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芽吹の箱庭
戦いの後
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やがて最後のゴブリンが倒れ、谷間に静けさが戻る。
リオは膝をつき、少女が急いで回復魔法を施す。
だが、彼女自身も疲れていて所々にかすり傷を負っている。息も荒い。回復がままならなさそうだ。しかも少年の傷口はどす黒く焼けただれたようになっている。ゴブリンが刃の先に毒を塗っていたのだろう。そんな知恵があるなんて。
もし襲われていたのが自分だったらと思うとゾッとする。カニスルプスとの戦いの時は、遠くからその存在に気づいて頭の中でシュミレーションができたから、何とか落ち着いて対応できたが、急に襲われたら反応できる自信はない。箱庭の性能で何とかなるかもしれないが、咄嗟に何をどうすればいいか行動できないだろう。
ふと思い出して
「良ければこれを飲んでみてくれ。」
木で作ったコップに、川ごと箱庭内に設置していた清い水を汲んで二人に手渡す。
二人には急にコップが現れたように見えたらしく
「「空間魔法?!」」
空間魔法って高度なスキルだよな? そうか、確かに何もないところからコップがでてきたらそう思ってしまうのも仕方がない。しかも初対面の子供が使っていたら、驚くよな。うーん、これはどう説明したものか。まだ2人が信用できるとは限らないし。
「まぁ詳しくはおいおい話すよ。まずは体力の回復が先だ。魔力も回復する水っぽいから騙されたと思って飲んでみてくれ。あ、勿論毒なんかは入っていないから安心して。」
不思議そうに顔を見合わせた二人は、分かったとコップを手に取った。まず少女が一口飲んでみる。すると
「?! 魔力が戻ったわ!」
「何だって?!」
驚いた少年が慌てて一口飲む。
「傷が!!」
塞がりきってはいないが、どす黒く焼けただれていた傷口が綺麗な鮮血色に変わり、炎症が収まってただの切り傷になった。
「これは、、この水はいったい。こんな高価なもの、、ありがとう。あのままだと毒が回って左腕は使い物にならなくなっただろう。今すぐに渡せる対価がないが、必ずこの借りは返させてくれ。俺はリオだ。こいつはミナ。兄妹みたいなもんだ。小さい頃から一緒に育った」
「ミナよ。本当に助かったわ。あなたが来てくれなかったら、2人では限界だったと思う。そして、リオの怪我も私の今の状態では治せなかったわ。ありがとう。」
「タクミだ。たまたま近くにいたんだ。見過ごすなんてできないし、水もたまたま見つけたのを持っていただけだから、気にしないでくれ。」
「近くと言えば、タクミはトゥツァヴァの霧森の方からやって来たな。あそこは上級の冒険者でもあまり行きたがらない場所だが、なぜそんな所にいたんだ?しかも、装備を全くつけていないじゃないか!タクミこそ怪我はないのか?!よく生きていたな!」
あの森、トゥツァヴァの霧森って言うんだな。そして、上級の冒険者でも行きたくない場所って。そんな所を1人で彷徨っていたのか。そして、気にしていなかったが確かに明らかに軽装だ。
しまったー! 何か色々浮かれてたのと、普段戦うことなんてないから装備とか何やら考えもしなかった! 僕がゲーマーだったらすぐ思いついたんだろうけど。日々エアコンの効いた部屋に籠ってミニチュア作りに勤しんでいたからなぁ。
「お、おう。珍しい素材があるか気になってちょっとな。でもそんなに深くまで行っていないから大丈夫だ。」
「そんな軽装でトゥツァヴァの霧森に向かうなんて自殺行為よ!この辺の小さな子供でもそんな危ないことはしないわ。迷ったら最後、森から抜け出せなくなるのよ?!タクミはどこから来たの?」
しまった!そんな大層な森だったとは!設定を考えておくんだった。めちゃくちゃ心配されてる。
「えっと。。それが。。
覚えていなくて。えへへ。」
ここは、ヘラっと流そう。
「「覚えていない?!」」
流せないよね~。
リオは膝をつき、少女が急いで回復魔法を施す。
だが、彼女自身も疲れていて所々にかすり傷を負っている。息も荒い。回復がままならなさそうだ。しかも少年の傷口はどす黒く焼けただれたようになっている。ゴブリンが刃の先に毒を塗っていたのだろう。そんな知恵があるなんて。
もし襲われていたのが自分だったらと思うとゾッとする。カニスルプスとの戦いの時は、遠くからその存在に気づいて頭の中でシュミレーションができたから、何とか落ち着いて対応できたが、急に襲われたら反応できる自信はない。箱庭の性能で何とかなるかもしれないが、咄嗟に何をどうすればいいか行動できないだろう。
ふと思い出して
「良ければこれを飲んでみてくれ。」
木で作ったコップに、川ごと箱庭内に設置していた清い水を汲んで二人に手渡す。
二人には急にコップが現れたように見えたらしく
「「空間魔法?!」」
空間魔法って高度なスキルだよな? そうか、確かに何もないところからコップがでてきたらそう思ってしまうのも仕方がない。しかも初対面の子供が使っていたら、驚くよな。うーん、これはどう説明したものか。まだ2人が信用できるとは限らないし。
「まぁ詳しくはおいおい話すよ。まずは体力の回復が先だ。魔力も回復する水っぽいから騙されたと思って飲んでみてくれ。あ、勿論毒なんかは入っていないから安心して。」
不思議そうに顔を見合わせた二人は、分かったとコップを手に取った。まず少女が一口飲んでみる。すると
「?! 魔力が戻ったわ!」
「何だって?!」
驚いた少年が慌てて一口飲む。
「傷が!!」
塞がりきってはいないが、どす黒く焼けただれていた傷口が綺麗な鮮血色に変わり、炎症が収まってただの切り傷になった。
「これは、、この水はいったい。こんな高価なもの、、ありがとう。あのままだと毒が回って左腕は使い物にならなくなっただろう。今すぐに渡せる対価がないが、必ずこの借りは返させてくれ。俺はリオだ。こいつはミナ。兄妹みたいなもんだ。小さい頃から一緒に育った」
「ミナよ。本当に助かったわ。あなたが来てくれなかったら、2人では限界だったと思う。そして、リオの怪我も私の今の状態では治せなかったわ。ありがとう。」
「タクミだ。たまたま近くにいたんだ。見過ごすなんてできないし、水もたまたま見つけたのを持っていただけだから、気にしないでくれ。」
「近くと言えば、タクミはトゥツァヴァの霧森の方からやって来たな。あそこは上級の冒険者でもあまり行きたがらない場所だが、なぜそんな所にいたんだ?しかも、装備を全くつけていないじゃないか!タクミこそ怪我はないのか?!よく生きていたな!」
あの森、トゥツァヴァの霧森って言うんだな。そして、上級の冒険者でも行きたくない場所って。そんな所を1人で彷徨っていたのか。そして、気にしていなかったが確かに明らかに軽装だ。
しまったー! 何か色々浮かれてたのと、普段戦うことなんてないから装備とか何やら考えもしなかった! 僕がゲーマーだったらすぐ思いついたんだろうけど。日々エアコンの効いた部屋に籠ってミニチュア作りに勤しんでいたからなぁ。
「お、おう。珍しい素材があるか気になってちょっとな。でもそんなに深くまで行っていないから大丈夫だ。」
「そんな軽装でトゥツァヴァの霧森に向かうなんて自殺行為よ!この辺の小さな子供でもそんな危ないことはしないわ。迷ったら最後、森から抜け出せなくなるのよ?!タクミはどこから来たの?」
しまった!そんな大層な森だったとは!設定を考えておくんだった。めちゃくちゃ心配されてる。
「えっと。。それが。。
覚えていなくて。えへへ。」
ここは、ヘラっと流そう。
「「覚えていない?!」」
流せないよね~。
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