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第9話 追憶……縁を繋ぎ続けんため
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汝、夢を見よ。
それは失いしものか。あるいは封じらしものか。
どちらにせよ、その価値は変わらぬ。
記憶たるや人が持ちし不完全で偏りしもの。
されど他者と分かち合うは異なりし価値。
故に残りたる。
縁を繋ぎ続けんための力なれや。
…………………………
……………………
………………
…………
……
ぼくがこの異世界に来て、早くも1週間くらいが経った。
その間、ぼくはお城で甲斐甲斐しく衣食住の世話をされつつ、勇者の英才教育とでも言うべき指導を受けている。
この世界の常識から始まり、この国の歴史を自慢げに語られ、倒すべき魔王や魔物が今までどれだけ残虐な行いをしてきたか熱弁された。
正直言うと、国のためとか、民のためとか、そういう言葉はぼくにはまったく響かない。
そもそもぼくは死にたいと思っていたのだ。
今、その気持ちはなぜか鳴りを潜めているが、おとぎ話の勇者になるため必死に勉強をする気など起きない。
ソフィアと繋がっていれば声に出さずとも会話ができるので、授業中はずっとお喋りだ。
この世界の文字や貨幣、歴史について、確認のテストまでさせられたが、全部ソフィアの言う通りに書いて満点を叩きだしている。
あとは屈強そうな兵士と一緒に走らされ、木剣を振るわされ、筋トレをさせられたりもした。
けれど元陸上部とはいえ、ぼくの体力は異常に上がっていて、多少のマラソンでは息も上がらない。
木剣もまるで紙で出来ているかのように軽くて、的に叩きつけたら折れてしまった。
だから適当に手を抜くしかない。
ソフィア曰く、ぼくの体は異世界に来たときにそういう体になってしまったらしい。
体の中に刻まれた刻印がどうとか言っていたけれど、詳しいことはわからない。
まぁ、だけど――。
そんな退屈な生活の中でも、ソフィアと共にいることだけは悪くない。
ちなみに途中、同い年から少し上の女性が何人か来て、「どの娘でもご自由に」などと言われた。
そう言われて手を出せる勇気なんてものはぼくには無くて、復習があるから、なんて1文字も読めない書物を広げてやりすごすのも苦労した。
傍から見れば勉強熱心な勇者に見えるかもしれないけれど、ぼくの中は相変わらずからっぽだった。
ソフィアがいるから、なんとなく生きている。そんな感じだ。
そんなある日、ソフィアが不思議なことを言い出した。
『マスタ。思う。それが力……はじまり』
部屋の中を泳ぐように浮遊するソフィアにそう言われ、ぼくは戸惑う。
――……思うってなにを?
どうやらソフィアは何かをぼくに教えたがっているようだ。
けれど、その独特の話し方も相まって、いまいちぼくは要点を得ないでいた。
『勇者だけ。持ってる……パワー、能力、できること? 強い……自分。意識する。想像する』
勇者の力を引き出したい、ということだろうか。
そのためには、ぼくが強い自分を思い浮かべる必要があるらしい。
強い、自分……。
そう言われて、ぼくは逆に弱い自分を思い浮かべてしまう。
一方的に殴られ、詰られて、けれど反抗できない自分。
あのとき、何があればぼくは失わずに済んだんだろう?
あのとき、何を持っていれば言い返すことができたんだろう?
あのとき、僕は強ければどうにかなったんだろうか?
嫌な記憶に取り込まれそうになって、ぼくは思わずソフィアに聞いた。
「ソフィアも、ぼくに勇者として戦ってほしいの?」
胸を抑えながら聞くと、ソフィアは首を振る。
『この国のこと、ソフィア、どうでもいい。マスタ、だいじ』
「じゃあ、どうして?」
『マスタ、守るため、マスタの力、必要』
そういうソフィアの表情は、ぼくと同じく苦し気なものだった。
それを見て、アキはあの王女様よりもよっぽど信用できる、と思った。
ソフィアはこの世界に来てから、ずっと僕のそばにいてくれている。
起きてから眠るまで。いや、眠っているときもそばにいてくれているんだろう。
そんな彼女が言うなら、少しだけ頑張ってみよう。
ぼくは頭を振って、嫌な記憶を振り払う。
過去のことは、ぼくが今どう強くなってもどうにもならない。
ぼくは生きている限り、ずっとこの記憶から逃げられない。
僕に必要なのは……――。
ふと、ソフィアが僕の手を握った。
『ソフィアのこと。感じる? 一緒。ずっと。怖くない』
ぼくはソフィアの手を握り返す。
そのわずかな熱を感じているだけで、ぼくは寂しくない気がした。一人じゃない気がした。そして――勇気を持てる気がした。
そのとき、ぼくたちの握るその手を中心に光が放たれる。
光を浴びるぼくの体に、今まで感じたことのない活力が漲るのがわかった。
そして、光の中心にある熱が、徐々に重さに変わる。
光が収まったとき、ぼくとソフィアの手の中にあったのは剣だった。
『マスタの、力。それは具現。伝説、神、精霊、からの祝福。又は接触』
握りや刃、その全てが透き通るような白い剣だ。
ぼくはソフィアの言葉を確かめる。
「なんか……こう、超常的なものから武器を生み出せるってこと?」
「Yes」
「じゃあこの剣は?」
『マスタ、勇者。伝説、そのもの。勇者の、剣』
勇者であるぼく自体が伝説のような存在だから、それを具現化したのがこの剣ということか。
「――あれ?」
ぼくは手の中の剣を頭上にかざして見ていると、違和感に気づき、慌てて姿見の前に立った。
見れば、元は黒かったぼくの両の瞳が青に染まっていた。
雲一つない青空のような透き通った青だ。
さらに、腰の辺りにも変化があった。
翼だ。
瞳と同じ色のわずかに光を帯びた1対の翼が、後ろ腰から生え、側面に折りたたまれている。
それは鳥のような翼ではなく、蝙蝠のものに近い。
カッコよく言えば龍のようだ、と思ったけれど、それにしては小さいので蝙蝠だ。
「ソフィア、これは?」
そう聞くと、宙を泳ぐ少女は小首を傾げた。
『――翼?』
「それは見ればわかるかな……?」
単語だけで即答してきたソフィアにぼくは項垂れる。
そんなぼくの仕草に失望されたと思ったのか、慌てたようにソフィアがまとわりついてきた。
ぼくよりも遥かに背丈が大きい彼女にまとわりつかれると、こっちがペットでもなった気分だ。
けれど彼女の様子は可愛がっているというより、むしろ逆。
甘えるように、実体のない頬をぼくの頭にこすりつけている。
『不明。けれど、マスタの力。強くなる、もっと。今はまだ、花開かず』
力が開花していないっていう意味かな?
どうやらぼくの勇者としての力はまだ不完全らしい。
ぼくは手の中にある剣をまじまじと見る。
真っ白で、すごくシンプルなその剣は今のぼくにぴったりだと思った。
まだ何も成していない。まだなんの名声もない。
勇者という役割を与えられただけのぼくのようだ。
それをソフィアに伝えると、彼女はこの剣の名前を考えてくれた。
皮肉じゃなく、新しい未来の始まりを祝福して。
その剣の名前は――。
『――始まりの勇者剣【無銘】』
「いい名前だね」
ぼくは軽くその剣を振ってみる。
それは木剣よりも軽いけれど、空気を切り裂く音がまったく違った。
きっとその辺の家具に振るえば、なんの抵抗もなく真っ二つしてしまうのだろうと肌でわかる。
改めて、ぼくはこれを魔王――生き物に対して振るえるんだろうかと思った。
『振るわなくても、いい。マスタ、自分のしたいことだけ』
すると、ソフィアがぼくの考えてることを読み取ったように言う。
頭の中がわかるのかな、とぼくは思った。
けれど、ソフィアならそれでもいいかな。
「……そうだね。別に魔王なんか倒さなくても、いっか」
『Affirmative』
言うと、ソフィアは安心したように笑うのだった。
……
…………
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それは失いしものか。あるいは封じらしものか。
どちらにせよ、その価値は変わらぬ。
記憶たるや人が持ちし不完全で偏りしもの。
されど他者と分かち合うは異なりし価値。
故に残りたる。
縁を繋ぎ続けんための力なれや。
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ぼくがこの異世界に来て、早くも1週間くらいが経った。
その間、ぼくはお城で甲斐甲斐しく衣食住の世話をされつつ、勇者の英才教育とでも言うべき指導を受けている。
この世界の常識から始まり、この国の歴史を自慢げに語られ、倒すべき魔王や魔物が今までどれだけ残虐な行いをしてきたか熱弁された。
正直言うと、国のためとか、民のためとか、そういう言葉はぼくにはまったく響かない。
そもそもぼくは死にたいと思っていたのだ。
今、その気持ちはなぜか鳴りを潜めているが、おとぎ話の勇者になるため必死に勉強をする気など起きない。
ソフィアと繋がっていれば声に出さずとも会話ができるので、授業中はずっとお喋りだ。
この世界の文字や貨幣、歴史について、確認のテストまでさせられたが、全部ソフィアの言う通りに書いて満点を叩きだしている。
あとは屈強そうな兵士と一緒に走らされ、木剣を振るわされ、筋トレをさせられたりもした。
けれど元陸上部とはいえ、ぼくの体力は異常に上がっていて、多少のマラソンでは息も上がらない。
木剣もまるで紙で出来ているかのように軽くて、的に叩きつけたら折れてしまった。
だから適当に手を抜くしかない。
ソフィア曰く、ぼくの体は異世界に来たときにそういう体になってしまったらしい。
体の中に刻まれた刻印がどうとか言っていたけれど、詳しいことはわからない。
まぁ、だけど――。
そんな退屈な生活の中でも、ソフィアと共にいることだけは悪くない。
ちなみに途中、同い年から少し上の女性が何人か来て、「どの娘でもご自由に」などと言われた。
そう言われて手を出せる勇気なんてものはぼくには無くて、復習があるから、なんて1文字も読めない書物を広げてやりすごすのも苦労した。
傍から見れば勉強熱心な勇者に見えるかもしれないけれど、ぼくの中は相変わらずからっぽだった。
ソフィアがいるから、なんとなく生きている。そんな感じだ。
そんなある日、ソフィアが不思議なことを言い出した。
『マスタ。思う。それが力……はじまり』
部屋の中を泳ぐように浮遊するソフィアにそう言われ、ぼくは戸惑う。
――……思うってなにを?
どうやらソフィアは何かをぼくに教えたがっているようだ。
けれど、その独特の話し方も相まって、いまいちぼくは要点を得ないでいた。
『勇者だけ。持ってる……パワー、能力、できること? 強い……自分。意識する。想像する』
勇者の力を引き出したい、ということだろうか。
そのためには、ぼくが強い自分を思い浮かべる必要があるらしい。
強い、自分……。
そう言われて、ぼくは逆に弱い自分を思い浮かべてしまう。
一方的に殴られ、詰られて、けれど反抗できない自分。
あのとき、何があればぼくは失わずに済んだんだろう?
あのとき、何を持っていれば言い返すことができたんだろう?
あのとき、僕は強ければどうにかなったんだろうか?
嫌な記憶に取り込まれそうになって、ぼくは思わずソフィアに聞いた。
「ソフィアも、ぼくに勇者として戦ってほしいの?」
胸を抑えながら聞くと、ソフィアは首を振る。
『この国のこと、ソフィア、どうでもいい。マスタ、だいじ』
「じゃあ、どうして?」
『マスタ、守るため、マスタの力、必要』
そういうソフィアの表情は、ぼくと同じく苦し気なものだった。
それを見て、アキはあの王女様よりもよっぽど信用できる、と思った。
ソフィアはこの世界に来てから、ずっと僕のそばにいてくれている。
起きてから眠るまで。いや、眠っているときもそばにいてくれているんだろう。
そんな彼女が言うなら、少しだけ頑張ってみよう。
ぼくは頭を振って、嫌な記憶を振り払う。
過去のことは、ぼくが今どう強くなってもどうにもならない。
ぼくは生きている限り、ずっとこの記憶から逃げられない。
僕に必要なのは……――。
ふと、ソフィアが僕の手を握った。
『ソフィアのこと。感じる? 一緒。ずっと。怖くない』
ぼくはソフィアの手を握り返す。
そのわずかな熱を感じているだけで、ぼくは寂しくない気がした。一人じゃない気がした。そして――勇気を持てる気がした。
そのとき、ぼくたちの握るその手を中心に光が放たれる。
光を浴びるぼくの体に、今まで感じたことのない活力が漲るのがわかった。
そして、光の中心にある熱が、徐々に重さに変わる。
光が収まったとき、ぼくとソフィアの手の中にあったのは剣だった。
『マスタの、力。それは具現。伝説、神、精霊、からの祝福。又は接触』
握りや刃、その全てが透き通るような白い剣だ。
ぼくはソフィアの言葉を確かめる。
「なんか……こう、超常的なものから武器を生み出せるってこと?」
「Yes」
「じゃあこの剣は?」
『マスタ、勇者。伝説、そのもの。勇者の、剣』
勇者であるぼく自体が伝説のような存在だから、それを具現化したのがこの剣ということか。
「――あれ?」
ぼくは手の中の剣を頭上にかざして見ていると、違和感に気づき、慌てて姿見の前に立った。
見れば、元は黒かったぼくの両の瞳が青に染まっていた。
雲一つない青空のような透き通った青だ。
さらに、腰の辺りにも変化があった。
翼だ。
瞳と同じ色のわずかに光を帯びた1対の翼が、後ろ腰から生え、側面に折りたたまれている。
それは鳥のような翼ではなく、蝙蝠のものに近い。
カッコよく言えば龍のようだ、と思ったけれど、それにしては小さいので蝙蝠だ。
「ソフィア、これは?」
そう聞くと、宙を泳ぐ少女は小首を傾げた。
『――翼?』
「それは見ればわかるかな……?」
単語だけで即答してきたソフィアにぼくは項垂れる。
そんなぼくの仕草に失望されたと思ったのか、慌てたようにソフィアがまとわりついてきた。
ぼくよりも遥かに背丈が大きい彼女にまとわりつかれると、こっちがペットでもなった気分だ。
けれど彼女の様子は可愛がっているというより、むしろ逆。
甘えるように、実体のない頬をぼくの頭にこすりつけている。
『不明。けれど、マスタの力。強くなる、もっと。今はまだ、花開かず』
力が開花していないっていう意味かな?
どうやらぼくの勇者としての力はまだ不完全らしい。
ぼくは手の中にある剣をまじまじと見る。
真っ白で、すごくシンプルなその剣は今のぼくにぴったりだと思った。
まだ何も成していない。まだなんの名声もない。
勇者という役割を与えられただけのぼくのようだ。
それをソフィアに伝えると、彼女はこの剣の名前を考えてくれた。
皮肉じゃなく、新しい未来の始まりを祝福して。
その剣の名前は――。
『――始まりの勇者剣【無銘】』
「いい名前だね」
ぼくは軽くその剣を振ってみる。
それは木剣よりも軽いけれど、空気を切り裂く音がまったく違った。
きっとその辺の家具に振るえば、なんの抵抗もなく真っ二つしてしまうのだろうと肌でわかる。
改めて、ぼくはこれを魔王――生き物に対して振るえるんだろうかと思った。
『振るわなくても、いい。マスタ、自分のしたいことだけ』
すると、ソフィアがぼくの考えてることを読み取ったように言う。
頭の中がわかるのかな、とぼくは思った。
けれど、ソフィアならそれでもいいかな。
「……そうだね。別に魔王なんか倒さなくても、いっか」
『Affirmative』
言うと、ソフィアは安心したように笑うのだった。
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