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第1章
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梨沙は通学鞄の内ポケットからスマホをとりだし、ツイッターを起動した。
タイムラインでクラスメイトの動向を追う。
その作業が終われば、梨沙はコーラとアップルパイをカメラに写し、自身のタイムラインにアップロードした。
「いただきます。」
梨沙はスマホをテーブルの上に置きアップルパイを一口、二口と口に運ぶ。
最近、皆つれないなぁ。1年の時はそうでもなかったのに。
梨沙はふとそう考え始めた。
自分は別に彼氏欲しい訳じゃないから、周りから見てもがっついてもないのになぁ・・・。
手が無意識に毛先を弄ぶ。
「あの子さー・・・ざい・・・うっとうしく・・・?」
喧騒とした店内から聞こえるクラスメイトへの悪口が時々聞こえる。そんな光景もいつもの事。
でも、今日は違った。
「梨沙って・・・くせに自信家だよ・・・マジ、ウケる!」
その言葉がハッキリと耳に入った。
その言葉は歪んで聞こえるけどハッキリと入った。
梨沙はその言葉の主を探す。主は簡単に見つかった。
梨沙の斜め後ろにいた。相手は数人のクラスメイトと楽しげに会話しており、1人でマクドナルドにやってきた梨沙に全く気づいていない様子だった。
「あのさ・・・。」
梨沙の声は震えていた。こんな場面は何度経験しただろう、今度こそ大丈夫だって信じていたのに。
「え、いたの?」
松木七瀬は梨沙の声に振り返り、あっけからんと答えた。
「うざいって言ったよね?」
「またまた、そんなこと言ってないよ。」
「嘘だ、ちゃんと聞こえたんだから。」
「は?いつもの聞き間違いじゃないの?いい加減にしてよ。聞き間違えてるくせに、そうやって言い切る態度が気に入らないの。」
七瀬はそう言うと、食べかけのアイスを乗せたトレーを持って席を立ち、一緒に来ていたクラスメイトに共に移動を促す。
「明日から絶交。可哀想な障害者だか知らないけどあんた面倒くさい」
七瀬は振り返り満面の笑みを浮かべていた。梨沙の目には涙が浮かんでいた。
だが、梨沙は泣くまいとただその場でこらえるしかなかった。
タイムラインでクラスメイトの動向を追う。
その作業が終われば、梨沙はコーラとアップルパイをカメラに写し、自身のタイムラインにアップロードした。
「いただきます。」
梨沙はスマホをテーブルの上に置きアップルパイを一口、二口と口に運ぶ。
最近、皆つれないなぁ。1年の時はそうでもなかったのに。
梨沙はふとそう考え始めた。
自分は別に彼氏欲しい訳じゃないから、周りから見てもがっついてもないのになぁ・・・。
手が無意識に毛先を弄ぶ。
「あの子さー・・・ざい・・・うっとうしく・・・?」
喧騒とした店内から聞こえるクラスメイトへの悪口が時々聞こえる。そんな光景もいつもの事。
でも、今日は違った。
「梨沙って・・・くせに自信家だよ・・・マジ、ウケる!」
その言葉がハッキリと耳に入った。
その言葉は歪んで聞こえるけどハッキリと入った。
梨沙はその言葉の主を探す。主は簡単に見つかった。
梨沙の斜め後ろにいた。相手は数人のクラスメイトと楽しげに会話しており、1人でマクドナルドにやってきた梨沙に全く気づいていない様子だった。
「あのさ・・・。」
梨沙の声は震えていた。こんな場面は何度経験しただろう、今度こそ大丈夫だって信じていたのに。
「え、いたの?」
松木七瀬は梨沙の声に振り返り、あっけからんと答えた。
「うざいって言ったよね?」
「またまた、そんなこと言ってないよ。」
「嘘だ、ちゃんと聞こえたんだから。」
「は?いつもの聞き間違いじゃないの?いい加減にしてよ。聞き間違えてるくせに、そうやって言い切る態度が気に入らないの。」
七瀬はそう言うと、食べかけのアイスを乗せたトレーを持って席を立ち、一緒に来ていたクラスメイトに共に移動を促す。
「明日から絶交。可哀想な障害者だか知らないけどあんた面倒くさい」
七瀬は振り返り満面の笑みを浮かべていた。梨沙の目には涙が浮かんでいた。
だが、梨沙は泣くまいとただその場でこらえるしかなかった。
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