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第4章 魔道スキルと研磨スキル
35話 悪行解明
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ヒロトシは、シルフォードの決定に納得はいかなかったが、証拠がないのではどうしようもなく引き下がる事にした。
「旦那様、どうなさいましたか?」
ヒロトシは、シルフォード宅から帰ってきて屋敷の大広間でボーっとしていると、セバスが声をかけてきた。
「あっセバスか。いやなんだちょっとな……」
「領主様の所で何かあったのですか?」
「今回の材木屋が犯人だと言ったんだけどな……証拠がなければどうしようもないと言われてこのままなんだとよ。なんか犠牲になった人間が不憫だなと思ってな」
「そうですか……では、別の方法で証拠集めをなさるのですか?」
「いや、放っておこうかと思ってな。考えても俺にとって得になるような事が無い」
「旦那様にしたら珍しいですね」
「そうか?それよりも、サンライトの修復や㋪美研の事の方が大事だよ」
「確かにそう言われればそうですね」
「それにしても、本当に俺は手伝わなくて本当にいいのか?」
「旦那様が片づけなどしなくてもいいですよ。我々に雑用は任せて頂けたらいいのです」
町中では、今回の地震で倒壊してしまった建物は孤児院だけではなく、築年数が古い建物も多数あるのでその解体作業に走り回っている冒険者が多数いた。
「あっ!そうか!これは何とかなるかもしれないな」
「旦那様どうかなさいましたか?」
「いや、何でもないよ」
「旦那様……その態度で何でもないは無理がありすぎですよ」
ヒロトシは、解体作業で何かを思いついたみたいだ。セバスは、ヒロトシの態度に呆れて苦笑いを見せていた。
それから数日後、リヒターの屋敷ではデリーとの面会が行われていた。
「はっはっは!今回は危なかったです。リヒター様の助言で上手く行きました。本当にありがとうございます。こちらはお礼の品となります」
「そうかそうか!これからもよろしく頼むぞ」
「いえいえ、こちらこそ本当にありがとうございました。これからもどうぞよしなに……」
「しかし、今回の孤児院については、もっとちょっとましな材木を使うのだぞ」
「分かっております……孤児院については反省しております」
「しかし、また孤児院を建てる事になっていくら儲けた。期待しておるぞ」
「ホント、リヒター様の欲望は尽きる事はございませんね」
「何を言っておる。お主もそうじゃないか。がははははははは!」
どこの世界も、同じような事がまかり通っているのだった。その様子を、天井裏から見つめる4つの目が光っていた。
「「……」」
「やっぱりご主人様の思った通りね」
「貴族と商人の癒着ですわね」
天井裏で見ていたのはシアンとセレンの二人だった。元闇ギルド最強と謳われた二人である。潜入などお手の物だった。
二人は貴族のこういうところには辟易していた。闇ギルドにいたころも、こういうところは数多く目にしていた。気に入らなければ、その場で始末していたこともあった。
それ故に二人は闇ギルドでは最凶最悪との通り名がついていた。しかし、今はヒロトシの密偵である。闇ギルドの頃の様に好き勝手はできないでいた。
「あんな奴ら気に入らなければ始末すればいいのに……」
「ホント、証拠など関係なく子供達の恨みを晴らせばいいのに」
セレンとシアンの二人は、この場でリヒターとデリーを始末したかったが、それは絶対にやるなとヒロトシにくぎを刺されていた。
「しょうがないわね……帰るわよ」
「分かったわ……」
シアンとセレンの二人の姿はフッと消え去るのだった。
「「ご主人様帰りました」」
「ああ。お帰りどうだった?」
「はい。ご主人様の言った通り真っ黒です。デリーはリヒターの屋敷で賄賂を贈り、リヒターはそれを上級貴族に」
「やっぱりな……」
「それでご主人様の方は?」
「ああ……最悪の状況だったよ……このままでは、もっとひどい状況に陥りかねないな。それで証拠の帳簿は取って来たか?」
「はい。ここに!」
シアンとセレンは、リヒターの屋敷の前にデリー材木店に忍び込み裏帳簿を手に入れてきていた。そして、ヒロトシはこの数日調べていた事をシルフォードに訴えたのだった。
「シルフォード様。ちょっと見て頂きたいものがあるのですがよろしいですか?」
「なんだね?改まって……」
「俺がこの数日独自で調べたデータがあります」
「独自で調べたデータ?」
「ええ、今回の地震で倒壊した家や公共施設です。今回、新築孤児院で子供達が犠牲になった事で、この事ばかりが表だって問題にされましたが、公衆便所やゴミ捨て場など、あのデリー材木やが担当した場所は軒並み倒壊しているのです」
「こ、これは!」
「そして、その瓦礫を鑑定すると腐材が使われていて、ほとんどの公共の物は全て倒壊しています」
「何てことだ……」
「そして、こちらがデリー材木店の裏帳簿です」
「何で君がこんなものを……」
「まあ、その辺は深く追求しないでください。それよりこれを」
「まさかリヒターが……」
「そういう事です。リヒターがデリー材木店を庇い、その礼に賄賂を受け取っている金の流れがしっかりと!」
「ぬぐぐぐ!よくも私を謀ったな!」
「だから言ったじゃないですか。もっと調べてくれと」
「ヒロトシ君、すまなかった……このとおりだ」
シルフォードは、この結果に頭を下げるしかなかった。
「まあ、いいですけど早くあいつ等をなんとかしないと、また新たな犠牲者がでますよ」
「これだけ証拠が揃っているんだ。もう騙される事はない。大丈夫だよ」
「そうじゃなくて……」
「どういう事だ?」
「分かりませんか?地震ですよ」
「地震がどうしたんだ?」
「余震です。あんなでかい地震があったんです。また、大きな地震があってもおかしくないと言っているんです。またあんな手抜き工事をされたら、今度は作業員が犠牲になってもおかしくありません」
「何を言っているんだね。あの地震が起きて、確かに何回か揺れてはいるがそう何回もあんな大きな地震があるわけないだろ?あの地震が起きる前の地震は、エルフ族ぐらいしか覚えておらぬほど前の事だったのだだぞ?」
「はぁあ?地震の後は何回も揺れるものです。それこそ1年は注意しないととんでもない事になりますよ?」
「だが、そんな事は聞いたことが無いぞ。同じ地域で大きな地震が起きるなんて……」
ヒロトシにとっては常識ではあるが、この世界にとって科学が発達している訳ではなく、地震の知識がある訳が無かった。
「この地域に地震がそうたびたびあった訳じゃないですよね?だったら、聞いたことがないと言う理由で動いていたらとんでもない事になりますよ」
「そ、それはそうかもしれないが……」
と、シルフォードが渋い顔をした時だった。ごごごごごと地響きが起こったのだ。そして、またもやヒロトシの言った事が現実のものとなる。
「こ、これは……」
「で、でかいぞ!」
まさかの地震がまたもやミトンの町で起こったのだ。外は町の人達の悲鳴が起こっていた。そして、建築途中の建物は大きな音を立てて崩れ去るのだった。
「お、おさまったか?」
「シルフォード様大丈夫ですか?」
「ああ。大丈夫だ」
「あなた!大丈夫ですか?」
「シルフォード様!大丈夫ですか?」
「ああ!わたし達は大丈夫だ。お前達も無事でよかった」
執事のクロードが、ベルナータと慌てて部屋に入ってきた。
「す、すいません。俺は一旦帰ります。家の方が心配です」
「そ、そうだな……ヒロトシ君の言う事が正しかったようだ……」
「それでは失礼します」
ヒロトシは急いで自転車をインベントリから出して、サンライトに向かった。すると、リサが出迎えてくれてサンライトでは言う程被害はなかった。店も倒壊はせず、お客も落ち着きを取り戻している様子だった。
「ご主人様!」
「サンライトは大丈夫そうだな?」
「はい!怪我人も出ていません。それにしてもまたあんなに揺れるだなんて、ご主人様の言う通りでしたね」
ヒロトシは、リサ達全員に余震の事を説明していた。半信半疑で聞いていたリサ達は本当になった事でびっくりしたが、事前に聞いていたので冷静に対処できていたようだ。
そして、㋪美研に戻ったがこちらも最初はびっくりしたが冷静に対処したようで何も問題はなかった。
そして、ヒロトシが問題視した手抜き工事の現場では事故が起き、角材が揺れに耐える事が出来ず、真っ二つに折れて崩れ去った。現場では大工職人が巻き込まれる事になり死者が出たほどだった。
工事現場は騒然となり、救出作業が行われたが後の祭りだった。
「旦那様、どうなさいましたか?」
ヒロトシは、シルフォード宅から帰ってきて屋敷の大広間でボーっとしていると、セバスが声をかけてきた。
「あっセバスか。いやなんだちょっとな……」
「領主様の所で何かあったのですか?」
「今回の材木屋が犯人だと言ったんだけどな……証拠がなければどうしようもないと言われてこのままなんだとよ。なんか犠牲になった人間が不憫だなと思ってな」
「そうですか……では、別の方法で証拠集めをなさるのですか?」
「いや、放っておこうかと思ってな。考えても俺にとって得になるような事が無い」
「旦那様にしたら珍しいですね」
「そうか?それよりも、サンライトの修復や㋪美研の事の方が大事だよ」
「確かにそう言われればそうですね」
「それにしても、本当に俺は手伝わなくて本当にいいのか?」
「旦那様が片づけなどしなくてもいいですよ。我々に雑用は任せて頂けたらいいのです」
町中では、今回の地震で倒壊してしまった建物は孤児院だけではなく、築年数が古い建物も多数あるのでその解体作業に走り回っている冒険者が多数いた。
「あっ!そうか!これは何とかなるかもしれないな」
「旦那様どうかなさいましたか?」
「いや、何でもないよ」
「旦那様……その態度で何でもないは無理がありすぎですよ」
ヒロトシは、解体作業で何かを思いついたみたいだ。セバスは、ヒロトシの態度に呆れて苦笑いを見せていた。
それから数日後、リヒターの屋敷ではデリーとの面会が行われていた。
「はっはっは!今回は危なかったです。リヒター様の助言で上手く行きました。本当にありがとうございます。こちらはお礼の品となります」
「そうかそうか!これからもよろしく頼むぞ」
「いえいえ、こちらこそ本当にありがとうございました。これからもどうぞよしなに……」
「しかし、今回の孤児院については、もっとちょっとましな材木を使うのだぞ」
「分かっております……孤児院については反省しております」
「しかし、また孤児院を建てる事になっていくら儲けた。期待しておるぞ」
「ホント、リヒター様の欲望は尽きる事はございませんね」
「何を言っておる。お主もそうじゃないか。がははははははは!」
どこの世界も、同じような事がまかり通っているのだった。その様子を、天井裏から見つめる4つの目が光っていた。
「「……」」
「やっぱりご主人様の思った通りね」
「貴族と商人の癒着ですわね」
天井裏で見ていたのはシアンとセレンの二人だった。元闇ギルド最強と謳われた二人である。潜入などお手の物だった。
二人は貴族のこういうところには辟易していた。闇ギルドにいたころも、こういうところは数多く目にしていた。気に入らなければ、その場で始末していたこともあった。
それ故に二人は闇ギルドでは最凶最悪との通り名がついていた。しかし、今はヒロトシの密偵である。闇ギルドの頃の様に好き勝手はできないでいた。
「あんな奴ら気に入らなければ始末すればいいのに……」
「ホント、証拠など関係なく子供達の恨みを晴らせばいいのに」
セレンとシアンの二人は、この場でリヒターとデリーを始末したかったが、それは絶対にやるなとヒロトシにくぎを刺されていた。
「しょうがないわね……帰るわよ」
「分かったわ……」
シアンとセレンの二人の姿はフッと消え去るのだった。
「「ご主人様帰りました」」
「ああ。お帰りどうだった?」
「はい。ご主人様の言った通り真っ黒です。デリーはリヒターの屋敷で賄賂を贈り、リヒターはそれを上級貴族に」
「やっぱりな……」
「それでご主人様の方は?」
「ああ……最悪の状況だったよ……このままでは、もっとひどい状況に陥りかねないな。それで証拠の帳簿は取って来たか?」
「はい。ここに!」
シアンとセレンは、リヒターの屋敷の前にデリー材木店に忍び込み裏帳簿を手に入れてきていた。そして、ヒロトシはこの数日調べていた事をシルフォードに訴えたのだった。
「シルフォード様。ちょっと見て頂きたいものがあるのですがよろしいですか?」
「なんだね?改まって……」
「俺がこの数日独自で調べたデータがあります」
「独自で調べたデータ?」
「ええ、今回の地震で倒壊した家や公共施設です。今回、新築孤児院で子供達が犠牲になった事で、この事ばかりが表だって問題にされましたが、公衆便所やゴミ捨て場など、あのデリー材木やが担当した場所は軒並み倒壊しているのです」
「こ、これは!」
「そして、その瓦礫を鑑定すると腐材が使われていて、ほとんどの公共の物は全て倒壊しています」
「何てことだ……」
「そして、こちらがデリー材木店の裏帳簿です」
「何で君がこんなものを……」
「まあ、その辺は深く追求しないでください。それよりこれを」
「まさかリヒターが……」
「そういう事です。リヒターがデリー材木店を庇い、その礼に賄賂を受け取っている金の流れがしっかりと!」
「ぬぐぐぐ!よくも私を謀ったな!」
「だから言ったじゃないですか。もっと調べてくれと」
「ヒロトシ君、すまなかった……このとおりだ」
シルフォードは、この結果に頭を下げるしかなかった。
「まあ、いいですけど早くあいつ等をなんとかしないと、また新たな犠牲者がでますよ」
「これだけ証拠が揃っているんだ。もう騙される事はない。大丈夫だよ」
「そうじゃなくて……」
「どういう事だ?」
「分かりませんか?地震ですよ」
「地震がどうしたんだ?」
「余震です。あんなでかい地震があったんです。また、大きな地震があってもおかしくないと言っているんです。またあんな手抜き工事をされたら、今度は作業員が犠牲になってもおかしくありません」
「何を言っているんだね。あの地震が起きて、確かに何回か揺れてはいるがそう何回もあんな大きな地震があるわけないだろ?あの地震が起きる前の地震は、エルフ族ぐらいしか覚えておらぬほど前の事だったのだだぞ?」
「はぁあ?地震の後は何回も揺れるものです。それこそ1年は注意しないととんでもない事になりますよ?」
「だが、そんな事は聞いたことが無いぞ。同じ地域で大きな地震が起きるなんて……」
ヒロトシにとっては常識ではあるが、この世界にとって科学が発達している訳ではなく、地震の知識がある訳が無かった。
「この地域に地震がそうたびたびあった訳じゃないですよね?だったら、聞いたことがないと言う理由で動いていたらとんでもない事になりますよ」
「そ、それはそうかもしれないが……」
と、シルフォードが渋い顔をした時だった。ごごごごごと地響きが起こったのだ。そして、またもやヒロトシの言った事が現実のものとなる。
「こ、これは……」
「で、でかいぞ!」
まさかの地震がまたもやミトンの町で起こったのだ。外は町の人達の悲鳴が起こっていた。そして、建築途中の建物は大きな音を立てて崩れ去るのだった。
「お、おさまったか?」
「シルフォード様大丈夫ですか?」
「ああ。大丈夫だ」
「あなた!大丈夫ですか?」
「シルフォード様!大丈夫ですか?」
「ああ!わたし達は大丈夫だ。お前達も無事でよかった」
執事のクロードが、ベルナータと慌てて部屋に入ってきた。
「す、すいません。俺は一旦帰ります。家の方が心配です」
「そ、そうだな……ヒロトシ君の言う事が正しかったようだ……」
「それでは失礼します」
ヒロトシは急いで自転車をインベントリから出して、サンライトに向かった。すると、リサが出迎えてくれてサンライトでは言う程被害はなかった。店も倒壊はせず、お客も落ち着きを取り戻している様子だった。
「ご主人様!」
「サンライトは大丈夫そうだな?」
「はい!怪我人も出ていません。それにしてもまたあんなに揺れるだなんて、ご主人様の言う通りでしたね」
ヒロトシは、リサ達全員に余震の事を説明していた。半信半疑で聞いていたリサ達は本当になった事でびっくりしたが、事前に聞いていたので冷静に対処できていたようだ。
そして、㋪美研に戻ったがこちらも最初はびっくりしたが冷静に対処したようで何も問題はなかった。
そして、ヒロトシが問題視した手抜き工事の現場では事故が起き、角材が揺れに耐える事が出来ず、真っ二つに折れて崩れ去った。現場では大工職人が巻き込まれる事になり死者が出たほどだった。
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