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16.軍事大国の不気味なメイド達
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私は自分が賢くないことを知っている。
前世だってそうだった。
だから祖父母は、衣食住を何とかする方法と、目上の人間との付き合い方を徹底してしこんでくれた。 祖父母の言う教育は、閉鎖的で時代錯誤、都会であれば虐待として通報されただろう内容で、正直恨みもしたけれど、この世界で役立つ事があったのだから、文句は言うまい……。
とは言え……レギーナ国での徹底された階級格差、カイン殿下への敬愛ぶりは私への侮蔑に代わり、媚びる事すら許されない環境に身をおくとは思いもしませんでしたけどね。
文句は言うまいと思いつつ恨みごとがでてくるあたり、私も大概執念深いというか……、そんなくだらないことを、ぬるめの湯にユックリとつからせて貰いながら考えていた。
「髪を洗いますので、コチラの方に身体を預けて頂けますか?」
緩いカーブを描く湯船の端に、仰向けに頭を預けろとメイドが言う。 同じメイド服、同じ仮面なのだけど、目を覚ましてから1時間もしない間に十数人が入れ替わり立ち代わりしている。
落ち着かない……。
「自分で、洗えます……」
既に世話をやかれる事への申し訳なさは通り過ぎており、入れ替わるメイド達の存在を不快に感じ始めていた。
「そう言う訳には参りません」
「知らない人に触れられるのが嫌なんです」
事実ではあるけれど、今の事情としては薄い。
「慣れて下さい」
「こういうものです」
淡々とした口調で、次々にいわれた。
ちなみに、今風呂場で私を見ているメイドは5人。
敵かな?
そう思えば、余計に無防備に身体を預ける気にはならない。
「もう、お風呂はいらない!!」
ザバリと湯からでて、タオルを持って立っていたメイドからタオルを奪い自分で身体を拭けば、
「お待ちください」
「湯にお戻りください」
次々に静止する声、そんな中に1ことボソリと混ざる。
「汚いなぁ……」
感情のこもった侮蔑の声。
振り向いてみたが、誰もが同じ格好で口元も表情も見えない仮面姿。
「アナタ達が浴室から出て行ってくれれば、私は身ぎれいにできるのですが?」
敵……だよね?
これは……関わろうとして来なかっただけ、レギーナ国の者達の方がマシだった。 私はイラっとした視線で睨みつける。
「いい加減にしてくださいませ!! リエル様にお世話を断られては、不評をかってしまったと判断されれば、私共がどのような処分を受けるかご存じですか?」
「お辞めなさい!!」
「王族の寵愛を受けた方は宜しいですわよね! なんの心配のない人生を歩まれるのでしょう! だけどね、私には、養うべき家族がいますのよ!! この仕事につくまでの血のにじむような努力、家族の応援。 それをリエル様の強情1つで無駄になるどころか、仕事すらさせてもらえない無能なメイドとしてコレから先の仕事に就くことすらできなくなるんです!!」
ヒステリックに叫ばれた。
事情は分かったがメイド達に同情する気にはなれない。
私は前世、祖父母に他者に従順たれと育てられた。 それこそ従属、服従、奉仕の心をもって人に接するよう求める時代錯誤的な搾取である。 そんな風に前世を消耗してきた私にすれば、彼女達は『奉仕する者』等ではなく、私の方が彼女達の奉仕を完結させるための道具に思えてしまう。
こうなればコチラも強情にならざる得ない。
タオルで濡れた身体を拭いていれば、突然に1人のメイドが抱き着いてきた。
「あぁ、リエル様、怯えないでくださいませ。 お小さいのにこんな風に大声をあげられて可哀そうに、ですがあの者が言っていることもまた事実、大人しくお世話をさせていただけませんか?」
ビックリして停止する私に、そのメイドは他の者達に隠れ素顔を見せてきた。 ソレは無駄に美しい顔をしてはいたけれど、なぜ主張強くそのような行動をとるのか分からず、私は混乱し硬直する。
「それでは私が悪者のようではないですか!!」
争いになりそうな雰囲気に、他のメイドが怒号メイドを連れ去っていく。 そして間髪入れず変わりのメイドが入ってきた。
「さぁ、怖い人は去りましたよ。 お風呂に戻りましょうね」
顔を見せてきたメイドが言うが、私は世話をされるのが嫌だと言っていた訳で、意味が通らない。
『怖かったでしょう。 お可哀そうに』
なんて繰り返されれば、いっそ不気味にすら思えて錯乱していれば、浴室の外から人の騒めきが聞こえた。 もともとボソボソと人の話し声は聞こえており、それも不快の原因ではあったのだけど、今聞こえる騒めきは声ではなく、大勢の人が慌てる戸惑いのようなもの。
「風呂1つ入るのに苦労なことだな」
無遠慮に扉が開かれ、無駄に明るい声がかけられ唖然とする。
「これは、まぁ……落ち込んでいたようだが、ずいぶんと頑張ったらしいな」
くっくくと喉で堪えるように笑うのは王様で、私は無遠慮で無作法な王様に眉間を寄せ不快を露わにする。
「そんなことはどうでもいいんです!! メイド達が鬱陶しいので下がらせてください!」
「分かった分かった。 オマエ達下がれ」
「ですが……お世話をしなければ……」
「小さい子供が1人で風呂に入るのは危険です」
「風呂場は遊び場ではありません」
随分な言われようだ……。
「必要なら、俺が手を貸すから問題ない」
「陛下がですか!!」
「去った去った」
シッシッと手で払うようにすれば、メイド達はしぶしぶ去って行った。
私は王様の顔を見れば、王様はニッコリと笑う。
「と言うことだ。 好きなようにするといい」
「王様は出て行かないのですか?」
「俺が出ていけば、アイツらはまた入ってくるぞ?」
「王様なのに、排除できないんですか?」
「俺の仕事は政務であって、城の意地や、生活面に関わる事ではないんでな」
「王様にも、あぁ言う鬱陶しいのが付きまとうの?」
「付きまといはするが、側につける人間を制限しているから、あんな鬱陶しいことはない。 ほれ、風邪ひくぞ湯に戻れ」
湯に戻った私は、王様の説明を聞いた。
城内ではいくつかの派閥が存在しており、その派閥の者達が公平さをもって私に接し、気に入られれば側使いとしてその派閥が仕切ると言うルールが作られているのだと言う。
「なぜ、私なんかに? えっと……ゼルが原因」
「まぁ、それもあるが、説明をするとのぼせるから後にしよう」
ちなみに派閥自体は、王太后派、公爵家派、軍部派、宰相派、侍従派、神殿派などなど……。 王様の世話をしているのが宰相派であり、ゼルの世話は主に軍部派が固めており、他の者達は介入不可としているそうだ。
「まぁ、少々強硬に出ているのは、城の女主人の座を奪われまいとしている王太后と、ゼル暗殺を企て政治的権力を弱めた公爵派、神の力を支配したい神殿派の者達。 軍部、宰相派は、牽制措置として動いていたのだろうが……まさか、入れ替わりアピールするために、何十人も廊下に待機しているとは想定外だった。 驚いたろう?」
「不信感ありありです」
「詫びに髪を洗ってやろう」
「ぇ?」
「なに、これでも子供の頃は、色々と動物を拾ってきては世話を焼いたものだ」
「私はペット枠ですか? 自分で洗えます」
「ペットとも子供とも考えておらんよ。 ベッドでは、ズイブンと素敵な姿を見せたそうじゃないか。 で、洗うか?」
「嫌です」
「ゼルはいいのに?」
「別に良い訳ではありません」
「まぁ、いっか。 それよりアレはズイブンと張り切ったようだな」
身体についた赤い跡を王様は触れてきた。
「あ、う~~~ん。 その、怒ってませんでした?」
「何がだ?」
「ゼルが……私に……」
「いや、神力を打ち消すからと油断していて、申し訳ない事をしたと言っていたぞ。 魔王化に近い現象を起こしてしまったそうだな」
私は覚えがなくて首を傾げた。
「そう、なのですか? 酔ったような状態ではありましたけど、私以外の何かになった覚えはありませんよ……」
「……積極的で、アレは戸惑ったと聞いたが?」
「……ゼルの方が目上だから……」
王様が、はい?と、意味が分からないと表情で訴えてきた。
「だからぁ!! 気持ちよくしてもらうばかりだと申し訳ないじゃないですか!!」
「あ~~~なるほど、オルグレンの民は基本的んは血の気が多く、他国と比べれば少々暴力的な面も少なくはない。 でだ、まぁ、そんな国だからな、性は奪うものという考え方が一般化されているんだ」
「ぇ? で、でも……ゼルはそんな風には、特に抵抗もなかったし」
「アレは、オマエに惚れぬいているから、拒絶なんてするわけないだろう。 あえて文句を言っていたとするなら……」
「するなら?」
「焦らされるのがツライだそうだ」
「ってか!! なんで、王様にそんなことまで話しているのよ!!」
「そりゃぁ……神力の影響を受け色彩が変わって、襲い掛かってきたからだろう? 普通に済めば、アレだって逐一報告はしないし……人が寝ている枕元にアレがボーと立っていられてみろ!! とうとう殺しに来たかと思ったぞ!!」
「ぁ、なんか……それは、ゴメンナサイ」
「とりあえず、神力の影響はないんだな?」
「特に、そういうものはないと思いますよ?」
「アレを押し倒している最中も、正気だったと?」
「それは……とても色っぽかったです」
テレテレしながら言えば、ほっぺがつままれる。
「まったく……心配させるな」
「心配されていたとは、想像もしていませんでした」
「他の者に任せる事が出来ない仕事が出たにも関わらず、行きたくないとぐずる程度には心配で仕方がなかったんだろう」
「えっと、その、ゴメンナサイ」
「まぁ、謝る必要はないがな。 で、どうする?」
「何が?」
「髪と身体を洗うのを手伝うか?」
「必要ないので……メイドが入り込まないように、扉の外で座っていてくださるとうれしいです!!」
私は王様に浴室から出ていくように指さし訴えた。
とりあえず、王様が浴室に乱入してきたことに関しては、番犬と思うという方向で自己解決に努力した。
前世だってそうだった。
だから祖父母は、衣食住を何とかする方法と、目上の人間との付き合い方を徹底してしこんでくれた。 祖父母の言う教育は、閉鎖的で時代錯誤、都会であれば虐待として通報されただろう内容で、正直恨みもしたけれど、この世界で役立つ事があったのだから、文句は言うまい……。
とは言え……レギーナ国での徹底された階級格差、カイン殿下への敬愛ぶりは私への侮蔑に代わり、媚びる事すら許されない環境に身をおくとは思いもしませんでしたけどね。
文句は言うまいと思いつつ恨みごとがでてくるあたり、私も大概執念深いというか……、そんなくだらないことを、ぬるめの湯にユックリとつからせて貰いながら考えていた。
「髪を洗いますので、コチラの方に身体を預けて頂けますか?」
緩いカーブを描く湯船の端に、仰向けに頭を預けろとメイドが言う。 同じメイド服、同じ仮面なのだけど、目を覚ましてから1時間もしない間に十数人が入れ替わり立ち代わりしている。
落ち着かない……。
「自分で、洗えます……」
既に世話をやかれる事への申し訳なさは通り過ぎており、入れ替わるメイド達の存在を不快に感じ始めていた。
「そう言う訳には参りません」
「知らない人に触れられるのが嫌なんです」
事実ではあるけれど、今の事情としては薄い。
「慣れて下さい」
「こういうものです」
淡々とした口調で、次々にいわれた。
ちなみに、今風呂場で私を見ているメイドは5人。
敵かな?
そう思えば、余計に無防備に身体を預ける気にはならない。
「もう、お風呂はいらない!!」
ザバリと湯からでて、タオルを持って立っていたメイドからタオルを奪い自分で身体を拭けば、
「お待ちください」
「湯にお戻りください」
次々に静止する声、そんな中に1ことボソリと混ざる。
「汚いなぁ……」
感情のこもった侮蔑の声。
振り向いてみたが、誰もが同じ格好で口元も表情も見えない仮面姿。
「アナタ達が浴室から出て行ってくれれば、私は身ぎれいにできるのですが?」
敵……だよね?
これは……関わろうとして来なかっただけ、レギーナ国の者達の方がマシだった。 私はイラっとした視線で睨みつける。
「いい加減にしてくださいませ!! リエル様にお世話を断られては、不評をかってしまったと判断されれば、私共がどのような処分を受けるかご存じですか?」
「お辞めなさい!!」
「王族の寵愛を受けた方は宜しいですわよね! なんの心配のない人生を歩まれるのでしょう! だけどね、私には、養うべき家族がいますのよ!! この仕事につくまでの血のにじむような努力、家族の応援。 それをリエル様の強情1つで無駄になるどころか、仕事すらさせてもらえない無能なメイドとしてコレから先の仕事に就くことすらできなくなるんです!!」
ヒステリックに叫ばれた。
事情は分かったがメイド達に同情する気にはなれない。
私は前世、祖父母に他者に従順たれと育てられた。 それこそ従属、服従、奉仕の心をもって人に接するよう求める時代錯誤的な搾取である。 そんな風に前世を消耗してきた私にすれば、彼女達は『奉仕する者』等ではなく、私の方が彼女達の奉仕を完結させるための道具に思えてしまう。
こうなればコチラも強情にならざる得ない。
タオルで濡れた身体を拭いていれば、突然に1人のメイドが抱き着いてきた。
「あぁ、リエル様、怯えないでくださいませ。 お小さいのにこんな風に大声をあげられて可哀そうに、ですがあの者が言っていることもまた事実、大人しくお世話をさせていただけませんか?」
ビックリして停止する私に、そのメイドは他の者達に隠れ素顔を見せてきた。 ソレは無駄に美しい顔をしてはいたけれど、なぜ主張強くそのような行動をとるのか分からず、私は混乱し硬直する。
「それでは私が悪者のようではないですか!!」
争いになりそうな雰囲気に、他のメイドが怒号メイドを連れ去っていく。 そして間髪入れず変わりのメイドが入ってきた。
「さぁ、怖い人は去りましたよ。 お風呂に戻りましょうね」
顔を見せてきたメイドが言うが、私は世話をされるのが嫌だと言っていた訳で、意味が通らない。
『怖かったでしょう。 お可哀そうに』
なんて繰り返されれば、いっそ不気味にすら思えて錯乱していれば、浴室の外から人の騒めきが聞こえた。 もともとボソボソと人の話し声は聞こえており、それも不快の原因ではあったのだけど、今聞こえる騒めきは声ではなく、大勢の人が慌てる戸惑いのようなもの。
「風呂1つ入るのに苦労なことだな」
無遠慮に扉が開かれ、無駄に明るい声がかけられ唖然とする。
「これは、まぁ……落ち込んでいたようだが、ずいぶんと頑張ったらしいな」
くっくくと喉で堪えるように笑うのは王様で、私は無遠慮で無作法な王様に眉間を寄せ不快を露わにする。
「そんなことはどうでもいいんです!! メイド達が鬱陶しいので下がらせてください!」
「分かった分かった。 オマエ達下がれ」
「ですが……お世話をしなければ……」
「小さい子供が1人で風呂に入るのは危険です」
「風呂場は遊び場ではありません」
随分な言われようだ……。
「必要なら、俺が手を貸すから問題ない」
「陛下がですか!!」
「去った去った」
シッシッと手で払うようにすれば、メイド達はしぶしぶ去って行った。
私は王様の顔を見れば、王様はニッコリと笑う。
「と言うことだ。 好きなようにするといい」
「王様は出て行かないのですか?」
「俺が出ていけば、アイツらはまた入ってくるぞ?」
「王様なのに、排除できないんですか?」
「俺の仕事は政務であって、城の意地や、生活面に関わる事ではないんでな」
「王様にも、あぁ言う鬱陶しいのが付きまとうの?」
「付きまといはするが、側につける人間を制限しているから、あんな鬱陶しいことはない。 ほれ、風邪ひくぞ湯に戻れ」
湯に戻った私は、王様の説明を聞いた。
城内ではいくつかの派閥が存在しており、その派閥の者達が公平さをもって私に接し、気に入られれば側使いとしてその派閥が仕切ると言うルールが作られているのだと言う。
「なぜ、私なんかに? えっと……ゼルが原因」
「まぁ、それもあるが、説明をするとのぼせるから後にしよう」
ちなみに派閥自体は、王太后派、公爵家派、軍部派、宰相派、侍従派、神殿派などなど……。 王様の世話をしているのが宰相派であり、ゼルの世話は主に軍部派が固めており、他の者達は介入不可としているそうだ。
「まぁ、少々強硬に出ているのは、城の女主人の座を奪われまいとしている王太后と、ゼル暗殺を企て政治的権力を弱めた公爵派、神の力を支配したい神殿派の者達。 軍部、宰相派は、牽制措置として動いていたのだろうが……まさか、入れ替わりアピールするために、何十人も廊下に待機しているとは想定外だった。 驚いたろう?」
「不信感ありありです」
「詫びに髪を洗ってやろう」
「ぇ?」
「なに、これでも子供の頃は、色々と動物を拾ってきては世話を焼いたものだ」
「私はペット枠ですか? 自分で洗えます」
「ペットとも子供とも考えておらんよ。 ベッドでは、ズイブンと素敵な姿を見せたそうじゃないか。 で、洗うか?」
「嫌です」
「ゼルはいいのに?」
「別に良い訳ではありません」
「まぁ、いっか。 それよりアレはズイブンと張り切ったようだな」
身体についた赤い跡を王様は触れてきた。
「あ、う~~~ん。 その、怒ってませんでした?」
「何がだ?」
「ゼルが……私に……」
「いや、神力を打ち消すからと油断していて、申し訳ない事をしたと言っていたぞ。 魔王化に近い現象を起こしてしまったそうだな」
私は覚えがなくて首を傾げた。
「そう、なのですか? 酔ったような状態ではありましたけど、私以外の何かになった覚えはありませんよ……」
「……積極的で、アレは戸惑ったと聞いたが?」
「……ゼルの方が目上だから……」
王様が、はい?と、意味が分からないと表情で訴えてきた。
「だからぁ!! 気持ちよくしてもらうばかりだと申し訳ないじゃないですか!!」
「あ~~~なるほど、オルグレンの民は基本的んは血の気が多く、他国と比べれば少々暴力的な面も少なくはない。 でだ、まぁ、そんな国だからな、性は奪うものという考え方が一般化されているんだ」
「ぇ? で、でも……ゼルはそんな風には、特に抵抗もなかったし」
「アレは、オマエに惚れぬいているから、拒絶なんてするわけないだろう。 あえて文句を言っていたとするなら……」
「するなら?」
「焦らされるのがツライだそうだ」
「ってか!! なんで、王様にそんなことまで話しているのよ!!」
「そりゃぁ……神力の影響を受け色彩が変わって、襲い掛かってきたからだろう? 普通に済めば、アレだって逐一報告はしないし……人が寝ている枕元にアレがボーと立っていられてみろ!! とうとう殺しに来たかと思ったぞ!!」
「ぁ、なんか……それは、ゴメンナサイ」
「とりあえず、神力の影響はないんだな?」
「特に、そういうものはないと思いますよ?」
「アレを押し倒している最中も、正気だったと?」
「それは……とても色っぽかったです」
テレテレしながら言えば、ほっぺがつままれる。
「まったく……心配させるな」
「心配されていたとは、想像もしていませんでした」
「他の者に任せる事が出来ない仕事が出たにも関わらず、行きたくないとぐずる程度には心配で仕方がなかったんだろう」
「えっと、その、ゴメンナサイ」
「まぁ、謝る必要はないがな。 で、どうする?」
「何が?」
「髪と身体を洗うのを手伝うか?」
「必要ないので……メイドが入り込まないように、扉の外で座っていてくださるとうれしいです!!」
私は王様に浴室から出ていくように指さし訴えた。
とりあえず、王様が浴室に乱入してきたことに関しては、番犬と思うという方向で自己解決に努力した。
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