藤宮美樹最凶伝説

篠原皐月

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美樹十五歳、色々な意味で破壊力満点

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「美昌、いくよ!」
「がってん、しょうちー!」
「にぃにも!」
「…………失礼します」
 美那の掛け声に美昌は嬉々として、美久は和真達に軽く頭を下げてから、座卓の上に上がり込んだ。そんな暴挙を目の当たりにした美子が、顔色を変えて子供達を叱責する。

「ちょっと、あなた達! お客様の前で何をする気!! 失礼でしょう、そこから今すぐ下りなさい!!」
 しかし息子達は彼女の声を丸無視して、勢い良く脱いでいたシャツをめくり上げた。

「よっしゃあー!」
「美那。いいよ」
「じゃあ、いきま――す!!」
「……はい? あなた達、それって」
 勢い良く胸までめくり上げた二人は、しかしそれ以上は脱がずに顔と頭をすっぽり隠す位置で、手の動きを止めた。すると二人の腹から胸にかけて露わになったが、そこは一面白塗りされた上に、人の顔を模した絵が描かれており、ご丁寧に上部と背中は髪の毛なのか、黒く塗られていた。
 彼らの背中側に座っている和真達は、目にしたのは当然黒一色の背中だったが、その腹側に何が描かれているかを何となく察して固まる。そんな微妙な空気の中、美那がボロロロロ――ンとウクレレを弾き鳴らしてから、朗々と歌い出した。 

「いぃっち、にぃの、さんっ、はいっ!! はぁっらぁがぁあ~、でたぁでったぁ~、どこにぃ~でぇたぁ~」
「はあぁ~、でぇたでた~」
「……………………」
 その歌に合わせて美久と美昌が、昌典と秀明と美樹に向かって腹踊りを始めた。足腰をくねらせ、腹部を凹凸させて動く度に、腹に書かれた顔が目まぐるしく変化する。
 美那の歌に美昌が絶妙な合いの手を入れながら、見る者全ての度肝を抜いたそれは、容赦なく続いた。

「うえにでぇたなぁら、ちゃをわぁかしぃ~」
「あ、しゅんしゅん」
「したぁにでぇたなぁら、あぁなをほぉりぃ~」
「はぁあ~、ざっくざっく」
「ちょっ……」
「おいっ……」
「まっ……」
「…………」
 忽ち藤宮家の面々は、必死に笑いを堪えようと口元を押さえて顔を歪ませたが、ただ一人秀明だけは、無表情で冷え切った視線を眼前の息子達に向けていた。それを目にしていた和真達も、とても笑える心境になれないまま、豪快に腹踊りが続く。

「まぁえにでぇたなぁら、えあぁばぁっくぅう~」
「あ、ぼっすぼっす」
「よ、美久っ……、美昌も……」
「それっ……、幾ら何でも……」
「や、止めっ……」
「……………」
「うしろぉにでたのはぁ~、そりゃあひっこんだ」
「とくりゃ!」
「うたえやおどれや、はらつづみぃ~、ちょっいとひねれば、かぁねのぉあめぇ~」
「はあぁ、どっこい!」
「わらえやさけべや、とんとことぉ~ん、はじもすてれば、にぃじもぉでるぅ~」
「はぁあ、よいやさ~のよいやさ~」
 そこでとうとう堪え切れなくなったらしい美樹が、弟達を指さしながら爆笑した。

「あ、あはははははっ!! あんた達、いきなり何やらかしてんのよ! ぶわははははっ!!」
「美、美樹……。そんなに笑っ……、美久達は、真剣……」
「でも……、ちょっとやり過ぎ……」
「………………」
「かぁおがぁ~、くっしゃくっしゃぁ~、しかめぇ~っつぅらぁ~」
「はあぁ~、くしゃあくしゃあ~」
 そして冒頭のメロディーに戻って、二番の歌詞に移ったのを悟った美樹は、更に畳に転がって悶えながら悲鳴を上げた。

「まっ、まさか二番!? まだあるの!? ちょっ、本当に勘弁してぇぇぇっ!! お、お腹痛いぃぃっ!!」
「あっ、あなた達……、お客様に、失礼っ……」
「……………………」
 美子も必死に止めようとするが、口を押さえて笑いを堪えながらでは全く迫力も威厳も無く、和真が(ひょっとしたら、このまま永遠にこれが続くんだろうか……)と現実逃避しかけた時、秀明が低い声で子供達を制止した。

「美久、美那、美昌。それを今すぐ止めろ」
 その危険な響きに息子達は瞬時に動きを止めたが、美那が不服そうに言い返す。
「でもお父さん、これ三番まで」
「今すぐ止めろと言った。聞こえなかったか?」
 鋭過ぎる視線で一睨みされた美那は、ここがデッドラインだと瞬時に悟った。

「……にぃに、美昌。終わり」
「しゅりょう!」
「お邪魔しました……」
 ぺこりと頭を下げた三人が静かに襖の向こうに消え、室内に不気味な静寂が満ちた。そこで秀明は深い溜め息を一つ吐いてから、和真達に向かって深々と頭を下げる。

「子供達が無作法この上ない事をしでかした上、お騒がせして申し訳ない。本人達に代わって、お詫びします」
 そんなつい先程までの態度とは、百八十度変わった殊勝な謝罪の言葉に、雅史と咲耶は余計に動揺した。

「いっ、いえ、子供はある程度、元気がありませんと!」
「そっ、そうですわ! 小さな頃にやんちゃな事をすると、成人してからは逆に落ち着いていると申しますし!」
「確かに元気が良いのは結構ですが、物事には限度がありますので……。そこら辺はきちんと、私から言い聞かせておきます。それでお尋ねしますが、そちら側としては、結納などは省略しても構わないのでしょうか?」
「へ? 結納?」
「……何? 変な物でも食べたの?」
「美樹。あなたは少し黙っていなさい」
 いきなり振られた話題に雅史が思考停止に陥る中、美樹が父親を気味悪そうに眺め、美子がそんな娘を小声で窘めた。そして固まっている夫に変わり、咲耶が慌てて答える。

「は、はいっ! 当人同士がそう決めたのであれば、こちらで必要以上に格式張った事を、求める事はございません!」
「それでは挙式の形式に、何か先祖代々のしきたりとかはございますか? 神前式、教会式、仏式や人前式など色々ありますが」
「は? 形式?」
「それもこだわりはありませんから!」
「そうですか。それでは次に、招待客の交通費と宿泊費の負担についてですが」
「交通費……」
「上京する親戚筋や、こちら側からの招待客には、全額うちで負担しますので、ご心配なく」
「そうですか? しかし九州からですと」
「いえいえ、どう見積もってもうちの方の人数がかなり少ないので、お任せ下さいませ!」
 未だに茫然としていて、全く話にならない夫を無視して咲耶がどんどん話を進めると秀明は頷き、美子に顔を向けながら促した。

「それならそちらの出席者の取り纏めは、宜しくお願いします。そちらから直接、ホテルの担当者に連絡を入れて、必要な部屋のタイプと部屋数を伝えて、前泊に必要な部屋を確保して貰って下さい。美子。今後のスケジュール表やホテル担当者の連絡先は?」
「ここに持って来ているわ。どうぞお持ち下さい」
「頂いていきます」
 それから女二人の間で、引き出物がどうの祝辞がどうのと言った、披露宴に関する話題が幾つか出ていたが、その間秀明は口を挟まず、何やら達観した表情で口を閉ざしていた。その様子を注意深く窺いながら、和真が考えを巡らせる。

(何か色々突き抜けた物を見せられて気が抜けたが、それは社長も同じらしい。しかも美久があそこまでやってのけたのを見て、さすがに社長も息子が不憫になってストップをかけたか……。すまん、美久。お前の捨て身の献身は、一生忘れんからな)
 涙が出そうになった和真が思わず目頭を押さえたところで、美子達の話が終わり、それから美樹と雅史達の間で世間話的な物が幾つか交わされてから、その場は無事お開きとなった。

「大したお構いもできなかった上、途中お騒がせして、申し訳ありませんでした」
「いえ、本当に構いませんので……」
 昌典と秀明の見送りは固辞し、美子と美樹に付き添われて廊下に出た小野塚家の面々が、恐縮しながら玄関に向かって歩いていると、どこからともなく美那と美昌が見送りに出て来た。

「お疲れ様でした」
「おみおくりー!」
「おう、美那、美昌。ごくろうさん。ところで、“あれ”は誰が考えたんだ?」
 和真がそう尋ねると、美那は並んで歩きながら素直に答えた。

「ねぇねが『お父さんが暴れそうになったら場を和ませれば良い』って言ったから、金田さんに相談したの。お年寄りだから、良い考えがあるかなって」
「まさか、あのジジイに教わったのか?」
「ううん、田所さん」
「は? あのおっさんだと!?」
 いつも厳めしい顔つきの、《仕手戦の悪鬼》とその筋では恐れられている財務部部長の名前が出てきた為、和真が思わず足を止めると、美那もその場に止まって淡々と説明を続けた。

「金田さんが『場を和ませるなら、田所に教えを請うのが一番です。あれは公社の陰の宴会部長ですから』って言ったの。それで田所さんにお願いしたら『分かりました。要はどんな緊迫した場面でも、笑いを取れれば宜しいのです。それでは最高の芸を、伝授致しましょう』と言って、美那達を特訓してくれたの」
「めんきょかいでん!」
 そこで胸を張って報告した美昌を見下ろした和真は、思わず片手で顔を覆った。

「田所のおっさん……、なんて物をガキに教え込むんだ。一歩間違えれば自爆だぞ。それに副社長も、どうして宴会芸に走らせる……。面白がっているとしか思えん」
「他にも幾つか見せてくれたけど、本当に凄かったよ? 美那、田所さん、リスペクト。財務部はバイトで、芸人になろうかなぁ……。『筋が良い』って誉められたし」
「美那! それ社交辞令だから、真に受けちゃ駄目よ!」
「是非とも、財務部専属で頼む!」
 うっかり変な芸道に走らせてたまるかと、廊下に膝を付いた美樹と和真が、真顔で美那の肩を掴みながら懇願する。それを聞いた美那はちょとだけ残念そうな顔になってから、思い出したように付け加えた。

「やっぱりそうだよね……。あ、そうそう。ねぇね達の披露宴で、田所さん達が『宴会芸を披露するから、期待していて下さい』って言ってた。財務部は別名『宴会芸倶楽部』なんだって。今まで全然知らなかった。『こんなのを考えてます』って、ちょっとだけ見せて貰ったけど、今日のよりと――っても面白かったよ?」
 にっこり笑って美那がそう告げた瞬間、美樹と和真の顔から表情が抜け落ちた。

「和真、断固却下よ」
「当たり前だ」
「でも田所さん『副社長命令』って言ってたから、絶対やるよね?」
「披露宴までに手段を選ばず、社内の実権を握るわよ!?」
「手段は選ぶが、確実に分捕るからな!」
 しっかり互いの手を握って見つめ合い、二人が固く決心したところで、どこかのんびりとした声が頭上から降って来た。

「ところで美那。美久は?」
 その美子の問いかけに、美那はキョロキョロと周囲を見回してから、困惑気味に美昌に尋ねる。
「あれ? そう言えば、にぃに居ないね。一緒にお見送りすると思ったのに。美昌、にぃにがどこにいるか知ってる?」
「しらなーい」
「お部屋かなぁ?」
「…………」
 不思議そうに首を傾げた二人を見た他の者達は、今現在の美久の心境を推察し、そのまま無言で玄関へと向かった。
 同じ頃、座敷で和真達と別れた秀明は昌典と共に二階に上がり、美久の部屋をノックしてから室内に入った。

「やはり部屋にいたか」
 その声に、机に向かって本を読んでいたらしい美久は、軽く身体を捻って答えた。 
「ああ、お父さん。お祖父ちゃんも。お客さんは帰ったの?」
「美子達が見送りに出ているから、構わんだろう」
「そう……」
 そして再び向き直り、読書を再開した美久だったが、歩み寄った秀明と昌典が彼の肩越しに覗き込むと、本が上下逆さまになっており、未だ彼が平常心ではない事が見て取れた。

「美久。お前は良くやった。あの状況下で恥と外聞を忘れて己を捨てて、あそこまでできるとは……」
「俺には到底無理だ。……美久。お前は今日、俺を越えた。悔しいが美樹の時とは違って、ある意味爽快な気分だ」
 父と祖父に軽く肩を掴まれながら、しみじみとそう語られた美久は、そのまま本の上に突っ伏し、涙声で小さく呻いた。

「僕は……、もっと他の事で、父さんを越えたかった……。せめて美昌位、良く状況が分かっていない年だったら良かったのに……」
「泣くな、美久! お前はまだまだこれからだろうが!」
「そうだぞ。これから幾らでも、他の事で俺を越えていける。これ位で挫けるな!」
「……うん、頑張るよ」
 そんなこんなで、複数人の男達の心に大小様々な傷を付けた美樹の結婚に関わる騒動は、緩やかに収束を迎えていった。
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