碧天のノアズアーク

世良シンア

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レグルス編

28 スターライト連続誘拐事件Ⅷ

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side 八神秀

「その手、もう離すんじゃねぇぞ」

涙で顔を腫らし、うずくまるように少女を抱くカナタにポンッと軽く手を置いた。

「それから、後で俺んとこ来い。嬢ちゃんが戻んなきゃなんねぇ場所があるんでな」

俺は仲間のもと一歩踏み出したところで、振り返る。

「ああそうだ。それと、だ。あとででいい。ノアに感謝は言っとけよ」

そう言いながら後ろ手を振りつつ、俺はノアたちの方へ向かう。道中、カイトと目が合った。ま、特に何か言葉を交わしたわけじゃねぇ。だが涙に濡れたあいつの顔は、今まで見てきた中で、ダントツに晴れやかだったように思えた。

「どうやら間に合ったみてぇだな」

「ありがとな、秀。それに天も。二人があの子を連れて来なかったらきっと今頃……」

ノアは俺の背後で泣き続けるカナタたちに視線を向けた。安堵と嬉しさが混ざった、そんな顔をしていた。

「ま、そうだな。それにお前の人選は間違ってなかったぜ、ノア」

「え?」

ポカンとマヌケな顔をする。そんな鈍感なとこに絆されつつも、ノアの状態をざっと確認する。

……また派手にやったなぁ。

そこら中に血はついてるし、服は言うまでもなくズタボロで、頬には剣傷がざっくりと。漢の勲章といやぁ聞こえはいいんだが……ポーションかなんか使って早めに治癒しねぇとな。

これがもしもっと幼い頃の出来事だったなら、俺は確実にノアを傷つけたあいつらを殺していたかもしんねぇな。いやぁ、お互い成長したもんだ。

俺はポンッとノアの頭に手を置く。

「それと、よくやったな」

そして髪の毛がくしゃくしゃになるくらい、めいいっぱい撫でてやった。

「わ!ちょっ!何すんだよ!もう!!」

手を弾かれた。ノアは淡く赤面していた。

「なんだなんだ。頑張った弟を褒めてやんのは、兄貴の務めだろ?」

「別に秀は俺の兄貴じゃないだろ!……まあ似たようなもんかもしれないけどさ……いやじゃなくて、いつも言ってんじゃん!もうオレは撫でてもらうような歳じゃないって!」

「まあまあ、細けぇことは気にすんなって。俺からすりゃぁよ、お前はいつまでたってもかわいいかわいいお子ちゃまなんだからよ」

「誰がお子ちゃまだ、誰が!!」

見た目は重傷に見えたが、ある程度動けてはいる、か。

「そんだけ叫べんなら大丈夫そうだな」

「ぐぬぬ……」

悔しそうな顔。相変わらず、感情豊かなこって。

「そうだ、連絡事項がひとつある。おそらく今、別動隊でセツナとリュウがあの屋敷ん中に入ってるはずだ」

「え、マジで?」

「ああ。今回の犯人……ムースだったか?そいつを捕えるためというよりは、攫った子どもが他にもいるかもしれねぇから、そいつらの保護を目的として先に行かせたんだよ」

ノートリアスのアジトの地下牢ではあの嬢ちゃんしか保護できなかった。それにこっちに誘拐された子どもたちがいないとも限らねぇからなぁ。

「秀……お前天才かよ」

スゲー、と感心してそうな顔。

「今更何言ってんだか。えーと?こっちの状況としては……へぇ。ありゃ重傷だな」

「カイトの銃から放たれた弾丸を喰らった結果だ。トロすぎるあの二人が悪い」

「おいおい辛辣だなぁ、シン。ま、そりゃいつものことか」

もうひとりの大切な主、シン。見ればノアほどとはいかないが、無傷というわけでもなさそうだ。それにこの惨状……。

屋敷の奥側なんて焼け野原もいいところだぜ……ん?

「おいこら、シン。まさかとは思うが……あれ、使ったか?」

ここに来る道中、微かに誰かがあの力を使ったような感覚がした。肌がピリッとした程度だったから気のせいかとも思ったが、この荒廃っぷりをみるに俺の考えはあながち間違いでもなかったかもしれねぇ。

「そうだが。それが?」

何が悪い?と言いたそうな面だ。

「『それが?』じゃねぇよ、馬鹿たれが。本当に身の危険を感じた時だけ使えって言っただろうが。お前のことだ。どうせノアのことを考えすぎて感情任せにやったんだろ」

正直に言ってシンが俺ら以外の誰かにやられるなんてのは想像しにくい。こいつは性格に難はあるが戦闘面では無類の強さを発揮する。追い詰められるなんてこたぁ、そうそうない。

それにさっきの救出劇を終えた後だと、今回の敵の強さはたかが知れていた。俺らのパーティなら手こずることはまあないだろ。

……ま、あの二人は例外ではあるか。

「ああ。だがそのことをお前に指図される謂れはない」

「……っ!」

ったく、かわいくねぇなぁぁ!

「だぁぁもうぅ!!」

乱雑に髪を掻きむしる。

「まあまあ、落ち着けって二人とも。シンだって頑張ったんだからいいじゃんか。ちょっとくらいはさ」

「……はぁぁ。今回は大目に見てやるが、次からは気をつけろよ。約束は守るためにあんだぞ。わかったか?」

「は?俺は兄ーーー」

「はいはーい!」

シンの口を手で塞ぎ、ノアが元気よく返事した。空いた手はシンの手首を持って大きく上に掲げている。

不安な単語が聞こえた気がしたが……まあよしとしてやる。

「えーっと、とりあえずムースの確保は後回しにして、俺らは一時ここで待機。ちょっとは身体休めないとな。それに屋敷にセツナたちが入ったなら、奴がこっちに出てくる可能性もあるし。まさに一石二鳥ってやつ?」

「ガル!」

ん?なんの鳴き声だ?

「お、リオンもそう思ってくれるのか!よしよーし」

リオンと呼ばれた黒い狼は、ノアに顎の後ろを撫でられ尻尾を振っていた。

名前を呼んだ時点でこいつが何者かは見当つくが、なぜそうなったのか、その過程が一ミリもわっかんねぇ。

「……どういうこった、こりゃぁ……」

「あ、この後特にやることないなら、秀たちの方がどうだったのか、事の成り行きを聞きたいんだけど……いいか?」

狼リオンの横で座りつつも、ノアは真剣な眼差しを向けた。

「了解だ」







「ちょっとみんな見てくれ」

そうノアに言われ宿一階のフリースペースに俺たちは集まった。この日はあのパーティを開催した日の翌日で、各自が部屋で就寝する寸前のことだった。

「ん?その紙はなんだ?」

「よくぞ言ってくれた、秀。みんなを呼んだのは他でもない、この紙と……」

ノアは懐からもうひとつの便箋を取り出した。どちらも白いが、最初に持っていた紙の方にはご丁寧に赤い封蝋がされていた。

「これな。こっちの簡素な手紙はパーティの日に起きたらオレのコースターの下に挟んであった。そんでこっちのちょっと洒落たのはついさっき伝書鳩として届いたもので、獅子っぽい赤の封蝋がされてる」

明らかに差出人はそれぞれ別なんだろうな。

「ノアってばモテモテだねー。パーティー開いただけでもうそんなにちやほやされるなんてさー 」

カズハはニンマリと頬を緩ませながら揶揄った。

「いやー、そんなわけーーー」

「そんなの天地がひっくり返ってもありえないな」

ノアは目を見開き、パチパチと瞬きをする。それに咄嗟に言葉が出てこないみてぇだな。

「………………そ、そんな強く言わなくてもいいじゃん……そんなん、オレが一番よくわかってんのに……」

セツナの鋭い本音にノアはしょぼんとした。声が弱々しく、がっかりしているのがよくわかる。

セツナは誰に対しても物怖じせず、本音でものを言うタイプだからなぁ。時にそれは鋭利なナイフともなりうるわけだ。

「だ、大丈夫ですよ!ノアさん!ノアさんはとってもかっこよくて、強くて、優しくて……えと、とにかく、とっても素敵な方ですから!」

「エル……!やっぱエルはいいやつだなぁー!」

エルにキラキラとした視線を送るノア。

ははっ。さっきまで落ち込んでたくせに、調子のいい奴だ、まったくよ。

「お手紙……いい話?」

「んー……正直言うと、やったー!って大手を振って喜べるような代物ではなかったかなー。とはいえ、赤い封蝋のされた方はまだ開けてないんだけど」

「では先にノアが読んだ簡素な手紙の内容から聞こうか」

「おう。えっと、簡単に言うとだな……」

湊に促され、ノアは片方の手紙を開きながらその内容を話し始めた。

その手紙はここスターライトの簡略化した地図だった。手書きでいくつか印がつけられており、密集するというよりは点在しているようだ。といってもせいぜい数は十数個。そしてこれが何を意味するのかと言えば、ノートリアスの拠点候補であるらしい。

余白部分には一箇所だけ文字が書かれていたようで、その内容は『どうか少女を救って欲しい』というものだった。このこととあのパーティーの時との関連から、ノアはこれがBランクパーティイノセントからの、ある種の指名依頼だと思ったらしい。それも相当緊急性の高いものなんじゃないか、と推測したみてぇだ。

「オレさ、あいつらと桃兎をとっ捕まえた時にさ、何かあったら力になる!って言ったんだ」

「相変わらず無責任なお人好しだな」

「う。耳が痛い……だって、もっと仲良くしたかったからさ……」

再びセツナの鋭い言葉の刃がノアの心に突き刺さった。ノアにはあれだが、確かに我らが主様の片割れは謎に他人に優しい。よく言えば誰とでも親しくなれるみてぇな感じだが、誰彼構わずホイホイ懐かれるとよ、こっちもそいつが危険かどうか探るのが追いつかなくなるんだよなぁ。

昔ほど過保護に徹しなくともよくはなったが、最低限のこと、基本的なことは済ませてぇ。そうじゃなきゃ、こっちも気が気でないからな。

「安心してください、ノアさん。私も仲良くしたい派です!」

「エル……!」

……なんかさっきも見たな、このやりとり。

「んんっ。でだ、ノア。お前が言いたいのはつまり、この地図に印されたノートリアスの拠点とおぼしき場所を漁って、少女……クロエを救いたいってわけだな?」

「ああ。……あの二人さ、なんかすげー息苦しそうだったんだよ。……あ、目に見えて呼吸が荒くなってたとかそういう意味じゃないからな!」

「わーってるよ」

なんの心配をしてんだ、まったく。

「なんていうか、その、頑丈な鳥籠に閉じ込められてるうえに、美しく気高い翼もズタズタにされてしまった鳥みたいだった、っていうか……」

急なポエミー発言。……これは、分かりやすいのか?

「……?どういう意味なの?」

首をこてんっとさせ、リュウはセツナの袖をキュッと掴んだ。

……まあ、そうなると思ったぞ。

「不自由ってことだ。まあ、昔の私たちみたいなもんだって言った方がわかりやすいか」

「あ……」

納得したリュウの顔は、みるみるうちに悲しげなものへと変わった。

「自分の感情や意志を押し殺し、ただただ命令を実行する操り人形と成り果てる。それに抗えないというならば、その苦痛は計り知れないだろう」

「湊の言う通りだ。それに大事な仲間が人質に取られてるっつうんだから?そりゃぁ、毎日生きた心地がしねぇわな」

これに関しては俺も湊も他人事で済ませられない部分がある。ただ、俺たちの場合はあいつらみてぇに我慢できずに、なりふり構わず敵を全て惨殺する可能性もぶっちゃけあるけどな。

「そうなんだよ。オレさ、あの時、不自由が自由になったら二人はどうしたい?的なこと聞いたんだよな……。そしたらあの二人、どんな反応したと思う?」

ノアのその声は、少し低く、そして悲しげだった。

「うーん……あ、もしかして、ノアみたいに世界中を飛び回りたい!みたいなこと言ってたりしてー。まあ、あんまり予想しにくいけどー」

「ははは。そうだったら良かったんだけどなぁ……あの二人さ、そんなこと考えもしなかったって感じで呆けてたっていうか、驚いてたっていうか……それ見た時、なんていうかこう、胸が締め付けられるような思いだったんだよ。そんでオレん中でさ、だったらもう救っちゃえ!ってなっててさぁ……」

「「「………………」」」

「え、何この雰囲気……」

後頭部を軽く掻き、ぎこちない笑みを浮かべたノア。だが誰からの反応ももらえなかったことに驚き、困惑したかのような表情とともに口を半開きにしている。

「いやー、なんていうかー、やっぱりお人好しだなーって思ってねー」

「それもバカがつくほどのなぁ」

「それがノアの長所であり短所でもあるだろう」

「奴等は兄さんからの温情に泣いて感謝すべきだ」

「ノア兄ちゃん、やっぱり優しい、ね」

「ノアさんの情の深さには、私も見習わなければ!という思いがいつも湧いてきます!!」

「……利もないのに他人に情けをかけるとか、よっぽど暇なんだな、あんた」

それぞれがノアに対しての感想を口々に言う。棘があったりなかったりはするが、皆思うことは同じらしい。

そんな俺たちの反応に対し、ノアは目をパチパチとさせていた。

「あー……お節介、なのかな」

ノアはバツが悪そうに頬を人差し指でぽりぽりと掻く。

「そんなことないですよ。ノアさんのズカズカと相手の内に踏み込むその行動力、とっても素敵です!」

おー、スゲェこと言うなぁ、エルのやつ。言葉選びが独特だ。

「エ、エル?それ、もしかしなくても褒めたことになってない、かもねー……」

「えェ?!」

エルは目を丸くさせながらノアに視線を向けた。案の定、ノアはしょぼくれていた。

「えと、違うんです。私はノアさんの、誰かに手を差し伸べる強さを尊敬していると伝えたくて、その、決して貶しているわけじゃなくて……!」

必死に弁明しようといつも以上に早口になるエル。

「っぷはははは!」

「しゅ、秀さん!笑わないでくださいよ!」

「いや、わりぃわりぃ。はぁーあ、やっぱ弟子の天然っぷりには頭が上がんねぇなぁ」

「……ッ」

軽くからかってやれば、恥ずかしそうに少しばかり顔を赤らめた。

「そういじめてやるな、秀」

「いやいや、エルが小動物みてぇにかわいいのがわりぃだろうよ」

「か、かかか、かわいいっ?!」

エルはもはや茹でダコのように顔を真っ赤にした。頭からは蒸気が出てるんじゃないかと勘違いしそうだ。

「エ、エルー!!」

頭がショートしたのか、エルは机に突っ伏してしまった。続いて間髪入れずにカズハが椅子を倒したことに気にも止めずに駆け寄った。

「とんだヒトタラシだな」

こちらに目を向けることなく、目を瞑り腕を組んだままで、特に俺に対して当たりの強いあいつがそう一言こぼした。

「あぁ?別に間違ったこと言ってねぇだろうよ」

「……ここにも鈍感馬鹿がいたか」

「あん?」

ため息をついたセツナがボソッと何かを呟いたが、俺の耳にしっかり届くことはなかった。

「それは今に始まったことではない。それより、そろそろ本題に戻るとしよう。先ほどまでの話をまとめれば、だ。その地図の中で印がかかれた十数箇所を洗いたい、ということだろう?」

「その通りなんだ、湊。なるべく早めに対処したいと思ってるからさ、手分けして探るのもありかなとも思ったけど、それだとあまりに時間がかかりすぎるかなーって思うんだよなー」

さっきまで落ち込んでいたのが嘘であったかのように、ノアはけろっとしていた。感情が揺れ動きやすいせいか、戻ってくるのも早いんだよなぁ。

「確かにねー。そこに、えーっと、少女だっけ?その子がいるかどうか探れるのかまで考えたらー、数日経ってもわかんなそうだもん」

「非効率極まりない」

「……ぼく、頑張るよ?」

「うんうん。いい子だなー、リュウは」

セツナの辛辣な意見に対して、リュウは寛容な姿勢をみせた。その献身的な様子にノアはにまにまと口を緩ませている。

ふん。まあ情報収集ってんなら当然俺の出番……。

「先に斥候として秀に調べさせればいい。たまには使ってやらないと術の精度が落ちるからな」

お次はといえば、俺に当たりの強い奴(男版)が余計な一言を添えてきやがった。

主に対してこういうことを思うのはどうかと思うが、なーんかイラつくんだよなぁ。こう、チクチクと背中から刺されてるっつうか、声かけられて振り返ったら小石を額にぶつけられてた感じっつうか……とにかく気に食わねぇ。

「それがぁ、人にものを頼む態度なのかぁぁ?シィィィン?」

鋭い眼光とドスの効いた声でその声の主へとゆっくりと視線を向けた。

「は?何を言ってるんだ。頼む頼まないどうこうではなく、お前がやるべきことだと言ってる。それが今考えられる、最善で最良の策だ。こんな初歩的なこと、少し考えればわかる。まさかその未だ成熟し切ってもないちゃちな脳みそ、その辺の魔物に喰われでもしたか?」

「………………」

ほんっっっとにコイツ、人の神経逆撫でするのがうめぇなぁ、おい。

「スゥゥゥ……フゥゥゥゥゥゥ…………」

まあまあ、一旦落ち着こうぜ。

俺はコイツより遥かに大人なわけだから?人を貶すことが常套句とも言っていいような、そんな一言一句にいちいちキレてたら、身体も心ももたないわけで。

それにこんなんで怒鳴ってたら、湊にまーた堪え性がないだのガキっぽいだの言われるのがオチだ。

今だけは聖人君子であれよ、俺……。

「んんっ。とりあえずは、だ。俺の陰陽術水鞠を使えば一日かけずとも、ノートリアスの本物の拠点を暴くなんざ簡単なこと。地図見た感じ全て効果範囲内に入ってるからな。それに、建物内部の構造に配置されている警備の人数なんかも、全て露出させられる」

「わぁお。相変わらず規格外な力を持ってるねー」

未だ戻ってこないエルの背中をさすっていたカズハに褒められる。そういや、カズハたちには水鞠を見せてはいなかったか。

「オッケー。そんじゃあ事前調査は秀に頼むわ。みんなで手分けして見回るより危険は少ないし。それに効率がいいもんな。そんで詳細わかったら、潜入や救出の算段をつけることにしよう」

「それがいいだろう。それで、もうひとつの赤い封蝋がされた便箋には何が書かれているんだ?」

「そうだったそうだった。こっちも気になってたんだよなー……」

湊の的確な指摘にノアは獅子の形の判を押された赤い封蝋を剥がし、中身を取り出した。

「えーとなになに…………」

左から右へ、次々に視線が流れていく。そしてその表情は次第に強張っていった。

レオン叡王からの伝書らしいが、一体どんな恐ろしいことが書いてあったのやら。

「何が書いてあったんだ、兄さん」

「そう、だな……えっと、要約すると、ボレアスの叡団員ムースが今回の連続誘拐事件の容疑者筆頭に上がったため、犯人確保に協力して欲しいっていう依頼かな。あーいや、依頼ってより要請?に近いかもだけど」

「はーん、なるほどなぁ。EDENを通して指名依頼でもした日にゃぁ、犯人に気づかれちまう可能性がたけぇ。だから伝書鳩なんざ遠回りなもん使って、極秘裏に協力を頼んできたってわけか」

「ムース……そんなやついたか?」

「あの、オレンジ色の髪をした背の低い男性の方です。きっとセツナさんも何度かお会いしてると思いますよ」

「ふーん……記憶にないな」

「あ……」

考える素振りは見せたものの、セツナはそっけなく答えた。コイツもシンと同類で、自分が何かしら認めた奴しか脳内に留めてねぇんだよなぁ。見れば朧げに思い出す可能性はあるんだろうが……なんともまあ、都合のいい不可思議な脳の構造をしてやがる。

「えと、おどおどしてた人?」

「ああ。言っちゃわりぃが、あんまし国を守る仕事には向いていなさそうな男だったな。にしても、セツナよりよほど記憶力がいいな、リュウ」

「っ……う、うん。あ、ありがと」

未だ褒められることに慣れないのか、照れくさそうにしながらリュウはお礼をした。

「ま、どうせ?シンも記憶に留めてやしねぇんだろうけどな」

ひょいとシンの方へと視線をやる。

「何を言うかと思えば。当然、記憶領域からは削除した。というより、焼きついてすらないな。雑魚に眼中はない。どうでもいいやつに容量を割くのは無駄でしかないからな」

「右に同じ」

マジでコイツら似たもん同士だなぁ、おい。んでもって、俺との相性がすこぶるわりぃときたもんだ。

「それはそれとして、各々そのムースとやらに思うところはあるだろうが、そいつが犯人として最有力となった理由は書かれているのか?いくらこの国のトップたる叡王からの頼み事であれ、内容が信用に値しないのであれば、こちらが受ける必要は全くない」

「はっ、同意見だぜ、湊。こちとらなんでも屋じゃねぇんだ。百歩譲って厄介ごとに首を突っ込むことを了承しても、その便箋が例えば罠で?パーティが壊滅するようなことになってもみろ。目も当てられねぇぞ」

もちろんこれは極端な例だ。最悪の事態を想定したものにすぎない。まさに万が一、いやもしかしたら億が一かもしれねぇな。パーティもそうだが、特にノアやシンにもしものことがあれば、俺も湊も何しでかすか、わかったもんじゃねぇ。

「「「…………」」」

静寂が訪れた。他の席では飲んだくれどもが騒いでいたり、軽く食事をとりながら談笑する宿泊客らがいた。だが、そんな喧騒をものともしない静けさが、ここには広がっていた。

「そんな脅すようなこと言うなよ、二人とも。鬼気迫ってたから余計空気が重くなったじゃんか」

そんな静寂を破ったのは、我らが主ノアだった。

「常に最悪の事態ってもんを想定しながら動くもんだぜ?ノア。俺らが口酸っぱく教えただろ?」

「それはまあそうだけどさ……」

理解はしてるが納得はしてない、って顔だな。
さて、この後はどうしたもんか……。

「情けない男どもだ」
「なんだ、怖いのか?」

ノアにどう言おうかと思案していれば、あの生意気な二人からほぼ同時に、冷ややかな言葉が投げつけられた。その視線はまっすぐに俺と湊を睨んでいた。一般人なら萎縮して目を逸らしちまうような、そんなナイフよりも鋭い眼光だった。

「あー……わりぃな、セツナ、シン。もっかい言ってもらってもいいか?」

「は?耳の中に糞でも詰まってるのか?臆病者がピーピー喚くなと言ったんだ」

「まったくだ。このパーティで最年長の割に、随分と弱気なことだ。あーそうか、歳を取ると挑戦する気概なんてものは、若さと共に過去に置き去りにするのか。……哀れなことだ」

あーらら。スゲェ言われようだ。ただ、なんだろうな。もはや怒りを通り越して逆に冷静になったわ。妙に心が落ち着いてて、逆に気持ちわりぃけど。

「はぁ。私らより強いくせに、そんなくだらない弱音を吐くなんて。とんだ意気地なしがこのパーティにいたもんだ。恥ずかしくて、それこそ目も当てられない」

「木偶坊と昼行灯。そんなお荷物どもの話など、まさに蛙鳴蝉噪あめいせんそう。聞くに耐えないな」

「「「…………」」」

二人の暴言ジャブ&ストレートラッシュに、俺と湊だけでなく他のやつらも全員、呆気に取られていた。

待て待て待て待て。エスカレートしすぎだろ。てか暴言のレパートリーが豊富すぎねぇか?この二人。普段は口数少ないくせして、こういう時だけ饒舌っつうか、イキイキしてるっつうか……。

「黙ってないで何か言ったらどうだ?」

「なんだ、言語能力も失ったか。ピーチクパーチク喚いていた声すらもどこかに置いてきたとなれば、いよいよ役立たずの烙印がお似合いになるな。俺がその証として、真一文字にその二つの首を斬り裂いてやろうか?」

……冷酷セツナと無情シンって名前に改名してもいいレベルだぞ。
はっ。二人合わせりゃ、冷酷無情コンビってか?笑えねぇっつうの。

「「「…………」」」

つか、どうすんだこの空気。ここだけ空気が澱みすぎて、あっちの和気藹々わきあいあいとした空気との格差に、全員火傷しちまうぞ。

正直、年長者の俺か湊が沈静化させてもいいんだが、それだとなぁ……。

『パァンッ!!』

拍子木を鳴らしたような、よく響く乾いた音がこの気まずい静寂を割った。周りで騒いでいた奴らも突然聞こえてきた大きすぎる音に反応し、こちらに良くも悪くも視線が集まった。そしてそんな音の元を辿れば、その人物は動揺した顔を全く見せず席から立ち上がっていた。

おおっ……!

「はい、そこまで!熱くなるのはいいけど、仲間を過度に蔑むような発言は控えろよー。内部分裂しても、いいことなんてひとつもないからな。わかったか、二人とも」

「……一万歩譲って善処はしてもいいが、期待はするな」

「すまない、兄さん。少し冷静さを欠いていた」

ノアの堂々とした介入により、ようやく二人の熱も治まり、平和が訪れた。もしかしたら、空気がスッと浄化されて軽くなったかのように錯覚したかもしれない。いずれにせよ、少なくとも息はしやすくなっただろう。

その空気が周りにも伝播したのか、口を止めていた他の宿泊客も視線を戻し、再び会話を始めた。

一方のセツナは再び無関心な態度に戻り、シンもすぐに大人しくなった。相変わらず、ノアの言葉には素直に従いやがる。やっぱかわいくねぇわー。

……にしてもノアの奴、なんだかんだリーダーらしくなってるじゃねぇか。こりゃかなーり喜ばしいことだぜ。

俺の予想としちゃぁ、最初は腰抜けるくらい驚いたけど、俺のように一周回って冷静になって、自分が取るべき行動を見出せたってところか。でなきゃもっと早く止めに入ってるだろうし。そのレベルになるまではもう少しかかりそうだな。

「おー。リーダーみたいなこと言うねー、ノア」

「いや、みたいじゃなくて、オレがみんなのリーダーだからな?!めっちゃありがたいことに!!」

ニヤニヤしたカズハに揶揄われたノアだったが、張り上げられた声の割に嬉しさが滲み出ていた。曇りなく笑っているのがその証拠だろう。

「俺らのせいでちょいと不穏な空気にはなっちまったな。それはすまねぇと思ってるが、率直に聞こう。ノアや他の奴らはどう思ってる?レオン叡王の要請を受け入れるかどうかについて」

俺はメンバーに値踏みするかのような視線で見つめた。

ここでもし、俺たち側につくような意見が出るのなら…………。

「私はぜひ協力したいです。亜人のみなさんが理不尽に苦しみ続けるのは心苦しいですし、それにこの街で仲良くしていただいている、べアリーナさんやベアドルさんの不安を取り除きたいんです」

「はーい!私もエルとおんなじ意見だよー。子どもが誘拐され続けるなんて、いくらなんでも悲しすぎるからさ」

「ぼくも、お手伝いしたい。ぼくみたいな子は、よくないから」

「そうだな。不幸な子どもが増えるのは忍びない」

少し言葉足らずなリュウの主張に、湊が補足するように言葉を続けた。

「なるほどなぁ。もう一度言うが、どんな危険が待っていようと、お前たちなら乗り越えられると?」

「うっわ、意地悪なこと言うねー、秀」

「そりゃぁ、年長者としてこのパーティを預かる責任ってのはあるからなぁ」

「私はこのパーティならなんだってできると信じています。もちろんそれは驕りとかではないです。だってみなさんの強さには何の疑いも持ってませんし、それに私の師匠は世界トップクラスの実力者ですから!」

純真無垢な眼差しが俺を見つめ返す。それには思わず笑みがこぼれた。

「ははっ。弟子にそう言われちゃあ返す言葉もねぇが……ひとつ言うなら、私の師匠は世界最強の実力を持ったナイスガイです!とか言っても良かったんだぜ?」

「うひゃあぇ?そ、そそそれはもちろん秀さんが誰よりも強くてかっこいい男性であることは重々承知してますが、その、そ、そそそんなこと小っ恥ずかしくてみなさんの前で大っぴらに言うのは憚られると言いますか……!」

リンゴのように顔中を真っ赤に実らせたエルは、目をギュッと瞑りながら堰を切ったように口を開いた。俺はその焦った様子にまた口角が上がった。

毎度のことながら、揶揄い甲斐があるやつだなぁ。

「うんうん。エルは秀のことがとっても好きなんだねー」

「す、すす好きだなんて、そんな恐れ多いことは……!!!」

「もう可愛いんだからぁー」

耐えきれずに顔を手のひらで覆うエルの頭を、まるで本当の姉のようにカズハが優しく撫でた。そして思い出したかのように、「あ、もちろん私だって、湊のことは世界一の剣豪だと思ってるよー」と湊に告げていた。

湊はと言えば「ん?そんなことはないだろう。そもそも何をもって世界一の称号を得たと定義するのかを決めねば話は進まない。世界一とはそんなに安っぽいものではないだろう?」と、俺と真逆な超超真面目な返答をしていた。

それにはカズハも「あはは!湊ってば堅物すぎー。そんだけ強いって褒めただけなんだから、素直に受け取ればいいのにー」と笑っていた。これにも湊は納得できていないのか、軽く首を傾げていた。

師匠と弟子の有り様は様々ってわけか。あっちも大概仲良くやってそうだ。

そんな和やかなやり取りを眺めていれば、もう何度目かわからないあの冷え切った声が俺の耳に刺さった。

「ナイスガイ…………きも」

「はいそこー、口がわりぃぞ。目上の人への態度を改めろー」

「きもい奴にきもいと言って何がおかしい?」

これが悪意なく本心で言ってるってのが、セツナのいろんな意味で怖ぇとこなんだよなぁ。

「まあ一旦それはいいとして、だ。お前はどうしたいんだ?この国の未来を救うかもわからねぇこの案件についてよ」

「……別に私はやりたいとは一言も言っていない」

「ほう?シンと一緒になってあんなに俺たちに噛みついてきたってのにか?」

「あれはお前らが力を持っているのに弱虫のようにうじうじとした発言をしたから、それに腹が立っただけだ。言いたかないけど、私よりも断然強いだろ、お前も湊も」

「なるほど、そこは弁えてんのな」

「私はそこまで馬鹿じゃないからな」

こういう洞察力には舌を巻く。自分と相手の力量を測れる奴に弱い奴はいない。それに誰よりも鍛錬を怠らず自分磨きに専念するそのストイックさには、尊敬の念を感じざるを得ねぇんだよなぁ。

……口はシンと同レベルに極悪だが。

「じゃあなんだ?この要請には応じないってか?」

俺はコンコンと、テーブルに置かれた便箋付近を指で叩いた。

「…………」

セツナは軽く目線をリュウに向けた。リュウはカズハやエル、湊の会話に笑顔の花を咲かせていた。それに一瞬だけやわらかな表情を見せたかと思えば、いつもの真顔に戻り俺に向き直った。

「まあ、実戦経験を積めるいい機会だから。協力することに抵抗はない」

その言葉も嘘ではないんだろうが……ったく、素直じゃねぇなぁ。

「ふん。ま、そういうことにしといてやるよ。そんでシンは…‥」

「聞く必要があるか?」

「いやいいわ」

そうだった。流れで聞いちまったがシンの考えることなんざ、わざわざ聞かんでもわかってたわ。

ここまで聞けば、ほぼ全員がこの二通の依頼書にサインをすることに同意していることがわかった。正直俺も湊も死ぬのが怖いからあんな不安を煽るような発言をしたわけではない。当然意図があった。なぜなら多少の危険はこの場の全員が承知の上であり、それを跳ね除ける力だって十分にあるとわかっているのだから。

ただ俺たちは、このパーティがどんな道を選ぶのか、それだけを見たかった。水面に小石を投げ入れれば波紋ができる。それは待てばおさまるようなちっぽけなものかもしれねぇが、その一投石によって起こされた波にどう対処し前に進むのか。どうも歳を重ねると、若ぇ奴らの選択を見てみてぇと思っちまうらしい。

『パンッ!』

鶴の一声のような、軽快で乾いた音が響く。

「うし。お前らの意見は概ね理解した。要約すりゃあ、俺らノアズアークに恐れるもんはなんもねぇ!心のままにやってやろうぜ!って感じだな。そんじゃ最後にリーダー?お膳立てはしといたんだ。バシッと決めてくれよ?」

「ふん、あったり前だろ?!オレを誰だと思ってる?この最っ高のパーティノアズアークのリーダーだぞ?」

「決めちゃって、リーダー」
「いいとこ見せろよ、ノア」
「兄さんの言葉はいつも正しい」
「かっこいいです、ノアさん」
「ノア兄ちゃん、がんばれ」
「…………」

「お、おう。みんななんか、あんがとな。……でもオレってこんなにもみんなに応援されるほど頼りないと思われてる、のか……?」

感謝の後、何か腑に落ちなかったらしいノアはみんなには届かないほどの小声を漏らした。

「まあいっか……んんっ。よし。……ノアズアーク、いざ出航!今回の旅路の目的は、この国で生きる人たちに平和をもたらすことだ!いくぞみんな!!」

「「「おう!」」」




















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