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第1章
第1話 幸せとは
しおりを挟む「早く!子供女達を山に避難させろ!」
「お母さん!お父さん!どこにいるの!」
「痛いよぉ~」
「きゃぁぁぁ!!」
「く、来るな!!...........グァァァ!」
「お前ら早く逃げろ!」
「お父さんとお母さんは?、一緒に逃げよう!」
「そうだよ!姉ちゃんと言うとうりだよ!みんなで逃げようよ!」
「二人とも、ごめんなさいね、これは私たちの戦いだから、お母さん達も直ぐに向かうわ」
「来るぞ!二人とも逃げろ!」
「行くよ!」
「姉ちゃん!お父さんとお母さんが!」
その小さな少女は自分の弟を守るため瞳から大粒の涙を流しながら小さな手を引く
避難場所の山から自分たちの街を見ると
黒い炎が不気味に燃え上がっていた
「ま、街が、一瞬で...........」
「おどうざぁぁぁぁーん、おがぁじゃぁぁぁん!うぇぇぇぇんん!」
「お願い!静かにして!あいつらに見つかってしまう!」
かぁさん達はきっともう助からないだろう、大声で泣きたい気持ちを私は唇を噛み耐えながら小さな弟の口を手で覆った
「だ、誰か助けて、、、」
自分にしか聞こえない声で落ち着かせるかのよう自分に言い聞かせた
異世界それは異なる世界、文化、文明はもちろんその世界に住むもの何から何まで全て異なる世界
そんな世界の存在が明らかになったのは5000年前くらいのことだ、きっかけは高度のな文明の世界の住人がいわゆる宇宙船に乗ってやってきたと言われている
もちろん世界間同士の争いは当然のように起こった皆自分の世界、故郷を守りたいから
しかしそれもそう長くは続かなかった、どの世界も無駄な争いで同族を失い無くはない、それでこそ相手方を侵略し資源民力を我がものにするものだがどの世界も自世界で経験済みのようだ、争いではなく共存するということの方が丸く収まると
短いとは言えど戦争が起こっていたのはつい1000年前の事だその間に消えていった命は数えきれない
しかし逆をいえばこの1000年なんの争いもなくどの世界も平和に暮らしてきた
突如私達姉弟の住むこの世界に奴らが来るまでは
「小隊長!東北南、そしてこの西で全ての村を制圧したことをお知らせします!」
「ハッ!このゾーン様にかかれば集落の一つや二つ落とすの造作もないことよ!」
私達が物陰で身を潜めていると人族騎士団かやってきた
「ゾーン、貴様は二日酔いで何もしていなかったがな」
「エクロ様!?い、いつからそこに!」
ゾーンという大柄な男は先程から隣に立っているエクロと呼ばれている小さな少女の存在にやっときずいたのか、冷や汗をうかべ驚いてる
「さて、我らの仕事はここまでだ
と、言いたいところだがまだ残っているようだ、スンスン、2人まだ幼い子供か、我々の目的はこの世界の人族殲滅だからな、子供だから、と言って見逃すわけにもいかない」
エクロは無い胸を張り腰に手あながら言った
そう無い胸を
(殲滅!?、ということはお母さん達はもう、って、2人って私達のこと?!どど、どうしょう、街からここに逃げてくるまでに体力を使い果たしてしまった、しかもこの子もいる)
私は泣き疲れてしまったのか腕の中で寝ている小さな弟を守るように抱きしめた
(?!!!)
「ほう、中々いい目をしているな、なるほど小さな弟を、敵でなければ我の部下として迎え入れたいくらい、そのくらいいい目をしている」
エクロと目が合ってしまった、や、やばい
「エクロ様?俺が行きましょうか?」
「いい、お前がやるとこの丘まで破壊しかねん
相手は子供だできるだけ楽に逝かせてやりたい
ゾーン、お前は周りに警戒しといてくれ何か嫌な気配がする」
「はっ!」
ゆっくりエクロがこっちに向かってくる
そしてある程度距離も詰めてくると立ち止まりスンスンと匂いを嗅いでいる
「なるほどまだ魔力適性が分からないか、道理で匂いが若い、これからどんな才能を開花させるのか楽しみではあるがこれも任務許してくれ」
コツコツと足音とともに距離が近くなってくる
(せめてこの子だけでも守らないと!)
私は弟の盾になるように抱きしめ直した
ついに
「済まない、許せよこれも任務だ」
間
「レトナ」
「は、はヒィ!え、えと、」
「なんだよ、こんくらいの相手でビビんなや、
で?こいつら何?何もん?」
「う、え、あ、だってあんな大人数怖いくないの?ああ?!目があったかも!?!!」
レトナと呼ばれた銀髪の少年は目をうるうるさせながら隣にいた獣人の少女に助けを求める
「おい、レトナ街が無くなってるんだぞ?どういうことか分かってるよな?」
その言葉を聞いた瞬間少年の雰囲気がガラリと変わった
「街が?........無くなってる?どのくらいの人が死んだんだ?」
「500は超えてると思うぞ」
「そう500も、........ツッちゃん、戦闘は任せた自分はあの子たちを命に代えても守る」
「ツッちゃんって呼ぶなってガキじゃねぇーんだ
ったく、レトナ無理はするなよ?
コッチは任せな」
「分かった、さぁ始めようか」
『手術開始』
間
「済まない、許してくれ」
エクロの魔法が私たちめがけて飛んできた
そして目の前が真っ白になった
「もう大丈夫だよ、自分たちが来たからね」
「え?」
視界が戻ると目の前には銀髪のお兄さんが優しく声を掛けてきた
「貴方は?」
「それは後で説明するよ、ひとつ言えるのは君たちを助けに来たよ」
「私達、助かる?」
「うん!助かるよ!今までよく耐えたね、
弟くんかな?........寝ているだけみたいだね、よく守ったね、疲れたろう?」
お兄さんは私と弟の頭を優しく撫でながらそう言った
よかった助かるんだそう思った瞬間
お兄さんのエメラルドの瞳を見ながら意識が遠くなっていく
許さない、そう聞こえたのは気のせいだろうか?
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