会長にコーヒーを☕

シナモン

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8話 そして神戸

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 神社でお参りしていこうと思っただけだ。スマホは仕方ない…。これ以上何もありませんようにと。そのつもりで境内に向かったところで話しかけられた。


「トムブラウンのメガネどこで売ってますか?」帽子を深くかぶって目つきが鋭い男だった。
 ・・・は?
「トムブラウン?」
「あれ、違うのかな? そのバッグ、プラダですよね」
「プラダじゃないです」
「え」
「ミュウミュウ」
「プラダじゃん」
「は?プラダとミュウミュウは違いますけど」
「似たようなもんだろ。
 …生田神社、午後3時半、プラダのバッグ、合ってんじゃん、
 ほいこれ、交換」
 何かを手渡す。紙包み?
「受け取っただろう、
 いいから早く金よこせよ」
「いりませんよ、押し売り反対」
「なんだとー、ねーちゃん、いまさら…」
「おい、待て」
「堂川だな」
「覚醒剤取締法違反および禁止薬物売買の現行犯で逮捕する」
「や、やべー」
 男は逃げ出そうとするが男女の捜査員に押さえられていた。
「あなたも来てもらえますか」
「ええ?」

「何だこのにおい、
 こいつも関係者か?」

 何か聞いたような声で言われて顔見てびっくりした。

 この顔、
 高広くん!
 向こうでパンパン鳴ってる…銃撃戦?
 こわっ。
 どんぱちやってる横で香苗も連行された。
 うそでしょ、うそでしょ―――。
 赤色灯付けた車、、、乗りたくなーい…。




 その後薬物の買い手の女が逮捕され、疑いは晴れた。

「プラダのバッグが目印か。あんたがそんな紛らわしいバッグ持ってるから・・・何よりもその匂いだ!」捜査員の一人が食い下がる。「あんた、その匂いは何なんだ?」だが指摘はその男だけで、一緒にいた女刑事田中美影は何もにおわないという。

「匂い?私にはわかりませんが」

「神経の奥まで入り込むような・・・
 生物由来か、
 たちが悪いぜ」

 やばいやばいやばい。

「フェロモン系ですか?

 現物がないので何とも・・・」女刑事が同情の目を香苗に向ける。

 男は科捜研で調べてもらうと言い出す。抵抗する香苗。押し問答が続き、とっくに鳥取行き特急は行ってしまった。日が暮れても折り合いがつかず、女刑事の家に泊まるよう言われる。

「逃げ出さないようにな」
「不破さん…いいんですか?誤認逮捕なんてやめてくださいよ」

 調書を取られ、しぶしぶ名前を書く。ついでに男の名前を聞く。男の名前が不破了だと知り、香苗は記憶をたどる。不破了、ふわりょう、ふわ…えーと、あれは羽田空港で…。

 案内されたアパートは御影地区にあった。

「御影に住んでる美影でーす、なんつって^^」女刑事は明るく案内するが、そこはいわゆる汚部屋だった。愕然とする香苗と不破。そして、彼は警察官ではなくいわゆるマトリだと知る。
 高広に似ているが視線は鋭い。
 その目…絶対疑ってかかってるでしょ。
 だからー怪しいものではございません!
 知り合い(会長)の知り合い(おとうと)からもらっただけ。
 今は亡き携帯、
 あれがあれば一発解決しそうなのに。高広くんにつなげば…。
 香苗は不運を呪った。

 連休初日からこれとか!
 まあ真の初日は明日なんですけどね。会長に合わせてとったから。
 やっぱり秘書室潜入の方がよかった…。
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