非戦闘系ギフト・箱庭で世界を救え?!そんな無茶な! でもいつの間にか救っちゃっていたようです

AnJ

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芽吹の箱庭

旅の友

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「ところで、タクミは一体いくつなんだ?見た目は小さいが、話し方が子供っぽくないな。」

「あ! 私もそれは思ったわ。全然子供らしくないんだもの。私より年上と話してる気分よ。」

 うぐっ! 確かに前世と今世の年齢を足すとアラフィフだな。なんなら前世だけの年齢でも、2人より年上だ。
 リオは18歳でミナは15歳。この世界では15歳で成人らしく、ミナはつい先日成人したばかりだという。

「あ、あー 多分周りが大人ばかりだったからかな? 記憶は定かではないけど。」

「ふーん。徐々に思い出せるといいわね。」

「あ、あぁ、そうだな。。」

「これからどうするんだ?行くあてはあるのか?」

「それが、ここがどこかも分からないんだ。近くに村か町はあるのかな?」

「あぁ、ここから半日程歩いた場所に俺たちが拠点にしている街がある。この辺ではその街が一番大きいな。もしあてがないなら、その街に冒険者ギルドがあるから、まずはそこに行って冒険者登録をして身分証を作っておくといい。」

「そうね、それがいいと思うわ。私達もこれから戻るところだったから、一緒に行きましょう。タクミ一人では心配だわ。」

「それは助かるよ。是非同行させてほしい。」

「そうと決まればそろそろ移動しないと暗くなるな。ここで夜を明かすのは危険だ。少し戻った所に安全な野営場所があるから、そこまで急ごう。」


 野営! キャンプっぽくてワクワクするな。危険と隣り合わせだけど。。二人が一緒にいてくれるのは心強い。
 冒険者かぁ~。
 ギルド——それは強者の集う場所、英雄たちの物語が始まる場所。
 そんな場所に自分が行けるなんて。更には僕が冒険者! 



 野営地に向かう道すがら、この国のことについて詳しく聞くことができた。

 まずここはヤマワカール王国という縦に長い国で、この辺りはキイアス半島のトラネヴァ地方。僕たちが出会った谷はセルヴァ・タマクイルの谷で僕がカニスルプスと戦った森がトゥツァヴァの霧森。更に奥の導かれた者しか立ち入ることが許されないタマキアの深緑林。ここが最初に僕が目が覚めた場所だ。何だ導かれた者しか立ち入れないって。明らかに聖域じゃねーか。って今思えば聖域っぽかったな。
 これから向かう冒険者ギルドのある街がアークライン街区の蒼銀のギルドだそうだ。
 二人はリオがC級、ミナが成人と同時期にD級になったそうだ。今日はミナのD級昇進祝いを兼ねて少し遠出をして、このセルヴァ・タマクイルの谷で討伐任務を行っていたところ、ゴブリンの群れに遭遇してしまったようだ。


「D級一人だと、近場の小規模な魔物討伐依頼しか受けられないんだけど、リオがC級だから一緒に来たの。D級になっていきなり遠出はって反対されたんだけど、、」

 と言って、立ち止まった。彼女の声は落ち着いていたが、どこか焦りと責任感が滲んでいた。リオの表情も少し硬い。


「どうかしたのか? 何か急ぐ理由でもあるのか?」

 僕がそう聞くと、ミナはハッとしたように

「あ、ごめんなさい。何でもないわ。」

 と少し笑ってまた歩き出した。
 僕が口を開こうとした時

「あそこに見える広場が野営場所よ。」

 ミナの指差す方を見ると、ポツンと小さな小屋があってその周りを囲うように広場になっている。どうやら小さな小屋は簡易炊事場のようだ。学校の運動場の真ん中にそれがあるイメージだ。
 幸い僕たち以外には誰もいない。

「ここは中継地点になるから、ギルドが整備してくれているのよ。水や材料は自分たちで用意しないといけないけれど、かまどがあるだけでも助かるわ。木も補充してくれるし。」

 確かに野営時に毎回毎回薪を割って火を起こすのは大変だよな。薪まで準備してくれるなんて、何て冒険者思いのギルドなんだ。
 そして周りの広場でテントをはるのか。
 あ、でも僕何も持ってない。。待てよ?あれをこうしてこうすれば。。


「できた!ログハウス!」



「「え?!」」



 あっ、、またやっちまった。。



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