役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第7章 覚醒

3話 新しい装備

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 ヴァイスは、自分の一撃を正面から受け止めたシオンに驚愕した。

「俺の一撃を止めただと・・・・・・」

「カノン、今よ!」

 カノンは、クレアの声にハッとして行動を起こした。カノン、システィナ、オウカもシオンがヴァイスの一撃を止めた事に思考が停止していた。しかし、後方から戦況を見ていたクレアがみんなに発破をかける。

「了解!」

 クレアの指示に、カノンが行動を起こし、ヴァイスに強力な攻撃を繰り出す。シオンが敵の攻撃を受け止め攻撃の隙を作り、アタッカーの三人が攻撃を繰り出すのが、暁月の明星の必勝パターンである。

「なっ!槍が・・・・・・」

 本来なら、カノンの一撃が決まるはずだった。しかし、カノンの槍はヴァイスの鎧に弾き返された。

「ぐははははははは!この鳥人間が!お前のような弱い飛翔族が俺にダメージを与えれる訳がない!」

 ヴァイスの鎧に弾き返されたカノンの槍は、ミスリルが含まれているにもかかわらず矛先が真っ二つに折れてしまったのだ。

「ここはあたしに任せろ!破砕拳!」

 飛び込んだのはオウカだ。そして、ヴァイスに破砕拳を打ち込む。破砕拳は純粋に大ダメージを与えれるアクティブスキルだ。ヴァイスのような鎧を身に纏うような敵には最適な技と言ってもいいだろう。

「なっ!」

 オウカの一撃が、ヴァイスにヒットした瞬間オウカのナックルが砕け散る。

「がはははははははは!弱い弱すぎる!この獣人共が!死ねぇ!パワーアタック!」

「危ない!」

 ヴァイスの一撃が、オウカにヒットする瞬間シオンが二人の間に割って入り、ヴァイスのパワーアタックを受け止めた。

「なっ!なんなんだその盾は!」

 その時、マルクがディクトを蹴り、ディクトはダンジョンの壁に打ち付けられた。

「ぐはっ!マルク!貴様ぁ~~~~~~!」

「ディクト!」

 ソフィアは、ディクトの側に行き治療をする。

「カノン、オウカこれを使え!」

 マルクは、この隙にカノンとオウカに武器を投げる。カノンとオウカは、マルクから新たな武器を受けとる。

「「こ、これは!」」

 カノンが受け取ったのは、猛獣王ダイガロスの角で製作された槍だ。また、オウカが受け取ったのは古代竜の爪から製作されたナックルである。

「ヴァイス!これでお前は三人には勝てないよ!」

「マルクゥ!なんなんだその盾は!」

「教える必要はないが冥土の土産に教えてやるよ。シオンの盾はアダマンタイマイの甲羅から作られたイージスの盾だよ」

「ア、アダマンタイマイだと!」

 ヴァイスはマルクの説明に驚愕した。アダマンタイマイの甲羅はアダマンタイト鉱石を含み、非常に硬く丈夫な防具になる。本来、アダマンタイトは重すぎて防具には向かないが、アダマンタイマイの甲羅から製作された防具は、硬くて非常に軽く扱いやすいのだ。

「驚くのはまだ早いよ。カノン!その槍に魔力を通してヴァイスを攻撃するんだ!」

 カノンは、マルクの言う通り魔力を通してヴァイスに攻撃を仕掛ける。

「槍が変わった所で、鳥人間の攻撃が通じるものか!」

 ヴァイスは、カノンの槍を避ける。しかし、カノンのスピードは上昇していた。

「なんだと!」

 ヴァイスはカノンの突きのスピードに驚き、当の本人のカノンですら体の軽さに驚愕していた。今までなら、三連突きだったのが五連突きになったからだ。

「これは!」

「カノン!その槍はダイガロスという風属性の魔力を持つ魔物の素材で製作した槍だ」

「す、すごい!体が綿毛のように軽い!」

「がはははははははは!体が軽くなっても当たらなければ意味がないわ!」

 ヴァイスは笑いながら、その大きなソードでカノンの槍を受け止めた。

「ぎっ、ぎゃああああああああああああああ!」

「あ~あ!受け止めちゃったよ」

 マルクは、ヴァイスの行動に呆れながら説明した。

「ぐはっ!」

「な、何これ?」

 当のカノンも武器の性能に言葉を失っている。

「マ~ル~クゥ~~~~~!なんだその槍は!」

「カノンの槍は、その矛先に風属性の魔力を持つ雷神の槍だよ」

 猛獣王ダイガロスが切り札に放ったライトニングの性能を持つ槍である。矛先に触れた瞬間、ライトニングが追加ダメージされるのだ。

「雷の性能を持つ槍だと?」

 ヴァイスが驚愕するのは無理もない。風属性を極めて初めて雷属性へと昇華するのだ。そんな武器はアーティファクトしかないのだ。

「いいのか?ぼんやりしている暇などないよ」

「なっ!」

 マルクがヴァイスに忠告した。ヴァイスの後方から、オウカが新しいナックルを身につけて拳を殴打してくる。

「死ねぇ!」

「なんだその軽い拳は!」

 ヴァイスには、オウカの連打は効いていないようで、その大きなソードを振り上げオウカを斬りつけようとする。

「危ない!」

 それを見てシオンが、オウカの前に立つ。しかし、ここで信じられない事が起こる。ヴァイスのスピードが遅くなっていた。当然、オウカは余裕でヴァイスと距離を取る。

「なんだと!これはいったい・・・・・・」

「まだ言ってないが、オウカのナックルは水属性を持つエンシェントドラゴンの牙で作ったナックルだよ」

「な、なんだと!」

「その武器で何回も殴打されたんだ。体が凍りついて当たり前だよ」

 オウカのナックルは、氷ブレスを持つ古代竜の素材を使った武器だ。直接攻撃を与えたと同時に氷ダメージを追加するのだ。体が凍りついては回避能力が落ちる。

「最後だね。ヴァイス!」

「ちょっ、ちょっと待て!」

「スピードが落ちれば、カノンの槍はかわせないね。あの世に行って反省しな」

 ヴァイスの前には、カノンが雷神の槍を構えた。ヴァイスの硬い鎧でも、鎧を通しライトニングのダメージはヴァイスには耐えられないだろう。
 ヴァイスは、カノンの槍に怯え後退りする。その瞬間、ヴァイスの体が燃え上がる。ヴァイスの氷を溶かしたのは治療がすんだディクトだ。

「ヴァイス!下がりなさい!」

 ヴァイスの氷を溶かした瞬間、真祖ソフィアがすかさず回復魔法をかける。

「ソフィア、助かったぜ!」

 ソフィアはバンパイアとなったが、ソフィアの強さはバンパイアの能力と人間だった頃の能力が同時に使える事だ。つまり、聖と闇の能力が混在するサラブレッドだ。

「ヴィトラ、あなたも下がりなさい。私達でマルクを倒しますよ」

 ヴィトラは、システィナの弓をかわし続けていた。システィナの弓はダークトレントの素材で作った精霊の弓だ。ヴィトラのスピードに対抗は出来ていたがそれだけだった。しかし、システィナだからもっていたと言えよう。

「システィナ、よく頑張ってくれた」

「でも、あのアビスウォーカーには・・・・・・」

「それでもたいしたものだよ。だから、今度はこの弓を使って」

「これは!」

「世界樹の枝で作った神聖の弓だ。ヴィトラに対抗できるはずだよ」

 光と聖属性を持つ神聖の弓はアビスデッドウォーカーに大ダメージを与えれる武器だ。

「マルク、ありがとう!こんな武器いつ用意していたのよ!最初から渡してくれていたら、苦労しなくて良かったのに!」

 システィナ達が文句をいうのも無理もない。マルクが異世界に飛ばされ、一年以上の月日が経っているとは思っていないのだから。
 そして、マルクの背中をつつくのはクレアで自分だけ装備がなくて不満げである。

「ねぇ。あたしには何もないの?」

「当然あるに決まっているだろ」

 マルクは、インベントリからレッドカイザーフェニックスの炎の羽根で作ったクロークをクレアに着せた。
 このクロークは炎属性を持ち業火のクロークと名付けた。クレアが襲われそうになると灼熱の炎に身を包み、襲ってきた相手を燃やす能力を持つクロークだ。
 そして、それだけではなく武器のクリティカル率とクリティカル威力を2倍にする能力までついていた。クレアはその能力に目を白黒させていた。
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