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それは無駄ではなかったのに
しおりを挟む日記をつけ始めた。
一日目はノート見開き二ページイラスト付き。
ちなみに一ページ目は「三日坊主ダメ絶対」という標語が縦に書いてある。
二日目は一ページ分。イラスト無しで色ペン多用。
三日目は同じく一ページ分。半分はイラスト。
三日坊主にならぬように!と意気込みながらも四日目、忙しかったが突出して書きたくなる出来事はなかった。
結果、一言「忙しい、されど充実はなし」。
一度そうなると、ずるずると続くわけで。
私の日記帳は日付と一言だけで埋め尽くされていくこととなった。
一冊が終わったことを記念して読み返そう、そう思って開いたはよかったが、ふと気づいてしまった。
何のために日記を書くことにしたかって、忘れっぽさをカバーするためだった。
それなのに、埋め尽くすまで一度も振り返らなかった。
そして、日記自体も半分越す前から行動より心情ばかりで思い出したかったことは何一つ載ってない。
まぁ、何を思い出したいかといわれると特にないのだけれど。
書いた時の気持ちだけは思い出せるようで、詩を読む感覚で見返す分には楽しい。
しかし、目的を達成する手段としては、忘れっぽさをカバーするには不十分。
これからも続けて書く意味が見いだせず、日記を書くことをやめた。
それから一週間経たずして、日記を書いていたことすら忘れた。
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