俺を捕縛するために市街地封鎖するなんて

tukumo

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行きは宵い良い帰りは恐い‥

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俺は今何だか凄い高そうな黒塗りの車の後部座席の真ん中に座っている

(やはり一人で来るわけないよね)

俺の両隣には右にガチムチ黒服のゴリラ、左は細くて優男な感じだけれど目は明らかに堅気じゃない人が座っている。

助手席にあの親分の秘書、度がキツそうな眼鏡を掛けたメイド服を着た女性が運転をしている

(視力大丈夫なのか?運転しても大丈夫なのか‥)
メイドに冥土へ送られたら堪ったもんじゃないんだけれどもう乗っちゃたからね、、、

「では出発致します」「!!」
何これめっちゃ快適!運転技術凄くね?
車酔いしやすい対質な俺は乗車後気をはってたからか
より落ち着く‥あ、安心する冥土に送られたらとか思ったけれど車内が天国、、、
シーツもフカフカだし、両隣の人達にいい感じで挟まれて固定されていてまるで高級ベッド(柵付き)で寝ているようだ、、、

ZZZZZZ‥

「私が云うのもなんですがこんな状況でぐっすり寝られてますね‥」

運転手のメイドは少し呆れつつ苦笑いする。

「ですが此方としては助かります逃げられてはお嬢に怒られますから、、、」

秘書は深く安堵のため息を吐く。

両隣の男達はただ無言にじっと窓の方をみている

((‥‥‥‥俺達やることねぇ))

実は優悟が同乗拒否した場合の要員で無理やり叩き起こされ召集されていたのだが彼らは立場上職務を全うするまで眠ることが出来ない為ひたすら窓から見える車両ナンバーで足算したり引き算したりしていた

そうとは知らずというより知る良しもない俺は

数時間後大きな屋敷の前で停まった車で秘書に起こされるまで安眠していた
これから逃走するための準備と言うことで結構な有意義な時間だったかもなあなんて瞼を擦りながら起きると屋敷の事務室?に案内された

「よくいらっしゃいました渡辺様」
あの物騒な幼女がスカートをあげカーテシーをしながらお辞儀挨拶をする。

(へー和風かと思ったらごりごりの洋館に洋室でドレス着てるし、今時のヤクザの拠点てこうなの?)

なんて考えてたから少々間が空いてしまった
俺は慌てて挨拶をする

「ああ、申し遅れました渡辺優悟です。宜しく?お願いいたします」

挨拶して少女の方を見るとなんか、凄い笑顔だった、、、逆に何か有りそうで恐い


そう感潜っていたがそもそも交際を強引に申し込まれて敵の本拠地に居る時点で結構後に戻れないんじゃねと今更ながらに思った
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