異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

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第8章 Freedom国の設立!

21話 ギルド総本部の役員

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 今回のレーラ達の件で、ケンジの店はギルド総本部に目をつけられる事となるのだった。

 レーラ達に、馬車のスピードを聞き、総本部はケンジに興味を持ったのだ。総本部の魔道具ですら、テンペの町まで1か月かかるのだ。それを1週間で到着する事が信じれなかったのだ。
 そして、テイマーという職業についても見直される切っ掛けとなった。今まで、馬やウィンドバード等動物をテイムする事で生活するしかなかったが、ケンジの様にこんな強い魔物がテイムできるなら話は違ってくるのだ。
 もし、誰もがテイムできるようになれば、テイマー最強説になってもおかしくなく、ダンジョンも手軽に探索できるようになるのだ。
 いままで、襲ってくる魔物に対しテイムなど、せいぜいゴブリンだけであって、大人数でゴブリンを死なないように足止めをし、苦労してやっと一匹テイムできるのが関の山なのだ。
 そして、こんだけ労力を費やしたにもかかわらず、ゴブリンの力では荷物持ちぐらいしか役に立たないのだ。それなら、野生の馬やラマをテイムし、荷物を運ばせた方が大量に運べるのである。



 ギルド本部の人間は、ケンジの事に興味をしめし始めたのだった。これはケンジにとって、本当に面倒くさい事であった。
 今まで、自分の言う事は絶対だと思い込んで、上から目線で命令してきたギルドマスターや権力者とは違い、総本部の人間は実に礼儀正しく、ケンジに対しても下手に出て交渉してくるのである。
 まずは、テイマーの実力を知るべく、テイムのしかたや能力等教えてほしいと頼んでくるのだ。

「ケンジ様、今日こそはその秘密を教えていただきにあがりました」

「今日もきたのですか?何度来ても、テイマーというより俺の事や仲間の事は教えませんよ。これは俺達の情報であって飯の種なんだからな」

「今日はその情報料を多めに持ってきました。どうかこれで情報を開示して頂けませんか?」

「だから、無理だって!」

「それに、この転移の魔道具、これはいったいどんな仕組みで作動しているのか、一組売ってほしいのです!」

 そうなのだ。ギルド総本部にとって、ケンジの国にある物は宝の山であるのだ。本部としては、この転移マットの仕組みを解明できれば、馬のゴーレムなど玩具となり、情報の伝達や行商が危険がまったくなくなる事になり、どうしても欲しかったのである。

「あんた達はこの転移マットを利用し、旅人や行商からお金を取りたいんだろうが、そんなことは俺が生きている間は絶対にさせないよ」

「なぜですか?もしこれが、ギルド間で設置したら、町の行ききが安全で早く流通が出来るのですよ?」

「あんた達は、本当にわかってないなあ」

「どういうことですか?」

「俺は、このイズモ大陸に来て、本当に色んな奴に利用ばかりされてきたよ。そして、やっとここまできたんだ」

「だから?」

「あんた達、ギルドが勝手にダンジョンに潜り転移マットを手に入れ、それを調べたらいい事だろ?それについては俺は何にも文句はないよ」

「それが出来るなら、ケンジ様には頼みませんよ。そんな危険な事しなくてもここに現物があるじゃないですか?」

「だから、言っているだろ?俺は貴方達ギルドに協力はしませんって!それにこの転移マットがギルドに設置されたら、それを生業として生活をしている冒険者はどうなるんだよ」

「はっ?」

「だから、護衛をしてスキルを上げてきた冒険者達はどうなるというんだ?」

「それは、また別の依頼で生活をしていけばいいではありませんか?」

「ホント、お役所仕事なんだな!紙の上でしか考えられない奴の言いそうな事だよ。何年も必死でそのスキルを伸ばして努力してきた者達を簡単に切り捨てんじゃねぇよ」

「そんな事を言われても、こんな便利な魔道具があるならそれに乗り換えるのは当たり前ですよ」

「あんた達、商人や貴族、権力者達を命がけで守って来た冒険者に、悪いと思わないのか?」

「それは、時代の流れという事ですよ」

「確かに、俺達が超級ダンジョンに行けば、手に入るかもしれないよ。だけど、それは時代の流れじゃない!他の冒険者達も俺達の様に超級ダンジョンに潜れるようになり、転移マットの需要と供給のバランスが取れてきたら、それは時代の流れだよ」

「……」

「いいか?アンタはまだ今までのギルド関係者とは違い、下手に出て交渉してくるだけマシだと思うよ。だけど、やっている事は今までの権力者と同じで、俺からしたらいいとこ取りをしようとしているだけなんだ」

「そんな事は!」

「それに、言っておいてやるよ。この転移マットを解析しようとして、分解しても絶対に解らないよ」

「そんなのやってみないと!」

「絶対に解らないよ。断言できる!このアイテムはレジェンドリーやミソロジーアイテムじゃない」

「え?どういう事ですか?ひょっとしてジェネシスとか言うんじゃないでしょうね?」

「ジェネシスなんかじゃないよ」

「だったら!」

「そんなちゃっちいもんじゃない!これは、ゴッド級でジェネシスよりさらに上のアーティファクトだよ!」

 ケンジの説明を聞き、この世界で伝説とされているミソロジー(幻想級)ではなく、ジェネシス(創生級)よりさらに上の位置となるゴッズアイテム(アーティファクト)で、神々が創造したアイテムだというのだ。それが本当なら、とてもじゃないが解析など無理な事で、ケンジから転移マットを購入するのも不可能である。

 そんな金額、どう逆立ちしても払えるわけがないのである。それにもし購入できたとしても、分解して解析などできるものでもないのだ。

「だから、あんた達は自分のできる事をやっていたらいいんだよ」

「でしたら、ケンジ様にはもっと別の事でギルドというより、世界が便利にすごしやすくなるように、協力をお願いしたいのです」

「はっ?」

 ケンジはこの本部の役員の言っている事に対して、へんな声が出てしまうのだった。ケンジは、この役員に頼まれずとも、もう便利な商品を開発し平民の暮らしを中心に、生活水準をあげているのだ。

「はっ?って何かおかしい事を言いましたか?ケンジ様は、生産ギルドのSランク生産者ですよね?」

「ああ!その通りですが?」

「でしたら、これからはギルドの為、町の為に色々協力を!」

「ちょっと待て!なんで俺がギルドの為に働かなきゃいけないんだ?」

「ケンジ様は、ギルド構成員ですよね?普通の事だと思いますが?」

「ギルドに所属はしているが、ギルドの利用価値は、町を移動するにあたってタダになる身分証明としか思ってないぞ?」

「なっ!」

「それに俺は、もうギルドの依頼も町の雑用しか受けるつもりないしな。なにより、ギルドの為になんか仕事はしないし、するなら自分の為と思い活動するよ」

「なんで、Sランクなのに町の雑用しかしないのですか?」

「なんでって、そんな理由いちいちあなたに言う必要はないだろ?それにどの依頼を受けようと所属した人間の勝手じゃないか」

「それはそうなのですが、Sランクならもっと実入りの良い依頼がいくらでもあるじゃないですか!」

「俺には俺の都合というものがあるし、Sランクの依頼をしてもギルドが潤うようなシステムじゃあなぁ……それなら、Fランクの雑用とされている依頼を受けていたほうが実入りがでかいよ!」

 この本部の役員は、ケンジがどんな人物でどのように商売しているのか事前に調べていないようで、ちんぷんかんぷんな事を言い放っているのである。ケンジからしたら、交渉するならもっと事前に調べてきたらいいのにと思うのだった。

「そんなバカな!なんでSランクの依頼より、Fランクの方が実入りがでかいんだ!私を馬鹿にするのもいい加減にしろ!」

「別に馬鹿になんかしてないさ。俺は商売をするうえで大事にしている、言葉があるだけだよ。」

「なんだ?その言葉とは!」

「なんでそんな事、あなたに教えないといけないんだよ」

「はっ!いい加減な事ばかり言いおってからに。どうせ、そんな言葉も本当はないんだろ?」

「まあ、そう思うなら思ってくれたらいいよ。俺にはその方が都合がいいしな!」

 ケンジが大事にしている言葉は、「損して得を取れ!」というものである。Fランクという雑用をする事で、実入り的には殆どないが、それにより町の人達の信頼を得ることで、ケンジの商品が売れるのである。
 つまり、ギルドのランクの高い依頼を受けても、報酬は高いが半分近く中間マージンを取られる事となり、やればやるほどギルドは得をするが、それだけなのだ。

 ケンジからしたら、そんな事をするよりFランクの依頼をした方が、知り合いが増え、その知り合いがケンジの店の新規客になってくれるのだ。

「もういい!お主には何の期待もせん!」





 そういって、役員の男はケンジの国から、転移マットを使い帰っていくのだった。

 そして、その役員の男は数か月後、ギルドのシステムを変更する事に尽力を注ぐ事をしたのである。ケンジは、その役員を本当に馬鹿だと思ったのである。


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