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14話
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「藤枝市って、僕が今日」
「そう。君が行った所。そんな感じでまあいわば、預けられた互いの県と県が絶対に接しない、完全にバラバラな所にその分裂した猫は預けられた」
「つ、つまり、猫守がぼくに押し付けてきた猫っていうのは」
その五等分された猫の一匹だと? そんな話、にわかに信じがたい。大体、歌舞伎なんてものが出来たのは江戸時代だし、そんなに長く行き生きられるわけがないし。
しかし、僕のそんな悪あがきのような思いは彼女の次の発言で発散した。
「御名答。その子は五匹うちの一匹。何歳かは私でも知らないけど、最低二百歳は越えてるだろうね」
「二百?」
そんな、あり得ない。と、いうかこの話に世間一般的な常識を持ち込んでいいのか気になるが、そもそも僕は彼女の話に半分ほどついていけていないから常識を持ち込もうが持ちこまいが、変わらないのかも知れないが。
でも、この二百歳というのは彼女のさっきの化け猫云々よりも具体的な、数字での非常識的な事実。参ってしまう。
「そうして何百年と生きている猫は今もその家系へと託されている」
「その、託された家系っていうのは何かそれぞれに関係があったのか? 例えば親族とか……」
「ううん、適当に預けた互いの県と県がくっつかないように預けただけだと思うよ」
「ええ……、っていうか、そんな出鱈目に託してよくもその家系の人たちは貰ってくれたんだな。だって化け猫って妖怪なのに」
彼女はそれ聞いて、片手の人差し指と親指をくっつけて、示した。
「これがね、貰えたから。しかもおまけに権力まで。みんなこぞって化け猫を引き受けたがったそうだよ。一度引き受けたら永遠に管理しなくてはいけない。そんな決断を金と権力につられて引き受けた先祖はどれだけ愚かなことか」
……権力……、そうか、柳の家のあの豪華な作りは化け猫を引き受けたからだったんだ。化け猫の家系、その家系が途切れるまで、永遠に続く決断をした時、先祖は一体どんな事を思ったのか、想像しただけで眉がきゅっと中央に寄った。
「待ってくれ。じゃあなんでそんなに大切な物が僕の所に預けられてるんだ? 僕はちゃらんぽらんな管理なのに、何で」
「彼女はもう、嫌だったんですよ。……君、彼女に何かおかしなところありませんでした?」
「それは、僕に猫を預けて——」
「うーん、それ以外に何か心当たり有りません? たとえば、彼女が実家に帰っていなかったとか」
それは、そうだ。確かに彼女から実家が藤枝だという事は聞かされていたが、実際に行ったことはなかった。つまりは彼女も実家に帰省していなかったということ。そうなると、何だ?
「分かりませんか? なぜ彼女が実家に帰らなかったのか」
僕は首を横に振る。
「はあ、彼女はね、駆け落ちしたんですよ」
呆れたように言う彼女。
僕は衝撃なのかなんなのか、言葉が喉に引っかかって出ない。確かに彼女に両親の事を聞こうとすると嫌っていた感じはあったけれど、真逆そんな——
「君は知らないでしょうが、化け猫の守護家系の人達は神経質というか、責任感が過剰な人が多くってね。酷い人だと彼氏と会ってもいないのに、相手の情報が『弱そう』ってだけで付き合うことすら許可してくれない人もいるんですよ。しかも一度駄目って思ったら意見をほぼ変更しないような頑固さ。僕もちょっと猫守さんのお父さんについては知ってるけど、まあ神経質で頑固な人でね」
「ま、待って。それってつまり猫守が僕と付き合うことを父親に話して、それで拒否されたからの駆け落ちってこと」
「そりゃあ、そうだよ」
「じゃあなんでいちいち付き合うことを父親に伝えたんだ? そんな事いちいち普通は伝えないだろう」
「ああ、そうか、君は知らないのか。彼女、実は父親に結婚するって言ったんだってよ。君とは実際別れちゃったけど、別れる直前まで結婚する予定だったのかも」
——少し前から冷めていたの は薄々気づいていたけれど、いや、もしかしたらそれは僕が一方的に冷めただけだったのかもしれない。
実際、実際そうだったんだ。彼女の思いに僕が気づけなくて、それで最早、一方的に別れた。
「まあ、そんな事はいいとして、彼女さんもうちょっと説明がうまかったらよかったんだけど——まあそれはいいとして、今回ばかりはいいと言えない事が起きちゃった」
いいと、言えないこと。
今日の、あの、忌々しい——
「まあ、こうなることは彼女も最初から分かっていたんだろうけれどね。なんてったって代々のルールに背いたんだから。だけど、うーん、そうだな、今回は時期が早くなってしまった」
「じ、じき?」
「昨日、君が見た木乃伊みたいな男の人、あれ誰だか分かる?」
最早分からないと言うことさえも憚られるような話だった。その代わりに彼女の目を見て、視線で促す。
「あの人はね、彼女のお父さんだよ。父親。お父さん、遂に痺れを切らして猫を奪いに行っちゃった。でも慣れてないのか知らないけど、手こずって、あれだよ」
あれ、手こずって、あれ。
「あれ」はつまり、撲殺された——
「つまり、今回の事件は犯人は居ないよ。誰のせいでもない。まさか妖怪変化魑魅魍魎の類が罪に問われるなんてことは無い。不能犯だよ」
「ま、待ってくれ。そんな事になるなら僕に猫を押し付けなければ良かっただけの話じゃないか」
「彼女、動物の事好きだった? 君も疑問に思ったはずだよ。なんで動物が好きじゃない人間が猫を飼うかって」
それは、見落としていて、気づかなかった。そうだ。柳は猫が嫌いだ。というか、動物全般が嫌いだった。野良猫はもちろん、兎や狐、犬などのほんわかしたニュースを見た時には、TVを反射的に消していた。ならばそれが動物の妖怪となったら……、僕には分からない。
「ここで君の『なぜそんなに大切な猫が自分のところにやってきたのか』についての話に戻るんですよ。猫守柳ちゃんは、そう、嫌だった。ずっと我慢してたんですよ。管理したくもない猫を管理して、もう嫌だった。でもそんな所に君が現れ、彼女は何とか気を保てた。そうしてずっと二人で管理していくのなら猫守ちゃんも猫を管理することができそうだと思えた。だが、二人の仲には知らぬ内にヒビが入った。そのヒビはずっと広がって、遂に別れることになった。彼女、君と結婚までしたくて事実上の勘当をしたのに、哀れだよ」
——結婚までしたくて事実上の勘当をしたのに。
肩が重くなる。ふと見ると、背中に乗っていたレイは肩に移動している。
「じゃ、じゃあ、彼女は別れる時に愛想を尽かして猫を押し付けたって事か」
信じたくは、無い。仲が悪くなって別れて、終いにはそんなに大切なものを僕に押し付けていく、無責任な人だとは思いたくない。
「そうだよ。彼女もその時は、いや先月も、化け猫家系から逸脱する良い機会、チャンスだと思っていただろうね。しかも君は約束事とか、絶対に守るようなタイプだったから安心して『家から出さないこと』という約束を君にすることが出来た。でもそんな安心は破られた」
家から出さないこと、という部分を彼女は強調した。顔を下に向けた。顔を伏せずにはいられなかった。
「家系外の知らない人間に彼女は猫を押し付け、その猫が有事を起こし、強烈なしっぺ返しが来たというわけだ。ちょっと可哀想な話だけど、妥当かなぁ」
「妥当って、そんなの、酷いじゃないか! 何で彼女はあそこまでならなきゃいけなかったんだ」
たとえそんな、無責任な人間だったとしてもそんなしっぺ返しは酷すぎる。
しかし、彼女は、
「うん、あの女の所為でもあるけど、最終的にはお前の所為だろ」
と、厳しい口調で言った。
「例え縁が切れたとしても、別れたとしても手元に残った物。ものが残ってるんならしっかり管理しないと駄目だよ。これが言葉だけとか、そういう約束なら別だけどね。つまり、君は約束を守らず、約束は破ることになっちゃうけど——保護猫団体とかに預けるなんてこともせずに、おざなりに『管理』した。その結果、猫は有事を起こした。約束をしっかり守るでもない、潔く約束を破るでもない、一番最低ランクの道を君は選んだ」
「そ、その、僕は」
「言い訳は聞きたくないよ。気持ち悪い。まあでも、せめてもの救いは猫ちゃんが君に懐いたって事かなぁ。その猫ちゃん、君のことが好きらしいよ?」
そう言って、彼女はいつのまにか僕の肩から降りて、トランクに座り込む僕の太ももの上にいるレイを指した。
「良かったですねぇ。死ななくて。どんなに変な人間でも死んでいい人間は一人もいないからね。まあ、死人は一人出たけど」
死。
レイに嫌われていたら、柳の父のように、僕も頭から生血を流して死んでいたというのか。そんな結末は、考えたくもなかった。考えたくもないという感情も、それはただの責任逃れかもしれないのに。
「そう。君が行った所。そんな感じでまあいわば、預けられた互いの県と県が絶対に接しない、完全にバラバラな所にその分裂した猫は預けられた」
「つ、つまり、猫守がぼくに押し付けてきた猫っていうのは」
その五等分された猫の一匹だと? そんな話、にわかに信じがたい。大体、歌舞伎なんてものが出来たのは江戸時代だし、そんなに長く行き生きられるわけがないし。
しかし、僕のそんな悪あがきのような思いは彼女の次の発言で発散した。
「御名答。その子は五匹うちの一匹。何歳かは私でも知らないけど、最低二百歳は越えてるだろうね」
「二百?」
そんな、あり得ない。と、いうかこの話に世間一般的な常識を持ち込んでいいのか気になるが、そもそも僕は彼女の話に半分ほどついていけていないから常識を持ち込もうが持ちこまいが、変わらないのかも知れないが。
でも、この二百歳というのは彼女のさっきの化け猫云々よりも具体的な、数字での非常識的な事実。参ってしまう。
「そうして何百年と生きている猫は今もその家系へと託されている」
「その、託された家系っていうのは何かそれぞれに関係があったのか? 例えば親族とか……」
「ううん、適当に預けた互いの県と県がくっつかないように預けただけだと思うよ」
「ええ……、っていうか、そんな出鱈目に託してよくもその家系の人たちは貰ってくれたんだな。だって化け猫って妖怪なのに」
彼女はそれ聞いて、片手の人差し指と親指をくっつけて、示した。
「これがね、貰えたから。しかもおまけに権力まで。みんなこぞって化け猫を引き受けたがったそうだよ。一度引き受けたら永遠に管理しなくてはいけない。そんな決断を金と権力につられて引き受けた先祖はどれだけ愚かなことか」
……権力……、そうか、柳の家のあの豪華な作りは化け猫を引き受けたからだったんだ。化け猫の家系、その家系が途切れるまで、永遠に続く決断をした時、先祖は一体どんな事を思ったのか、想像しただけで眉がきゅっと中央に寄った。
「待ってくれ。じゃあなんでそんなに大切な物が僕の所に預けられてるんだ? 僕はちゃらんぽらんな管理なのに、何で」
「彼女はもう、嫌だったんですよ。……君、彼女に何かおかしなところありませんでした?」
「それは、僕に猫を預けて——」
「うーん、それ以外に何か心当たり有りません? たとえば、彼女が実家に帰っていなかったとか」
それは、そうだ。確かに彼女から実家が藤枝だという事は聞かされていたが、実際に行ったことはなかった。つまりは彼女も実家に帰省していなかったということ。そうなると、何だ?
「分かりませんか? なぜ彼女が実家に帰らなかったのか」
僕は首を横に振る。
「はあ、彼女はね、駆け落ちしたんですよ」
呆れたように言う彼女。
僕は衝撃なのかなんなのか、言葉が喉に引っかかって出ない。確かに彼女に両親の事を聞こうとすると嫌っていた感じはあったけれど、真逆そんな——
「君は知らないでしょうが、化け猫の守護家系の人達は神経質というか、責任感が過剰な人が多くってね。酷い人だと彼氏と会ってもいないのに、相手の情報が『弱そう』ってだけで付き合うことすら許可してくれない人もいるんですよ。しかも一度駄目って思ったら意見をほぼ変更しないような頑固さ。僕もちょっと猫守さんのお父さんについては知ってるけど、まあ神経質で頑固な人でね」
「ま、待って。それってつまり猫守が僕と付き合うことを父親に話して、それで拒否されたからの駆け落ちってこと」
「そりゃあ、そうだよ」
「じゃあなんでいちいち付き合うことを父親に伝えたんだ? そんな事いちいち普通は伝えないだろう」
「ああ、そうか、君は知らないのか。彼女、実は父親に結婚するって言ったんだってよ。君とは実際別れちゃったけど、別れる直前まで結婚する予定だったのかも」
——少し前から冷めていたの は薄々気づいていたけれど、いや、もしかしたらそれは僕が一方的に冷めただけだったのかもしれない。
実際、実際そうだったんだ。彼女の思いに僕が気づけなくて、それで最早、一方的に別れた。
「まあ、そんな事はいいとして、彼女さんもうちょっと説明がうまかったらよかったんだけど——まあそれはいいとして、今回ばかりはいいと言えない事が起きちゃった」
いいと、言えないこと。
今日の、あの、忌々しい——
「まあ、こうなることは彼女も最初から分かっていたんだろうけれどね。なんてったって代々のルールに背いたんだから。だけど、うーん、そうだな、今回は時期が早くなってしまった」
「じ、じき?」
「昨日、君が見た木乃伊みたいな男の人、あれ誰だか分かる?」
最早分からないと言うことさえも憚られるような話だった。その代わりに彼女の目を見て、視線で促す。
「あの人はね、彼女のお父さんだよ。父親。お父さん、遂に痺れを切らして猫を奪いに行っちゃった。でも慣れてないのか知らないけど、手こずって、あれだよ」
あれ、手こずって、あれ。
「あれ」はつまり、撲殺された——
「つまり、今回の事件は犯人は居ないよ。誰のせいでもない。まさか妖怪変化魑魅魍魎の類が罪に問われるなんてことは無い。不能犯だよ」
「ま、待ってくれ。そんな事になるなら僕に猫を押し付けなければ良かっただけの話じゃないか」
「彼女、動物の事好きだった? 君も疑問に思ったはずだよ。なんで動物が好きじゃない人間が猫を飼うかって」
それは、見落としていて、気づかなかった。そうだ。柳は猫が嫌いだ。というか、動物全般が嫌いだった。野良猫はもちろん、兎や狐、犬などのほんわかしたニュースを見た時には、TVを反射的に消していた。ならばそれが動物の妖怪となったら……、僕には分からない。
「ここで君の『なぜそんなに大切な猫が自分のところにやってきたのか』についての話に戻るんですよ。猫守柳ちゃんは、そう、嫌だった。ずっと我慢してたんですよ。管理したくもない猫を管理して、もう嫌だった。でもそんな所に君が現れ、彼女は何とか気を保てた。そうしてずっと二人で管理していくのなら猫守ちゃんも猫を管理することができそうだと思えた。だが、二人の仲には知らぬ内にヒビが入った。そのヒビはずっと広がって、遂に別れることになった。彼女、君と結婚までしたくて事実上の勘当をしたのに、哀れだよ」
——結婚までしたくて事実上の勘当をしたのに。
肩が重くなる。ふと見ると、背中に乗っていたレイは肩に移動している。
「じゃ、じゃあ、彼女は別れる時に愛想を尽かして猫を押し付けたって事か」
信じたくは、無い。仲が悪くなって別れて、終いにはそんなに大切なものを僕に押し付けていく、無責任な人だとは思いたくない。
「そうだよ。彼女もその時は、いや先月も、化け猫家系から逸脱する良い機会、チャンスだと思っていただろうね。しかも君は約束事とか、絶対に守るようなタイプだったから安心して『家から出さないこと』という約束を君にすることが出来た。でもそんな安心は破られた」
家から出さないこと、という部分を彼女は強調した。顔を下に向けた。顔を伏せずにはいられなかった。
「家系外の知らない人間に彼女は猫を押し付け、その猫が有事を起こし、強烈なしっぺ返しが来たというわけだ。ちょっと可哀想な話だけど、妥当かなぁ」
「妥当って、そんなの、酷いじゃないか! 何で彼女はあそこまでならなきゃいけなかったんだ」
たとえそんな、無責任な人間だったとしてもそんなしっぺ返しは酷すぎる。
しかし、彼女は、
「うん、あの女の所為でもあるけど、最終的にはお前の所為だろ」
と、厳しい口調で言った。
「例え縁が切れたとしても、別れたとしても手元に残った物。ものが残ってるんならしっかり管理しないと駄目だよ。これが言葉だけとか、そういう約束なら別だけどね。つまり、君は約束を守らず、約束は破ることになっちゃうけど——保護猫団体とかに預けるなんてこともせずに、おざなりに『管理』した。その結果、猫は有事を起こした。約束をしっかり守るでもない、潔く約束を破るでもない、一番最低ランクの道を君は選んだ」
「そ、その、僕は」
「言い訳は聞きたくないよ。気持ち悪い。まあでも、せめてもの救いは猫ちゃんが君に懐いたって事かなぁ。その猫ちゃん、君のことが好きらしいよ?」
そう言って、彼女はいつのまにか僕の肩から降りて、トランクに座り込む僕の太ももの上にいるレイを指した。
「良かったですねぇ。死ななくて。どんなに変な人間でも死んでいい人間は一人もいないからね。まあ、死人は一人出たけど」
死。
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