夜のプール

RIKUTO

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第六章 彼女の家に行く

そして土曜日。部活は基本平日のみだ。
そして約束通りにフリスクをコンビニで買って彼女の家の前に来た。予定より30分も早い。彼女のご両親になんて言おうか、そんなことを頭の中で色々考えていた。
「あっ、大月くーん!こっちこっち!勝手口から入って!」
突然彼女の声が響く。びっくりしてそちらを向くと、なんか寝巻き姿の先輩が窓から手を振っていた。勝手口とは玄関から裏の方向だ。
「こっちこっち!親にあんまり見られたくないの。早く入って!」
僕は言われるがまま勝手口から彼女に手を握られて二階にあがって言った。カーペットでふかふかのらせん階段の先が彼女の部屋だ。扉が開くとふんわりといい香りがした。
「よく来たね!私の部屋だよ!ゆっくりしてってね!」
そこには初めて見る女の子の部屋があった。
ょ?」彼女はいたずらっぽく笑い、ベッドの上で少し体を揺らした。「ねえ、悠斗君、私のこと、どう思ってる?」「え、ど、どうって…」僕は言葉につまり、頭をフル回転させた。実奈先輩のこと、いつも考えてた。プールでの彼女の姿、機械室での大胆なポーズ、彼女の笑顔、全部が頭から離れなかった。でも、それを言葉にするなんて、恥ずかしすぎる。「その…大好きです。ずっと、憧れてて…でも、僕なんかって、先輩のこと考える資格なんてないと思って…」「資格とか、関係ないよ。」彼女は真剣な目で僕を見た。「悠斗君が私のこと見てくれるの、ちゃんと気づいてたんだから。でさ、こうやって二人で話してるの、嫌いじゃないよ。ていうか、結構…楽しい。」彼女の言葉に、胸の奥が熱くなった。実奈先輩が、僕なんかのことを…少しでもいいって思ってくれてる? 信じられない気持ちと、溢れそうな喜びが混ざり合って、頭がぐちゃぐちゃだった。「でもさ、悠斗君。」彼女は急に少し真面目な口調になり、僕の目をじっと見つめた。「あの夜のプールのことは、二人だけの秘密ね。で、これからもさ、隠し撮りとかはやめて、ちゃんと私のこと見てよ。直接、ね。」「う、うん…約束します。」僕は慌ててうなずいた。あの時の罪悪感がまた胸をチクリと刺したけど、彼女の優しい笑顔に救われる気がした。「よし、約束ね!」彼女はニコッと笑い、一気に僕の顔に彼女の顔を近づけ、そっと唇を重ねた。あっという間の出来事に僕は放心状態になりぼーっとしてしまった。初めてのキス。憧れの先輩と。僕はこの瞬間のために生きてきたのか。少し意識が別の世界に飛んだような気がした。「じゃあ、せっかく来たんだから、ちょっとゲームでもしようよ! 私の部屋、けっこう楽しいものあるんだから!」一気に彼女の声が現実に引き戻す。彼女はそう言うと、棚からテレビゲームのコントローラーを取り出し、僕に渡してきた。さっきのキスの衝撃がまだ残る中、彼女の明るい笑顔に引っ張られるように、僕も笑った。実奈先輩の部屋で、こんな風に過ごせるなんて、夢みたいだった。
僕もゲームは好きだ。彼女もゲームが好きで、FPSゲームをやった。久しぶりに人間と対戦して物凄く楽しかった。
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