短編絵本集

tukumo

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よゐこわるいこ

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 とてもとてもむかーし、人々は争いもなく皆で協力しながら助け合って暮らしていました。

 大人の男達は狩りで仕留めた獲物は皆平等に分けました非力な女性や老人や子供達も土で器を作ったり、ネックレスや季節の変り目にあわせて洋服を作ったり森で茸や野草、木の実をとって保存したり皆がそれぞれ一生懸命精一杯今を生きました。



 しかし、ある時人は「楽」を知りました。
 一度覚えてしまったものは忘れられないものです。

 今まで助け合い生きてきましたが「暴力」で強いものが「楽」をして長く幸せに生きられるようになりました。


 それでも、「暴力」で成り上がった者でも老いと病と裏切りには恐怖しました。


 なので次の世代に幼い頃から徹底的にこの世界で「楽」生きる術を叩き込みました


 すると百年、二百年と過ぎて行くうちに「暴力」で成り上がった者が一族だけに「楽」して生きる術を教えて弱者には徹底的に考えさせる暇も与えぬように働かせました。


「暴力」と新たに「知識」でより「楽」に浸りましたがまだまだ怖いものがいっぱいあります。


 なので片っ端から取り除いていきました。

 裏切り者もしくは裏切る可能性がある者も一族もろともみなごろしにし、領土を広げましたそしてたくさんの子孫も残しました。

 あるときは未開の地へ自分が行くのは怖いので弱者や忠誠を誓わせたり洗脳させた者を送りました。


 それでも「楽」して生きている以上むくむくと色んなやってみたいことや心配なこと恐れる感情が沸き上がってきます。



 どんなに欲を満たしても満たされないそして刻々と迫ってくる自分の寿命に恐怖しました。



 でも「楽」を独占してしまったらもう後には戻れません。

 それでも最後は病に苦しんだり罵詈雑言をあげて醜くただの肉塊となるのでした。



 時が流れると「歴史」が生まれました


 けれど、殆どは「楽」を独占する人々に都合の言い言葉しか継承されません。


 弱い人々の不満や暴動を防ぐ為にも「楽」を独占する者達は自信を神様に仕立て上げたり奪った領土の先住民を悪者や怪物に仕立て上げました。

 勿論、「楽」を独占する者同士でたくさん争うこともしばしば興りましたが戦うのは従う者達です。自分の手は極力汚さずふんぞり返りました絶対に反撃されないように縛って何も抵抗できない者には嬉々として自ら手を汚しました。



 では問題です。よゐこは一体誰でわるいこは一体誰でしょうか?




 答えは誰もがよゐこでわるいこです。
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