50 / 65
第50話 代官 カール・ロッシュ(2)
しおりを挟む
「これは……、凄いな」
紅蓮《ぐれん》の炎で赤く照らし出されたロッシュの顔が驚きと興奮の色を浮かべる。
剣を見つめる瞳が妖しく光る。
同席した鑑定士とロッテ、控えていたロッシュ家の使用人の額に汗が浮かんだのは、炎の熱だけが原因じゃなさそうだ。
無意識の行動だろうが、腰を浮かせた鑑定士がわずかに後退る。
「如何でしょう? ご満足頂けるましたか?」
「ああ……。これ程の逸品、高位の貴族でも持つ者は少ないだろうな」
「鞘《さや》には耐熱が付与されております。剣の炎を消失させた頂ければすぐに鞘に納めても問題ございません」
俺の説明に『気が利くな』、と言って剣を鞘に収めるよう、傍らの使用人に剣を手渡すと再び椅子に座った。
そして興奮冷めやらぬと言った様子で訊く。
「それで、二つ目の頼み事とはなんだ?」
「ご領主様への紹介状を頂戴できませんでしょうか?」
「ヒューベンタール様へ?」
こちらを警戒するような表情でこの地域を治める領主の名を口にした。
「代官様にだけ剣を献上したのでは、あらぬ誤解を生みかねません。それに、ご領主様への献上品として恥ずかしくない品を用意しております」
ロッシュの視線が鑑定士に向けられた。
全力で首を横に振る鑑定士から俺に視線を戻すと探るように訊く。
「君はこれ以上の逸品を持っているということか」
「今のところ」
「どういう事だ?」
食いついた。
俺は内心でガッツポーズをして、騎士団の第一部隊と第二部隊とのこれまでの経緯《いきさつ》を話す。
「――――若輩の身であることが理由でしょうが、第一部隊のパウエル隊長からは、『盗賊からの押収品がまだある』と思われており、このままだと押収品以外も拠出しないとならない事態も予想されます」
さらに、第二部隊のコンラート隊長からも呼ばれていることを詳細に語った。
「なるほどな。つまり、第一部隊と第二部隊に嵌められそうだから助けて欲しいというわけか」
「少し違いますね。代官様にとって目障りな第一部隊と第二部隊をまとめて片付ける機会をご提供しようというこです」
「続けろ」
「つまり、私は第二部隊のコンラート隊長の思惑を十分に予想した上で、彼らの言いなりになって行動したと申し上げております」
「若輩にしては賢《さか》しいな」
「父に厳しく教育されましたので」
「今夜なのだな?」
「代官様のお屋敷を出ましたら、第二部隊の詰所に向かいます」
「分かった。第三部隊と第四部隊を秘密裏に動かそう。ただし、これはお互いに利のあることだ。貸し借りは無し、と言うことでいいな」
俺との会話の間にかいたメモが使用人に手渡された。
「承知いたしました」
手柄をくれてやったはずなのにいつの間にか貸し借りなしになっているのは釈然としないが、高校生が大人相手にやった交渉事としては上出来だと思うことにしよう。
領主への紹介状について触れようとする矢先、
「紹介状を書く前に、ご領主様への献上品が恥ずかしくない品であることを確認しておきたい」
ロッシュがもっともな事を口にした。
俺は承諾の返事をすると、バッグの中から幾つかのアイテムを取り出してテーブルの上に並べ、その中から銀の腕輪を手に取る。
「こちらでございます」
銀の腕輪を受け取ったロッシュは値踏みするように調べた後で鑑定士へと渡した。
「紹介状を書くかどうかは鑑定結果次第だ」
「では、鑑定している間、少しお話をいたしませんか?」
「外国の話か?」
興味を抱いたロッシュに『残念ながら貴国のお話です』、と前置いてロッテに視線を移す。
「先日、私どもで引き取らせて頂いたリーゼロッテですが、どうも良からぬ輩に付け狙われているようなのです」
真相を知っている鑑定士が銀の腕輪を取り落としそうなるが、当の本人であるロッシュはまるで初めて聞く話のような顔をしている。
「ほう、どんなヤツなのだ?」
「成人前の少女を屋敷に連れ込んで悪さをしようという変態野郎です」
「それはけしからんな」
「しかもその変態野郎は実力行使にまで及びました。部下を使って孤児院に居たリーゼロッテを誘拐しようとしたのです。幸い、教会のシスターや近所の住民が居たお陰で誘拐は未遂と終わりました」
「リーゼロッテ嬢は美しいから、そんなこともあるかもしれんな」
「狙われたのはリーゼロッテだけでなく、他にも何人もの少女が狙われたと聞き及んでおります」
「けしからん、実にけしからんな」
ここまで顔色一つ変えない。
予想以上に出来るヤツのようだ。
「代官様にお心辺りはございませんか?」
「犯罪者の情報は上がってくるが、そのような報告は聞いたことがない。もし耳にしたら、未遂であっても捕らえて厳重に注意するよう。約束する」
ロッシュの力強い一言に鑑定士が再び銀の腕輪を取り落としそうになった。
額の汗を拭う鑑定士にロッシュが冗談めかして訊く。
「どうした、手元が狂う程の鑑定結果でも出たか?」
「はい。このような性能の魔道具は初めて鑑定致しました。いえ、聞いたこともないような魔道具でした」
「どのようなものだ?」
鑑定士の反応にロッシュが身を乗りだした。
「異空間収納の魔術が付与されたおりました。恐らく、収納量は十トン近くかと……」
「バカな! もう一度鑑定しろ!」
「は、はい」
顔色を変えたロッシュと鑑定士に言う。
「正確な鑑定です。その腕輪に付与されたのは『異空間収納』。収納量はちょうど十トンです」
「実家から持ってきた代物だから間違いないわ」
ユリアーナが俺の言葉を補足した。
異空間収納の能力が付与された魔道具は、異空間収納のギフト所持者よりも少ない。そして、ギフト所有者でも十トンもの収納量を持つ者は稀《まれ》だ。
「これほどのものを献上するというのか!」
信じられないと言った様子でこちらを見るロッシュに、俺とユリアーナが何でもない事のように告げる。
「私と妹はともに異空間収納のギフトを持っております。我々にとっては大して価値のない代物です」
「あっても使わないもの」
「分かった……。少し待っていてくれ。いま、紹介状を用意しよう」
「紹介状かー。別にあってもなくてもいいのよねー」
「どういう事だ?」
退室しようと立ち上ったロッシュがユリアーナの一言で動きを止めた。
理由は簡単だ。
「本当の目的はこちらなんですよ」
俺は代官の前に置いた卓上用の鏡を示し、次いで魔力を注いだ。
魔力が注がれた鏡はまるで再現映像が流れるように、先程までの代官の顔と音声が流れる――――。
「先日、私どもで引き取らせて頂いたリーゼロッテですが、どうも良からぬ輩に付け狙われているようなのです」
「この反応、何か知っているのか?」
「成人前の少女を屋敷に連れ込んで悪さをしようという変態野郎です」
「バレている、と考えた方がよさそうだ。さてはロッテや孤児院の連中が話したな……」
「しかもその変態野郎は実力行使にまで及びました。部下を使って孤児院に居たリーゼロッテを誘拐しようとしたのです。幸い、教会のシスターや近所の住民が居たお陰で誘拐は未遂と終わりました」
「あいつら人前で攫おうとしたのか? 誘拐が成功しても揉み消しが面倒なだけだろうが!」
「狙われたのはリーゼロッテだけでなく、他にも何人もの少女が狙われたと聞き及んでおります」
「他の娘のことも知られているのか」
「代官様にお心辺りはございませんか?」
「知っているよ。すべて私がやらせたことだ。だが、白状する気はさらさらない。オーガを瞬殺した少年とは聞いていたが、証拠もなしに疑惑を並べ立てるあたり、所詮は子どもだな。とは言え、少し自重するか」
――――鏡から聞こえてきたのは先程の会話とは微妙に違う内容だった。
「こちらが本当の献上品、『真実の鏡』でございます」
真っ青になったロッシュが崩れるように椅子に腰を下ろした。
紅蓮《ぐれん》の炎で赤く照らし出されたロッシュの顔が驚きと興奮の色を浮かべる。
剣を見つめる瞳が妖しく光る。
同席した鑑定士とロッテ、控えていたロッシュ家の使用人の額に汗が浮かんだのは、炎の熱だけが原因じゃなさそうだ。
無意識の行動だろうが、腰を浮かせた鑑定士がわずかに後退る。
「如何でしょう? ご満足頂けるましたか?」
「ああ……。これ程の逸品、高位の貴族でも持つ者は少ないだろうな」
「鞘《さや》には耐熱が付与されております。剣の炎を消失させた頂ければすぐに鞘に納めても問題ございません」
俺の説明に『気が利くな』、と言って剣を鞘に収めるよう、傍らの使用人に剣を手渡すと再び椅子に座った。
そして興奮冷めやらぬと言った様子で訊く。
「それで、二つ目の頼み事とはなんだ?」
「ご領主様への紹介状を頂戴できませんでしょうか?」
「ヒューベンタール様へ?」
こちらを警戒するような表情でこの地域を治める領主の名を口にした。
「代官様にだけ剣を献上したのでは、あらぬ誤解を生みかねません。それに、ご領主様への献上品として恥ずかしくない品を用意しております」
ロッシュの視線が鑑定士に向けられた。
全力で首を横に振る鑑定士から俺に視線を戻すと探るように訊く。
「君はこれ以上の逸品を持っているということか」
「今のところ」
「どういう事だ?」
食いついた。
俺は内心でガッツポーズをして、騎士団の第一部隊と第二部隊とのこれまでの経緯《いきさつ》を話す。
「――――若輩の身であることが理由でしょうが、第一部隊のパウエル隊長からは、『盗賊からの押収品がまだある』と思われており、このままだと押収品以外も拠出しないとならない事態も予想されます」
さらに、第二部隊のコンラート隊長からも呼ばれていることを詳細に語った。
「なるほどな。つまり、第一部隊と第二部隊に嵌められそうだから助けて欲しいというわけか」
「少し違いますね。代官様にとって目障りな第一部隊と第二部隊をまとめて片付ける機会をご提供しようというこです」
「続けろ」
「つまり、私は第二部隊のコンラート隊長の思惑を十分に予想した上で、彼らの言いなりになって行動したと申し上げております」
「若輩にしては賢《さか》しいな」
「父に厳しく教育されましたので」
「今夜なのだな?」
「代官様のお屋敷を出ましたら、第二部隊の詰所に向かいます」
「分かった。第三部隊と第四部隊を秘密裏に動かそう。ただし、これはお互いに利のあることだ。貸し借りは無し、と言うことでいいな」
俺との会話の間にかいたメモが使用人に手渡された。
「承知いたしました」
手柄をくれてやったはずなのにいつの間にか貸し借りなしになっているのは釈然としないが、高校生が大人相手にやった交渉事としては上出来だと思うことにしよう。
領主への紹介状について触れようとする矢先、
「紹介状を書く前に、ご領主様への献上品が恥ずかしくない品であることを確認しておきたい」
ロッシュがもっともな事を口にした。
俺は承諾の返事をすると、バッグの中から幾つかのアイテムを取り出してテーブルの上に並べ、その中から銀の腕輪を手に取る。
「こちらでございます」
銀の腕輪を受け取ったロッシュは値踏みするように調べた後で鑑定士へと渡した。
「紹介状を書くかどうかは鑑定結果次第だ」
「では、鑑定している間、少しお話をいたしませんか?」
「外国の話か?」
興味を抱いたロッシュに『残念ながら貴国のお話です』、と前置いてロッテに視線を移す。
「先日、私どもで引き取らせて頂いたリーゼロッテですが、どうも良からぬ輩に付け狙われているようなのです」
真相を知っている鑑定士が銀の腕輪を取り落としそうなるが、当の本人であるロッシュはまるで初めて聞く話のような顔をしている。
「ほう、どんなヤツなのだ?」
「成人前の少女を屋敷に連れ込んで悪さをしようという変態野郎です」
「それはけしからんな」
「しかもその変態野郎は実力行使にまで及びました。部下を使って孤児院に居たリーゼロッテを誘拐しようとしたのです。幸い、教会のシスターや近所の住民が居たお陰で誘拐は未遂と終わりました」
「リーゼロッテ嬢は美しいから、そんなこともあるかもしれんな」
「狙われたのはリーゼロッテだけでなく、他にも何人もの少女が狙われたと聞き及んでおります」
「けしからん、実にけしからんな」
ここまで顔色一つ変えない。
予想以上に出来るヤツのようだ。
「代官様にお心辺りはございませんか?」
「犯罪者の情報は上がってくるが、そのような報告は聞いたことがない。もし耳にしたら、未遂であっても捕らえて厳重に注意するよう。約束する」
ロッシュの力強い一言に鑑定士が再び銀の腕輪を取り落としそうになった。
額の汗を拭う鑑定士にロッシュが冗談めかして訊く。
「どうした、手元が狂う程の鑑定結果でも出たか?」
「はい。このような性能の魔道具は初めて鑑定致しました。いえ、聞いたこともないような魔道具でした」
「どのようなものだ?」
鑑定士の反応にロッシュが身を乗りだした。
「異空間収納の魔術が付与されたおりました。恐らく、収納量は十トン近くかと……」
「バカな! もう一度鑑定しろ!」
「は、はい」
顔色を変えたロッシュと鑑定士に言う。
「正確な鑑定です。その腕輪に付与されたのは『異空間収納』。収納量はちょうど十トンです」
「実家から持ってきた代物だから間違いないわ」
ユリアーナが俺の言葉を補足した。
異空間収納の能力が付与された魔道具は、異空間収納のギフト所持者よりも少ない。そして、ギフト所有者でも十トンもの収納量を持つ者は稀《まれ》だ。
「これほどのものを献上するというのか!」
信じられないと言った様子でこちらを見るロッシュに、俺とユリアーナが何でもない事のように告げる。
「私と妹はともに異空間収納のギフトを持っております。我々にとっては大して価値のない代物です」
「あっても使わないもの」
「分かった……。少し待っていてくれ。いま、紹介状を用意しよう」
「紹介状かー。別にあってもなくてもいいのよねー」
「どういう事だ?」
退室しようと立ち上ったロッシュがユリアーナの一言で動きを止めた。
理由は簡単だ。
「本当の目的はこちらなんですよ」
俺は代官の前に置いた卓上用の鏡を示し、次いで魔力を注いだ。
魔力が注がれた鏡はまるで再現映像が流れるように、先程までの代官の顔と音声が流れる――――。
「先日、私どもで引き取らせて頂いたリーゼロッテですが、どうも良からぬ輩に付け狙われているようなのです」
「この反応、何か知っているのか?」
「成人前の少女を屋敷に連れ込んで悪さをしようという変態野郎です」
「バレている、と考えた方がよさそうだ。さてはロッテや孤児院の連中が話したな……」
「しかもその変態野郎は実力行使にまで及びました。部下を使って孤児院に居たリーゼロッテを誘拐しようとしたのです。幸い、教会のシスターや近所の住民が居たお陰で誘拐は未遂と終わりました」
「あいつら人前で攫おうとしたのか? 誘拐が成功しても揉み消しが面倒なだけだろうが!」
「狙われたのはリーゼロッテだけでなく、他にも何人もの少女が狙われたと聞き及んでおります」
「他の娘のことも知られているのか」
「代官様にお心辺りはございませんか?」
「知っているよ。すべて私がやらせたことだ。だが、白状する気はさらさらない。オーガを瞬殺した少年とは聞いていたが、証拠もなしに疑惑を並べ立てるあたり、所詮は子どもだな。とは言え、少し自重するか」
――――鏡から聞こえてきたのは先程の会話とは微妙に違う内容だった。
「こちらが本当の献上品、『真実の鏡』でございます」
真っ青になったロッシュが崩れるように椅子に腰を下ろした。
77
あなたにおすすめの小説
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜
あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。
その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!?
チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双!
※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中
異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました
まったりー
ファンタジー
何処にでもいるような平凡な社会人の主人公がある日、宝くじを当てた。
ウキウキしながら銀行に手続きをして家に帰る為、いつもは乗らないバスに乗ってしばらくしたら変な空間にいました。
変な空間にいたのは主人公だけ、そこに現れた青年に説明され異世界召喚に巻き込まれ、もう戻れないことを告げられます。
その青年の計らいで恩恵を貰うことになりましたが、主人公のやりたいことと言うのがゲームで良くやっていたダンジョン物と牧場経営くらいでした。
恩恵はダンジョンマスターにしてもらうことにし、ダンジョンを作りますが普通の物でなくゲームの中にあった、中に入ると構造を変えるダンジョンを作れないかと模索し作る事に成功します。
魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。
それは、最強の魔道具だった。
魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく!
すべては、憧れのスローライフのために!
エブリスタにも掲載しています。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる