異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

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第10章 Freedom国、経済の中心へ!

159話 色々な変化

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 ケンジは、木漏れ日の中屋敷の庭で、椅子に座りゆっくりしていた。

「あなた。お茶でもいかがですか?」

「ああ!マイ、お前もゆっくりしな」

「はい」

 マイは、ニッコリ笑いケンジの向かいに座った。その振る舞いはすっかり淑女であり、見た目もすっかり大人の女性だった。
 そして、お茶を用意したセバスもすっかり見た目は中年の姿であり、厨房の責任者であるミナレスもすっかり年を取っていた。
 見た目が変わっていないのは、ケンジだけだった。ケンジがホープとホネストの町を発展させよと言った時から、すでに15年の年月が経ちケンジとマイは40歳となっていた。

「はぁぁ……タクミもやっと成人か……時間が経つのも早いな」

「なんですか、あなた……老け込むのは早いですよ」

「だってよぉ……あのガンスさんが亡くなったんだぜ。あんな元気だったのによ」

「ホントそうね……あんな元気そうだったのに、だけど孫に囲まれて幸せそうな顔をしてたじゃない」

「それはそうだが。やっぱ寂しいよな」

「何を言っているのですか?あなたは、これから数多くの別れが待っているのですよ」

「何だよいきなり……」

「いいえ、今から自覚しないと、辛い事になるわよ」

「分かっているけどさ……そう思うのなら、マイ達みんなもリターンポーションを飲んでくれたらいいだろ?なんで飲まないんだ?」

「自然に年を取り、その時間の中一生懸命に生きる為よ」

「一生懸命か……後5年、俺も俺の役割を頑張るか……」

「「ご、ご主人様?」」

「どうした?二人とも、いきなり大きな声を出して?」

「い、いえ……今、後5年って言いませんでしたか?それってどういう事でしょうか?ご主人様にはもっと頑張っていただかないと」
「そうですよ!Freedom国もこの15年で見違えるようになったとはいえ、元帝国領はまだ国民の生活は苦しく、元王国領と元聖教国の一部が娯楽費を使えるようになったばかりではありませんか」

「お前達は、俺が引退すると思っているのか?」

「今の言い方では……」

 そこで、ケンジとマイが笑い出した。

「セバス、ミナレス、ケンちゃんはまだ引退なんかしませんよ」

「ああ!ここで引退なんかしたら、元に戻っちまうだろ?」

 それを聞き、セバスたちはホッとため息をついた。

「では、後5年ってどういう意味ですか?」

「後5年もしたら、タクミが二十歳になる。そうなると本格的に後継者として、頑張ってもらわないといけないからな」

「やっぱり、ご主人様は引退を考えているのではありませんか」

「いやいや、違うよ!俺だけでは国はまわらんだろ?だから、タクミには頑張ってもらわねばならん」

「でも、タクミはあなたの言う通りに、生産系の職には興味持たなかったわね」

「それはしょうがないさ!あいつには跡を継いでもらえるだけ感謝しないとな。あいつは鳳凰騎士団に憧れて、武力を鍛え上げたからそちらの方で、国を引っ張って行くさ」

「それじゃ、ご主人様は?」

「俺は相談役で、タクミと一緒に頑張っていくに決まっているだろ?まあ、まだまだ、タクミには任せられんよ。それに、あいつには引退したランスロットの代わりではないが、騎士団を頑張ってもらわなきゃならんからな」

 ランスロットは齢60を超えてなお、騎士団で団長を務めていたが、どうしてもダンジョン攻略で怪我が多くなってきていた。やはり、レベルが高いと言っても、ステータスが落ちてきていたからだ。

 その為、とうとう引退をしたのだった。これからは現役を退き、新人教育に精を出す事になったのだ。こうして少しづつだが、ケンジの周りは後継者の問題が浮上していたのだった。
 そして、この15年で分かった事は、スキルの問題だった。ケンジは、女神クローティアからもらった成長というレアスキルがあったおかげで、200.00までスキルを伸ばせたのだった。
 Freedomの中には、スキルの上限を150.00まで伸ばせることが出来るはずなのだが、135ぐらいから全然伸びて行かないのである。1年かけて0.01伸びたと喜んでいる始末だった。

 その状況を見て、ケンジはヒューマン族ではスキルを140まで伸ばす事が出来ないと判断したほどだった。

「それにしても、スキルの事は想定内だったというか、少しがっかりな結果だったな……」

「まあ、ご主人様が特別だったって事ですよ」

「スキルが200.00まで伸ばせる可能性があるのはエルフぐらいかもな」

「エルフでも、ひょっとしたら200まで行かないかもしれないんじゃ……」

「どうしてだ?」

「だって、あなたなら色んなスキルを上限まで伸ばせるかもしれないけど、他の人間もスキルの数は大抵6個か7個は持っているはずよ」

「なるほど……たしかにそうだな。スキル一個だけって事は絶対ないもんな。そうなると、さらにスキルの上昇は難しくなるって事か」

「まあ、そういうことね。多分可能性があるとしたらユリアぐらいね」

 ユリアは、エルフでも希少種であるハイエルフである。長命種であるエルフを凌駕し、その寿命は永遠と言われているのだ。

「だから、ティアさんもゴッドオーダーで、パワースクロールの120までしか出さなかったんだな」

「それはあるかもね」

「では、ご主人様は引退なさる訳ではないんですね?」

「当たり前だろ?まだまだ、やらなきゃいけない事もあるしな。まだ30年も経っていないんだ。この国の種まきはまだ始まったばかりだからな」

「ねえ、あなた?そんな事言っているという事は又、何か始めようとしているの?」

「そりゃあたりまえだろ。今やFreedom国は大国だ。15年前に比べれば、子供の人口も親の人口より増えているんだ。この子供達がより生活しやすい国にしないといけないだろ?」

「それは分かっているわ。それで何をするつもりなの?」

「ああ、この15年の間、国の事はムシュダルクさんに頑張ってもらった。俺は、国民の娯楽を作る為力を入れてきた」

「そうね。まさかボーリングやローラースケート、夏にはプールを作るとは思わなかったわ」

「だが、国民達の楽しみは増えたはずだ」

「じゃあ、まだ娯楽を増やすつもりなの?」

「いや、俺はもう一つ15年前、ある犯罪を無くそうと思って奮闘してきた」

「ひょっとして、大麻草の事?」

「ああ……娯楽が増えたことで、大麻草に依存する人間が減ったのは確かなんだ。しかし、減っただけで撲滅は出来ていないから、大麻草を何とかしようと思っている」

「ご主人様!自生する植物を、何とかできるのですか?」

「この15年で、Freedom国領にある大麻草の場所は把握できたからな」

「あなた、ひょっとして全部採取してしまおうというのではないでしょうね?」

「いや、それはティアさんから止められた。大麻草を食す動物や魔物がいるから、生態系が崩れるから絶対やめてくれだと」

「では、どうするつもり?」

「そんなの決まっているじゃないか。警護だよ警護」

「兵士を派遣するつもり?Freedom領全域を?」

「馬鹿な事を……俺の生産スキルでゴーレムを作るんだよ」

「そんな事が可能なの?」

「それを製作するのを頑張るんだよ!」

「見張るだけなの?」

「いいや、スタンガンをつけるつもりだ。それは簡単なんだが、持続性を持たせる方が大変なんだ」

「持続性?」

「ああ、今はローゼリアに持たせて現場の状況を録画させているだろ?だが、今回は大麻草が自生している場所を偵察させることにある。つまり、自分でそこまで行って、偵察し続けるほどのエネルギーが必要って事だ」

「なるほどねえ。まあ、頑張ってちょうだい」

「任せておけって、必ず成功させてみせるさ」

 ケンジとマイは、お茶をしながら休憩していたのだった。その話を聞いていた、セバスとミナレスはケンジの能力は異常だと感心していた。

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