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第1章 進退窮まった人々
(1)切羽詰まった事情
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謹厳実直を絵に描いたような父親が、半年程病臥した末、呆気なくこの世を去ってひと月足らず。未だ服喪期間であるセレナは、黒衣で王城を訪れていた。
病で職を辞する前、伯爵である父親が官吏としても勤務していた場所ではあるが、その内務局とは異なる王太子殿下の執務室に出向くなど、勿論初めての事であり、黒一色の出で立ちで人目を集めてしまった事も相まって、部屋に通された時点で既に彼女の緊張はピークに達しかけていた。
「お待たせしました、セレナ嬢。このような場所で、妙齢のご婦人をお一人でお待たせして、誠に申し訳ありません」
執務室から何部屋かを隔てて設けられている各種陳情などを受ける部屋に、自分とそれほど年が違わない、王太子であるクライブが現れた時、セレナは緊張しながらも立ち上がって礼儀正しく頭を下げた。
「いえ、殿下のご都合をお伺いしましたが、これほど早く、しかもお手紙を差し上げた翌々日にお時間を割いていただけるとは、予想だにしておりませんでした。お仕事の合間であれば、こちらに通されるのも当然です。重ねて、お礼を申し上げます」
「恐縮される事はありません。亡きお父上のレンフィス伯爵は、長らく官吏として父の執政を助けて下さった方。立場上、気安く弔問には出向けませんでしたが、ご遺族には直にお悔やみを言いたかったのです。本当に、惜しい方を亡くしました」
「ありがとうございます。そのお言葉だけで、十分でございます。父も満足でございましょう」
身振りで促され、クライブに続いて元通り椅子に座ったセレナは、彼が心から父の死を悼んでくれているのを感じ取った。それとは真逆に、虎視眈々と自家の乗っ取りを企んでいる親族達の、わざとらしい弔辞を思い出してしまった彼女は、思わず落涙しそうになった。
(本当に王太子殿下は、紳士でいらっしゃるのね。あのろくでなし揃いの親戚連中とは違って、本当に父を惜しんで下さっているのが分かる……。お父様の遺言通り、この話を殿下に持ってきて正確だったわ)
そして気合いだけで涙が零れ落ちるのを防ぎつつ、ともすれば女性的な顔立ちで覇気にかけると陰口を叩かれている、柔和な印象の整った顔を凝視する。
(我が家の事でお手数を煩わせるのは、本当に不本意なのだけど……。殿下におすがりしなかったら、レンフィス伯爵家をどれだけ食い荒らされる事になるか分からないもの。じめじめしていないで、しっかりしなさい、セレナ。これからが正念場よ)
心の中で自分自身にそう言い聞かせていると、クライブが穏やかに声をかけてきた。
「それで、あなたのご用件とは何でしょうか?」
「まずはこちらです。父から王太子殿下と国王陛下に、お手紙を預かっております」
そう言いながら持参したハンドバッグを開け、セレナが中から二通の封書を取り出すと、彼は困惑した顔になった。
「私にですか?」
「はい。何故か亡くなる前に父から『私が死んだら必ず誰の手も介する事なく、お二方に手渡すように』と厳命されました。さすがに陛下に直にお渡しするのは不可能なので、殿下からお渡ししていただけないでしょうか?」
差し出されたそれらの封書に、まぎれもなく自分の名前と、父である国王の名前が記されているのを確認したクライブは、そのまま二通を受け取りながら、怪訝な顔で問いを重ねた。
「それは構いませんが……、この手紙の内容を、あなたはご存知ですか?」
その問いかけに、セレナが固い表情で頷く。
「聞かされてはおりませんが、おそらく、私がこれからお願いする内容に関してだと推察します」
「そうですか。それではまず、あなたのお話を聞かせていただきましょう」
頷いて取り敢えず封書を目の前に置き、話を聞く態勢になったクライブに、セレナは慎重にレンフィス伯爵家の実情を語り始めた。
「殿下は今現在の、我が家の家族構成をご存じでしょうか?」
「その……、時折お見かけしたり、噂を耳にする限りですが……」
「亡くなった父と前妻との間の娘である私の他は、父の後妻に入った継母と、彼女の連れ子の義兄と、彼女が生んだ異母弟になります」
「そうみたいですね。その……、セレナ嬢? 気を悪くしないで欲しいのですが……」
記憶を探りながら微妙に言葉を濁した相手に対し、セレナは溜め息を吐いてから説明を続けた。
「殿下。仰りたい事は分かっておりますので、口に出されなくても結構です」
「そうですか?」
「と言うか、殿下の口から言われたら『仮にも王族でいらっしゃいますのに、随分と見た目と噂に惑わされておいでですのね。目が相当な節穴で、耳が風通しの良すぎる洞穴とお見受けします』と暴言を吐いた上で、平手の一つもお見舞いしたくなりますので」
真顔に加えて切実な口調で訴えられたクライブは、思わずぼそりと呟いた。
「……もう言っていますが」
「殿下、何か仰いましたか?」
「いえ、独り言です。しかし何というか……、あなたを以前、夜会等でお見かけした時とは、随分印象が違うようにお見受けしますが……」
さり気なく誤魔化しつつ、数多く顔を合わせた事は無かったものの、色々と話題に事欠かない家であった為、クライブの記憶の片隅には、彼女の姿と印象が残っていた。その正直な感想を聞いたセレナの顔が、自嘲気味に歪む。
「私は『性悪な継母に虐げられている、無口で無表情なご令嬢』でしたか?」
「ええと……、正直に言わせていただければ、そんな感じです。実際には異なるみたいですが」
その素朴な疑問に、セレナが首を振って答える。
「それは出向く先々で、継母や義兄や異母弟の事を悪しざまに言われて、毎回腹を立てていたからです。余計な事を口にしたら、先程のような悪口雑言を垂れ流る可能性がありましたので、どこでも必要最低限の会話だけして我慢していたら、いつしかそうなっておりました」
「そうでしたか……。それではご家族仲は、良好だと仰る?」
「その通りです。でもそう口にしたらしたで、『気の毒に洗脳されたか』とか『脅迫されている』とかろくでもない方向に邪推されて、大抵の方には信じて貰えません」
淡々とそんな説明をされたクライブは、(何なんだ、その曲解ぶりは)と呆れ返った。と同時に、彼女がここに出向いてきた理由を確信する。
「難儀な事ですね……。そうなるとあなたがここに来た理由は、やはりレンフィス伯爵位の継承に関してですか」
「その通りです。誠に申し訳ありませんが、王太子殿下のご助力をお願いします。義兄は父の養子にはなっていますが、血の繋がりが無いので継承権はありません。私は女なので、当然継承権はありませんし、異母弟は今現在十歳で、正式に継承を認められる年齢ではありません」
「そのような事例なら、本来ならば一族の中から、異母弟殿が継承を認められる年齢になるまで当主代行を立てて、伯爵家を取り仕切る事になるのですが」
話を聞いたクライブが、難しい顔になりながら通常の措置内容を口にした途端、セレナが怒りの形相でテーブルを拳で叩きつつ、彼に訴えた。
「あんな外面だけ良くて、品性下劣な輩に好き勝手させたら、忽ちレンフィス伯爵家は立ちゆかなくなります! 第一、これまでも寄ってたかって継母や義兄を叩き出そうとすると同時に、私の夫にと自分自身や息子を売り込んできた馬鹿どもですよ!? そんなのに当主代行なんかさせた場合、一年以内に継母と義兄と異母弟は、綺麗さっぱり後腐れなく消されますわ!」
「あの、セレナ嬢の主張は良く分かりましたから、取り敢えず落ち着いてください」
驚いた表情になったクライブから宥められて、セレナは瞬時に頭を冷やし、先程の暴言を詫びた。
「取り乱して、誠に申し訳ありません。そういう事情があるものですから、父が余命幾ばくも無い事を医師から宣告された時、即刻父にその事実を告げた上で、『亡くなった後、エリオットが円満に爵位継承できる手段を考えて下さい』と迫りました。……後で弟に、『あの時の姉様の顔が怖かった』と、暫く怯えられましたが」
「確かに、余命幾ばくも無い方に、容赦なく余命宣告をした上で、自らが死んだ後の事についての判断を無理強いするのは、どうかと思いますね……」
最後は微妙に視線を逸らしながら告げたセレナを見て、クライブは遠い目をしてしまった。そんな彼に、素早く気を取り直したセレナが、冷静に話を続ける。
「そうしましたら数日後、父から『私が死んだら、これを持って王太子殿下の所に行きなさい』と指示を受けたのです」
「それが、この手紙というわけですか」
「はい。『その中に継承問題を解決する策が書いてあるから、安心しなさい』とも言っておりました」
「それでは今、読ませてもらいます」
「お願いします」
そこでクライブは立ち上がり、室内に設置してある机の引き出しからペーパーナイフを取り出し、自分宛ての封書を開封した。そして椅子に戻ってから、折り畳まれた何枚もの便箋を取り出し、真剣な面持ちで目を通し始める。
(でもお父様は、本当にあれに何を書いたのかしら? 義兄様やエリオットを無理やりレンフィス伯爵家の当主にしようとしても明らかに国法違反だし、王太子殿下自ら、そんな事に手を貸して下さる筈もないのに)
無言で読み進めているクライブの様子を時折盗み見ながら、不安で一杯になっていたセレナは、緊張感に耐えきれず、俯いて涙を堪えた。
(だけど親族の中に、当主代行を安心して任せられる人間なんかいないし……。もう、どうやってこの状況を解決しろって言うの? お父様の馬鹿。どうしてこんなに早く、死んでしまったのよ……)
そんな風にセレナが心の中で亡き父に愚痴を零している間に、状況が劇的に変化した。
病で職を辞する前、伯爵である父親が官吏としても勤務していた場所ではあるが、その内務局とは異なる王太子殿下の執務室に出向くなど、勿論初めての事であり、黒一色の出で立ちで人目を集めてしまった事も相まって、部屋に通された時点で既に彼女の緊張はピークに達しかけていた。
「お待たせしました、セレナ嬢。このような場所で、妙齢のご婦人をお一人でお待たせして、誠に申し訳ありません」
執務室から何部屋かを隔てて設けられている各種陳情などを受ける部屋に、自分とそれほど年が違わない、王太子であるクライブが現れた時、セレナは緊張しながらも立ち上がって礼儀正しく頭を下げた。
「いえ、殿下のご都合をお伺いしましたが、これほど早く、しかもお手紙を差し上げた翌々日にお時間を割いていただけるとは、予想だにしておりませんでした。お仕事の合間であれば、こちらに通されるのも当然です。重ねて、お礼を申し上げます」
「恐縮される事はありません。亡きお父上のレンフィス伯爵は、長らく官吏として父の執政を助けて下さった方。立場上、気安く弔問には出向けませんでしたが、ご遺族には直にお悔やみを言いたかったのです。本当に、惜しい方を亡くしました」
「ありがとうございます。そのお言葉だけで、十分でございます。父も満足でございましょう」
身振りで促され、クライブに続いて元通り椅子に座ったセレナは、彼が心から父の死を悼んでくれているのを感じ取った。それとは真逆に、虎視眈々と自家の乗っ取りを企んでいる親族達の、わざとらしい弔辞を思い出してしまった彼女は、思わず落涙しそうになった。
(本当に王太子殿下は、紳士でいらっしゃるのね。あのろくでなし揃いの親戚連中とは違って、本当に父を惜しんで下さっているのが分かる……。お父様の遺言通り、この話を殿下に持ってきて正確だったわ)
そして気合いだけで涙が零れ落ちるのを防ぎつつ、ともすれば女性的な顔立ちで覇気にかけると陰口を叩かれている、柔和な印象の整った顔を凝視する。
(我が家の事でお手数を煩わせるのは、本当に不本意なのだけど……。殿下におすがりしなかったら、レンフィス伯爵家をどれだけ食い荒らされる事になるか分からないもの。じめじめしていないで、しっかりしなさい、セレナ。これからが正念場よ)
心の中で自分自身にそう言い聞かせていると、クライブが穏やかに声をかけてきた。
「それで、あなたのご用件とは何でしょうか?」
「まずはこちらです。父から王太子殿下と国王陛下に、お手紙を預かっております」
そう言いながら持参したハンドバッグを開け、セレナが中から二通の封書を取り出すと、彼は困惑した顔になった。
「私にですか?」
「はい。何故か亡くなる前に父から『私が死んだら必ず誰の手も介する事なく、お二方に手渡すように』と厳命されました。さすがに陛下に直にお渡しするのは不可能なので、殿下からお渡ししていただけないでしょうか?」
差し出されたそれらの封書に、まぎれもなく自分の名前と、父である国王の名前が記されているのを確認したクライブは、そのまま二通を受け取りながら、怪訝な顔で問いを重ねた。
「それは構いませんが……、この手紙の内容を、あなたはご存知ですか?」
その問いかけに、セレナが固い表情で頷く。
「聞かされてはおりませんが、おそらく、私がこれからお願いする内容に関してだと推察します」
「そうですか。それではまず、あなたのお話を聞かせていただきましょう」
頷いて取り敢えず封書を目の前に置き、話を聞く態勢になったクライブに、セレナは慎重にレンフィス伯爵家の実情を語り始めた。
「殿下は今現在の、我が家の家族構成をご存じでしょうか?」
「その……、時折お見かけしたり、噂を耳にする限りですが……」
「亡くなった父と前妻との間の娘である私の他は、父の後妻に入った継母と、彼女の連れ子の義兄と、彼女が生んだ異母弟になります」
「そうみたいですね。その……、セレナ嬢? 気を悪くしないで欲しいのですが……」
記憶を探りながら微妙に言葉を濁した相手に対し、セレナは溜め息を吐いてから説明を続けた。
「殿下。仰りたい事は分かっておりますので、口に出されなくても結構です」
「そうですか?」
「と言うか、殿下の口から言われたら『仮にも王族でいらっしゃいますのに、随分と見た目と噂に惑わされておいでですのね。目が相当な節穴で、耳が風通しの良すぎる洞穴とお見受けします』と暴言を吐いた上で、平手の一つもお見舞いしたくなりますので」
真顔に加えて切実な口調で訴えられたクライブは、思わずぼそりと呟いた。
「……もう言っていますが」
「殿下、何か仰いましたか?」
「いえ、独り言です。しかし何というか……、あなたを以前、夜会等でお見かけした時とは、随分印象が違うようにお見受けしますが……」
さり気なく誤魔化しつつ、数多く顔を合わせた事は無かったものの、色々と話題に事欠かない家であった為、クライブの記憶の片隅には、彼女の姿と印象が残っていた。その正直な感想を聞いたセレナの顔が、自嘲気味に歪む。
「私は『性悪な継母に虐げられている、無口で無表情なご令嬢』でしたか?」
「ええと……、正直に言わせていただければ、そんな感じです。実際には異なるみたいですが」
その素朴な疑問に、セレナが首を振って答える。
「それは出向く先々で、継母や義兄や異母弟の事を悪しざまに言われて、毎回腹を立てていたからです。余計な事を口にしたら、先程のような悪口雑言を垂れ流る可能性がありましたので、どこでも必要最低限の会話だけして我慢していたら、いつしかそうなっておりました」
「そうでしたか……。それではご家族仲は、良好だと仰る?」
「その通りです。でもそう口にしたらしたで、『気の毒に洗脳されたか』とか『脅迫されている』とかろくでもない方向に邪推されて、大抵の方には信じて貰えません」
淡々とそんな説明をされたクライブは、(何なんだ、その曲解ぶりは)と呆れ返った。と同時に、彼女がここに出向いてきた理由を確信する。
「難儀な事ですね……。そうなるとあなたがここに来た理由は、やはりレンフィス伯爵位の継承に関してですか」
「その通りです。誠に申し訳ありませんが、王太子殿下のご助力をお願いします。義兄は父の養子にはなっていますが、血の繋がりが無いので継承権はありません。私は女なので、当然継承権はありませんし、異母弟は今現在十歳で、正式に継承を認められる年齢ではありません」
「そのような事例なら、本来ならば一族の中から、異母弟殿が継承を認められる年齢になるまで当主代行を立てて、伯爵家を取り仕切る事になるのですが」
話を聞いたクライブが、難しい顔になりながら通常の措置内容を口にした途端、セレナが怒りの形相でテーブルを拳で叩きつつ、彼に訴えた。
「あんな外面だけ良くて、品性下劣な輩に好き勝手させたら、忽ちレンフィス伯爵家は立ちゆかなくなります! 第一、これまでも寄ってたかって継母や義兄を叩き出そうとすると同時に、私の夫にと自分自身や息子を売り込んできた馬鹿どもですよ!? そんなのに当主代行なんかさせた場合、一年以内に継母と義兄と異母弟は、綺麗さっぱり後腐れなく消されますわ!」
「あの、セレナ嬢の主張は良く分かりましたから、取り敢えず落ち着いてください」
驚いた表情になったクライブから宥められて、セレナは瞬時に頭を冷やし、先程の暴言を詫びた。
「取り乱して、誠に申し訳ありません。そういう事情があるものですから、父が余命幾ばくも無い事を医師から宣告された時、即刻父にその事実を告げた上で、『亡くなった後、エリオットが円満に爵位継承できる手段を考えて下さい』と迫りました。……後で弟に、『あの時の姉様の顔が怖かった』と、暫く怯えられましたが」
「確かに、余命幾ばくも無い方に、容赦なく余命宣告をした上で、自らが死んだ後の事についての判断を無理強いするのは、どうかと思いますね……」
最後は微妙に視線を逸らしながら告げたセレナを見て、クライブは遠い目をしてしまった。そんな彼に、素早く気を取り直したセレナが、冷静に話を続ける。
「そうしましたら数日後、父から『私が死んだら、これを持って王太子殿下の所に行きなさい』と指示を受けたのです」
「それが、この手紙というわけですか」
「はい。『その中に継承問題を解決する策が書いてあるから、安心しなさい』とも言っておりました」
「それでは今、読ませてもらいます」
「お願いします」
そこでクライブは立ち上がり、室内に設置してある机の引き出しからペーパーナイフを取り出し、自分宛ての封書を開封した。そして椅子に戻ってから、折り畳まれた何枚もの便箋を取り出し、真剣な面持ちで目を通し始める。
(でもお父様は、本当にあれに何を書いたのかしら? 義兄様やエリオットを無理やりレンフィス伯爵家の当主にしようとしても明らかに国法違反だし、王太子殿下自ら、そんな事に手を貸して下さる筈もないのに)
無言で読み進めているクライブの様子を時折盗み見ながら、不安で一杯になっていたセレナは、緊張感に耐えきれず、俯いて涙を堪えた。
(だけど親族の中に、当主代行を安心して任せられる人間なんかいないし……。もう、どうやってこの状況を解決しろって言うの? お父様の馬鹿。どうしてこんなに早く、死んでしまったのよ……)
そんな風にセレナが心の中で亡き父に愚痴を零している間に、状況が劇的に変化した。
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