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第3章 新たな覚醒
37話 領主アレックの心配
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マーガレットは魔導士様がいつ帰ってくるのか、領主アレックに聞くがよい返事は返ってこない。
「いつ帰ってくるかわからないのですか?」
「なにぶん8階層となると我々では想像もつきませんので、どのくらい潜るのか?それとも8階層のボス部屋の攻略が本当にできるのかまったくわかりません」
「そんな……」
「それに、これは考えたくありませんが8階層となると、魔導士様一行が全滅する可能性がないとも限りませんので……」
「なぜダンジョン攻略を止めなかったのですか!」
「それは我々貴族でも無理と言うものです。魔導士様は冒険者ですからね。冒険者達はダンジョンに向かい成功するも全滅するも自己責任で動いています」
「だからって8階層だなんて……」
「姫様……アレック様に詰め寄っても意味がありません」
「ううっ……でも、どうしたら……」
「マーガレット様は何も悪くはありません。たまたま、魔導士様が不在だっただけの事です」
「しかし……私には不安な事が一つあります」
「「不安な事?」」
領主アレックが口にする不安な事に、マーガレットとアーロンは身を乗り出した。
「まさか、本当にダンジョン攻略に失敗すると?」
「いえ。それはあくまでも可能性の話で、私は魔導士様は8階層の攻略は成功すると考えています」
「8階層の攻略成功!?」
「それは本当ですか?」
「ええ。魔導士様一行の実力はダンジョンと同じで、我々には想像がつきませんが、闇ギルドを完璧に退ける力があります」
「「な、なるほど……」」
「では、何が不安なのですか?」
「魔導士様の性格ですよ」
「「魔導士様の性格?」」
「ええ……多分ですが、今回マーガレット様が王都グシリアにお迎えするにあたって、ここマートンの町に来てくださったわけですが……」
「「ゴクリ……」」
領主アレックの言葉に、二人は緊張して喉を鳴らす。
「魔導士様は、王都グシリアに行かないとおっしゃるかもしれません……」
「「はぁあ!?」」
「アレック!何を言っているのです?魔導士様は国王陛下との面会を断ると言うのですか?」
「申し上げにくいのですが……あの性格は貴族の私からしたらあり得ないものなのです」
「いくら何でも国王陛下との面会ですよ?」
「はい……あの方は平民でも異質な存在です。私も何度も怒りを飲み込んだしだいで……」
「貴族に逆らうのが普通だと思っているのですか?」
「いえ……魔導士様に逆らうという概念はありません」
「だったら何も問題は!」
「そうではないのです。魔導士様は貴族も平民も奴隷も関係ないのですよ」
「「?」」
アレックの言葉に、二人は頭にハテナマークが浮かんでいるように呆けるのだった。
「つまりですね。貴族も奴隷も同じ人間と平等であると考えていらっしゃるのですよ」
「「はぁあ!?」」
「だから、魔導士様の性格は厄介すぎるのです。常識が一切通用いたしません」
「だからと言って、いくら何でも国王陛下の面会を断るなどあり得ないのですが……」
「普通はあり得ないと考えるものですが、魔導士様は違います。自分に利がないと考えると平気で断ります。そこに身分の違いなど関係なく平等の人間として交渉してくるのですよ」
「ば、馬鹿な!」
「そのような事を言って、不敬罪になるのを知らないのですか?それに、アレック貴方はそれに異論を唱えなかったのですか?」
「はい……」
「なぜですか?」
「反論しても無駄だからですよ。先ほど交渉してくるといいましたが、貴族相手に強気で交渉してくる人間はそうはいません」
「当たり前です。貴族を馬鹿にしているとしか思えません」
「実際のところ魔導士様は馬鹿にはしておりません。それにそれだけ強気で交渉してくるには、それなりに力を持っている証しでもあります」
「貴族の貴方よりもですか?」
「はい……それに私は魔導士様に権力を使っても何もいい事はなくデメリットの方が多いと思っております」
「「えっ!?」」
「アレックは権力を使うのはデメリットというのですか?」
アレックの言葉に、マーガレットとアーロンは言葉を失う。平民が貴族の言う事を聞かなくてもいいと宣言したのである。
「マーガレット様には信じられませんか?」
「当たり前です!なぜ、貴族が平民の都合に合わせねばならないのです」
「あの魔導士様相手にその考えは捨てた方がよろしいかと助言いたします」
アレックは席を立ち、マーガレットに土下座をしてお願いするのだった。マーガレットは、アレックが魔導士の為に頭を下げるのに何の躊躇もない態度に驚き何も言えなくなってしまった。
地上ではそんなやり取りをしていた頃、ショウ達は前回7階層を攻略した時より、更にスピードを上げてダンジョンの奥へと進行していた。今は、ポーションの販売も開始され他の冒険者達もダンジョンで見かけることもあって、浅い層では魔物が間引きされていることもあってスムーズになった事も大きい。
「ここまでは早かったな」
「6階層までは冒険者がいましたからね」
「ここからはあたし達の独占だな!」
アスカは、レベルを上げたくてしょうがない様子でワクワクしていた。
「アスカ、目的は8階層だからな。いちいち魔物に手を出すなよ」
「ええ~……」
「やっぱり手を出すつもりだったか」
「だって……」
「いい事を教える。6階層の魔物より8階層の魔物の方が経験値は多いからレベルは上がりやすいぜ」
「な、なるほど!旦那様そうと決まれば早く8階層に行こう!」
そう言ってアスカは魔物には手を出さずにドンドンボス部屋に向かって突き進んでいく。それを見たアリサ達は苦笑するのだった。
「ご主人様……アスカの操り方が上手くなりましたね」
「アスカが単純でよかったよ……」
「旦那様!聞こえてるぞ。誰が単純だって?」
「いや……単純なんて言ってないぞ。素直って言いたかっただけだ」
「ふん!どうせあたしは単純で扱いやすいホムンクルスだよ」
そう言ってアスカは、頬を膨らませながら近くにいたミラーシーンをトゥーハンドソードで叩き斬ったのだ。
そして、仲間を叩き斬られたミラーシーンはリンクして大量に襲いかかってきたのだった。
「うわっ!馬鹿……アスカお前何やってんだよ」
『『『『『『『メェ~~~~~!』』』』』』』
「あたしって単純だから憂さ晴らししちゃった。テヘッ」
「可愛くねぇよ!」
ショウ達は、アスカのせいで6階層で大乱闘になるのだった。
「いつ帰ってくるかわからないのですか?」
「なにぶん8階層となると我々では想像もつきませんので、どのくらい潜るのか?それとも8階層のボス部屋の攻略が本当にできるのかまったくわかりません」
「そんな……」
「それに、これは考えたくありませんが8階層となると、魔導士様一行が全滅する可能性がないとも限りませんので……」
「なぜダンジョン攻略を止めなかったのですか!」
「それは我々貴族でも無理と言うものです。魔導士様は冒険者ですからね。冒険者達はダンジョンに向かい成功するも全滅するも自己責任で動いています」
「だからって8階層だなんて……」
「姫様……アレック様に詰め寄っても意味がありません」
「ううっ……でも、どうしたら……」
「マーガレット様は何も悪くはありません。たまたま、魔導士様が不在だっただけの事です」
「しかし……私には不安な事が一つあります」
「「不安な事?」」
領主アレックが口にする不安な事に、マーガレットとアーロンは身を乗り出した。
「まさか、本当にダンジョン攻略に失敗すると?」
「いえ。それはあくまでも可能性の話で、私は魔導士様は8階層の攻略は成功すると考えています」
「8階層の攻略成功!?」
「それは本当ですか?」
「ええ。魔導士様一行の実力はダンジョンと同じで、我々には想像がつきませんが、闇ギルドを完璧に退ける力があります」
「「な、なるほど……」」
「では、何が不安なのですか?」
「魔導士様の性格ですよ」
「「魔導士様の性格?」」
「ええ……多分ですが、今回マーガレット様が王都グシリアにお迎えするにあたって、ここマートンの町に来てくださったわけですが……」
「「ゴクリ……」」
領主アレックの言葉に、二人は緊張して喉を鳴らす。
「魔導士様は、王都グシリアに行かないとおっしゃるかもしれません……」
「「はぁあ!?」」
「アレック!何を言っているのです?魔導士様は国王陛下との面会を断ると言うのですか?」
「申し上げにくいのですが……あの性格は貴族の私からしたらあり得ないものなのです」
「いくら何でも国王陛下との面会ですよ?」
「はい……あの方は平民でも異質な存在です。私も何度も怒りを飲み込んだしだいで……」
「貴族に逆らうのが普通だと思っているのですか?」
「いえ……魔導士様に逆らうという概念はありません」
「だったら何も問題は!」
「そうではないのです。魔導士様は貴族も平民も奴隷も関係ないのですよ」
「「?」」
アレックの言葉に、二人は頭にハテナマークが浮かんでいるように呆けるのだった。
「つまりですね。貴族も奴隷も同じ人間と平等であると考えていらっしゃるのですよ」
「「はぁあ!?」」
「だから、魔導士様の性格は厄介すぎるのです。常識が一切通用いたしません」
「だからと言って、いくら何でも国王陛下の面会を断るなどあり得ないのですが……」
「普通はあり得ないと考えるものですが、魔導士様は違います。自分に利がないと考えると平気で断ります。そこに身分の違いなど関係なく平等の人間として交渉してくるのですよ」
「ば、馬鹿な!」
「そのような事を言って、不敬罪になるのを知らないのですか?それに、アレック貴方はそれに異論を唱えなかったのですか?」
「はい……」
「なぜですか?」
「反論しても無駄だからですよ。先ほど交渉してくるといいましたが、貴族相手に強気で交渉してくる人間はそうはいません」
「当たり前です。貴族を馬鹿にしているとしか思えません」
「実際のところ魔導士様は馬鹿にはしておりません。それにそれだけ強気で交渉してくるには、それなりに力を持っている証しでもあります」
「貴族の貴方よりもですか?」
「はい……それに私は魔導士様に権力を使っても何もいい事はなくデメリットの方が多いと思っております」
「「えっ!?」」
「アレックは権力を使うのはデメリットというのですか?」
アレックの言葉に、マーガレットとアーロンは言葉を失う。平民が貴族の言う事を聞かなくてもいいと宣言したのである。
「マーガレット様には信じられませんか?」
「当たり前です!なぜ、貴族が平民の都合に合わせねばならないのです」
「あの魔導士様相手にその考えは捨てた方がよろしいかと助言いたします」
アレックは席を立ち、マーガレットに土下座をしてお願いするのだった。マーガレットは、アレックが魔導士の為に頭を下げるのに何の躊躇もない態度に驚き何も言えなくなってしまった。
地上ではそんなやり取りをしていた頃、ショウ達は前回7階層を攻略した時より、更にスピードを上げてダンジョンの奥へと進行していた。今は、ポーションの販売も開始され他の冒険者達もダンジョンで見かけることもあって、浅い層では魔物が間引きされていることもあってスムーズになった事も大きい。
「ここまでは早かったな」
「6階層までは冒険者がいましたからね」
「ここからはあたし達の独占だな!」
アスカは、レベルを上げたくてしょうがない様子でワクワクしていた。
「アスカ、目的は8階層だからな。いちいち魔物に手を出すなよ」
「ええ~……」
「やっぱり手を出すつもりだったか」
「だって……」
「いい事を教える。6階層の魔物より8階層の魔物の方が経験値は多いからレベルは上がりやすいぜ」
「な、なるほど!旦那様そうと決まれば早く8階層に行こう!」
そう言ってアスカは魔物には手を出さずにドンドンボス部屋に向かって突き進んでいく。それを見たアリサ達は苦笑するのだった。
「ご主人様……アスカの操り方が上手くなりましたね」
「アスカが単純でよかったよ……」
「旦那様!聞こえてるぞ。誰が単純だって?」
「いや……単純なんて言ってないぞ。素直って言いたかっただけだ」
「ふん!どうせあたしは単純で扱いやすいホムンクルスだよ」
そう言ってアスカは、頬を膨らませながら近くにいたミラーシーンをトゥーハンドソードで叩き斬ったのだ。
そして、仲間を叩き斬られたミラーシーンはリンクして大量に襲いかかってきたのだった。
「うわっ!馬鹿……アスカお前何やってんだよ」
『『『『『『『メェ~~~~~!』』』』』』』
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「可愛くねぇよ!」
ショウ達は、アスカのせいで6階層で大乱闘になるのだった。
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