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第1章 過去と今とダン・エルトン
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しおりを挟む「これが何なのか、俺には分かるんだ」
6483.54.85.150000
何を意味するのか、最初から気付いていた。
「これは注文書だな。日付けと金額が書いてある。この日にある事をしてくれって頼んだ訳だ」
「え?」
シェリーとエリオットが同時に驚きの声を上げた。
「ダン、どういう事?」
「意味が分からないぞ」
「これが注文書?」
「日付け? 金額?」
「どこ? どこにそんな事書いてあるの?」
「当てずっぽうで適当な事言うなよ」
大分混乱しているみてぇだ。俺は溜め息を吐いて説明してやった。
「1938年9月30日。15万というのは金額だな」
それでも皆ポカンと今ひとつ理解してない顔を俺に向けやがった。
「これはな、ちょっとした暗号だ。数字に五を足し、繰り上がったら十の位を切り捨てる……」
「あっ」
シェリーは気付いたようだ。他の奴ら、というかエリオットとブレンダは今いち分かってないようだが。
「元の数字から考えろ。一に五を足したら六。九に五を足したら十四、だけど十の位を切り捨てるから四。そんな感じで、最後のは零に五を足したら五だ」
やっと全員理解したところで話を続けた。
「これは注文書であり殺しの依頼だったんだろ、メリア? この日付け、つまり今日、15万である人物を殺してほしいと」
「何の事だか分かりませんわ」
余裕ある態度のメリア。そりゃそうだ、サインがある訳でもねぇ。
エリオットも首を傾げた。
「殺しの依頼が15万なんて安すぎないか? 下手をすれば自分の人生が崩壊するんだぞ」
「ああ、それはな、他にも報酬があったからだ」
「他にも?」
「自分から出せるのは15万だけだった。だが、考えてみろ。被害者はどこで殺された? 何を持っていた?」
「どこって……あっ」
エリオット、やっと話が見えてきたか。
「そうだ。被害者レイは金庫のある地下室で、金庫の鍵を持ったまま死んだ。そして現場から鍵は失くなっている。さっきの男のポケットを調べりゃ出てくるだろうな。ついでに金庫も調べてみろ。錠がいじられた跡があるはずだ」
全員、近くに居るもの達とチラチラ顔を見合わせた。俺の言っている事が本当なのだろうかと、視線だけで会話していた。エリオットの上司だけは誰とも目を合わせず下を向いていたが。
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