40 / 94
39.まずはお友達から
しおりを挟む
その日の夕食時、一家全員がテーブルを囲んで食べ始めてから、日中の見合いの事を心配していた昌典がその事について尋ねると、それ以降は美実の独壇場となった。
「それでね!? 小野塚さんって信用調査部門所属でしょう? 調査対象の企業に潜入してた時の話が、荒唐無稽で面白すぎて! 半分は冗談と作り話にしても、非日常極まりないのよ! 作り話だとしたら、十分作家としてもやっていけるわ!」
「そうなの……」
「凄いね……」
興奮気味に喋る姉に対して、並んで座っている妹二人は若干引き気味だったが、美実はそんな反応に構わずに話を続けた。
「それに、あの警戒心を抱かせない、安堵感さえ感じさせる顔。大抵の所に難なく紛れ込めるんですって。こうなると、もう天職よね?」
「本当に。営業マンとしても大成できそうよね。あの顔に警戒心を抱く様な人間は、よほど後ろ暗いところがある人じゃ無いかしら?」
「…………」
主に喋っているのは美実ではあったが、時折笑顔で美子が相槌を打つ度に、隣の秀明が徐々に表情を消して無言になっており、それに昌典は勿論、美野と美幸も気付いて内心でハラハラしていたのだが、当の二人はそれには全く気が付かない風情で話し続けた。
「あ、でも、あの顔で、実家のお父さんには嘆かれたんですって」
「あら、どうして?」
「なんでも小野塚さんのお父さんは、九州の広域暴力団の組長さんらしくて」
「暴力団の組長だと!?」
ここで昌典が血相を変えて問いただしたが、美実は何でもない口調で宥めた。
「別に心配する事無いわよ、お父さん。小野塚さんは勘当みたいな事になっていて、もう何年も実家に帰ってないんですって。何でも『お前の様な男を、跡目になどできるか。継がせたら1ヶ月でこの組が潰れるわ!』と言われて、弟さんが後継者になったとか。酷いわよね? ああいう顔に生まれたのは小野塚さんの責任じゃないし、寧ろ親の責任なのに」
「本当に。顔の造りで人生を否定するなんて、そのお父さんは狭量な方ね。それで良く組長なんてやっていられるわ」
「でも確かに小野塚さんは、組長向きじゃ無いと思うけど」
「それもそうね。そんな物騒な世界に足を踏み入れなくて、却って良かったわよ」
「本当ね」
そう言って楽しげに笑い合う美実と美子を、昌典は唖然として見やったが、秀明は忌々しい気持ちで一杯だった。
(絶対に違う……。緊張感の無い顔云々が原因じゃなくて、実の親にも相当ヤバい奴だと思われて、うっかり組を任せたら徹底的に荒らされて潰されると判断されて、叩き出されたんじゃないか? いや、絶対そうに違いないぞ)
本音を言えば、この場で美子を怒鳴りつけたかった秀明だが、そうすると桜査警公社の特殊性と、なし崩しに夫婦でそこの会長社長を務めている事までバレそうだった為、我慢して無言を貫いた。
昌典も秀明の内心は把握していた為、注意深く義理の息子の様子を窺って微妙な緊迫感が漂う中、能天気な美実の話が続く。
「小野塚さんって職業柄、凄く交友関係が広くて。所謂LGBTのお友達も多いんですって」
「LGBTって?」
ここで思わず美幸が不思議そうに口を挟んできた為、美実は真顔で説明を加えた。
「レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を纏めた略称よ。だからこのお見合いの話が来てから、私の本を読んでくれたみたいで、具体的に『ここら辺が実際と違う』とか、『こんな風に書いたら良いんじゃないか』とか指摘してくれて、その話で結構盛り上がったの」
それを聞いてその場全員、特に美子は驚いた表情を見せた。
「まあ、わざわざ読んで下さったの?」
「うん、出した本全部じゃなくて、デビュー作のみだけど。『なかなか興味深く読ませて頂きました』って。それに私が大学まで女子校で、実際にゲイの人に会った事は無いって正直に話したら、『それでも想像だけであそこまで書けるなんて、凄いですよ』と褒めてくれたし」
にこにこしながら美実が語った内容を聞いて、秀明は思わず眩暈を覚えた。
(あいつ、必要以上に目も鼻も利きそうだから、あれのモデルが俺だと気付いて、心の中で笑い物にしていたわけじゃあるまいな)
次は桜査警公社内で、美実のデビュー作の話が取りざたされる事になるのではと秀明は戦慄したが、そんな義兄の心境などまったく分かっていない美実が、満足そうに話を続けた。
「普段原稿の内容についてやり取りするのは担当編集さんしかいないし、あとはコアなファンからのファンレターでの反応とかでしょう? 小野塚さんの様に、冷静な第三者的な視点からの批評ってなかなか貰えないから、今日は充実した一日だったわ~」
「それは良かったわね。美実の仕事に関しても、理解のある方で安心したわ」
「それでね? 来週の日曜に、小野塚さんのゲイのお友達の誕生日パーティーがあるそうなの。それで『色々参考になるお話とか聞きたいな』って思わず言っちゃったら、『じゃあ連れて行ってあげますよ。他にも同様の友人達が何人も顔を出しますし』と言われたから、お願いしちゃった」
そこまで聞いたところで、たまらず昌典と秀明が声を荒げた。
「美実! お前まさか、ゲイがゴロゴロ参加しているパーティーに行く気か!?」
「ろくに知らない男と一緒に、あっさりと出掛ける約束をするなんて、不用心だろう!」
「だってお父さん。ゲイの人達なら、却って心配無いんじゃない? それにお義兄さん、小野塚さんも一緒なんだけど?」
不思議そうに反論してきた美実の言葉にかぶせる様に、美子も言い添える。
「そうよね? それにそもそも小野塚さんのお友達だし、心配要らないでしょう。ただ、見ず知らずの人間が、誕生パーティーにいきなり出向いて大丈夫かしら?」
そんな見当違いの心配をし始めた美子に、美実は笑って説明した。
「私もそれはちょっと心配だったから聞いてみたんだけど、小野塚さんが『皆、気の良い人間ばかりだし、花束付きの女の子なら笑って歓迎してくれますよ』って言ってくれて。女の子って年じゃないし、妊婦だから色々恥ずかしいけど、滅多にない本物に会えるチャンスだもの! 多少厚かましいけど、この際、小野塚さんを口実に押し掛けさせて貰うわ!」
「あまり興奮して、周りの皆さんのご迷惑にならない様にだけ、気をつけなさいね?」
「は~い。気をつけま~す」
握り拳で行く気満々の美実を、美子が困った様に笑いながら注意したが、秀明は(気をつける方向性が違うだろう!?)と盛大に顔を引き攣らせながら、心の中で怒声を浴びせた。すると昌典が、不安を隠そうともせずに確認を入れてくる。
「その……、美実?」
「何? お父さん」
「結局、小野塚さんとの事は、どうする気だ?」
そう尋ねられた美実は、一瞬きょとんとしてから、漸く言われた内容を理解した。
「どうするって……、ええと……、縁談の事?」
「勿論そうだが」
「それなら、小野塚さんが『あまり堅苦しく考えずに、お友達から始めませんか?』と言ってくれたから、『はい、そうですね』とお返事したけど?」
「は?」
あまりにもあっさりとした返事に、昌典は勿論、話に付いて行けなかった美野や美幸まで目を丸くしたが、他の者より立ち直るのが早かった秀明が、美子に尋ねた。
「おい、美子。それで良いのか?」
しかし美子は、落ち着き払って笑みを浮かべつつ答える。
「良いんじゃない? 当人同士がそう言ってるんだし。美実だってすぐに結婚とか考えていたわけじゃないんだし、寧ろその方が良いでしょう。小野塚さんもそこら辺を汲んで下さったんじゃないかしら? 本当に今時の方には珍しく、物の道理を弁えた謙虚な方ね」
「…………」
そう満足そうに頷いている美子を、秀明は無言で軽く睨んだ。その様子をテーブルの反対側から窺っていた美幸と美野が、小声で囁き合う。
「美子姉さんって、時々もの凄くオバサン臭い台詞を口にするよね?」
「しっ! 美幸、黙って! 余計な事は言わないの!」
しみじみと感想を述べた美幸を、慌てて美野が叱り付け、そんな妹達の様子を横目で見ながら、美実は上機嫌なまま夕食を食べ進めた。
「それでね!? 小野塚さんって信用調査部門所属でしょう? 調査対象の企業に潜入してた時の話が、荒唐無稽で面白すぎて! 半分は冗談と作り話にしても、非日常極まりないのよ! 作り話だとしたら、十分作家としてもやっていけるわ!」
「そうなの……」
「凄いね……」
興奮気味に喋る姉に対して、並んで座っている妹二人は若干引き気味だったが、美実はそんな反応に構わずに話を続けた。
「それに、あの警戒心を抱かせない、安堵感さえ感じさせる顔。大抵の所に難なく紛れ込めるんですって。こうなると、もう天職よね?」
「本当に。営業マンとしても大成できそうよね。あの顔に警戒心を抱く様な人間は、よほど後ろ暗いところがある人じゃ無いかしら?」
「…………」
主に喋っているのは美実ではあったが、時折笑顔で美子が相槌を打つ度に、隣の秀明が徐々に表情を消して無言になっており、それに昌典は勿論、美野と美幸も気付いて内心でハラハラしていたのだが、当の二人はそれには全く気が付かない風情で話し続けた。
「あ、でも、あの顔で、実家のお父さんには嘆かれたんですって」
「あら、どうして?」
「なんでも小野塚さんのお父さんは、九州の広域暴力団の組長さんらしくて」
「暴力団の組長だと!?」
ここで昌典が血相を変えて問いただしたが、美実は何でもない口調で宥めた。
「別に心配する事無いわよ、お父さん。小野塚さんは勘当みたいな事になっていて、もう何年も実家に帰ってないんですって。何でも『お前の様な男を、跡目になどできるか。継がせたら1ヶ月でこの組が潰れるわ!』と言われて、弟さんが後継者になったとか。酷いわよね? ああいう顔に生まれたのは小野塚さんの責任じゃないし、寧ろ親の責任なのに」
「本当に。顔の造りで人生を否定するなんて、そのお父さんは狭量な方ね。それで良く組長なんてやっていられるわ」
「でも確かに小野塚さんは、組長向きじゃ無いと思うけど」
「それもそうね。そんな物騒な世界に足を踏み入れなくて、却って良かったわよ」
「本当ね」
そう言って楽しげに笑い合う美実と美子を、昌典は唖然として見やったが、秀明は忌々しい気持ちで一杯だった。
(絶対に違う……。緊張感の無い顔云々が原因じゃなくて、実の親にも相当ヤバい奴だと思われて、うっかり組を任せたら徹底的に荒らされて潰されると判断されて、叩き出されたんじゃないか? いや、絶対そうに違いないぞ)
本音を言えば、この場で美子を怒鳴りつけたかった秀明だが、そうすると桜査警公社の特殊性と、なし崩しに夫婦でそこの会長社長を務めている事までバレそうだった為、我慢して無言を貫いた。
昌典も秀明の内心は把握していた為、注意深く義理の息子の様子を窺って微妙な緊迫感が漂う中、能天気な美実の話が続く。
「小野塚さんって職業柄、凄く交友関係が広くて。所謂LGBTのお友達も多いんですって」
「LGBTって?」
ここで思わず美幸が不思議そうに口を挟んできた為、美実は真顔で説明を加えた。
「レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を纏めた略称よ。だからこのお見合いの話が来てから、私の本を読んでくれたみたいで、具体的に『ここら辺が実際と違う』とか、『こんな風に書いたら良いんじゃないか』とか指摘してくれて、その話で結構盛り上がったの」
それを聞いてその場全員、特に美子は驚いた表情を見せた。
「まあ、わざわざ読んで下さったの?」
「うん、出した本全部じゃなくて、デビュー作のみだけど。『なかなか興味深く読ませて頂きました』って。それに私が大学まで女子校で、実際にゲイの人に会った事は無いって正直に話したら、『それでも想像だけであそこまで書けるなんて、凄いですよ』と褒めてくれたし」
にこにこしながら美実が語った内容を聞いて、秀明は思わず眩暈を覚えた。
(あいつ、必要以上に目も鼻も利きそうだから、あれのモデルが俺だと気付いて、心の中で笑い物にしていたわけじゃあるまいな)
次は桜査警公社内で、美実のデビュー作の話が取りざたされる事になるのではと秀明は戦慄したが、そんな義兄の心境などまったく分かっていない美実が、満足そうに話を続けた。
「普段原稿の内容についてやり取りするのは担当編集さんしかいないし、あとはコアなファンからのファンレターでの反応とかでしょう? 小野塚さんの様に、冷静な第三者的な視点からの批評ってなかなか貰えないから、今日は充実した一日だったわ~」
「それは良かったわね。美実の仕事に関しても、理解のある方で安心したわ」
「それでね? 来週の日曜に、小野塚さんのゲイのお友達の誕生日パーティーがあるそうなの。それで『色々参考になるお話とか聞きたいな』って思わず言っちゃったら、『じゃあ連れて行ってあげますよ。他にも同様の友人達が何人も顔を出しますし』と言われたから、お願いしちゃった」
そこまで聞いたところで、たまらず昌典と秀明が声を荒げた。
「美実! お前まさか、ゲイがゴロゴロ参加しているパーティーに行く気か!?」
「ろくに知らない男と一緒に、あっさりと出掛ける約束をするなんて、不用心だろう!」
「だってお父さん。ゲイの人達なら、却って心配無いんじゃない? それにお義兄さん、小野塚さんも一緒なんだけど?」
不思議そうに反論してきた美実の言葉にかぶせる様に、美子も言い添える。
「そうよね? それにそもそも小野塚さんのお友達だし、心配要らないでしょう。ただ、見ず知らずの人間が、誕生パーティーにいきなり出向いて大丈夫かしら?」
そんな見当違いの心配をし始めた美子に、美実は笑って説明した。
「私もそれはちょっと心配だったから聞いてみたんだけど、小野塚さんが『皆、気の良い人間ばかりだし、花束付きの女の子なら笑って歓迎してくれますよ』って言ってくれて。女の子って年じゃないし、妊婦だから色々恥ずかしいけど、滅多にない本物に会えるチャンスだもの! 多少厚かましいけど、この際、小野塚さんを口実に押し掛けさせて貰うわ!」
「あまり興奮して、周りの皆さんのご迷惑にならない様にだけ、気をつけなさいね?」
「は~い。気をつけま~す」
握り拳で行く気満々の美実を、美子が困った様に笑いながら注意したが、秀明は(気をつける方向性が違うだろう!?)と盛大に顔を引き攣らせながら、心の中で怒声を浴びせた。すると昌典が、不安を隠そうともせずに確認を入れてくる。
「その……、美実?」
「何? お父さん」
「結局、小野塚さんとの事は、どうする気だ?」
そう尋ねられた美実は、一瞬きょとんとしてから、漸く言われた内容を理解した。
「どうするって……、ええと……、縁談の事?」
「勿論そうだが」
「それなら、小野塚さんが『あまり堅苦しく考えずに、お友達から始めませんか?』と言ってくれたから、『はい、そうですね』とお返事したけど?」
「は?」
あまりにもあっさりとした返事に、昌典は勿論、話に付いて行けなかった美野や美幸まで目を丸くしたが、他の者より立ち直るのが早かった秀明が、美子に尋ねた。
「おい、美子。それで良いのか?」
しかし美子は、落ち着き払って笑みを浮かべつつ答える。
「良いんじゃない? 当人同士がそう言ってるんだし。美実だってすぐに結婚とか考えていたわけじゃないんだし、寧ろその方が良いでしょう。小野塚さんもそこら辺を汲んで下さったんじゃないかしら? 本当に今時の方には珍しく、物の道理を弁えた謙虚な方ね」
「…………」
そう満足そうに頷いている美子を、秀明は無言で軽く睨んだ。その様子をテーブルの反対側から窺っていた美幸と美野が、小声で囁き合う。
「美子姉さんって、時々もの凄くオバサン臭い台詞を口にするよね?」
「しっ! 美幸、黙って! 余計な事は言わないの!」
しみじみと感想を述べた美幸を、慌てて美野が叱り付け、そんな妹達の様子を横目で見ながら、美実は上機嫌なまま夕食を食べ進めた。
0
あなたにおすすめの小説
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
白椿の咲く日~ひそかな恋、遠い日の思いは
紫さゆり
恋愛
結婚を控えた真由子は、久しぶりに異母姉の稚子(わかこ)と会う。
真由子の母の雪江は、大学教授であり著名な歌人の水上実之(みなかみさねゆき)の後添いとして水上家に嫁いだ。
婚約者の諒人(りょうと)のことなど、真由子は稚子と色々語り合ううち、庭の白椿の木は真由子がなついていた異母兄、靖之が植えたものだと知る。
白椿の木をめぐっての、ひそかな大人の恋物語です。
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
遺産は一円も渡さない 〜強欲な夫と義実家に捨てられた私、真の相続人と手を組み全てを奪い返す~ (全10話)
スカッと文庫
恋愛
「お前の価値なんて、その遺産くらいしかないんだよ」
唯一の肉親だった祖父を亡くした夜、夫の健一と義母から放たれたのは、あまりにも無慈悲な言葉だった。
四十九日も待たず、祖父が遺した1億2000万円の遺産をアテに贅沢三昧を目論む夫。だが、彼には隠し通している「裏切り」があった――。
絶望の淵に立たされた由美の前に現れたのは、亡き祖父が差し向けた若き凄腕弁護士・蓮。
「おじい様は、すべてお見通しでしたよ」
明かされる衝撃の遺言内容。そして、強欲な夫たちを地獄へ叩き落とすための「相続条件」とは?
虐げられてきた妻による、一発逆転の遺産争奪&復讐劇がいま幕を開ける!
【完】ベッドの隣は、昨日と違う人
月村 未来(つきむら みらい)
恋愛
朝目覚めたら、
隣に恋人じゃない男がいる──
そして、甘く囁いてきた夜とは、違う男になる。
こんな朝、何回目なんだろう。
瞬間でも優しくされると、
「大切にされてる」と勘違いしてしまう。
都合のいい関係だとわかっていても、
期待されると断れない。
これは、流されてしまう自分と、
ちゃんと立ち止まろうとする自分のあいだで揺れる、ひとりの女の子、みいな(25)の恋の話。
📖全年齢版恋愛小説です。
しおり、いいね、お気に入り登録もよろしくお願いします。
📖2026.2.25完結
本作の0章にあたるエピソードをNOTEにて公開しています。
気になった方はぜひそちらもどうぞ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる