闇の獣人 女神の加護で強く生き抜きます(18禁)

feriameres

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第32話 闇の獣人、海の階層でひたすら魔法を鍛えることにする

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 いいアイテムが結構多く手に入ったので、上機嫌で階段を下りてきた俺だが、目の前に広がる光景を見て、思わずゲンナリしてしまった。

 121階層。そこは陸地ではなく水場。言ってみれば海だったのだから…。

 海というと敵を倒しても回収が難しい上に、宝箱が出てもすぐに沈んでしまうので俺としては全然おいしくない階層だ。

 幸いなことに俺は竜王のマントを装備しているので、このまま空を飛んで122階層まで続く階段のある陸まで行こうとした。

 しかし眼下を見ると、結構水中生物が泳いでいる。普段なら船とか用意したりして、海中のモンスターと戦闘になるんだろうが、空が飛べる俺にとっては関係ない。

 だがこのままスルーしていくのはちょっと悔しい。そこで水魔法のアビリティのレベル上げの為に、ちょっと海面を凍らせてみることにした。これならうまくいけば凍った海面の上に宝箱とか出てくれるかもしれないからだ。

 早速俺は空を飛んでいる状態で、眼下の海面に水魔法の凍結を使って水面を凍らせていった。

 次々に凍り付いていく海面。MPがどんどん削られていくのを感じるが、俺は視界の果てまで海面を凍らせていった。頭がフラフラしてくる。ステータス・ボードを開くと残りのMPが280と出た。結構大量に使ったな。

 でも俺は闇の力を吸収してMPを回復する方法がある。これをやってMP回復→また海面凍結を何度か繰り返した。

 これで水魔法のアビリティのレベルが上がる上に、MPの最大量も増えるというわけだ。

 相手が水中にいて、空中にいる俺に手出しできない状態だからこそできるのだ。どうせ次の階層も海か湖なんだろうから、この際、徹底的に水魔法や火魔法、風魔法、雷魔法、時空魔法のレベル上げとMPの最大量を上げておくことにしたのだ。

 こうして10回ほど海面を凍り付かせていくと、最初の1回~3回くらいまではでかいウミヘビとか海中を泳いでいたのに、今では何も動いていない事に気が付いた。

 あれ? 確か海って結構深くって海面から海底まで数百メートルから数千メートルはあるって習ったんだけど…

 もしかして俺、海底まで凍り付かせちゃった? いや、範囲拡大しただけでそこまでの威力はないはずだ。だから凍り付いたとしてもせいぜい海中の数十メートルくらいまでの筈なんだが…。

 慌てて透視のアビリティを使ってみる。そしたら結構深い所まで凍り付いていた事がわかりました。

 そして水魔法も範囲を思いっきり広げて使ったのが良かったらしくて、あれからさらに200回ほど繰り返したら
レベル10まで上がりました。

 限界近くまで魔法を範囲拡大して使ったせいか、その度に闇魔法で闇の力を吸収→回復をしたんだけど、吸収からMP回復までの時間も短くなっていた事にも驚いた。

 やっぱり大量にMPを回復させるのに闇魔法を何度も使ったのがよかったみたいだった。ステータス・ボードを開いてみたら、やっぱり闇魔法のレベルがアドバンスのままだったが、レベル7に上がっていた。

 これは嬉しい。水魔法は十分に上がったので、今度は火魔法を範囲拡大して、凍り付いた海面を逆に溶かしてみることにした。

 視界の届く範囲まで火魔法の加熱をかけてやる。地味だが、俺には遠視のアビリティもあるのでこの階層のほぼ全域の水面の温度が急激に上がったはずだ。

 一度使ったら眼下の凍り付いた海面が水蒸気を上げて溶け始めた。やった。効いてる!

 嬉しくなった俺はほとんど疲れていない事に気が付いた。慌ててステータス・ボードを開いてみるとMPの最大数値が30800になっていた。そりゃこの階層全体にまで範囲拡大して魔法を連続使用すれば、最大MPも急激に上がるか。

 更に嬉しいことに闇の力を何度も吸収したせいか、LPも34800になっていた。

 結構上がったが、火魔法がレベル10になるまでは気がぬけない。特に火属性は扱いが大変な上に、少しでもミスすると周囲の建物や植物に引火して火事になる危険性がある。

 幸いここは海の階層なので引火して火事になることはないので、俺はまた火魔法を範囲拡大して水を加熱してはまたMPを回復させる方法を繰り返した。

 何度も火魔法の加熱を使っているせいか、だんだん海面がボコボコと沸騰しはじめてきた。

 それだけじゃない。俺はかなり高く空を飛んでいる上に、水蒸気がすごくてすぐには気づけなかったが、波にさらわれて大量の水中生物が浜辺に打ち上げられているのを発見した。

 念の為に竜王の叡智のアビリティで浜辺に打ち上げられた大きな蛇や蟹、エビなどを鑑定していく。

 すると全部死んでいる事がわかった。大きな蛇に蟹、エビ。そして巨大な貝が大きく口を開いている状態で浜辺に
打ち上げられている。もともとは真珠が貝の中にあったのだろうが、高熱のせいでひびわれて見る影もない。

 俺は念動のアビリティで蛇や蟹を持ち上げると、闇の中の空間にその巨体を収納した。残りの水中生物もどんどん闇の中に放り込んでいく。

 万一、息を吹き返したら怖いので俺は空中に留まったままだった。

 ただ残念だったのは、海中にある宝箱も熱でボロボロになっている可能性が高いということだった。

 そこで俺はどうせ宝箱を諦めないといけないのなら、徹底的に火魔法を10レベルまで上げようと決意した。

 後は地味なものだった。うんと空高く飛び上がってから眼下の水面を思いっきり範囲拡大して加熱する。

 もう一度の使用では疲れなくなってきたので、視界の果てまで範囲拡大した状態で加熱の魔法を二回かけてから闇の力で吸収・回復するようになった。

 おかげで眼下の水面が沸騰して泡立つ勢いがすごい。まるで地獄のようだった。

 それから100回ほど加熱を繰り返したら、もう三回程度の広範囲に魔法使用しても疲れなくなった。

 そしてさらに100回。ここまで来たらと思ってステータス・ボードを開くと火魔法がレベル10になっていた。

 だが眼下を見ると、加熱を連続でかけたせいか、海水が完全に蒸発していた。

 このまま空を飛んであちこちを見ると、海の怪物らしいものがちらほらと見える。

 そして宝箱の残骸らしきものも。…うん、わかっていた。わかっていたけどもったいないよなー。自分でやったことだけど。

 もともと今の俺は竜王のマントを装備している上に、胸部だけをガードする胸当ても一緒に装備している。

 つまりこの胸当ての張り巡らせる結界のお陰で眼下のすさまじい熱から守られているのだが、さすがに海面が蒸発するほどの温度がある所に降りては無傷では済まないだろう。ならば冷やすしかない。

 俺はこのままでは次の階へと続く所まで降りれないと思い、範囲と威力を思いっきり強くした凍結の魔法を眼下に向けて放った。

 一応、レベル10まで上げた水魔法の凍結だ。それでも不安なのでまた闇魔法で闇の力を吸収しては、回復して眼下の温度を下げるために凍結魔法をくりだす。

 これを3回ほど繰り返してから、闇魔法でMP回復して眼下の海のあった場所を鑑定してみた。

 「元・海のあった階層。魔法で熱せられて海水が完全に蒸発して温度が上がり、危険だったが、ラフィアスのかけた水魔法の凍結で温度が下がり、行動するのに支障はない温度にまで下がっている」

 と、出た。すごいよな竜王の叡智さん。どうも降りても大丈夫みたいだったので、俺は次の階層へと続く陸地をすでに遠視で見つけていたのでそこまで飛んで行って、洞窟になっている所へ降りてみた。

 洞窟の中は大きなヒトデやフジツボの死骸と思われるものがあった。俺はそれらには触らないようにして奥へと続く。もともと獣人である上に俺は闇属性。さらに暗殺者としての訓練も受けているので、洞窟の中が真っ暗でも支障はないのだ。

 そして奥に階段があるのを見て、鑑定してみたが危険はない。俺は躊躇なく下りて行った。



 地下122階層。ここもやっぱり海だった。そこで俺は今度は雷魔法をレベル10まで上げることにした。やり方はひたすら威力を最大にした雷の球を海面に向けて連射して叩きこむこと。それだけだ。

 疲れてきたら闇魔法で回復して、また雷魔法を叩きこむ。かなり高い所から海面に向けて叩きこんでいるだけなので、俺自身には危険はない。

 これもⅠ時間ほどかかったが、連射のアビリティをアクティブにしているせいかレベル10に上がった。

 次は風魔法だ。これも雷魔法同様に、ひたすらエア・カッターを海面向けて威力最大にして連射するだけだ。

 これもⅠ時間ほどでレベル10になった。どうも最大MPが上昇し続けているせいか、威力を最大にまで高めて連射しても1分や2分での連射では疲れなくなってきた。

 それが終わると土魔法。やり方はこれまた簡単。視界の端まで範囲を広げて海底を隆起させるという方法だ。もちろん一度に隆起するわけがない。少しずつ地面を隆起させていくのだ。

 これも200回ほどやると、さすがに陸地が多くなってきた。ステータス・ボードを見ると土魔法がレベル10になっている。

 空を飛び回っていると、結構陸地に打ち上げられてジタバタともがいているでかい魚が見られるようになってきた。可哀想なので雷魔法で感電死させてやる。もちろん威力は最大にしてある。

 俺は大抵の魔法のレベル上げが終わったので、目につく海中生物は片っ端から威力最大のサンダーボールを撃ちまくって倒していった。

 123階層に続く洞窟の前へ降り立つと、中に向けて風魔法の窒息をかける。範囲は洞窟の中全体にかけて風、すなわち空気を消滅させる魔法だ。

 幸い俺はこの魔法の影響を受けないので、そのままゆっくりと洞窟の中に入っていく。

 すると中には予想していた通り武装していた半魚人の群れが倒れていた。全員、窒息死している。

 念の為、目につく半魚人は闇魔法の即死魔法をかけていく。急に息を吹き返したら嫌だからな。

 ただこのままだと勿体ないと思い、こいつらの遺体は闇の空間の中に収納させてもらった。もしかしたら何かに使えるかもしれないし、好事家に高く売れるかもしれないからだ。

 
 こんな調子で地下123階層では124階層へと続く洞窟をあらかじめ透視と遠視のアビリティを駆使して発見した後、そこまで飛んで行って洞窟の中にいる敵を即死魔法で倒してから、124階層へと降りていった。

 124階層から125階層も同じ感じだったので省略。

 だが125階層は違った。海の階層ではあるのだが、巨大な生命体の気配を感じる。

 鑑定してみるとクラーケンと出た。確かイカとタコの二種類あるんだったよな。

 もちろん陸地に上がってこようとしたこの馬鹿を俺は威力最大の雷魔法のサンダーボールを連射して倒してやりましたよ。即死魔法もよかったんだけど、あれは派手じゃないからな。たまには派手に敵を倒してみたいこともあるんですよ。

 宝箱も海中に沈もうとしていたけど、慌てて念動のアビリティを使ってどうにかキャッチした。

 中身は「クラーケンの瞳」というものだった。意味不明なので鑑定してみると――

 「海の大王クラーケンの瞳が宝石化したもの。これを身に着けていると魚介類から好かれて、釣りをすればその水場にいる魚がいなくなるまで釣れることうけあいである」と表示された。

 俺はクラーケンの遺体と共にこの宝石も収納することにした。確かに使いようによっては便利かもしれないけど、今は下に降りる方が先決だ。なのに魚介類に好かれたんじゃあ、邪魔になってしかたないだろうが。

 幸いなことにこの階層にいるのはこのクラーケン一体だけだったようで、俺はすぐ向こう側にあった洞窟へと飛んでいく。

 このまま地下130階層まで海の階層が続くのかと思ったら、そうじゃなかった。

 次の階層は地下126階層。そこは海ではなく沼が点在する湿地帯だった。

 ここでは巨大なヒルやワーム、何故かコボルドやゴブリンの姿をしたアイアンゴーレムが沢山見かけられた。

 こいつらに囲まれたら鬱陶しいので、俺は即死魔法をこの階層全体にかけてやる。

 それが終わったら、今度は威力最大の雷魔法のサンダーボールで眼下のアイアンゴーレム達に向けて放ってみた。

 バチバチと景気のいい音を立てて倒れ伏しているアイアンゴーレム達。鉄は電気を通すだけあってゴーレムにもある程度は通用するみたいだった。

 ヒルやワームはすでに即死魔法で息絶えていた。

 ゴブリンやコボルドのアイアンゴーレムは珍しいので、鑑定して戦闘不能状態になっていることを確認してから
俺は闇の中の空間に収納した。

 こうして地下127階層ではゴブリン、オーガ、コボルド、オークのアイアンゴーレムが。

 地下128階層ではトロールやマンティコアのアイアンゴーレムも出た。

 地下129階層では今までのアイアンゴーレムが勢揃い。もう面倒だから空へと逃げて闇魔法の範囲を階層全体に広げてから、こいつらの動力エネルギーを吸収してやった。

 するとこれだけの範囲に広げたにも関わらず、一分も経たないうちにこいつらは倒れていった。

 おかしいと思ってステータス・ボードを見るとMPが78200.LPが82250になっていた。

 そりゃそうか。あんだけ水、火、雷、風、土と上げればMPもこんだけ上がってもおかしくないよな。

 俺は即死魔法が効かないゴーレムのエネルギーを短時間で吸収できることが嬉しくなって地下130階層へと続く階段を下りていく。宝箱はいくつか開けたが、高品質だとはいえ、鉄しか出ないのでもう無視することにした。

 続く130階層ではどんなボスがいるのかを楽しみにしながら、俺は階段を下りて行った。

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後書きです。というわけでただダンジョン内の敵を倒してお宝ゲットだと皆さん飽きると思ったので、今回は探索のついでに魔法の練習要素を混ぜてみました。ちなみにまだ時空魔法は上げていません。水、火、土、雷、風の五種類です。MPとLPもこれら五種類の魔法をマックスのレベル10まで上げている関係で、以前の倍以上に増えております。

 
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