夢見る頃を過ぎても

篠原皐月

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第19話 夏の終わり

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 バカンス会も最終日となった朝、真澄達が部屋を出てエレベーターホールに向かうと、他の面々は既に顔を揃えていた。

「おはよう」
「おはようございます」
 真澄と恭子は清人達に向かって爽やかに挨拶をしたが、その後ろで清香が俯き加減で重い溜め息を吐く。

「おはよう、姉さん。全員揃ったね」
「あれ? 清香ちゃん、寝不足?」
「何だか目も赤いし、大丈夫?」
「疲れが出たのかな?」
 いつもと違う清香の様子に男達は口々に心配そうに声をかけたが、清香は小さく頭を振ってから恨みがましく呟いた。

「いえ、疲れてるとかそうじゃなくて……、ま、真澄さんと恭子さんが、二人して苛めるんだもん……」
「あら、苛めるだなんて人聞きの悪い」
「お姉さん達が可愛がってあげただけなのに」
「ねぇ?」
 清香の呟きを受けた二人はわざとらしく目を見張り、含み笑いの顔を見合わせて声を揃えた。それを眺めた周囲の者達は、大方の事情を悟り笑いを堪える。

(昨日の流れで、昨夜から散々オモチャにされたな清香ちゃん。気の毒に……)
 そんな風に朝から和やかな空気になっていると、全員がエレベーターに乗り込んだところで、恭子が徐に口を開いた。

「今日これからの予定ですが……、部屋は正午まで使えますので、朝食後にお部屋でのんびりしたい方はそのままどうぞ。正午過ぎに車を手配しましたので、空港への道すがら昼食の場を用意してあります」
「了解」
「相変わらず有能だね」
「じゃあ、腹はヘらしておくよ」
「まあ、三時間あれば色々できるよな」
 浩一達が恭子の言葉に頷く中、ちょっと考え込んでいた真澄が恭子に尋ねた。

「恭子さん、プールは使えるのよね?」
「ええ、勿論です。ギリギリまで入ってて良いですよ? そのままチェックアウトできる様に、纏めた荷物を持って更衣室まで迎えに行きますから」
 真顔で提案した恭子に、真澄は笑って首を振った。

「そこまでしなくても……。ちゃんと十一時半には上がるわ。恭子さんはどうするの?」
 そう問われた恭子は、僅かに首を傾げつつ答える。

「そうですね……、色々あって、実はここの庭園をまだ見てないんです。のんびり散歩でもしようかと」
「それなら私に構わずそうして?」
「分かりました」
 そんな笑顔でのやり取りに、ここでさり気なく清人が割り込んだ。

「それなら真澄さん、ご一緒しても構いませんか?」
「……ええ、勿論構わないわ」
 一瞬反応が遅れたものの真澄は平然と頷き、続けて他に泳ぐ者はいないかと問われても、進んで二人の邪魔をしたがる様な人間は、その場に皆無だった。

 そして朝食後、清香を含め各自好きな場所に散って行き、清人と真澄はホテルのプールへと移動した。
 ホテルの二階から出た所にある、海を見下ろせる屋外プールは、直径十数メートル程の円形で競泳などは出来ない可愛らしい造りではあったが、水の感触と非日常的空間を堪能するには充分な代物だった。更に子供用の浅いプールなどは併設されてはおらず、大人だけでのんびり過ごすには、より適していたと言える。
 そんな場所で真澄は小一時間程誰にも邪魔されずに悠々と泳ぎ、すっかり満足してプールの縁に手をかけた。

「はぁっ! やっぱり気持ち良いわね~」
 プールサイドに上がって腰掛けながら、思わず満足げに独り言を漏らした真澄に、背後から声がかけられた。

「真澄さん、ちょっと上がって休憩しませんか? アイスティーを用意しておきましたが」
「ありがとう、じゃあ少し休むわ」
 背後のデッキチェアの方に視線を向けると、一足先に上がっていた清人が頼んでいたらしく、テーブルにグラスが二つ乗せられているのを認めた真澄は、清人から差し出されたバスタオルを受け取りつつ立ち上がった。歩きながら軽く髪を押さえて水が落ちてこない様にしてから、肩にタオルをかけて椅子に座る。
 夏期休暇のピークは過ぎ、月曜日の午前中ともあってプールは人気が無く、喧騒とは無縁の貸切状態になっていた。

「そう言えば……、真澄さんに聞きたかったんですが、どうして今回こちらに来たんですか?」
 グラスに口を付けてから何となく黙り込んでいると、海の方を見ながら清人が唐突にそんな事を言い出した為、真澄は本気で困惑した。

「今更な話だと思うけど……、来たら迷惑だった?」
「いえ、そういう事では……。ただ時々仕事上の電話とかも来ていたみたいですし、忙しかったんじゃないかと……」
 歯切れ悪く続けた清人だが、それに真澄は怪訝な顔をした。

「私、この旅行中、仕事での電話なんて受けてないけど?」
「昨日の夜、かかってきてたでしょう?」
 静かに清人が指摘すると、真澄は一瞬考えてから、何でも無い様に笑った。

「昨日? ……ああ、そう言えば電話を切る寸前に、外に出ていた清人君と出くわしたわね。あれは仕事上の話と、プライベートな話半々ってところだから」
「そうですか」
 そこでその話は終わりと思っていた真澄だったが、清人が更に突っ込んできた。

「真澄さんは相手を『支社長』と呼んでましたが、柏木物産アメリカ支社長の内藤さんですか?」
 そう問われて、真澄が驚きの表情を見せる。
「どうして分かったの? と言うか、清人君、内藤支社長と面識でもあるわけ?」
「会話を終わらせる直前、『部長』と言い間違って訂正してましたから。真澄さんが柏木に就職して、初めて入った部署の部長がその人でしたから、そうなのかと見当を付けただけです」
 理路整然と説明され、真澄は唖然とする。

「確かにそうだけど……。私、清人君に、職場の上司の話なんてした事あったかしら?」
「話して貰った事はありますし、直にお会いした事もありますよ? 柏木から内定を貰ってから、浩一と一緒に柏木本社に挨拶に出向いた時、真澄さんと内藤さんが一緒に居る所に遭遇して、互いに紹介して貰いました」
 淡々とそう告げられた真澄だったが、益々怪訝な顔になった。

「そんな事、あったかしら?」
「ええ」
(……やはり、覚えていなかったか)
 ある程度予想はしていたが、真澄の反応を見た清人は、密かに溜め息を吐いた。しかし気持ちを切り替えて話を続ける。

「その後、何年かしてから『上司がアメリカ支社長に抜擢された』と嬉しそうに話していたのを覚えていたので、そうなのかと思っただけです」
「はあ……、流石清人君ね。普通あれだけで、そこまで推理出来ないわよ?」
 感嘆半分、呆れ半分の視線を向ける真澄に、(勿論それだけでは無いがな……)と思った清人だったが、口には出さなかった。その代わりに別の事を言い出す。

「それで電話をかけてきた相手が内藤さんで直接の仕事の話で無いなら、どうして電話をかけてきたんですか?」
「え?」
 明らかに動揺した素振りを見せる真澄から視線を逸らし、清人はアイスコーヒーを一口含んでから話を続けた。

「単なる好奇心から聞いてみたので、プライベートで話すのに支障があるなら、別に話さなくても良いです」
「あの、それは、別にプライベートとかの問題じゃ無くて……、いえ、確かにプライベートに関わる話かもしれないけど」
 慌てて弁解する真澄から目を逸らして海の方を見ながら、清人は冷静に付け加えた。

「本当に話さなくて構わないですよ? それより」
「実は今、移動の話が出ていて!」
「は?」
 さり気なく話題を替えようとした清人の台詞を遮る形で真澄が叫ぶように言い出したが、内容に気を取られて清人は咄嗟に反応が出来なかった。

「今月頭に直属の部長から口頭で打診があったの。『アメリカ支社の北米事業部長が来春退任予定だから、後釜に座る気は無いか』って」
「……栄転ですね」
「決まればね」
 反射的に清人が感想を述べると、真澄が皮肉っぽく呟きながら小さく肩を竦めた。その為清人が続きを促す。

「と言うと?」
「柏木は外部からは社内抗争とは無縁と思われてるけど、大きく三派に分かれているわ。だけど主流派の父の意向が大勢を占めているし、他の二派の新堂専務と神楽専務の二人は、下手な社内抗争で柏木を疲弊させるなんて以ての外って良識の持ち主だから、上手く纏まってるの」
「それは何よりですね」
 自然に相槌を打った清人から、今度は真澄が視線を逸らして話を続けた。

「だけど、それでも幹部人事等では水面下で色々あってね。内藤支社長は新堂派に属してて、今までの北米事業部長は神楽派の人物だったの。文字通りドル箱のアメリカ支社の幹部を新堂派で占めるのはどうかって話になるみたいで、私にもお鉢が回って来たのよ」
「真澄さんが社長派、だからですか?」
「別にそんな事意識した事は皆無なんだけど。社長令嬢だと自然にそうなっちゃうみたいね、馬鹿馬鹿しい」
 吐き捨てる様に言ってアイスティーを一口飲んでから、真澄は椅子の背もたれに些か乱暴に背中を預け、日の光を反射して煌めくプールの水面を見詰めた。

「それで今、社長派と神楽派の部課長クラスの人材を静かに漁ってるみたい。でなけりゃ女で、年齢も管理職としては下から二番目の私に話が来る訳無いわ。どうせ社長派の上独り身だから、動かし易いと思われてるのよ」
 言うだけ言って、ふてくされた様に黙り込んだ真澄に、そこで清人が静かに声をかけた。

「……真澄さんらしくありませんね、そんな風に自分を卑下するなんて」
「清人君?」
「ここは単純に、自分の実績が認められたと喜ぶべきですよ。違いますか?」
 優しく微笑まれつつのその言葉に、真澄は思わず背中を起こしながら問い掛ける。

「じゃあ清人君は、この話、喜んで無条件に受けるべきだって言うの?」
 真顔で意見を求められ、流石に清人は言葉に詰まった。

「それは……、真澄さんの考え次第だと思いますが……。全く行きたく無いわけでは無いでしょう?」
「それはまあ、確かに……。事業規模も商談範囲も桁違いに広がるし、本社程しがらみは無い筈だし。それに支社長から『他の人間が色々言っているが、私としては是非とも君が欲しい』と言って貰ったし……」
 ぼそぼそと話す真澄の台詞に清人の眉が僅かに上がった。しかし表面上は平静を装う。

「……なるほど、それで支社長自ら勧誘の電話をかけてきたと言う訳ですね?」
「そうなの。他にも相談に乗って欲しい事があるからと言われて、明日仕事帰りに一緒に食事をする約束をしたし。まあ、これはプライベートと言えばプライベートね」
 何気なく真澄がそう口にした途端、清人の顔がはっきりと分かる程度に強張ったが、水面を見たままの真澄は気が付かなかった。

「何ですか相談って。それに今、国内に居るんですか?」
「夏期休暇で月末まで帰国してるそうよ。支社長は五年前に闘病中だった奥様と息子さん娘さんを実家に預けて渡米したんだけど、三年前に奥様が亡くなって以来高校生の娘さんとの折り合いが最悪で、相談に乗って欲しいって言われたの。それに久し振りに本格的な和食を堪能されたいそうだから、《華郷》にお付き合いする事にしたのよ」
「ああ、《華郷》でしたら確かに満足できるでしょうね」
 柏木本社からほど近い料亭の名前を出した所で、清人が話を終わらせたのを察したが、真澄はまだ自分の話が終わっていない事を思い出し、控え目に再度尋ねてみた。

「それで……、結局清人君はこの話の事、どう思う?」
 それに対し、清人が真澄の顔を見ながら、静かに淀みなく答える。
「さっきも言いましたが、真澄さんの考え方次第です。でも俺としては良い話だと思いますが? 派閥とか年齢とか性別とか、そんな事で周りに変な遠慮をする必要は無いでしょう」
 穏やかに微笑まれながらそんな事を言われ、真澄は続ける言葉を失い、曖昧に頷いた。

「そうね……、ありがとう」
「いえ。でもこの話を聞いて漸く納得できました。来年はひょっとしたら気軽に帰国できないかも知れないから、三年ぶりに清香に付き合ってくれたんですね」
「え?」
「違うんですか?」
 意外そうな顔を向ける清人に、真澄が取り敢えず否定の言葉を呟く。

「違うけど……」
「そうですか」
 しかしそれ以上踏み込んで来ない清人に、真澄は思わず泣きたくなった。

(付き合ってもいないのに『行かないで欲しい』とか言われるとは流石に思ってなかったけど、率先して薦められるとは思って無かった。それに……、確かに久しぶりに清香ちゃんと旅行したかったのは事実だけど、それだけじゃ無いのに……。やだ、本気で涙が出そう……)
 そこまで考えて、真澄は勢い良く立ち上がった。

「清人君、もう少し泳いでるくるから。まだ大丈夫よね?」
「ええ、あと一時間以上ありますから」
「遅れそうだったら声をかけて」
「分かりました」
 プールの方に顔を向けながらそんなやり取りをした真澄は、そのままスタスタとプールの縁まで歩いて行き、綺麗なフォームで飛び込んだかと思うと悠々と泳ぎ始めた。それを眺めながら、清人が無意識に呟く。

「あの人が、帰国しているのか……」
 そう口にしてから自分が呟いた事に気が付いた清人は、思わず舌打ちして傍らのテーブル上のグラスに手を伸ばした。
「《華郷》か。良い選択だな」
 グラスの中の液体を眺めながら、清人は自分の胸の中でそれと同様に黒いものが、じわじわと広がっていく感覚を覚えていた。

 その後清人もひと泳ぎしてから、頃合いをみて二人は更衣室へ移動し、着替えを済ませて廊下で合流した。そして荷物を取りに一度部屋に戻る為、エレベーターに向かって歩き出す。
 すると清人がスラックスのポケットから掌で握り込めるサイズの箱を取り出し、真澄に声をかけた。

「真澄さん、ちょっと手を出してくれませんか?」
「え? 何?」
 真澄が素直に振り返って右手を差し出すと、清人がその掌の上にその箱を乗せる。
「どうしたの? これ」
 厚紙で作られた、見た目より重みがあるそれを真澄が怪訝な顔で眺めると、清人が苦笑しながら説明した。

「この前ガラス工房に行った時、真澄さんが見ていた物を買っておいたんです。良かったらどうぞ」
「あの……、でも、どうして?」
 箱と清人の顔を交互に眺めながら真澄が当惑すると、清人は苦笑しながら付け加えた。

「真澄さんは俺達と一緒に居る時、意識的に無駄使いしない様にしているでしょう? 前から言いたかったんですが、必要以上に周りに合わせる必要は無いですから」
「別にそんな事は……」
「そうですか? それならそれで良いですが。一緒に旅行できて清香が喜んでいたので、お礼代わりに受け取って下さい」
 そう言われて、真澄は些か傷付いた様な表情を見せた。

「……私、そんなに物欲しそうな顔で見ていたの?」
「そうじゃありませんが。どうしたんですか? いつもの真澄さんらしく無いですよ?」
 そう言って笑みを深める清人から、真澄は僅かに視線を逸らした。

「分かったわ。ありがたく頂くわね」
「どうぞ。安物ですから、気に入らなかったら捨ててしまって構いませんから」
「……そんな事、しないわよ」
 幾らか気分を害した様に真澄が呟き、バッグの中にその箱を入れて歩き出した。

 それから幾つかの会話を交わしながらエレベーターに乗り込み、宿泊階に到着した二人は廊下で別れた。そして真澄が部屋に戻ると、恭子と清香はまだ戻っていなかった為、静かな部屋で手早く水着一式をトランクに詰める。
 それから何となく気になっていた箱の中身を確かめようと、バッグから問題の物を取り出し、蓋を開けて中身を取り出してみた。

「これって……」
 真澄の目の前に現れた半球状のガラス製ペーパーウェイトは、上部に溝が入っていてメモホルダーとしても使える物だった。
 底面に数色の星形の飾りが沈み、水色とも灰色とも言える微妙な色合いのガラスの中に、幾筋か斜めに白い線が走るそれを真澄が凝視する。

「確かに見ていたわよ。それに買っても良いかなとも思ったけど……、別に遠慮して買わなかった訳じゃ無いもの……」
 そう独り言を漏らしてから真澄は黙り込み、頭の中でこれまでの事も含めて考えを巡らせる。

(これまでだって……、一緒に見て回るだけで楽しかったから、ついつい買うのを忘れてただけだし。どうせ分かってはいないと思ってたけど。見ているようで、全然見て無いんだから……)
 そして一人溜め息を吐いてからペーパーウェイトを取り上げ、窓からの光にかざしてみた。それをぼんやりと眺めながら、真澄がひとりごちる。

「夕方の曇り空の色か。詩的に言えば……、さしずめ“終わりの始まり”の色、かしらね」
 そんなことを言って小さく自嘲気味に笑った真澄は、それを再び箱にしまってからトランクに入れて出立の準備を済ませた。それとほぼ同時に恭子と清香が荷物を取りに部屋に戻って来たが、その時には真澄はいつも通りの笑顔を、完璧に取り繕っていた。
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