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第1章 進退窮まった人々
(22)穴だらけの身代わり作戦
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「王妃様の母国は、この国が独立する前の宗主国であるグランバル王国で、二十数年前に両国の関係が悪化した際、関係改善の為に嫁がれたのはご存知ですか?」
クレアがそう確認を入れると、セレナが真顔で頷く。
「はい、知っています。グランバル王国は我が国の重要な交易相手である事に加えて、大陸中央に出る為には通らなければいけない国でもありますし」
「ですが王妃様が嫁がれてから三年間子宝に恵まれず、誕生しているのは庶子のみという状況で、漸くクライブ殿下がご誕生されました」
それを聞いて当時を思い出したらしいフィーネが表情を明るくさせ、思わずといった風情で口を挟んだ。
「その時の事は覚えておりますわ! この国の王族特有の、赤銅色の髪に紫の瞳の組み合わせの王子様が生まれたとの布告があって、街中がお祭り騒ぎでしたもの!」
「そのクライブ殿下が生後半年の頃に、最悪のタイミングで急死したのです。前日まで何の異常も見られなかったのに、就寝中の事だそうです」
「…………」
沈痛な面持ちでクレアが告げた途端、セレナを初めとして殆どの者は何と言って良いか分からず、食堂内が静まり返った。しかしエリオットだけはぶつぶつと独り言を呟きながら、考えを巡らせる。
「ええと……、確かクライブ殿下は今現在二十一歳の筈だから、生後半年前後の時期だと……。ああ、なるほど。確かに、クライム戦役の期間と重なっていますから、即座に殿下の死亡を公にできなかったのですね?」
「その通り。エリオットはきちんと歴史と、その内容を勉強していますね」
「『未来を知るには、過去を読み解け』と言うのが、父の教育方針でしたので」
エリオットはそれだけでクレアの言わんとする事を即座に理解したが、全く話の筋が見えなかったセレナは、困惑しながら弟に尋ねた。
「何それ? 私、そんな事を言われた事は無いし、クライム戦役って?」
「え?」
「すまん、エリオット。俺も歴史関係は、かなりうろ覚えだ。それがどうして王子死亡の事実を隠蔽する理由になるのか教えてくれ」
兄と姉に促されたエリオットは、その他にも屋敷の使用人達が全員当惑しているのを見て、説明を加える事にした。
「当時、この国のクライム地方の領有権を主張して、隣接するガイゼル国が侵攻していました。それに我が国だけの兵力では対抗できず、グランバル王国からかなりの兵が派遣されていました」
「そういえば……」
「確かにそんな事も習ったな……」
「そんな時期にクライブ殿下の死を公表したら、幾ら自然死だったとしても、国政の混乱は必至です」
「え?」
「どうして?」
納得しかけたのも束の間、セレナとラーディスが再び疑問を呈すると、ここでエリオットはその疑問を一旦放置して、ゼナに確認を入れた。
「念の為伺いますが、クライブ殿下が暗殺された可能性は?」
「それはあり得ません。グランバル国から随行した侍医も、毒物が使われた形跡は皆無であり、元々心臓が弱かったのでは無いかとの診断を下しています」
顔を強ばらせながらもゼナが深く頷いた為、エリオットは軽く頷き返して話を続けた。
「そうですか……。ですがせっかく生まれたグランバル王室の血を引く王子が急死したと報告しても、グランバル王国が納得する筈が無いですよね」
「その通りです。庶子の王子王女は既に存在し、もうすぐ側妃からリオネス殿下もお生まれになる状況でしたし」
「グランバル王国の力を最大限利用しつつも、その血縁者を国王に据えるのは阻止したいと考える国内貴族の仕業か、両国の関係にヒビを入れたいと考えているガイゼル国の陰謀か、はたまた両者が手を組んだ上で、クライブ殿下を暗殺したかと勘ぐられるのが自然な流れで」
「ちょっと待って、エリオット! そんな物騒過ぎる想像は止めて!?」
沈鬱な表情でゼナと語り合っているエリオットを、セレナは顔色を変えて窘めたが、ゼナは真顔のまま首を振った。
「いいえ、セレナ様。当時クライブ殿下の死を公表した場合、確実にグランバル王国との関係は破綻して、兵は全て引き上げられていたでしょう」
「その場合、この国の南西部はかなりの被害を出した上、ガイゼル国の侵攻状況によっては、この国が瓦解したかもしれません。最悪の仮定ですけど」
「…………」
エリオットがゼナに続いて当時の危険性について言及すると、再び室内が静まり返った。するとここでエリオットが溜め息を一つ吐いてから、質問を続ける。
「因みにグランバル王国は勿論ですが、国王陛下や主だった家臣にも秘密にした理由を教えていただけますか?」
「当時、王妃様や仕えている私達は、疑心暗鬼に陥っておりまして……。もしかしたらグランバル王国の影響力が増えるのを懸念した陛下や宰相が、事を仕組んだのではと……」
申し訳無さそうに打ち明けたゼナを見て、大方の予想をつけていたエリオットは、かなり残念そうに首を振った。
「そうですよね……。残っている記録を見ても、当時の国家間や後宮内の力関係がかなり微妙だったのが読み取れますし。両陛下の信頼関係も、未だに微妙みたいですね」
「当時、女官の中には『こんな国は見限って、グランバル国に戻りましょう』と主張した者もおりましたが、王妃様は『陛下に嫁した以上、この国にとっての最善を尽くすのが、私の役目です』と激しく叱責して、両国の関係が破綻するのを回避する為、殿下の身代わりを探す事を命じました」
「ですがクライブ殿下と同じ赤銅色の髪と紫の瞳を持つ赤子を探すなど、ましてや見知らぬ相手に我が子を渡す親がいるとは思えません」
冷静にエリオットが指摘すると、ゼナが真剣な面持ちで頷く。
「全くその通りです。私達は途方に暮れましたが、女官の一人がある噂話を聞きつけました。その前年、陛下が手を付けた末端の侍女が懐妊して、はした金を押し付けられて王都内の実家に戻されたと。それを聞いた私達は一縷の望みに縋って、その女性の家を探し当てたのです」
それを聞いたエリオットは、納得したように頷いた。
「末端の侍女なら貴族では無いでしょうし、王族特有の外見を持つ赤子を、その家では持て余したかもしれませんね。母親が今後結婚する時の、妨げにもなるでしょうし」
「ええ、その通りです。子供の居ない、王家と縁が深い貴族の夫婦が養子を欲しがっていると偽り、きちんと責任を持って養育する事を条件に、クレアさんを渡して貰いました。女の子でも何とか、誤魔化せると思っておりまして」
(何なの、その行き当たりばったりにもほどがある話は! 女の子を身代わりにって、どう考えても無茶苦茶だし、男のふりをさせるなんて王妃様やその周りの人達って、無神経極まりない集団なのね!)
ゼナは神妙に当時の事情を語ったが、それを聞いたセレナは内心で腹を立てた。しかしエリオットは、妙にしみじみとした口調で感想を述べる。
「本当に……、良く今まで、誤魔化し通せましたよね……。王妃様と周りの皆さんのご苦労とご心労を思うと、頭が下がります」
「エリオット様、お分かりいただけますか?」
涙目で尋ねてきたゼナに、エリオットは心底同情する顔つきで告げた。
「おそらくクライム戦役が解決するまで、もしくはまた王子が生まれるまでの短い間だけ、誤魔化すつもりだったのですよね? しかし王妃様はその後八年王子に恵まれず、さらにクライム戦役が解決したら、今度はグランバル王国とシーギル公国とのタジール紛争が勃発して、グランバル王国を背後から脅かしたいシーギル公国がこの国に誘いをかけた筈ですし、その後はカリムドの乱、更にスローン通商条約締結、一番最近ではドーレン継承問題など、二国間の関係悪化を防ぎたい事態が立て続けに生じていますし。間が悪すぎたというか、とことん運に見放されたというか……」
「そうなのです! そして王妃様が逡巡しておられるうちに、あっと言う間に時が過ぎてしまい、クレアさんに付く人間も後宮以外の官吏が増えて、もし不審死などした場合、重大な責任問題に発展するのが確実で!」
「ゼナ、少し落ち着きましょう。取り敢えずこれで、涙を拭いてください」
「は、はい……」
ゼナは話しているうちに段々興奮してきたらしく、彼女が泣き叫んだタイミングでクレアはその肩を優しく叩きながら、取り出したハンカチを渡した。その光景を眺めながら、屋敷の者達が囁き合う。
「ええと……、タジール紛争は聞いた事があるし、納得できるが、カリムドの乱って何だ?」
「あれ? スローン通商条約って、別にこの国もグランバル国も関わって無いよな?」
「それなのに、どうして関係してくるんですか?」
「そもそもドーレン継承問題って、何の事だかさっぱりなんだが」
「後から、坊ちゃまに教えていただかないと駄目ですね」
使用人達は困惑顔を見合わせながら頷いていたが、セレナの機嫌は更に悪化した。
(ふざけるんじゃないわよ!? 要するに自分達の保身の為と、優柔不断なせいで今の今までクレアさんに男のふりをさせていたくせに、泣いて被害者面をするわけ?)
しかしここでエリオットが、セレナにとって予想外の事を言い出した。
「王妃様は血の繋がりは無くても、本当にクレアさんの事をとても愛していらっしゃるし、権謀術数にはとことん向いていない心根の優しい方なのですね」
「え? どうしてそうなるの?」
それを聞いて本気で驚き、遠慮のない声を上げたセレナに、エリオットは大真面目にその理由を説明した。
クレアがそう確認を入れると、セレナが真顔で頷く。
「はい、知っています。グランバル王国は我が国の重要な交易相手である事に加えて、大陸中央に出る為には通らなければいけない国でもありますし」
「ですが王妃様が嫁がれてから三年間子宝に恵まれず、誕生しているのは庶子のみという状況で、漸くクライブ殿下がご誕生されました」
それを聞いて当時を思い出したらしいフィーネが表情を明るくさせ、思わずといった風情で口を挟んだ。
「その時の事は覚えておりますわ! この国の王族特有の、赤銅色の髪に紫の瞳の組み合わせの王子様が生まれたとの布告があって、街中がお祭り騒ぎでしたもの!」
「そのクライブ殿下が生後半年の頃に、最悪のタイミングで急死したのです。前日まで何の異常も見られなかったのに、就寝中の事だそうです」
「…………」
沈痛な面持ちでクレアが告げた途端、セレナを初めとして殆どの者は何と言って良いか分からず、食堂内が静まり返った。しかしエリオットだけはぶつぶつと独り言を呟きながら、考えを巡らせる。
「ええと……、確かクライブ殿下は今現在二十一歳の筈だから、生後半年前後の時期だと……。ああ、なるほど。確かに、クライム戦役の期間と重なっていますから、即座に殿下の死亡を公にできなかったのですね?」
「その通り。エリオットはきちんと歴史と、その内容を勉強していますね」
「『未来を知るには、過去を読み解け』と言うのが、父の教育方針でしたので」
エリオットはそれだけでクレアの言わんとする事を即座に理解したが、全く話の筋が見えなかったセレナは、困惑しながら弟に尋ねた。
「何それ? 私、そんな事を言われた事は無いし、クライム戦役って?」
「え?」
「すまん、エリオット。俺も歴史関係は、かなりうろ覚えだ。それがどうして王子死亡の事実を隠蔽する理由になるのか教えてくれ」
兄と姉に促されたエリオットは、その他にも屋敷の使用人達が全員当惑しているのを見て、説明を加える事にした。
「当時、この国のクライム地方の領有権を主張して、隣接するガイゼル国が侵攻していました。それに我が国だけの兵力では対抗できず、グランバル王国からかなりの兵が派遣されていました」
「そういえば……」
「確かにそんな事も習ったな……」
「そんな時期にクライブ殿下の死を公表したら、幾ら自然死だったとしても、国政の混乱は必至です」
「え?」
「どうして?」
納得しかけたのも束の間、セレナとラーディスが再び疑問を呈すると、ここでエリオットはその疑問を一旦放置して、ゼナに確認を入れた。
「念の為伺いますが、クライブ殿下が暗殺された可能性は?」
「それはあり得ません。グランバル国から随行した侍医も、毒物が使われた形跡は皆無であり、元々心臓が弱かったのでは無いかとの診断を下しています」
顔を強ばらせながらもゼナが深く頷いた為、エリオットは軽く頷き返して話を続けた。
「そうですか……。ですがせっかく生まれたグランバル王室の血を引く王子が急死したと報告しても、グランバル王国が納得する筈が無いですよね」
「その通りです。庶子の王子王女は既に存在し、もうすぐ側妃からリオネス殿下もお生まれになる状況でしたし」
「グランバル王国の力を最大限利用しつつも、その血縁者を国王に据えるのは阻止したいと考える国内貴族の仕業か、両国の関係にヒビを入れたいと考えているガイゼル国の陰謀か、はたまた両者が手を組んだ上で、クライブ殿下を暗殺したかと勘ぐられるのが自然な流れで」
「ちょっと待って、エリオット! そんな物騒過ぎる想像は止めて!?」
沈鬱な表情でゼナと語り合っているエリオットを、セレナは顔色を変えて窘めたが、ゼナは真顔のまま首を振った。
「いいえ、セレナ様。当時クライブ殿下の死を公表した場合、確実にグランバル王国との関係は破綻して、兵は全て引き上げられていたでしょう」
「その場合、この国の南西部はかなりの被害を出した上、ガイゼル国の侵攻状況によっては、この国が瓦解したかもしれません。最悪の仮定ですけど」
「…………」
エリオットがゼナに続いて当時の危険性について言及すると、再び室内が静まり返った。するとここでエリオットが溜め息を一つ吐いてから、質問を続ける。
「因みにグランバル王国は勿論ですが、国王陛下や主だった家臣にも秘密にした理由を教えていただけますか?」
「当時、王妃様や仕えている私達は、疑心暗鬼に陥っておりまして……。もしかしたらグランバル王国の影響力が増えるのを懸念した陛下や宰相が、事を仕組んだのではと……」
申し訳無さそうに打ち明けたゼナを見て、大方の予想をつけていたエリオットは、かなり残念そうに首を振った。
「そうですよね……。残っている記録を見ても、当時の国家間や後宮内の力関係がかなり微妙だったのが読み取れますし。両陛下の信頼関係も、未だに微妙みたいですね」
「当時、女官の中には『こんな国は見限って、グランバル国に戻りましょう』と主張した者もおりましたが、王妃様は『陛下に嫁した以上、この国にとっての最善を尽くすのが、私の役目です』と激しく叱責して、両国の関係が破綻するのを回避する為、殿下の身代わりを探す事を命じました」
「ですがクライブ殿下と同じ赤銅色の髪と紫の瞳を持つ赤子を探すなど、ましてや見知らぬ相手に我が子を渡す親がいるとは思えません」
冷静にエリオットが指摘すると、ゼナが真剣な面持ちで頷く。
「全くその通りです。私達は途方に暮れましたが、女官の一人がある噂話を聞きつけました。その前年、陛下が手を付けた末端の侍女が懐妊して、はした金を押し付けられて王都内の実家に戻されたと。それを聞いた私達は一縷の望みに縋って、その女性の家を探し当てたのです」
それを聞いたエリオットは、納得したように頷いた。
「末端の侍女なら貴族では無いでしょうし、王族特有の外見を持つ赤子を、その家では持て余したかもしれませんね。母親が今後結婚する時の、妨げにもなるでしょうし」
「ええ、その通りです。子供の居ない、王家と縁が深い貴族の夫婦が養子を欲しがっていると偽り、きちんと責任を持って養育する事を条件に、クレアさんを渡して貰いました。女の子でも何とか、誤魔化せると思っておりまして」
(何なの、その行き当たりばったりにもほどがある話は! 女の子を身代わりにって、どう考えても無茶苦茶だし、男のふりをさせるなんて王妃様やその周りの人達って、無神経極まりない集団なのね!)
ゼナは神妙に当時の事情を語ったが、それを聞いたセレナは内心で腹を立てた。しかしエリオットは、妙にしみじみとした口調で感想を述べる。
「本当に……、良く今まで、誤魔化し通せましたよね……。王妃様と周りの皆さんのご苦労とご心労を思うと、頭が下がります」
「エリオット様、お分かりいただけますか?」
涙目で尋ねてきたゼナに、エリオットは心底同情する顔つきで告げた。
「おそらくクライム戦役が解決するまで、もしくはまた王子が生まれるまでの短い間だけ、誤魔化すつもりだったのですよね? しかし王妃様はその後八年王子に恵まれず、さらにクライム戦役が解決したら、今度はグランバル王国とシーギル公国とのタジール紛争が勃発して、グランバル王国を背後から脅かしたいシーギル公国がこの国に誘いをかけた筈ですし、その後はカリムドの乱、更にスローン通商条約締結、一番最近ではドーレン継承問題など、二国間の関係悪化を防ぎたい事態が立て続けに生じていますし。間が悪すぎたというか、とことん運に見放されたというか……」
「そうなのです! そして王妃様が逡巡しておられるうちに、あっと言う間に時が過ぎてしまい、クレアさんに付く人間も後宮以外の官吏が増えて、もし不審死などした場合、重大な責任問題に発展するのが確実で!」
「ゼナ、少し落ち着きましょう。取り敢えずこれで、涙を拭いてください」
「は、はい……」
ゼナは話しているうちに段々興奮してきたらしく、彼女が泣き叫んだタイミングでクレアはその肩を優しく叩きながら、取り出したハンカチを渡した。その光景を眺めながら、屋敷の者達が囁き合う。
「ええと……、タジール紛争は聞いた事があるし、納得できるが、カリムドの乱って何だ?」
「あれ? スローン通商条約って、別にこの国もグランバル国も関わって無いよな?」
「それなのに、どうして関係してくるんですか?」
「そもそもドーレン継承問題って、何の事だかさっぱりなんだが」
「後から、坊ちゃまに教えていただかないと駄目ですね」
使用人達は困惑顔を見合わせながら頷いていたが、セレナの機嫌は更に悪化した。
(ふざけるんじゃないわよ!? 要するに自分達の保身の為と、優柔不断なせいで今の今までクレアさんに男のふりをさせていたくせに、泣いて被害者面をするわけ?)
しかしここでエリオットが、セレナにとって予想外の事を言い出した。
「王妃様は血の繋がりは無くても、本当にクレアさんの事をとても愛していらっしゃるし、権謀術数にはとことん向いていない心根の優しい方なのですね」
「え? どうしてそうなるの?」
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