刀一本で戦場を駆け巡る俺は無課金侍

とんでもねぇ物を手に入れただ！

　おっす！みなげんきかぁ？
　おらは今落城寸前の戦の中さ駆け回ってときに上級武士の刀を奪い取りまた途中逃げる親子を斬りかかろうする悪徳侍さおらが細切れにしてやっただお礼にって綺麗な硝子玉貰っただよ
　おお？この屋敷は呉服屋だったようだ中にはまだたっくさんの着物があるだ婆さんの分と山賊さんやわっぱ達の分と貰っていくだ
　さて、そろそろトンズラするだよ
「貴様！とまれ！なんだその舐めた装備はそこになおれ！叩き斬ってくれる」

　あちゃー結構難いのええ強そうな武士に目を付けられただよ‥ここはみなに良い服を仕立てるために本気で戦って帰るだよ～
「ぬう粗末な服装だが腰に差したものは立派じゃな抜くか？なら武士として一騎討ちといこうではあるまいかいざ！」

　はあ‥どうして武士はバカ正直に一対一の勝負さ申し込むだかおらにはさっぱり理解できねぇ

　美学なんぞおまんま食うためには必要ないだ
　強いていうならば踠いて足掻いて泥水啜っても最後まで引き抜くのが美学だべ

　長々話しているだが仕方ないべなかなか此方に向かってこずうーんうーんとなにやら冷や汗掻いてるだなんだべ？こっちから斬りかかってもいいだべな？

「とりゃあ！」「ゴフッ見事！」

　‥呆気ねぇべ見かけ倒しだったべ

　ん？この武士の懐にある木札は！？
　これは通行手形だべ！これがあれば西の合戦場にも赴けるだ！！

　とんでもねぇ物を手に入れただ！もっとたらふくおまんま皆に食べさせてやれるだ！


　さて取り敢えず帰るだよ予定より遅くなっちまただども、たくさんの収穫ができただ
　先ずはぼろぼろの着物の乞食の梅さんに新しい着物を仕立ててやるだよう～あ、わっぱ達さ確か駒やお手玉がほしいほしい言うてただな
　ちと近くの露店で土産物さ買うだ

　喜んでくれるだべかなぁ



　ただいま帰っただよ山賊さん達が雉を狩って来ただか！
　ようしおらが腕により掻けて夕餉は豪勢にするだよみんな家のなかさお入り～


　あー今日もみんなではらいっぱいおまんま食べられただ暫く秋も終わるだ合戦も終わっちまうだ
　暫くは畑作とみんなの着物さ拵えるのに集中するだよ