【完結】失くし物屋の付喪神たち 京都に集う「物」の想い

ヲダツバサ

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第4章 ブレスレット

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「こがねさん。美雲丸を好きになったんだろ?」



 初夏、見過ごせない想いが胸の内にありました。

 私は美雲丸の事を好きなのかもしれない。

 断言出来ないのは、まだ明確な恋愛感情ではなかったからです。

 愛には色々あります。友愛、親愛、敬愛、家族愛、そして恋愛。

 私が美雲丸に抱いている想いは親愛に近いです。でも、出会った頃はソレでも時の流れで形が変化していくのを感じました。

 美雲丸と初めて出会ったのは六歳の時です。親愛どころか、感情なんて好きと嫌いぐらいしかありませんでした。美雲丸の事が好き、だから一緒にいたい。単純な思考経路でした。

 だけど思春期が来て、中学生になって、体が大きくなって、背が美雲丸の頭に近付いて来ると……彼をただの「優しくしてくれる大人の人」としか見ないのは難しくなってきました。

 人間じゃないのは分かっている。けれど異性として意識してしまう。

 実際、美雲丸はそんじょそこらの男子では比べ物にならないほど美形で、心はどうしても惹かれてしまいました。

 彼が本当に人間だったら良いのに。そうしたら恋人になりたいのに。
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