マンガ家の書いた世界は異世界になった

KAIMA

文字の大きさ
5 / 5

4話 聖国側に召喚された男子

しおりを挟む
聖国側
急に視界が開けたと思ったらいつの間にかどこかの小さな部屋にいて幼馴染がいない。しかも全く見覚えがない。ほっぺたをつねって
「ここはどこ?私は誰?…なんてね。やってみたかったんだ♪」
と七依は言ってみた。
まぁ、実際にどこにいるのかよく分かってない。
というか早く帰りたい。両親が心配するから。
とりあえず、部屋にある一つしかない扉を開こうとしたら鍵がかかってた。
(ここは外国かな…誘拐されたのかな?けど日本にずっといて急に下に穴が空いて…今日は何日だろう。)
「思考しているところ悪かったがいいかのぅ?」
(うわ、びっくりした。さっきまで誰もいなかったのに…いつこの部屋に入ってきた?声はしわがれているけど見た目はただの青年だ。見た目と声が合ってないな。なんというか怖い?)
「あなたは誰ですか?」
「私はこの国の教皇じゃ。任命されてからもう100年ぐらいかのぅ。」
(えっ100年!?まぁ声と喋り方はそうだけど…見た目は?杖もついてないし)
「100年…ですか?長生きですね。」
「いやいや今の年齢は500歳じゃぞ」
「500歳!?流石に嘘ですよね?」
(嘘をついているようには見えないんだけど…もしかして本当!?)
「おや、エルフ族を知らないのかね。あぁ…そちらの世界にはいないのじゃな。我々は長生きなんじゃ。寿命は…5000年くらいかのぅ。」
(え!エルフ!?もしかして別の世界!?いやドッキリの可能性も…)
「というか別の世界なのになぜ言葉が通じているんです?」
「それはわしも知らん」
(なおさらドッキリを疑うわ!)
「その顔は信用しておらんな?ふむ。そちらの世界には魔法はあるかのぅ?」
「いえ、ありませんけど」
「ならば魔法を見せるのが早いじゃろう。」
(マジックかな?)
老人が呪文を唱え始めた。
「‘(&%%&$%&’&“!%!&|¥!」
すると老人の手に魔法陣のようなものが浮かび、そこから…炎が出た。
(すごい!高度なマジックだなぁ)
「まだ信用していないのかね。仕方がない。ほれ!」
するとこの部屋に窓ができた。
「外を見てみるといい」
疑心暗鬼になりながらも外を見ると…。
箒に乗ったり絨毯に乗ったりして空を飛んでいた。
信じられないかもしれないが本当だ。
だけど現実世界の魔法で空を飛ぶ系のアニメってって大体こんな感じだったなような…
さっきまで七依は信じていなかった。いや、信じたくなかっただけかもしれないが…。ここが別の世界だということに!
そう。外を見たことにより別の世界だとようやく気づいたのだ。
「どうじゃ。流石に信じたじゃろう」
「はい。けれどどうして私はこの世界に?」
「実はのぅ。神様からのお告げがあってのぅ。魔族が攻めてこようとしているとな。
そして、助かりたいなら召喚魔法を使えとな。そして召喚魔法を使い召喚したのがあなたじゃった。しかし、召喚魔法は魔力の消費が激しくてのぅ。ここから1ヶ月、一部を除いて魔法が皆使えなくなったんじゃ。」
「えっと、つまり私が強くならないと魔族にここが侵略されると?」
「そう言う事じゃ」
(え~プレッシャーがすごいんですけど)
「あの、もう一人自分と同じ年齢の男の子が召喚されませんでしたか?」
「いや、されておらんのぅ。」
「そうですか…実はここに来る前穴に落ちたんですよ。急にできた穴に。その時、その男の子も一緒に落ちたんで…」
「ふむ。別のところに召喚されたのかのぅ。我々の方で周りを探すので安心しとれ」
「ありがとうございます」
「我々が自分勝手に召喚したからのぅ。それぐらいはしないといかん」
「私は元の世界に帰れるんですか?」
「すまんのぅ。別の世界から呼び出したことは初めてじゃて。今はわからんのじゃ」
「そうですか…」
(両親に会うためにもこの世界を探索しなきゃ!)
「まぁ今日は休むといい。明日この世界のことをもっとよく教えるじゃて」
「ここのベットで寝ていいんですか?」
「ここは空き部屋じゃからのぅ。大丈夫じゃ。食事は多分もうすぐ来るのじゃ」
「ありがとうございます。」
「いやこちらこそすまんのぅ」
そう言って教皇は帰っていった。
しばらくしたら料理が来た。
普通のお肉で普通に美味しかった。
「今日は寝て明日考えますか!」

???サイド
『この世界の未来はあの二人が入ってきたことによってどう変わるのかなぁ。あいつが何かしたみたいだけど…。あいつはどうにもならんからなぁ。まぁ変なことをしないか見張っておこうかな』
『あいつはいいので?放っておくとまた変なことをする可能性が…』
『まぁ大丈夫でしょ!あの2人は根から優しそうだし』
『あいつのことですので…』
『まぁ、あいつはどうにもならんから放っておけばいい。今はこれからあの2人がどんな冒険をするのかだ。楽しみにしとこうよ!』
『はぁ…あなたはどうしようもない方だ。』


?サイド
『作者を操るのは面倒だな。まぁ、あの作者だったらいい結末を描いてくれそうだなぁ~』
『この世界を司っている奴には悪いが俺は勝手にさせて貰うぜ。今は作者が描く結末を見るために動こうじゃないか』クックックと言いながら
はいう。どこからかあの2人の様子を見ながら…。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...