度ではユリナは目立ってしまうな、いっそソロでやっていくか、冒険者にできそうな奴隷を買うかするべきかもしれん、奴隷なら契約によってユリナの情報を他に漏らせないようにできる」

奴隷の言葉に驚いたが冷静に考えれば確かにほかのPTに加えてもらうのは無理で、一人でやっていくのはむつかしそうなので、残るのは奴隷になるけどその選択は抵抗があった、悩んでいると

「とりあえず、あのエミリーとか言う人間に相談してみるのだ、あやつは信用できそうだ」

ルナに言われ早速エミリーさんに相談することにした下の階に下りていくとちょうど、暇な時間に入ったようでお客さんはだれもいなった。

エミリーさんの姿も見えなかったのでカウンターの奥にいるおじさんに声をかけるとおじさんがエミリーさんを呼んでくれた。カウンターから見えないところにたらしいエミリーさんはにこやかに顔を出してくれた

「すみません、ちょっと今後のことで相談したいんですけど大丈夫ですか?」

いつも一方的に頼っているので少し申し訳なく思いながら声をかけると、気軽に

「いいわよー冒険者の先輩として相談に乗ってあげる」

と、引き受けてくれた。ここでは話づらいからとお茶を持って私の部屋に移動した。

私はまず自分のスキルの説明を始める

「私のスキルなんですが、魔導士系のスキルが結構高くて、それと幸運値もかなり高いんです。」

「幸運値が高いのはその猫ちゃんに関係あるのかしら?」

ギクリすることを言われエミリーさんを見たが真剣な顔で話をしているので正直に話すか悩んだが肩に乗っていたルナがにゃーんと鳴きながら頬にすり寄ってきた。これは言ってもいいという意味だろう

「はい、もともと幸運値は高いんですがこの子のおかげでもっと高くなってると思います」

実際どの程度の効果があるのかは私にはよくわかっていないのだがそれも正直に話す

「そう、その猫ちゃんに出会えたことはとても運がいいけどあなたのレベルだとそれを公表すると面倒なことになりそうよね」

とりあえず説明を続ける

「それと、かなりここから遠いとこから来たのでこの辺りの常識をよくわからなくて」

「それも何となくわかるわだったらなおさら知らない人とPT組むのはこわいわよねぇ」

エミリーさんは困り顔になってうなずいている、いよいよ奴隷のことを聞こうと内心ドキドキしながら口にした

「あの、それで、レベルは低くてかまわないので冒険者になれるような奴隷を仲間にできないかと思っているんですが、そのどのくらいの値段で買えるんでしょうか?」

人に値段をつけることに抵抗を感じながら何とか聞いてみると

「それこそピンからキリまであるわよー、レベルが低くていいなら500万ラナくらいからかしら?上はきりがないわね。訳アリだともっと安い奴隷もいるかもしれないけどあまりおおすすめできないわ。」

買えない金額ではないが高い買い物であるのは間違いなく眉間にしわが寄ってしまう困っていたらエミリーさんが

「まぁでも確かに奴隷だとあなたの秘密は守られるし、取り分なんかの面倒ごともなくなるわね」

取り分のことなんか考えていなかった、でも他人とPTを組む以上ドロップ品の分配は当然のことだ、ゲーム内ですらもめることがあったのだ、現実であればなおさらであるだろう生活がかかっているのだから。

その点奴隷だと最低限の衣食住さえ約束できればあとは私が決めることができる、こうやって考えているとだんだんと、もう奴隷が一番なのではないかと思えてくるが、奴隷を1人買ったからと言ってそれで終わりではないだろうPT自体はだいたい4~6人で構成されていることが多いようで最低でも3人の購入が必要になる一度に買う必要はないにしても手持ちの金額を考えるとギリギリの金額である随分悩んでいると

「とりあえず明日にで奴隷市場があるから見に行ってみたら、見るだけならタダだしどんなものかわかるでしょ?」

エミリーさんが助言してくれた。市場があるのかと問うと通常はお店があるが、月に一度奴隷市場が大広場で開かれ、それが明日なのだ丁度いいことに、広場に連れてこられる奴隷はレベルの低いものや訳あり品で値段が安くなっているものが多いらしい。それに、見るだけならタダなのだし行ってみる気になった。

「あ、それと宿のお部屋延長どうする?」

と聞かれ延長でお願いしますと伝えて。15,000ラナ支払った。今後の家のことも考えなくてはならない、いくらテントがあれば聖域の家に帰れるとはいえテントが張れる場所がなければ使えない、この部屋ではテントを張るには少し狭いし宿屋でテントを張っているのは当然おかしい、この世界にも賃貸の家やアパートなどあるのだろうか?ついでにエミリーさんに聞いてみることにした

「エミリーさん、今後のことなんですがしばらくこの街にいることになると思うんです、ずっと宿ってわけにはいかないのでどこか家を貸してくれるところなんかありませんか?」

エミリーさんはすぐに納得してくれて

「確かにそうよねぇ、この街にしばらくいるなら宿屋より家を借りたほうがいいとは思うけど、どんなところが希望かしら?」

「そうですね部屋が二つ以上あれば特に問題はないです。古くてもいいのでなるべく人通りが多いところがいいですね、あとは安いところです」

部屋の間取りに関しては、あまり深く考えてはいない聖域の家へ行けるように一室をテント用の部屋にしてもう一つはお客さんが来た時に案内できるようにしておけばいいので他にこだわりはなかった

「そうねぇ、本当に古くていいなら今言った家の条件を満たしてる家があるけど、古いから魔道具もそろってないし大丈夫かしら?その代わり安くなるわ。ひと月30,000ラナ入居するなら二月分先払いね。場所はこの宿と同じ通りで少し端のほうになるわ」

すらすらと情報が出てくるのに驚いていると

「実は私の家なの、旦那と結婚してこっちに移ってきたから空き家になってるのよ、古い家だから不便だけど安さだけが取り柄ね、よかったら今から見に行ってみる?」

「エミリーさんが大丈夫ならお願いします」

エミリーさんに誘われて早速見に行くことにした。たどり着いた家は子猫亭と同じ通りにありかなり端のほうではあったが人通りはちゃんとある、一応女一人暮らしになるのであまりに人がいないところに住みたくはなかったのでこれはいい場所だと思う子猫亭からも少し離れていて、商売するには向かない位置だろうけどただ住むだけなら子猫亭にも顔を出しやすくていい。建物は確かに古く木造でできている

中の間取りはダイニングキッチンが一部屋個室が二つトイレのみであった、個室は二階になる

実際ここで暮らすわけで無いので十分なのではないだろうか?考えていたらエミリーさんが

「もし本当に奴隷を買うなら、あなたとは部屋を別にすることになるからちょうどいいと思うわ、

どうかしら?手狭になったらまた引っ越せばいいんだし。借りてくれるとうちも助かるわー」

特に問題もないので借りることにした。しばらく使っていないので少し手入れとお掃除が済んでからになるということなので、次の宿更新時に貸家に移ることにした。
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