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第3章・成分表
◆ 10・オリガの召喚 ◆
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ルーファの背には大きな麻袋。
うごめく袋には、水掻き付きのぺたりとした手がひっかいている様が見て取れる。
「殿下ぁぁあ!!」
カエル王子付きの騎士が叫ぶ。
近衛兵の中でもエリート中のエリート、地位も顔も良い青年は悲壮な程に駆け回っている。
私はオリガよりは優しい形式で手紙を届ける事にした。
いわゆる矢文である。
矢尻に手紙を括り付けていると、ルーファがのぞき込む。
「何て書いたんだ?」
「さっきの告白やらの事で話し合いがあるのは明白だから、色々書く必要もないし。なので『カエルは誘拐した。Byシャーロット』としておいたよ」
先ほど無人の倉庫から無断借用した矢を引き絞り、騎士の頬スレスレに打ち出す。
矢が地面に突き刺さり駆け寄る姿にホッと息を吐いた。
「よし、伝言終了。ルーファ、馬車に乗って」
私も馬車に乗り込み、すぐに袋からカエルの頭を出してやった。
「ち、チャーリー??? え? どういう事?? で、君は??」
カエルは誘拐犯の正体にひとまず安心したようだった。
猿轡付きで縛られているヘクターには驚いたようだが――。
「彼はヘクター・カービー、重罪犯で後輩でうちの妹の友人。それよりアレックス、オリガの所に案内してもらうわ! 今度は本気で行かなきゃな事情があるのよ。うちのミランダ含めた数人が誘拐されてて」
「ツッコミ所しかないよ、チャーリー……。でもなんで誘拐?」
「こっちが聞きたいし!」
カエルは逡巡する。
「いや、なんでボクを誘拐って意味だったんだけど。まぁいいや、オリガに会わせるのはいいけど、こっちの騎士たちにも連絡してくれた?」
「もちろん」
「わかったよ。でも、距離の問題じゃないんだ。案内とも違う。召喚……よぶんだよ」
「召喚???」
「そう。場所はどこでもいいんだ」
え? オリガって精霊系なの??? 普通、召喚って精霊とかの時に使うもんよ。そりゃ、昔の人だから亡霊かもだけど……。
「オリガ、亡霊とか精霊って事?」
「……それは人によって見方が違うかもね? ボクはもっと違うものだと思ってるよ。彼女は、呼びたい人が呼べば『どこにでも』来る。但し、呪いと一緒にね」
「呪いと? え? カエルになるの?!」
「いや、カエルはボクの趣味で選んだだけで……」
一瞬考えた玉座に並ぶ豪奢の衣裳のカエル夫妻。
恐怖に頭を何度も振る。
「あの……チャーリー? 聞いてる? カエルじゃないからっ!」
「お、おぅ、そ、そうよね??? よ、よかった。カエルじゃないっっ……なら、呪いって何?」
「それは呼び出した人にしか分からないよ。ちなみにボクの時に呼び出したのはお婆様だよ」
隠居した王太后を思い出す。
「で、具体的にどんな呪いだったの? 呪われてる感じないけど? むしろ王太后って結構普通に良い人なイメージしか」
「お婆様にもご苦労はあるよ。それより本当に召喚するの? ボクは立場もあって好きで呪われたけど、種類関係なく呪いには余波があるよ。特にお婆様を見る限り」
首を振る。
念押しは充分だ。
来いと行ってきたのは向こうなのだから、会うしかない。
ってか、会いに来いって、呼ぶんじゃぁぁぁん!!!!
「どうやって呼ぶの? どこでもいいなら、ここでいいのよね?」
「……うん。呪文を唱えるだけだよ」
「よし、どんとこい」
「チャーリー……呪文は魂に刻まれてる。召喚したいと本気で願えば浮かんだ言葉が、祈りの言葉なんだ」
「……はあ」
分かったような分からないような説明に頷くも、やはり分からない。
カエルは微かに笑い、ポツリと呟いた。
「 【 エルキヤ・エルティア 】 」
え?
かつて天使に教えられた言葉。
悪魔のいう双子神の名。
モリガミ様が祈りをささげて変化した呪文。
なんでカエルが……っっ。
ってか、なんで『あんた』が、唱えるの!?!?
神の愛を失うと言った天使が蘇る。
すでに遅い、周囲が光の渦に包まれている。
グルグルと回る青や黄色の光の奔流が、考える力を奪っていく。消えていく心と声。
頭が、脳が、心が――グワングワンと震える。
それらが収まった時――真っ白な空間が広がっていた。
上も下もない。
そこに私たちは立っていた。
だが、可笑しい事はすぐに気付く。縛られていたはずのヘクターには縄も猿轡もなくだらりと倒れている。カエルの体を覆っていた麻袋もない。
更にルーファの姿はどこにもない。
周囲を見回す私たちにリーーンと澄んだ音が聞こえる。
音に引かれて目を向ければ、風もないのに黒い衣をなびかせる人がいた。
その人が歩く度にさざ波が広がり、草木が、土が生まれる。
水面を歩くように、足が動くと震える地。
広がっていく世界の中、低い声が発される。
「ようこそ、諸君。遅かったな」
オリガ・アデレイド――と目される人物は充分に近づいた位置で立ち止まった。
黒い衣から漏れる白銀の髪は地につく程に長い。
その人の後ろには森も空も大地も存在している。
「……オリガなの?」
「そうだよ。私がこの地の長にして断罪の徒、オリガ・アデレイド・マクナハル・エレトッティーア・ロイシュ……」
「あ、もういいです! オリガ確認したかっただけなんで!!!」
「え」
「それと長すぎるので、オリガでいきますね!!!!」
「ぁ、ぃや、ちょ……」
「すみません、立場は分かってるけど、ちょっと黙ってて貰っていいですか? 私、カエルと話す事があるので!!! 待っててください!」
「……ぇぇ」
オリガは面食らったように黙った。
私には現状、引きこもり魔女の相手よりもやるべき事がある。
「ちょっとカエル! なんであんたが唱えるのっっ!!」
「……まぁ、ボクが出来る事だったし?」
カエルはキョトンと首を傾げる。
「あんた、知らないかもだけど……その呪文、神の」
「あぁ、知ってるよ。お婆様から聞いた事があるから。オリガは神に反逆した魂、今もこうして流刑されてるんだ。ここは神も天使も悪魔も届かぬ世界。ここでしかオリガの『本当の話』は、できない仕様なんだ」
「いや、今オリガとかどうでもよくて!! あんたよあんた!! あんたどうなの?! 死ぬの?!」
「いや……特に体には違和感ないよ。唱える寸前に天使みたいな人が見えたけど……特になにも」
「天使?! おっさんの?!」
「いや、美人のお姉さんだったけど」
「え?!」
「いや、……き、君と同じくらい美人だったかな……」
「世事は結構。そゆ話じゃないんだわ」
カエルは黙り込んだ。
おっさん天使ではない美女天使?
天使はそりゃ数いるんだろうけど、毎回忠告システムとか? 神の愛失うのにオリガに会うのかよって引き留めてるってこと?
オリガ、どんだけ嫌われてんだ。
オリガに目を向ければ、しゃがみ込んでいた。
「いいんだ。どうせ今の連中の感性や感覚なんて大昔の人間のオレには分からない範囲だしな? 仕方ないんだ。どうせそうさ、引きこもって数百年だし、外の事情もわからなくなって、あぁもう礼儀とかそういう尊んできた色々が壊されてしまったんだな、時代の移り変わりって激しいとは聞いていたし、当時はそんなことも考えた事あったけど、ここまでないがしろにされるなんてさ。オリガ・アデレイドと言えば恐怖のアイコンとしてそれなりの地位を確立して」
なんだか、とてもウザい存在らしい事は分かった。
残念な事に、本はない。
「オリガ、残念です。オリガFANからサインが欲しいと言われていたのですが、本がココに持ち込みできなかったみたいで」
「FAN?! オレにFANが?!」
「えぇ、います」
かつての私もそうでした。
もう違います。
幼き日の私が、コレを見なくてすんで良かった……大人だから耐えられる……。
涙に濡れた顔を上げたオリガはとんでもない美少女だった。
長い銀髪に涙と相まって紫水晶のような瞳。
北方の血を感じさせる白い肌の華奢な娘はローティーンに見える。
「オレにFANか。自伝書いといて良かった……」
感動しているオリガに詰め寄る。
「オリガ、いえオリガ様! そう、あなたには確固たるFANもいる、何を隠そう、このカエルもそうです!」
「え?」
カエルが驚いた顔をする。
当然だ、彼はFANではない。
「そんなFANたるカエルが、今まさに『神の愛を失った』状態なんですよ!」
「神の愛???」
カエルは不思議そうにしているがオリガを丸め込む方が先だ。
オリガはカエルを見つめ、手を差し出す。
「握手、だよな? やっぱりFANとはっ!」
「……ありがとう、ございます。あ、そっちのチャーリーはボク以上のFANなので、ハグもしてあげてください」
「いいだろう」
両手をバッと広げるオリガ。
怒鳴りたくなるのを堪え、丁寧に聞く。
「オリガ様、『神の愛を失った』ら、どうなるんですか?」
「この蛙は人間だ。蛙でも人間だ。問題ない」
「いやいや、問題あるでしょう!」
「問題?」
「神の愛、失ってるんですってばー!!!!!」
オリガは不思議そうに私とカエルを見て、それから未だ動かないヘクターを見た。
「ふむ。『成分』を見た。カエルと死人は問題ない」
「いや、だから……ヘクターは関係なくて……っ。大体どうして、あの呪文がオリガ召喚で、しかもアレって神の名前とも聞いてるんですけど?」
「あぁ」
神の愛についてをひとまず置いておく事にして、別の角度から質問する。
オリガは何でもない事のように頷いた。
「それはオレが、エルキヤを――」
うごめく袋には、水掻き付きのぺたりとした手がひっかいている様が見て取れる。
「殿下ぁぁあ!!」
カエル王子付きの騎士が叫ぶ。
近衛兵の中でもエリート中のエリート、地位も顔も良い青年は悲壮な程に駆け回っている。
私はオリガよりは優しい形式で手紙を届ける事にした。
いわゆる矢文である。
矢尻に手紙を括り付けていると、ルーファがのぞき込む。
「何て書いたんだ?」
「さっきの告白やらの事で話し合いがあるのは明白だから、色々書く必要もないし。なので『カエルは誘拐した。Byシャーロット』としておいたよ」
先ほど無人の倉庫から無断借用した矢を引き絞り、騎士の頬スレスレに打ち出す。
矢が地面に突き刺さり駆け寄る姿にホッと息を吐いた。
「よし、伝言終了。ルーファ、馬車に乗って」
私も馬車に乗り込み、すぐに袋からカエルの頭を出してやった。
「ち、チャーリー??? え? どういう事?? で、君は??」
カエルは誘拐犯の正体にひとまず安心したようだった。
猿轡付きで縛られているヘクターには驚いたようだが――。
「彼はヘクター・カービー、重罪犯で後輩でうちの妹の友人。それよりアレックス、オリガの所に案内してもらうわ! 今度は本気で行かなきゃな事情があるのよ。うちのミランダ含めた数人が誘拐されてて」
「ツッコミ所しかないよ、チャーリー……。でもなんで誘拐?」
「こっちが聞きたいし!」
カエルは逡巡する。
「いや、なんでボクを誘拐って意味だったんだけど。まぁいいや、オリガに会わせるのはいいけど、こっちの騎士たちにも連絡してくれた?」
「もちろん」
「わかったよ。でも、距離の問題じゃないんだ。案内とも違う。召喚……よぶんだよ」
「召喚???」
「そう。場所はどこでもいいんだ」
え? オリガって精霊系なの??? 普通、召喚って精霊とかの時に使うもんよ。そりゃ、昔の人だから亡霊かもだけど……。
「オリガ、亡霊とか精霊って事?」
「……それは人によって見方が違うかもね? ボクはもっと違うものだと思ってるよ。彼女は、呼びたい人が呼べば『どこにでも』来る。但し、呪いと一緒にね」
「呪いと? え? カエルになるの?!」
「いや、カエルはボクの趣味で選んだだけで……」
一瞬考えた玉座に並ぶ豪奢の衣裳のカエル夫妻。
恐怖に頭を何度も振る。
「あの……チャーリー? 聞いてる? カエルじゃないからっ!」
「お、おぅ、そ、そうよね??? よ、よかった。カエルじゃないっっ……なら、呪いって何?」
「それは呼び出した人にしか分からないよ。ちなみにボクの時に呼び出したのはお婆様だよ」
隠居した王太后を思い出す。
「で、具体的にどんな呪いだったの? 呪われてる感じないけど? むしろ王太后って結構普通に良い人なイメージしか」
「お婆様にもご苦労はあるよ。それより本当に召喚するの? ボクは立場もあって好きで呪われたけど、種類関係なく呪いには余波があるよ。特にお婆様を見る限り」
首を振る。
念押しは充分だ。
来いと行ってきたのは向こうなのだから、会うしかない。
ってか、会いに来いって、呼ぶんじゃぁぁぁん!!!!
「どうやって呼ぶの? どこでもいいなら、ここでいいのよね?」
「……うん。呪文を唱えるだけだよ」
「よし、どんとこい」
「チャーリー……呪文は魂に刻まれてる。召喚したいと本気で願えば浮かんだ言葉が、祈りの言葉なんだ」
「……はあ」
分かったような分からないような説明に頷くも、やはり分からない。
カエルは微かに笑い、ポツリと呟いた。
「 【 エルキヤ・エルティア 】 」
え?
かつて天使に教えられた言葉。
悪魔のいう双子神の名。
モリガミ様が祈りをささげて変化した呪文。
なんでカエルが……っっ。
ってか、なんで『あんた』が、唱えるの!?!?
神の愛を失うと言った天使が蘇る。
すでに遅い、周囲が光の渦に包まれている。
グルグルと回る青や黄色の光の奔流が、考える力を奪っていく。消えていく心と声。
頭が、脳が、心が――グワングワンと震える。
それらが収まった時――真っ白な空間が広がっていた。
上も下もない。
そこに私たちは立っていた。
だが、可笑しい事はすぐに気付く。縛られていたはずのヘクターには縄も猿轡もなくだらりと倒れている。カエルの体を覆っていた麻袋もない。
更にルーファの姿はどこにもない。
周囲を見回す私たちにリーーンと澄んだ音が聞こえる。
音に引かれて目を向ければ、風もないのに黒い衣をなびかせる人がいた。
その人が歩く度にさざ波が広がり、草木が、土が生まれる。
水面を歩くように、足が動くと震える地。
広がっていく世界の中、低い声が発される。
「ようこそ、諸君。遅かったな」
オリガ・アデレイド――と目される人物は充分に近づいた位置で立ち止まった。
黒い衣から漏れる白銀の髪は地につく程に長い。
その人の後ろには森も空も大地も存在している。
「……オリガなの?」
「そうだよ。私がこの地の長にして断罪の徒、オリガ・アデレイド・マクナハル・エレトッティーア・ロイシュ……」
「あ、もういいです! オリガ確認したかっただけなんで!!!」
「え」
「それと長すぎるので、オリガでいきますね!!!!」
「ぁ、ぃや、ちょ……」
「すみません、立場は分かってるけど、ちょっと黙ってて貰っていいですか? 私、カエルと話す事があるので!!! 待っててください!」
「……ぇぇ」
オリガは面食らったように黙った。
私には現状、引きこもり魔女の相手よりもやるべき事がある。
「ちょっとカエル! なんであんたが唱えるのっっ!!」
「……まぁ、ボクが出来る事だったし?」
カエルはキョトンと首を傾げる。
「あんた、知らないかもだけど……その呪文、神の」
「あぁ、知ってるよ。お婆様から聞いた事があるから。オリガは神に反逆した魂、今もこうして流刑されてるんだ。ここは神も天使も悪魔も届かぬ世界。ここでしかオリガの『本当の話』は、できない仕様なんだ」
「いや、今オリガとかどうでもよくて!! あんたよあんた!! あんたどうなの?! 死ぬの?!」
「いや……特に体には違和感ないよ。唱える寸前に天使みたいな人が見えたけど……特になにも」
「天使?! おっさんの?!」
「いや、美人のお姉さんだったけど」
「え?!」
「いや、……き、君と同じくらい美人だったかな……」
「世事は結構。そゆ話じゃないんだわ」
カエルは黙り込んだ。
おっさん天使ではない美女天使?
天使はそりゃ数いるんだろうけど、毎回忠告システムとか? 神の愛失うのにオリガに会うのかよって引き留めてるってこと?
オリガ、どんだけ嫌われてんだ。
オリガに目を向ければ、しゃがみ込んでいた。
「いいんだ。どうせ今の連中の感性や感覚なんて大昔の人間のオレには分からない範囲だしな? 仕方ないんだ。どうせそうさ、引きこもって数百年だし、外の事情もわからなくなって、あぁもう礼儀とかそういう尊んできた色々が壊されてしまったんだな、時代の移り変わりって激しいとは聞いていたし、当時はそんなことも考えた事あったけど、ここまでないがしろにされるなんてさ。オリガ・アデレイドと言えば恐怖のアイコンとしてそれなりの地位を確立して」
なんだか、とてもウザい存在らしい事は分かった。
残念な事に、本はない。
「オリガ、残念です。オリガFANからサインが欲しいと言われていたのですが、本がココに持ち込みできなかったみたいで」
「FAN?! オレにFANが?!」
「えぇ、います」
かつての私もそうでした。
もう違います。
幼き日の私が、コレを見なくてすんで良かった……大人だから耐えられる……。
涙に濡れた顔を上げたオリガはとんでもない美少女だった。
長い銀髪に涙と相まって紫水晶のような瞳。
北方の血を感じさせる白い肌の華奢な娘はローティーンに見える。
「オレにFANか。自伝書いといて良かった……」
感動しているオリガに詰め寄る。
「オリガ、いえオリガ様! そう、あなたには確固たるFANもいる、何を隠そう、このカエルもそうです!」
「え?」
カエルが驚いた顔をする。
当然だ、彼はFANではない。
「そんなFANたるカエルが、今まさに『神の愛を失った』状態なんですよ!」
「神の愛???」
カエルは不思議そうにしているがオリガを丸め込む方が先だ。
オリガはカエルを見つめ、手を差し出す。
「握手、だよな? やっぱりFANとはっ!」
「……ありがとう、ございます。あ、そっちのチャーリーはボク以上のFANなので、ハグもしてあげてください」
「いいだろう」
両手をバッと広げるオリガ。
怒鳴りたくなるのを堪え、丁寧に聞く。
「オリガ様、『神の愛を失った』ら、どうなるんですか?」
「この蛙は人間だ。蛙でも人間だ。問題ない」
「いやいや、問題あるでしょう!」
「問題?」
「神の愛、失ってるんですってばー!!!!!」
オリガは不思議そうに私とカエルを見て、それから未だ動かないヘクターを見た。
「ふむ。『成分』を見た。カエルと死人は問題ない」
「いや、だから……ヘクターは関係なくて……っ。大体どうして、あの呪文がオリガ召喚で、しかもアレって神の名前とも聞いてるんですけど?」
「あぁ」
神の愛についてをひとまず置いておく事にして、別の角度から質問する。
オリガは何でもない事のように頷いた。
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