教科書通りの恋を教えて

山鳩由真

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14.強制発情 1

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「泣かないで……ごめん。本当に知らされてなかったの……?」
「俺は……っ、俺が……オメガがどんな気持ちで……毎日、ヒートを抑えられるのかどれだけ不安を抱えて生きているのか、お前は知らなすぎる……。ひどい、お前はひどいよ……」
 体面を気にする余裕もなく、郁は泣き崩れた。
「ごめん……俺は……俺の親と郁が校長室で話し合いをした時に、すべて話されてると思ってた。親にはどうしても郁と結婚したいと言ったけれど、会社から新薬を盗んだことを重く見て、会わせないの一点張りだった。でも半年後にはようやく折れて、そんなに言うなら一度会えと許しが出た。……でも、郁はもう会えないなんて言うし……」
 郁の瞳からは涙が止まらない。室見の言い訳など、もはやどうでも良かった。
「俺は……、ちゃんとやって、たんだ。それなのに、それなのに、室見……お前、なんて……なんてこと……っ、……っ」
 両手で顔を覆って、泣き崩れる。嗚咽が押さえきれなかった。震える郁を慰めるように室見は細い身体を抱き締めた。あの頃とは違う、一回り体格の良い身体に包み込まれて郁は激しく抵抗する。
「いや……いや、だ……っ」
「でも……郁……」

 ーーすごく濡れてる。

 下着の中に入り込んだ室見の指が、郁の後孔の入り口を無遠慮にくちゅくちゅと音をたてて愛撫する。
 八年間という長い期間ヒートを迎えていなかった郁の身体は、誘発剤の効果に素直に従い開かれていった。
「いや、だぁ……っ、室見、……っ、ひどい……っ、いや、いやだ……! あぁっ」
 秘部に与えられる直接的な刺激を貪欲に受け入れようと、身体から力が抜けていく。口から出る言葉とは裏腹に、早く受け入れたいと後孔は室見の指を悦んでくわえこんで離さなかった。

「ねえ……ごめん……ごめんね……郁……。でも止まれない……。愛してる……郁……」
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