無垢なる言霊は恋を奏でて【短編】

イノナかノかワズ

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無垢なる言霊は恋を奏でて

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「神さま。これ、あげる!」
「……おはぎ?」
「うん。となりのばあちゃんに教えてもらって作ったんだ! それで神さまに食べてもらいたくて」
「そうか、ありがとう」

 私は神さま。

 といっても、本物の神さまじゃない。
 神さまという力を宿すための器だ。本物の神さまは私の中にいる。

「僕の方こそ、ありがと! おじいちゃんが言ってたけど、神さまのおかげで今年もほうさく? なんだって!」
「どういたしまして」

 四百年前くらいだったか。村が未曽有の災害に巻き込まれた。
 大嵐が山々を殴り、すべてが崩れたのだ。田んぼや農地はもちろん、川や家屋の殆ども崩れた木々と土砂の下敷きとなった。

 運よく生き残った私は、捧げられた。山神さまに。
 ちょうど十三さいくらいで、無垢だった。だから、神さまの力を受け入れる器として最適だったのだ。
 そうして、未曾有の災害でボロボロとなった村はあっという間に元の生活を取り戻した。
 それどころか、私が毎年執り行う祈祷の言霊によって山神さまの力を引きだし、この村は飢え知らずだった。豊作だった。

 そうして村は安泰で平和な日常を続けていた。




 いつからだろうか?

「神さま。稲穂って神さまの眼みたいに奇麗なんだよ! 神さまのが奇麗だから稲穂も奇麗なの?」
「それは逆。私の瞳は稲穂に合わせて変わるんだよ」
「そうなんだ。けど、やっぱり神さまの眼は奇麗だよ」
「そうか。ありがとう」

 私がこの少年に笑顔を見せたのは。

 私は普段、村の人間に姿を見せてない。
 嫌だからだ。私を捧げた村の人間に姿をさらすのが嫌だからだ。祈祷は山神さまの器としてしなければならないが、それでも姿は見せたくなかった。
 それにここ最近の村の人間はよどんでいる。黒い感情が入り乱れているのだ。
 若者が平和で代り映えしない村に飽きて出ていってしまったため、過疎化が極端に進み閉じた社会となったからだ。

 そんな閉塞した村にこの少年がやってきた。
 両親を交通事故で無くし、親戚にあたる老人に引き取られたのだ。

 少年は私がいる山の神社で泣いていた。
 それはそうだ。
 家族を亡くし、会った事もない遠い親戚の老人に引き取られ、同年代どころか子供がいない村に越してきたのだ。
 悲しくて寂しくて、泣いてしまうのだ。

 だから思わず姿を見せてしまったのは仕方ないだろう。
 ちょうど姿形は少年と同年代か、少し年上。少年はすぐに私と打ち解けた。
 毎日私の神社に来ては、亡くなってしまった両親や遠くにいる友達について話してくれた。一緒に森を駆けたり、虫を捕まえたり、星空を見たりした。

 それから少年は村の人たちとも交流するようになっていった。
 この人懐っこい黒の瞳で見つめられれば、誰も少年を拒むことはできなかった。人と打ち解ける魔力、いや純真さがこの少年に宿っていたのだ。
 
 だから、私は少年といると笑顔になった。心が躍って、豊かになった。




 季節によって移り替わる私の髪色が、からくれないの木の葉のごとく艶めきだした頃。少年の様子がおかしくなった。

「少年。私の顔に変なものでも付いているのか?」
「ち、違うよ!」

 頬を紅潮させ口早に否定する少年は、けれど私が顔を覗き込むとすぐにそっぽを向いてしまう。
 病気や嫌われたのではないだろうかと心配したが、どうやらそうではないらしい。
 けど、他に理由は思い当たらなかった。

 そんな日々が続き、秋になって二度目の満月が昇った夜だった。
 私は山にある一本の紅葉が吹雪く木の下で、ゆったりと座り満月を見上げていた。虫のさざめきの中、夜風が耳をくすぐる感触を楽しんでいた。
 心地よい夜だった。

 そうしてしばらくすると、ザッと枯れ葉と土を踏む音と共に、安心する気配を現れた。

「どうしたんだい? こんな時間に呼び出して」
「そ、それは……」

 少年だ。村の老婆から繕い直してもらった少し厚めの甚平を身に纏い、草履を履いていた。
 月明りでよく見えないが、今日も頬が少し赤くなっているか。
 そんな少年を見上げた私は立ち上がり、お尻についていた土埃をはたく。俯く少年の頬を両手で挟む。

「少年、私にその顔を見せて」
「うぇ、え!」

 頬に手を当てられて目を白黒させる少年は、淡い月明りでもわかるくらいに顔を真っ赤にする。
 私はそんな少年に微笑む。

「なぁ、少年。私は少年の瞳が、その清らかに輝く黒の瞳は奇麗だと思う。私の瞳よりもな」
「え、え?」
「だから、あまり私から顔を逸らさないでくれ。俯かないでくれ。私のことは嫌いかもしれないが、今までみたいにその穢れなき瞳で私を見ておくれ。お願いだ」

 少年は無垢だ。村の老人たちとは違う。今までであって来た人間とは違う。
 神さまである私を畏怖するでもなく、嫌うでもなく、純粋に私を見てくれる。私と言葉を交わし、笑顔を交わしてくれる。
 そんな少年の瞳は奇麗なのだ。どんな花々や星々、川面の煌めきや移りゆく木の葉よりも奇麗なのだ。

 だから、ここ最近は寂しかった。
 少年のその瞳が見れなくて。

 そんな思いを告げたのだが、少年は私を見つめたまま黙りこくってしまった。
 何かに耐えるようなその表情に、私は少年の頬を挟んでいた手を離し、謝る。

「……ああ、すまない。突然、顔を掴んでしまって怖ったよな」
「……違う。違うんだよ、神さま!」

 ああ、ここ最近身長が伸びたな。
 そんなどうでもいい感想を抱くほど急に、少年が私の両肩を掴んだ。

「僕は、僕は神さまを怖がったりしない! 僕は神さまを嫌いになったりしない!」
「しょ、少年。いったん落ち着こう」

 少年は私に叫ぶ。
 どうしようもないほど混沌に満ち、整理のつかない想いを言葉にしようと、掠れた声で私に叫ぶ。

「僕は……神さまが……神さまが好きなんだ!」
「へ? そ、それは親愛という意味で?」

 私は突然の告白に驚きながらも、冷静になる。
 神さまである私に抱く感情は畏怖か、感謝。その感謝も畏敬に近い。それでもごくまれに親愛に近い思いを抱いてくれる者もいる。
 少年はたぶんそうなんだろう。

 そう思っての質問だったのだが。

「ち、違う。こ、恋だよ」
「こ、恋!?」
「そうだよ! 胸がギューッと掴まれて、頭が真っ白になって、苦しくって。でもとてもとても大事で!」

 その黒の瞳に涙すら溜めて、そう叫んだ少年の言葉に私は混乱する。
 私は神さまなのだ。超常の力を宿した化け物なんだ。そんな私に恋を抱くわけがない。抱かない。

 けれど。

「僕は、神さまが好きだ!」
「あ、少年!」

 そう叫んだ少年は一気に踵を返し去ってしまった。
 
「どういう事……」

 少年の言葉に嘘はなかった。あの言葉に込められた想いは真実だった。
 残された私は呆然とそこで佇んでいた。

 秋の夜風は冷たく、けれど頬を撫でる瞬間だけはとても熱く感じた。




 翌日。少年は神社に来なかった。
 だが、代わりに違う客がやってきた。

「……昼間に来るなんて珍しい」
「我も昼間に来たくなかったんだが」

 真っ白の毛並みと黄金の瞳をたたえた白狐は私の前で鼻を鳴らした。傲岸不遜ごうがんふそんな態度は、いつも通りだ。
 
 白狐は遣い。数多の山神さまを統べる大山神さまの遣い。  
 山神さまの力を宿す私のお目付け役であり、上司だ。
 毎年、この時期になると私の前に姿を現し、私が豊穣の祈祷を執り行うのを見届けるのだ。

 ただ、その美しい純白の毛並みはとても目立つ。
 目立つからこそ、白狐は夜の移動を好む。私と会うのも大抵夜だ。
 なのに昼間に姿を現すなんて。そういう視線を向けると、白狐は嫌味ったらしく舌打ちをした。

「珍しいな、人の子に姿を現すなぞ」
「……少年は優しい。無垢で私を私と見てくれている」
「ふんっ。それは違うな。優しいのは認めるが、あの人の子は無垢ではない。恋心を知っておるのだからな」
「……見てた?」
「……ふんっ」

 白狐はつまらなそうに鼻を鳴らし、その黄金の瞳を細めた。

「お前はここら一帯の山神の器だ。器に選ばれるほど無垢であるから、心配はない。だが、お前はあの少年と同じく優しい」
「……何が言いたい?」
「『好き』。あの人の子を傷つけたくないあまり、恋心を乗せたその言葉を発するな。あの人の子の恋心を受け取るな」

 白狐はとがめるように、それでも少しばかり心配するように言った。

「お前は山神の力を言霊で行使する。特に祈祷を行うこの時期は力が強くなる。そんな時期に無垢であるはずのお前の口から無垢なき言霊が紡がれれば、大山神が天罰を与えてしまう」
「天罰?」
「そうだ。お前は山神の力を宿しておるから、山に関連する災害がお前を襲い、殺す。お前だけではない。周辺全てだ。器とはいえ、神の力を身に宿しているのだ。努々ゆめゆめ忘れるな」

 そう忠告した白狐は枯れ葉が舞うと同時に、その場から消えた。
 残された私は葛藤かっとうした。
 たぶん、口で伝えるだけでなく、文字で書いて伝えてもだめ。
 結局のところ、山神さまの器として無垢でなければならない私は少年に断りを告げるしかない。
 けど、それは嫌だ。苦しい。傷つけたくない。

「いや、山神さまの力が弱った時に伝えれば……」

 そうだ。今答えなくてもいいんだ。
 それなら。

 そう思った私は、たぶん馬鹿だったんだ。



 丁度その日の夜だった。
 暗雲が立ち込め、月明りも星空も見えない暗い山のなか、村の老人たちは松明を片手にやってきた。
 白の衣を身に纏い、簡易の祭壇を設置してその前に整列した。
 まだ、祈祷の日まで日数があるのに。
 そう不審に思い、私は姿を隠して神社の屋根からそれを見下ろしていると、遅れて見知った気配が一人の老人と共に現れた。

 少年が縄で縛られ、親代わりとなったはずの老人に引っ張られていたのだ。
 私は目の前が真っ白になった。

「山神様、山神様。今年も豊作でした」

 そんな私のことは知らず、先頭にいた老人が柔らかな声でそう述べて、膝を突き頭を垂れた。土下座した。
 少年と親代わりの老人以外の全員もそれに続いた。
 
「ですが」
「おじいちゃん、どうして!」

 ガクガクと膝を震わせ青ざめていた少年を、親代わりだったはずの老人が蹴り飛ばし、祭壇の前に捧げた。
 先頭にいた老人が大仰に両手を上げ、頭を下げる。
 
「村は豊かにはなりませんでした。不景気ゆえか農作物は売れず、若者は村を捨て、私たちは年を老いていくばかり」
「ですから、私たちは山神様に新たな柱を捧げます。純真で無垢。そのためにここに連れてきたのですから」

 少年の親代わりだったはずの老人は懐から白の布で包まれた包丁を取り出した。
 それを少年へと振り下ろす。

 ああ、同じだ。私の時と同じだった。
 何も知らされず、夜更けに神社に連れてこられて首を切られて捧げられて。
 そして山神さまの器となったんだ。

 だから。

「神さま!」

 親代わりであった老人を蹴り飛ばし、私は少年の前に立った。
 うずくまる老人を放っておき、私は少年の黒の瞳を見つめた。それからギュッと抱きしめる。
 そうして存分に抱きしめた後、私は叫んだ。

「聞いているだろう、白狐! 数百年の付き合いとして頼む。少年を遠くに、今すぐ遠くに連れて行ってくれ!」
「……ふん。仕方ない」
「か、神さま?」

 白狐は雷のごとく現れ、唸った。すると、四メートルほどの巨大な狐となった。
 白狐は少年の首を咥えると、突然のことに驚いている老人たちに睨みを効かせる。

「ひぃ!」

 老人たちは腰を抜かして、尻餅を突いた。
 
「ありがとう、白狐」
「……ミタマノミョウブだ。最期だからな」
「さ、最期? え、神さま?」

 少年は混乱している。
 うん、それでいい。混乱していれば怖い思いをすることはない。

「少年。いつの日か、返事をしよう」

 そう私が微笑んだ瞬間、白狐は少年を連れてこの場から去った。
 老人たちは怖ろしいもの見るかのように私に視線を向け、ズルズルと後ずさる。

 けれどもう遅い。

「大山神さまよ。私の身に宿る山神さまの長よ。聞いてくれっ!」

 神の力をふるう事しかできない無垢なる言霊は。

「私は、少年が――」

 奏でて。

 

 暗雲から万もの雷が落ち、大滝の雨が降り注ぎ、暴風が全てを薙ぎ払った。山は崩れ去った。
 すべてが山の残骸の下敷きとなった。





 水滴が朝日に煌めく。
 けれど、水滴以上に朝日に煌めく純白の狐は、咥えていた黄金に垂れる稲を目の前の亡骸に置く。

「運がいいのか、悪いのか」

 その亡骸は、少女とも少年ともつかない無垢なる美しさがあった。

「お前は幽世にいけぬ。大山神さまからの罰だ」

 罰と言いながらも白狐の黄金の瞳には微かな柔らかさがあった。

「神の器に選ばれるほどに無垢すぎるお前が人として生き、そして約束を果たせ。言霊で交わした約束だ。果たせなければ、お前は再び神となる」

 白狐は祈るように呟く。

「せめてもの手向け。その御霊みたま。我が導こう」

 白狐は稲を再び咥え、その場を去った。
 残された空っぽの亡骸には、黄金の欠片が輝いていた。





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読んでくださりありがとうございます。
切ない、面白い、など少しでも何か思っていただけましたら、お気に入りや応援、感想などをお願いします。


少女と少年の物語としてはこれで終わりですが、少しだけ蛇足があります。いつかの続きです。
読んでくださるとうれしいです。
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