役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第6章 異世界転移

1話 マルク生き延びる

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 マルクは、ディクトの攻撃にバランスを崩し真っ黒な穴に吸い込まれてしまった。

「ぐはっ!ぐわぁ~~~~~~!」
 
 マルクは、次元流に体をもみくちゃにされながら飛ばされた。あまりの衝撃にキー失いそうになりながらも、ここで気を失えば目を覚まさないと思い、必死で痛みに耐えていた。レベルが低かったら絶命していただろう。

「くはっ!」

 マルクは次元流にもみくちゃされ、数秒間耐え続けた。その数秒間はマルクにとって永遠かと思う長さだったが、ようやく真っ暗な空間に光が差し、次元流のダメージから解放されたのだ。
 マルクは、自分を過信していたと後悔した。飛竜やオークの新種を倒し自分は強くなったと思い、今回も普通に攻略できると思っていたのだ。
 世の中は広い、ディクトの使った魔法のような知らない魔法やスキルがまだまだあることを学んだ。

「ぐはっ!」

 マルクはやっと痛みから解放されて気を失った。その場所は綺麗な透き通る水の池がある森の中だった。

「うっ・・・・・・」

 マルクは、自分の体の痛みで目が覚めた。

 ここは・・・・・・

 マルクは、自分が倒れていた場所がわからなかった。確かダンジョンでディクトと戦い、黒い穴に吸い込まれていたはずだった。身体中が傷だらけになっていて痛みがあり、言葉が出す事ができなかった。

 ヒール

 マルクは、心の中でヒールを唱え自分に回復魔法を唱えた。マルクは次元の穴に吸い込まれた時、咄嗟にリムーブカースを唱え呪いを解除していたはずだった。しかし、マルクの頬の傷からMPが漏れ出していた。マルクのMP回復は尋常ではない早さで回復するが、回復した所からMPが漏れ出していた。

 ヒールも唱えられないとはな・・・・・・ディクトの奴とんでもない攻撃をしやがって!

「み、水・・・・・・」

 マルクは、とりあえず周りを確認した。開かない目を必死で開け、側に綺麗に透き通る池があるのを確認した。しかし、体の傷は酷く身動きができない。

 く、くそぉ・・・・・・このまま僕は死ぬのか?いや、諦めたら駄目だ。シオン達が

 すると、マルクの側に透き通る人影が現れたのだ。

『なんて綺麗な魔力。あなたは誰?何でこの場所にいるのですか?』

「僕はマルク・・・・・・くっ!か、からだが痛い・・・・・・」

『私はこの池の守り神ウィンディーネ』

「ご、ごめん・・・・・・この傷を治してくれないかい?」

『なぜ私が貴方を?』

「駄目かい?ウィンディーネは精霊界の四大元素の大精霊だよね」

『ほう!ヒューマン族劣等種と言われる種族がよく私の事を知っていましたね』

「はっ?劣等種?何を言っている・・・・・・ぐはっ!」

 マルクは、無理をしてウィンディーネと話して吐血した。

『貴方はヒューマン族劣等種とは何か違いますね。純粋な魔力を持つ貴方に興味を持ちました。いいでしょう。特別に助けてあげましょう』

 ウィンディーネは、綺麗に透き通る池の水を手で掬い、マルクに振りかけた。すると、マルクの怪我は全回復し、呪いも解呪されてしまった。

「こ、これは!エリクサーか?」

『エリクサー?違いますよ。精霊の泉で命の水です』

「助けてくれてありがとうございます」

『ほう!ヒューマン族劣等種なのに礼儀は持っているのですね。貴方はやはりどこか違いますね』

「あのさっきから劣等種って気分悪いんですがどういう事ですか?」

『ヒューマン族は何かと戦争をしているじゃないですか。その結果どうなっていますか?今ではせっかく繁栄を築いた文明は廃れ、他の種族から奴隷人種とされているではないか』

「はぁ?ヒューマン族の文明が廃れた?そんな馬鹿な!」

『何をそんなに驚いているのですか?ブリーナッシュ王国が廃れたのはあなた達ヒューマン族も知っている事ではないですか?』

 マルクは聞いたことのない国名に言葉を失った。

『それに気になる事があるのですが、あなたの言葉はどこの国の言葉ですか?聞いたことのない言葉なのですが?』

「聞いたことのない?でも、こうして話せているではないですか?」

『それは私のスキルのおかげです。言語理解を持っているからです』

「言語理解?」

&#▽†┗┣━こんにちは

「はっ?」

『今、私はこんにちはと言ったのですがわかりませんか?』

「聞いたことのない言葉です」

『貴方はどこからここに来たのですか?』

 マルクは、ウィンディーネに今までの事を詳しく説明した。

『そうでしたか・・・・・・』

「何かわかったのですか?」

『ここは貴方がいた世界ではないという事ですよ』

「はっ?」

『理解できないでしょうが、ここはミラージュという世界です』

「嘘でしょ?」

『まあ、この世界で生活はできない訳ではないし、元の世界は諦めて頑張って下さい』

「そんなぁ!僕を元の世界に戻せないの?」

『それは無理というものです』

「なんで?」

『私は貴方のいた世界は知らないからですよ。知らない世界にどうやって戻すのですか?まあ知っていても戻す義理はありませんけどね』

「どうやっても無理なんですか?」

『私は嘘なんか言ってませんよ。仮に戻れる可能性があるとしたら、貴方が帰る努力をするしかありませんよ』

「帰る努力?」

『元の世界を知っているのは貴方だけですからね』

「どういう努力をしたら・・・・・・」

『私は仮にと言っただけです。帰り方は知りませんよ。だから、諦めてこの世界で人生をまっとうしたらと提案します』

「ここで生活?」

『何でここなんですか?貴方は人間社会に戻りなさい。この場所は私が守る場所です』

「そんな冷たい事、言わなくてもいいじゃないか」

『それに、ここは魔素が多い場所です。ヒューマン族には、長い時間入れる場所ではありません』

「そうなんですか?」

『悪い事は言いません。ヒューマンの貴方はこの場所から北に向かいなさい。ヒューマン族の領地がまだ残っていたはずです』

「ええ・・・・・・」

『ヒューマンの貴方は、絶対に他の国に行かない方がいいでしょう。捕らえられて奴隷にされますよ』

「何もしてないのに捕まるのか?」

『ヒューマン族はそれだけ愚かな行為をしていたという訳ですよ。戦争を繰り返し、自分達の首を絞めて数を減らした結果、他種族にやっていたことをやられているだけです』

 ウィンディーネの説明は、ヒューマン族はその昔人類至上主義で、他種族つまりエルフやドワーフ族を亜人と呼び奴隷にしていたという。
 そして、ヒューマン族は領地を広げる為、他国に攻め入り、ヒューマン同士戦争を繰り返し数を減らした。
 そうした事で、今度はヒューマン族以外の種族が数を増やし、長年の恨みを晴らされて多種族国家から攻められて、ヒューマン文明は地に落ちたと言われた。今は、多種族からヒューマン族は劣等種と呼ばれ、奴隷にしても罪にならないとされているそうだ。

「そんな世界で生きろというのか?」

『無理と言うなら、ヒューマン国以外の領地で生活したらいいかと。私には関係ありません』

 ウィンディーネは、マルクにそう告げた。
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