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ソロモン・フローレン
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「な!…なぜ上着を…卑しい女に着せているの!?ソニー!わたくしを裏切るつもり!?裏切ったの!?子爵の娘など叩き出すわ!」
突然現れたアンジェル・フローレン侯爵夫人に驚いたけど微笑みは消してないわ。常に微笑みを…痛くても寒くても驚いても悲しくても…
「な!?なんて格好なの!?わたくしのソニーを誘惑しているの!?」
私に掴みかかろうとする夫人を侯爵が止めてくれた。止めなければ殴られていたかもしれない…それはそれでよかったのに。
「アンジェル!」
「ソニー!庇うの!?若い娘がいいの?…わたくしのことを愛していないの…?…う…う…」
「ハウンド!連れ出せ!」
「ソニー!!」
侯爵の言葉が意外だったようね…いつもは泣き落としで…慰められて仲直り…かしら。侯爵はそれどころではないのよ…侯爵家が破産するかもしれないのに…馬鹿な女ね。 夫人が押し出され消えた部屋には沈黙が流れる。
「つ…妻がすまない」
「いいえ、侯爵閣下の上着を借りましたから」
アンジェル・フローレンの悋気は有名…侯爵に一目惚れをして父王に願って結婚したなんて平民でも知る話よ。侯爵家次男のソロモン・フランセーに爵位と領地を与え末王女の願いを叶えた…甘い王。
「脱がなくていい…目のやり場に困る」
侯爵の言葉に甘えて脱ぎかけた上着を直す。
「君は…シモンズ子爵からなにを聞いている?」
「父からは…爵位を理由に不遇な思いをしたら報せろと言われましたわ」
本当は二人が交わした契約書の内容を知っている。盗み聞いた…が正しいかしらね。
「子爵家から侯爵家ですもの…家格が違います…父は心配性ですから」
『なにをされても耐えて微笑んでいろ…帰る家などないと思え』
そう言われたことは言わないわ。父がこの家の状態を正確に把握していたことは確かめられた。フェリシア・ランドとレイモンド・フローレン…二人は愛し合っているのね。
「レイモンド様は男爵令嬢の部屋で夜を過ごしたのですか?」
侯爵の顔色はさらに悪くなった。そうだと言っているようなものね。
「私はシモンズへ帰れますか?帰りたいのです…」
微笑みながらも涙を流してみた。
「エルマリア…すまない…」
帰せないでしょうね。私を帰したら鉱山がシモンズのものになるわ。侯爵家は衰退する。
「レイモンドは強く叱る…許してやってくれないか」
侯爵は床に膝を突いた。ハウンドが驚いて顔を歪める。昨日までは格下の子爵令嬢を前に膝を突くしかない侯爵のことを私は哀れに思わないわ。
「この部屋をご覧になったでしょう…?使用人にまで冷遇…悪意を持たれた私は…この邸でどう生活しますの?シモンズと同じような贅沢が…できるとは到底思えません」
贅沢…シモンズ…莫大な持参金と共に消える私に乞うしかないわね。
「エルマリア…どうしたらいい?」
ああ…美男は得ね。年を取ってもソロモン・フローレンは乞う姿さえ絵になる。
「フローレン侯爵家の使用人は信用できません」
かといってシモンズから人を入れたくないでしょうね。内情が知られてしまう。
「シモンズ子爵家から使用人を入れたいのか?」
私が微笑んだまま頷けば侯爵は跪いたままうつむいた。
「それは…無理だ」
「ならば私に耐えろと仰る?私は望んでフローレン家に来たわけではありません…父から…両家のための結婚と聞きましたから…私の役目と覚悟をして入りました」
「わかっている…理解している…が愚息を許してくれないか?」
「侯爵閣下」
私の声に整った面差しが上がる。
「愛する二人を裂け…と?」
「レイモンドとフェリシアは結ばれない。そんなことは私が許さないし、彼女は男爵位だ。フローレンにそのつもりはない」
ならばなぜフェリシア・ランドがここで暮らしているのか…年の近い男女を同じ邸に住まわせた結果を考えなかったの?
「フェリシアをランドに帰そう」
私は侯爵を見ながら険しい表情になった執事を確かめる。 彼女は使用人に好かれている。天真爛漫で平民の使用人にまで気遣う令嬢…女神のように優しく天使のように笑う。見目も麗しく桃色の髪は緩やかに巻いたようにうねる…
「私のせいと…皆に責められますわ…お止めください」
「だが…」
そうでもしないとレイモンドはフェリシアから離れない…のよね。それでいいのよ…
「私…とても傷つきました…使用人は私を磨く間…褒めてくれて…レイモンド様が喜ぶと教えてくれましたが…あの笑顔の下で私を傷つける計画を練っていた…寒くても喉が乾いても…蝋燭の火が消えても待ちましたが…」
私は蝋燭の残骸に視線を送る。
「新しい蝋燭もなかった」
「エルマリア…すまない…微笑みながら泣かないでくれ」
侯爵はハウンドの差し出すハンカチを私の手においた。
「君の風呂の世話をした使用人からは悪意を感じる。推薦状なしで追い出す。ハウンド」
「はい。旦那様」
「聞いたな?エルマリアの言葉を嘘と言うかもしれんがこの部屋の状態を作ったのは…使用人だ」
「…はい。弁明を聞かずに追い出します」
「退職金も渡すな」
推薦状もなく退職金もないなんてかわいそうね。
「レイモンドを連れてくる。謝らせる」
「やめてください!」
私はここで微笑みを消した。顔を歪めハンカチを握る。
「会いたくありません!彼は!彼は…初夜に別の女性と過ごしたのですよ!?貴族の結婚の意味もわからぬ人と話など…侯爵閣下…」
私の言葉に侯爵まで顔を歪めた。
「だが…このままでは…」
「…はい…ですからシモンズに戻りたいのです。レイモンド様とは…短い婚約期間といえ会話ができていましたが…私に…ランド男爵令嬢の話は詳しくしませんでした…私に幸せになろうと言っていた…」
私はハンカチで顔を隠し肩を揺らして嗚咽する。
「嘘つきは嫌い…です」
「エルマリア…」
困るでしょうね…ソロモン・フローレン…あなたが私を戻すことができないからここまでできるわ。
「…父が事態を知れば…大変なことになることは理解しています」
「ああ…その通りだ…フローレンとシモンズだけの話ではなくなる」
レイモンドの祖父トマークタス・ベルザイオ国王が参加し、祝いの言葉を送った私たちの結婚が初日から破綻したなど両家の醜聞と王の怒りを買う。
「陛下は嘆く」
そうよね。王は子爵令嬢と結婚するのさえ父に嫌みを言っていたもの…男爵令嬢など許さないわ。
「父に迷惑を…う…う…」
「エルマリア…」
「…信用できる使用人を」
「選んでいい!誰でも選んでいい」
ハンカチから顔を見せると懇願をするような顔で侯爵が私を見ている。
「…私の知っている人はこの邸にいません…ハウンド様しか知りません」
突然、名を出されて驚くわよね?でもあなたがいいの。
「ハウンドか?だが…彼は私の仕事の補佐もする」
「…使用人の名簿を見せていただけますか?私が選んで話して…決めるまで…それまでハウンド様がそばで守ってくれるなら…侯爵夫人は私を嫌っているようですし」
あれは私を敵と捉えたわね。
「妻のことは気にするな…そうだな…ハウンドならすべての使用人とアンジェルとレイモンドにも声を出せる」
気にするなと言ったばかりなのに…やっぱり厄介な女のようね。
「もう…私が傷つくことはないですわね?酷いことは言われませんか?」
「もちろんだ。そんな者がいたらすぐに私に言いなさい」
微笑みながら頷けば侯爵も満足そうに頷いた。
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「な!?なんて格好なの!?わたくしのソニーを誘惑しているの!?」
私に掴みかかろうとする夫人を侯爵が止めてくれた。止めなければ殴られていたかもしれない…それはそれでよかったのに。
「アンジェル!」
「ソニー!庇うの!?若い娘がいいの?…わたくしのことを愛していないの…?…う…う…」
「ハウンド!連れ出せ!」
「ソニー!!」
侯爵の言葉が意外だったようね…いつもは泣き落としで…慰められて仲直り…かしら。侯爵はそれどころではないのよ…侯爵家が破産するかもしれないのに…馬鹿な女ね。 夫人が押し出され消えた部屋には沈黙が流れる。
「つ…妻がすまない」
「いいえ、侯爵閣下の上着を借りましたから」
アンジェル・フローレンの悋気は有名…侯爵に一目惚れをして父王に願って結婚したなんて平民でも知る話よ。侯爵家次男のソロモン・フランセーに爵位と領地を与え末王女の願いを叶えた…甘い王。
「脱がなくていい…目のやり場に困る」
侯爵の言葉に甘えて脱ぎかけた上着を直す。
「君は…シモンズ子爵からなにを聞いている?」
「父からは…爵位を理由に不遇な思いをしたら報せろと言われましたわ」
本当は二人が交わした契約書の内容を知っている。盗み聞いた…が正しいかしらね。
「子爵家から侯爵家ですもの…家格が違います…父は心配性ですから」
『なにをされても耐えて微笑んでいろ…帰る家などないと思え』
そう言われたことは言わないわ。父がこの家の状態を正確に把握していたことは確かめられた。フェリシア・ランドとレイモンド・フローレン…二人は愛し合っているのね。
「レイモンド様は男爵令嬢の部屋で夜を過ごしたのですか?」
侯爵の顔色はさらに悪くなった。そうだと言っているようなものね。
「私はシモンズへ帰れますか?帰りたいのです…」
微笑みながらも涙を流してみた。
「エルマリア…すまない…」
帰せないでしょうね。私を帰したら鉱山がシモンズのものになるわ。侯爵家は衰退する。
「レイモンドは強く叱る…許してやってくれないか」
侯爵は床に膝を突いた。ハウンドが驚いて顔を歪める。昨日までは格下の子爵令嬢を前に膝を突くしかない侯爵のことを私は哀れに思わないわ。
「この部屋をご覧になったでしょう…?使用人にまで冷遇…悪意を持たれた私は…この邸でどう生活しますの?シモンズと同じような贅沢が…できるとは到底思えません」
贅沢…シモンズ…莫大な持参金と共に消える私に乞うしかないわね。
「エルマリア…どうしたらいい?」
ああ…美男は得ね。年を取ってもソロモン・フローレンは乞う姿さえ絵になる。
「フローレン侯爵家の使用人は信用できません」
かといってシモンズから人を入れたくないでしょうね。内情が知られてしまう。
「シモンズ子爵家から使用人を入れたいのか?」
私が微笑んだまま頷けば侯爵は跪いたままうつむいた。
「それは…無理だ」
「ならば私に耐えろと仰る?私は望んでフローレン家に来たわけではありません…父から…両家のための結婚と聞きましたから…私の役目と覚悟をして入りました」
「わかっている…理解している…が愚息を許してくれないか?」
「侯爵閣下」
私の声に整った面差しが上がる。
「愛する二人を裂け…と?」
「レイモンドとフェリシアは結ばれない。そんなことは私が許さないし、彼女は男爵位だ。フローレンにそのつもりはない」
ならばなぜフェリシア・ランドがここで暮らしているのか…年の近い男女を同じ邸に住まわせた結果を考えなかったの?
「フェリシアをランドに帰そう」
私は侯爵を見ながら険しい表情になった執事を確かめる。 彼女は使用人に好かれている。天真爛漫で平民の使用人にまで気遣う令嬢…女神のように優しく天使のように笑う。見目も麗しく桃色の髪は緩やかに巻いたようにうねる…
「私のせいと…皆に責められますわ…お止めください」
「だが…」
そうでもしないとレイモンドはフェリシアから離れない…のよね。それでいいのよ…
「私…とても傷つきました…使用人は私を磨く間…褒めてくれて…レイモンド様が喜ぶと教えてくれましたが…あの笑顔の下で私を傷つける計画を練っていた…寒くても喉が乾いても…蝋燭の火が消えても待ちましたが…」
私は蝋燭の残骸に視線を送る。
「新しい蝋燭もなかった」
「エルマリア…すまない…微笑みながら泣かないでくれ」
侯爵はハウンドの差し出すハンカチを私の手においた。
「君の風呂の世話をした使用人からは悪意を感じる。推薦状なしで追い出す。ハウンド」
「はい。旦那様」
「聞いたな?エルマリアの言葉を嘘と言うかもしれんがこの部屋の状態を作ったのは…使用人だ」
「…はい。弁明を聞かずに追い出します」
「退職金も渡すな」
推薦状もなく退職金もないなんてかわいそうね。
「レイモンドを連れてくる。謝らせる」
「やめてください!」
私はここで微笑みを消した。顔を歪めハンカチを握る。
「会いたくありません!彼は!彼は…初夜に別の女性と過ごしたのですよ!?貴族の結婚の意味もわからぬ人と話など…侯爵閣下…」
私の言葉に侯爵まで顔を歪めた。
「だが…このままでは…」
「…はい…ですからシモンズに戻りたいのです。レイモンド様とは…短い婚約期間といえ会話ができていましたが…私に…ランド男爵令嬢の話は詳しくしませんでした…私に幸せになろうと言っていた…」
私はハンカチで顔を隠し肩を揺らして嗚咽する。
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「エルマリア…」
困るでしょうね…ソロモン・フローレン…あなたが私を戻すことができないからここまでできるわ。
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レイモンドの祖父トマークタス・ベルザイオ国王が参加し、祝いの言葉を送った私たちの結婚が初日から破綻したなど両家の醜聞と王の怒りを買う。
「陛下は嘆く」
そうよね。王は子爵令嬢と結婚するのさえ父に嫌みを言っていたもの…男爵令嬢など許さないわ。
「父に迷惑を…う…う…」
「エルマリア…」
「…信用できる使用人を」
「選んでいい!誰でも選んでいい」
ハンカチから顔を見せると懇願をするような顔で侯爵が私を見ている。
「…私の知っている人はこの邸にいません…ハウンド様しか知りません」
突然、名を出されて驚くわよね?でもあなたがいいの。
「ハウンドか?だが…彼は私の仕事の補佐もする」
「…使用人の名簿を見せていただけますか?私が選んで話して…決めるまで…それまでハウンド様がそばで守ってくれるなら…侯爵夫人は私を嫌っているようですし」
あれは私を敵と捉えたわね。
「妻のことは気にするな…そうだな…ハウンドならすべての使用人とアンジェルとレイモンドにも声を出せる」
気にするなと言ったばかりなのに…やっぱり厄介な女のようね。
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