魔王を"封印"した聖女の生まれ変わりはまた聖女でした!

此花チリエージョ

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銀髪と緋色の瞳の聖女と仲間達

闇ギルド商会①

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 受付のテーブルに肘をつけて、煙草たばこを吸ってる、顔に大きな傷がある男、ビールを呑んで酔ってる、ヤクザっぽい人間の男が6人。

 拳銃けんじゅうや剣など、武器の手入れをしてる【獣人】の男が4人。

「…ーーーーっ」

 私が身構えてしまったことに、フィル君が気付いて、

『危険な時はテレポートするから、安心して』

 テレパシーで、私に伝えると同時に、フィル君が受付に向かっていく。私も後に続く。

 私達は受付の中で、煙草たばこを吸ってる、顔に大きな傷がある男の前まで来る。
 フィル君が自分の魔法鞄マジックバックから、ポーチぐらいの袋を取り出して、ジャラと、テーブルの上へ置く。

 男は袋を開けて、パッと見て、金貨が300枚以上、日本の金額だと、3,000,000円以上のお金が入っていることを確認する。

「何の用だ?」

 そう言って、男は吸っていた煙草を床へ落とし、足の裏で火を消した。

 話だけでも、聞いてくれる様子で、

(ひとつめクリア!)

 私は心の中でガッツポーズをした。

「これで習得とクエストの依頼を受けたい」
「何のスキルだ?」

 フィル君の言葉に、男は品定めするように睨み付ける。

「まずは『鑑定』『育成』『合成』それから」

(どうしよう。
 私のスキルなのに、フィル君に任せたままで、いいの?)

 私はチラッと、拳銃けんじゅうの手入れをしてる、狐の耳としっぽを持つ、獣人を見た。

 私はギュッと胸を押さえて、

(フィル君を危険な目にあわせたくない!
 でも)




 私は、闇ギルド商会ここに来る前夜、リビングでした会話を思い出す。

「ハル、いいですか、闇ギルド商会は利用者ひとを選びます」

 私達は、花や木の実が彫られた、丸い真っ白な木製のテーブルと、イスに向かい合いながら座る。

 フィル君は右指を1の形にして、

「まず、僕達のような【わけあり】
 闇ギルド商会ここの人達は『犯罪者』や『故郷を追われた人』など、理由は様々ですが、全員【わけあり】なので、お互いの情報を外にもらさない意味もあります」

 フィル君は右手を2の形にして、

「ふたつめは【お金を持っているか】
 ギルド商会通常だとノーマルスキルひとつ銅貨5枚~銀貨2枚ほどで、習得出来ますが」

 日本だと、500~2,000円ぐらい。

闇ギルド商会そこだと、最低でも金貨3枚は必要です」

 日本あっちだと、30,000円もかかるの。

 フィル君は右手を3の形にして、

「最後は【自分の意思を持ってるか】
 これは、闇ギルド商会相手の人の好みにもよりますが、流されやすい人は、闇ギルド商会違法してる人達に対して言うのも、なんですが、まず信頼されません。
 最悪そのまま商品にされる可能性や、女性だと、アレだったりに、され…ます」

 最後は苦々しく、すっごく言いにくそうにだった。




 私は相手の男をじっと見つめる。

(一か八か!)

「あと、武器の『杖』と『馬』のスキルを私に下さい!」

 私の声が部屋中に響いた。
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