大学一のイケメンに好きになったかどうか聞かれています。

はなみ

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本編1

家へようこそ!

 俺の不意打ちのキスに黒崎はポカンとした後、いきなり立って、俺の膝裏と背中に腕を回し、俺をお姫様抱っこしてその場から離れるように歩き出した。

 身長185cmの視界…高い。
 怖くなって黒崎の首にしがみつく。

「一条くん、しっかりつかまってて」

「うん……ってか、どこ行くの!?」

「俺の家」

「え?黒崎の家?」


 いつの間にどうやって呼んだのか、大学の門の外にはタクシーが止まっていて、それに俺は黒崎に抱えられながら乗せられた。



 しばらく2人で無言でタクシーに乗っていると、とても高級そうなきれいなマンションの前で停車した。

 流れるように支払いを済ませた黒崎は俺の手を掴み、俺を引きずるようにしてそのマンションの中に入っていった。
 エントランスで鍵をかざし、エレベーターのところでも鍵をかざす。
 そして広いエレベーターに乗せられてたどり着いたのは20階だった。

 この階には扉がひとつしかない…ということは1つの部屋しかないってこと?



 その扉を慣れた動作で開けた黒崎は俺を扉の先に押し込んだ。



 家の中は……おぉ、すごく広いし、きれい。
 高級って感じがする。


「すご、ここ黒崎の家?」

 リビング(だと思う)の方から後ろに振り返り黒崎を見ると、キスをされ

「春樹って呼んで、優里」

 と言われる。

「黒崎って呼ぶ度にキスするよ?」


 ひぇぇ。イケメンの微笑みの破壊力。半端ない。


「ここは……は、春樹の家なの?」

「そうだよ。俺の持ち家。だから好きにしていいよ」

 ひぇぇ。持ち家?金持ちじゃん。



 黒崎が靴を脱ぐので俺もそれにならって靴を脱ぐ。
 てか、玄関も広いな。

 リビングの方に行くと、そこは教室1つぶんくらいの広さがある…いや、それ以上かもしれない。
 まるでモデルルームのような高級そうな家具が配置され、部屋と調和しているが、あまり生活感はない。




 汚れ1つない真っ白なソファーに座らされる。
 そして黒崎が淹れてくれたカフェラテを渡され、俺の隣に座った黒崎と2人で一息をつく。

 そこで、はた、と思い出す。

「俺は何をしにここに来たんだ?」

 心の声はどうやら口から出ていたらしく、俺の疑問は黒崎が答えてくれた。

「優里と付き合うことになったからだよ。今日から一緒に住もうと思って。そのために連れてきた」

 いやいやいや。答えになってない!!

「待って。俺、付き合うなんて聞いてない」

「でも、優里は俺のこと好きって言ったよね?両想いじゃん。付き合わない理由ある?」

「ないけど!!ちゃんと付き合おうって言われてないし…」

 俺がそう言うと、黒崎はソファーから降りて俺の前に跪いた。
 そして俺を見上げて言う。


「一条優里くん、俺は貴方のことが好きです。付き合ってくれませんか?」

 と、俺に手を差し出す。
 その姿は白基調の服も相まってまるで王子様だった。


 俺は差し出されたその手に自分の手をのせ、

「俺も好きです。よろしくお願いします……」

 途中から恥ずかしくなって小声になったが、それをちゃんと聞き取った黒崎は満面の笑みを浮かべながら俺を抱きしめてきた。



「絶対離さないからね、優里。覚悟してね」


 それに応えるように俺も春樹を抱きしめ返した。






 ーーーーーーー






 いつの間にか春樹からの呼ばれ方が"一条くん"から"優里"に変化していたが、俺は黒崎のことを"春樹"と呼ぶように強制された。


 また、

「付き合うなら同棲だよね?うちは部屋が余ってかるから、ここに引っ越しておいでよ」

 と、俺が先程わざわざスルーしたぶっ飛んだ発想を忘れていなかったらしく、改めて言ってきた。

「別に同棲しなくても…」

「優里ってひとり暮らしだよね?ここに住めば家賃もかからないし、家事もやらなくていいし、俺がいるから寂しい思いをすることもないよ。とりあえず一週間くらいここで暮らしてみない?」

「それなら……」ということで昼食を食べて、現在、春樹と2人で俺のひとり暮らし部屋に荷物を取りに来ている。


「ここが優里の部屋!!めっちゃいい匂いがするね」

「そうか?わからん…」

 俺の枕を抱きしめている春樹。恥ずかしいからやめて欲しい。


「そんなに荷物、多くなさそうだね。家具以外全部持っていこうか」

「全部?さすがに運べないでしょ」

「大丈夫、大丈夫。車呼んでるから」


 するとちょうどインターホンが鳴った。
 そこには見慣れた2人の姿が。



「え、なんで?」

「今言った、車担当の2人だよ」

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