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36話 アジト潜入
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ギルドマスターは、副ギルドマスターと共に席から立ち上がる事ができないでいた。
「ギルドマスター……クロスさんの顔見ましたか?」
「ああ……闇ギルドの奴何をしたか知らんが愚かな奴らだ……」
「でも、あんなクロスさん初めて見ましたよ。何をしたんでしょうか?」
「俺には何とも言えないが、自分の事で孤児院の子供に手を出した事が我慢ならなかったんだろう」
「確かにクロスさんの性格からして、自分だけなら我慢するけど弱い立場に被害がいくと、我慢できないタイプですものね」
「とにかく、この町の闇ギルドは風前の灯火だな……」
ギルドマスターはそう言いながら、町の不安がなくなる事に安心したのだった。
クロスがギルドを出て、早速千里眼で闇ギルドのアジトを見つけだしていた。
(あいつ等、絶対許さない!俺の、オウカに手を出しやがって覚悟しておけ)
クロスは街はずれの西の地域にやって来た。この地域はスラム街があり、一般市民はまず近づかない。足を踏み入れたら、誘拐はもちろん下手に抵抗すれば、命が簡単に取られるような場所である。
クロスがこのスラムにやってきたことで、周りにいる人間は隙あらばこの人間を殺してでも、金を奪ってやろうとして目がギラギラしていた。
(闇ギルドのアジトがある場所にはうってつけだな)
クロスは、下水道から闇ギルドのアジトに潜入を開始していた。本来の入り口は、使っていない井戸であり周りには見張りが数名立っている。
クロスは、見張りのいない地下牢から潜入した。そして、下水道の一角で立ち止まった。そして、クロスは壁に向かって剣を構えた。
「オウカ、お前の剣技を借りる。時空剣」
クロスは、時空剣を振るい壁を切り取ったのだ。その向こうには、アジトの部屋があった。この時空剣は物を斬るというより消失させる為、音が一切しないことが利点である。
その為、クロスは余裕で潜入できた。潜入した部屋は、倉庫に使っているのか誰もいなかった。保管されている物を見ると、そこには大麻草だったり毒草等が保管されていた。
クロスは、証拠物件として保管庫に全部収納し、千里眼でアジト中を見回したのだ。そして、斥侯術で聞き耳をたてたのだった。
(こいつら呑気に酒盛りをしてやがる)
ある部屋では酒盛りしてたり、別の部屋では賭け事をしていたりとアジトではすっかり気が緩んでいる者ばかりだった。
(こいつら本当にアサシンなのか?こう見てると盗賊と変わらないな)
クロスは、身を隠しながら偵察を行いこのアジトには何人犯罪者がいるのか確認していた。
アジトの部屋は、全部で10個、ロビーとなる所が一個所。そして、ロビーからさらに地下に伸びる階段に地下牢が一個所。そこには、町の中や近隣の村で行方不明になった女性達が囚われていた。
偵察を行いわかった事は、盗賊みたいなやつらは冒険者崩れで犯罪で行き場を無くし、ガナッシュ達のように闇ギルドに身を寄せている連中だった。
「がははははは!聞いたか?」
「ああ!聞いた聞いた。遂にガナッシュ達が捕まったらしいな」
「あいつ等、ここでは新人なのに態度でかかったからざまぁだぜ!」
「ホントだぜ!俺もあいつ等が気に食わなかったぜ」
(なるほどな……盗賊のような奴らはガナッシュ達と同じような冒険者崩れか)
そして、別の部屋には村を襲ったり採取や魔物討伐とは別に、暗殺や毒のエキスパートであるアサシン達がいた。クロスが見る限りでは、相性がよくないのであろう。こちらは一人で酒を静かに飲んでいた。
そして、幹部達の部屋もこちら側にあり、高ランクアサシンだろうか会議をしていたのである。
「皆に聞いてもらいたい。あのガナッシュ達が捕らわれた」
「なんですと?」
「そんなバカな?あんな自信満々だったではないか?」
「やはり、クロスはタダモノではなかったと……」
「だから、我らがあれほど念を押したのに……」
「それでどうしたのだ?確かに使える奴等だったが、あんな奴らどうでも良かろう。冒険者はいくらでもいるのだからな」
「それが、俺はいらぬことをやったかもしれぬ……」
「何をやったのだ?」
「奴の相棒の女を殺したのだ」
「なんだと?それは本当か?」
「この、ローディン一生の不覚。あ奴の気を感じ逃げられないと思い、オウカと言う女を刺しその間に逃げる事が出来た」
「ば、馬鹿な……ギルドマスターのお前はあ奴の恐ろしさはよく知っておるだろう?なぜ手を出したのだ?」
「すまぬ……あ奴の前に立つと体が勝手に動き、正常な行動が出来なかったのだ。だから、お主達の知恵を借りたいのだ。ギルドマスター達の考えな……」
(どういう事だ?ギルドマスター達の考え?)
ローディンは、ギルドマスター達の考えと言ったのだ。そして、話を聞く限りあの時、ローディンは影の中に潜み脱出のきかいを窺っていたのだった。
しかし、クロスが地下牢でオウカ達を救ったとき、強者にしか感じられない悪寒を、ローディンは感じ取っていたのだった。
その為、地下牢を開けようとしたクロスに恐怖を感じ、咄嗟にあのような行動をとってしまったのだった。本来はあのまま影に潜み、やり過ごすつもりだったと言ったのだ。
「我ら闇ギルドのギルドマスターは5人だ。その理由は分かっているな?」
「ああ……だから、知恵を借りたい」
「あのクロスと言う人間に手を出した場合、どうなるのか幹部達は知っているつもりだ」
「そうだ、だからあれほどガナッシュ達にも念を押したが、あいつ等はここで力をつけ必ず勝てると言い、今回の行動を許した」
「しかし、実際はこうも簡単に捕らわれてしまった」
「だから知恵を借りたいのだ。このままでは!」
「ローディンよ。クロスの逆鱗に触れた今、お前はもう終わりだ。だが、安心するがよい!この為に、闇ギルドのギルドマスターは5人編成になっている」
「それは俺を見捨てるというのか?」
「クロスに逆らい、生き残れるとすれば闇ギルドの総力を集わねばならん!いくらギルドマスターの一人とはいえ、ローディン一人にそこまではできぬよ」
「馬鹿な……俺はどれだけ闇ギルドに貢献を!」
「闇ギルドに、そんな義理や人情を求めてどうする?お主のやった事だ。お主だけで対処すればよい!」
闇ギルドは、簡単にギルドマスターの一人を切り捨てたのである。ギルドマスターが一人いなくなっても、闇ギルドの運営は困らないのだ。
今回、クロスが原因でこうなってしまったが、暗殺依頼とかになると貴族達の包囲を突破し、暗殺をすることになる。
当然、難しい依頼ともなると、ギルドマスターにも依頼が来る事になる。その依頼で、歴代のギルドマスターも失敗し処刑された者もいる。その為、闇ギルドでは5人体制でギルドマスターが存在するのである。
(なるほど……そういうわけだったのか)
クロス達、冒険者ギルドではこの情報はなかった。闇ギルドのギルドマスターが処刑された時、一時的にでも勢力が弱まるはずなのに一向に弱まらない理由が分かったのだ。
そして、クロスはアジトにギルドマスターが全員いるこの機会に、闇ギルドを潰せると思い、アジトに時空魔法で結界を張ってしまったのだった。
「ギルドマスター……クロスさんの顔見ましたか?」
「ああ……闇ギルドの奴何をしたか知らんが愚かな奴らだ……」
「でも、あんなクロスさん初めて見ましたよ。何をしたんでしょうか?」
「俺には何とも言えないが、自分の事で孤児院の子供に手を出した事が我慢ならなかったんだろう」
「確かにクロスさんの性格からして、自分だけなら我慢するけど弱い立場に被害がいくと、我慢できないタイプですものね」
「とにかく、この町の闇ギルドは風前の灯火だな……」
ギルドマスターはそう言いながら、町の不安がなくなる事に安心したのだった。
クロスがギルドを出て、早速千里眼で闇ギルドのアジトを見つけだしていた。
(あいつ等、絶対許さない!俺の、オウカに手を出しやがって覚悟しておけ)
クロスは街はずれの西の地域にやって来た。この地域はスラム街があり、一般市民はまず近づかない。足を踏み入れたら、誘拐はもちろん下手に抵抗すれば、命が簡単に取られるような場所である。
クロスがこのスラムにやってきたことで、周りにいる人間は隙あらばこの人間を殺してでも、金を奪ってやろうとして目がギラギラしていた。
(闇ギルドのアジトがある場所にはうってつけだな)
クロスは、下水道から闇ギルドのアジトに潜入を開始していた。本来の入り口は、使っていない井戸であり周りには見張りが数名立っている。
クロスは、見張りのいない地下牢から潜入した。そして、下水道の一角で立ち止まった。そして、クロスは壁に向かって剣を構えた。
「オウカ、お前の剣技を借りる。時空剣」
クロスは、時空剣を振るい壁を切り取ったのだ。その向こうには、アジトの部屋があった。この時空剣は物を斬るというより消失させる為、音が一切しないことが利点である。
その為、クロスは余裕で潜入できた。潜入した部屋は、倉庫に使っているのか誰もいなかった。保管されている物を見ると、そこには大麻草だったり毒草等が保管されていた。
クロスは、証拠物件として保管庫に全部収納し、千里眼でアジト中を見回したのだ。そして、斥侯術で聞き耳をたてたのだった。
(こいつら呑気に酒盛りをしてやがる)
ある部屋では酒盛りしてたり、別の部屋では賭け事をしていたりとアジトではすっかり気が緩んでいる者ばかりだった。
(こいつら本当にアサシンなのか?こう見てると盗賊と変わらないな)
クロスは、身を隠しながら偵察を行いこのアジトには何人犯罪者がいるのか確認していた。
アジトの部屋は、全部で10個、ロビーとなる所が一個所。そして、ロビーからさらに地下に伸びる階段に地下牢が一個所。そこには、町の中や近隣の村で行方不明になった女性達が囚われていた。
偵察を行いわかった事は、盗賊みたいなやつらは冒険者崩れで犯罪で行き場を無くし、ガナッシュ達のように闇ギルドに身を寄せている連中だった。
「がははははは!聞いたか?」
「ああ!聞いた聞いた。遂にガナッシュ達が捕まったらしいな」
「あいつ等、ここでは新人なのに態度でかかったからざまぁだぜ!」
「ホントだぜ!俺もあいつ等が気に食わなかったぜ」
(なるほどな……盗賊のような奴らはガナッシュ達と同じような冒険者崩れか)
そして、別の部屋には村を襲ったり採取や魔物討伐とは別に、暗殺や毒のエキスパートであるアサシン達がいた。クロスが見る限りでは、相性がよくないのであろう。こちらは一人で酒を静かに飲んでいた。
そして、幹部達の部屋もこちら側にあり、高ランクアサシンだろうか会議をしていたのである。
「皆に聞いてもらいたい。あのガナッシュ達が捕らわれた」
「なんですと?」
「そんなバカな?あんな自信満々だったではないか?」
「やはり、クロスはタダモノではなかったと……」
「だから、我らがあれほど念を押したのに……」
「それでどうしたのだ?確かに使える奴等だったが、あんな奴らどうでも良かろう。冒険者はいくらでもいるのだからな」
「それが、俺はいらぬことをやったかもしれぬ……」
「何をやったのだ?」
「奴の相棒の女を殺したのだ」
「なんだと?それは本当か?」
「この、ローディン一生の不覚。あ奴の気を感じ逃げられないと思い、オウカと言う女を刺しその間に逃げる事が出来た」
「ば、馬鹿な……ギルドマスターのお前はあ奴の恐ろしさはよく知っておるだろう?なぜ手を出したのだ?」
「すまぬ……あ奴の前に立つと体が勝手に動き、正常な行動が出来なかったのだ。だから、お主達の知恵を借りたいのだ。ギルドマスター達の考えな……」
(どういう事だ?ギルドマスター達の考え?)
ローディンは、ギルドマスター達の考えと言ったのだ。そして、話を聞く限りあの時、ローディンは影の中に潜み脱出のきかいを窺っていたのだった。
しかし、クロスが地下牢でオウカ達を救ったとき、強者にしか感じられない悪寒を、ローディンは感じ取っていたのだった。
その為、地下牢を開けようとしたクロスに恐怖を感じ、咄嗟にあのような行動をとってしまったのだった。本来はあのまま影に潜み、やり過ごすつもりだったと言ったのだ。
「我ら闇ギルドのギルドマスターは5人だ。その理由は分かっているな?」
「ああ……だから、知恵を借りたい」
「あのクロスと言う人間に手を出した場合、どうなるのか幹部達は知っているつもりだ」
「そうだ、だからあれほどガナッシュ達にも念を押したが、あいつ等はここで力をつけ必ず勝てると言い、今回の行動を許した」
「しかし、実際はこうも簡単に捕らわれてしまった」
「だから知恵を借りたいのだ。このままでは!」
「ローディンよ。クロスの逆鱗に触れた今、お前はもう終わりだ。だが、安心するがよい!この為に、闇ギルドのギルドマスターは5人編成になっている」
「それは俺を見捨てるというのか?」
「クロスに逆らい、生き残れるとすれば闇ギルドの総力を集わねばならん!いくらギルドマスターの一人とはいえ、ローディン一人にそこまではできぬよ」
「馬鹿な……俺はどれだけ闇ギルドに貢献を!」
「闇ギルドに、そんな義理や人情を求めてどうする?お主のやった事だ。お主だけで対処すればよい!」
闇ギルドは、簡単にギルドマスターの一人を切り捨てたのである。ギルドマスターが一人いなくなっても、闇ギルドの運営は困らないのだ。
今回、クロスが原因でこうなってしまったが、暗殺依頼とかになると貴族達の包囲を突破し、暗殺をすることになる。
当然、難しい依頼ともなると、ギルドマスターにも依頼が来る事になる。その依頼で、歴代のギルドマスターも失敗し処刑された者もいる。その為、闇ギルドでは5人体制でギルドマスターが存在するのである。
(なるほど……そういうわけだったのか)
クロス達、冒険者ギルドではこの情報はなかった。闇ギルドのギルドマスターが処刑された時、一時的にでも勢力が弱まるはずなのに一向に弱まらない理由が分かったのだ。
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