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三十七話、近くて、遠い
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「……っ!」
再び炎を纏う。
私は行く。
絶対に、あの人を取り戻す。
けれど。
また、“私”が前に立つ。
「無駄だってば。君に、あの子は助けられないよ。
だって――」
言葉が届く前に、私は地を蹴った。
もう、全部、無視する。
「もーー、少しは話そうよ。女王のこれ、洗脳装置なのだから。無理だよ。
それに、イグニスの加護もこの人介してあの竜に渡しているのだから――まだ、あの竜は扱いきれてないから撤退してくれたら嬉しいなあ」
べらべら喋る……。
叔父様が不快な思いをするのもわかるかも。
退くなんてあり得ない。
その一瞬の隙に、父親の加護が炸裂した。
水――また、囚われる。
そう思っていた。
――が、私が躱した瞬間。
爆発した。
「ゼロ」
「指図するなよ」
熱い。
焼かれる。
視界が一瞬、赤に染まる。
何かを指示していた。
――来る。
その霧の中から、赤い炎と共に、“私”が現れる。
咄嗟に腕で身を守る。
アッシュ様の炎。
あまり効くことはない。
それでも辛くて、以前私が操られた時、きっと彼女もつらかっただろうと胸が締め付けられた。
今度は私が……――
ゼロとの体術をどうにか圧勝する。
彼を飛ばして父親に投げつける。
――よし。
と思って、彼女の元に向かう。
――が、落とし子が衝突して来て、もろに食らった。
「――ぅ」
……そうだ。
この辺りに蔓延る実験体たちもいるんだった。
地を舐めるように起き上がる。
視界が揺れる。体が重い。
でも、ここで立たなきゃ――もう、あの人を救えない気がした。
守ると誓ったのに。
近くて。
遠い。
暖かかった炎。
炎が冷たくて。
それでも、私はまだ……。
再び炎を纏う。
私は行く。
絶対に、あの人を取り戻す。
けれど。
また、“私”が前に立つ。
「無駄だってば。君に、あの子は助けられないよ。
だって――」
言葉が届く前に、私は地を蹴った。
もう、全部、無視する。
「もーー、少しは話そうよ。女王のこれ、洗脳装置なのだから。無理だよ。
それに、イグニスの加護もこの人介してあの竜に渡しているのだから――まだ、あの竜は扱いきれてないから撤退してくれたら嬉しいなあ」
べらべら喋る……。
叔父様が不快な思いをするのもわかるかも。
退くなんてあり得ない。
その一瞬の隙に、父親の加護が炸裂した。
水――また、囚われる。
そう思っていた。
――が、私が躱した瞬間。
爆発した。
「ゼロ」
「指図するなよ」
熱い。
焼かれる。
視界が一瞬、赤に染まる。
何かを指示していた。
――来る。
その霧の中から、赤い炎と共に、“私”が現れる。
咄嗟に腕で身を守る。
アッシュ様の炎。
あまり効くことはない。
それでも辛くて、以前私が操られた時、きっと彼女もつらかっただろうと胸が締め付けられた。
今度は私が……――
ゼロとの体術をどうにか圧勝する。
彼を飛ばして父親に投げつける。
――よし。
と思って、彼女の元に向かう。
――が、落とし子が衝突して来て、もろに食らった。
「――ぅ」
……そうだ。
この辺りに蔓延る実験体たちもいるんだった。
地を舐めるように起き上がる。
視界が揺れる。体が重い。
でも、ここで立たなきゃ――もう、あの人を救えない気がした。
守ると誓ったのに。
近くて。
遠い。
暖かかった炎。
炎が冷たくて。
それでも、私はまだ……。
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