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さて、ここはどこでしょう?②
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出入り口のアーチを境に庭が終わり、外に続いている。そこからそっと顔を覗かせるとずいぶん開けた場所があった。右手側には大きなお城、その手前の広場に人がいた。やっぱり童話の中に迷い込んだみたい。当てはまるとしたらアリスかな。可愛らしい夢。
ただ、夢にしてはずいぶん現実味がある。定番ながら頬っぺたを引っ張りながら思う。
おまけに、そこにいたのはトランプ兵ではなかった。何かの劇にも出てきそうな紺の正装、騎士服ってやつかも。それに身を包んだ仰々しい人たちがたくさん。その場で跪き、恭しく頭を下げている。正面に偉い人でもいるらしい。
しばらくして、良く通る声が響いた。
「アズール・ベルテ隊、ただ今戻りました!」
「……では、フェルクス騎士団長。前へ」
落ち着いた声のあと、一番前の人が立ち上がった。紺のマントをはためかせ、遠目でもその凛々しさが伝わってくる。
もっと近くで見てみたいと興味本位で周囲を見渡す。けど庭は仕切られるように垣根が続いている。覗き見するのは難しい。
さすがに堂々と出ていって行事を邪魔するわけにはいかないか、と残念に思いかけて、ふと、スマホを思い出した。
さっと取り出しカメラを起動する。画面をピンチアウトすれば双眼鏡の代わりになる。そこに先程の男性を映し込む。
綺麗な金色の髪、それが陽の光を受けてキラキラしていた。端正な顔立ちで肩章も輝いている。
何より風貌が堂々としていて自信に満ちている。結構カッコイイ。もしこれが何かの劇のワンシーンとかであれば、確実に主人公だろう。
その男性が前方まで行くと再び跪いた。
そこには、薄いベールを纏った女性が立っている。
長い髪の色や表情は、刺繍や花飾りがたくさんついた紫のベールのせいで良く見えなかったけど、暗めに見えた。反対に身に付けてるドレスはオフホワイトで花嫁衣装に似ている。
「我が隊の全ては、アリステギアに」
低く、けどしっかりとした声。金髪の男性は言葉の最後に女性の手を取り口づけを落とした。
そしてすぐ立ち上がり、再度一礼したのち身を翻して元の場所に戻る。そこから解散の声がかかるまでに、時間はそうかからなかった。
バラバラと人が捌けていく。その中でようやく画面から目を離した私は、人がそばを通った瞬間とっさに木陰に隠れてしまった。
「…………」
つい条件反射でやってしまった。改めて顔を出した時にはもう周囲に人はいなかった。
残念に思いながらも、さっきあれだけ人がいたのだ、ここじゃなくても良さそうな人に会えるはず。と楽観的に考える。
とりあえず元の位置で待機しようか、と噴水を目指した。
でもその途中、風景に似合わない嗚咽きが耳を掠める。
「………ぐぇっ…………うっ、ぐぇげぇ」
ありゃ、嘔吐かも。体調の悪い人がいるのかな。ちょっと心配になって、足早にその場所を目指した。ついでに話も出来たらいいな、なんて下心もありで。
ただ、夢にしてはずいぶん現実味がある。定番ながら頬っぺたを引っ張りながら思う。
おまけに、そこにいたのはトランプ兵ではなかった。何かの劇にも出てきそうな紺の正装、騎士服ってやつかも。それに身を包んだ仰々しい人たちがたくさん。その場で跪き、恭しく頭を下げている。正面に偉い人でもいるらしい。
しばらくして、良く通る声が響いた。
「アズール・ベルテ隊、ただ今戻りました!」
「……では、フェルクス騎士団長。前へ」
落ち着いた声のあと、一番前の人が立ち上がった。紺のマントをはためかせ、遠目でもその凛々しさが伝わってくる。
もっと近くで見てみたいと興味本位で周囲を見渡す。けど庭は仕切られるように垣根が続いている。覗き見するのは難しい。
さすがに堂々と出ていって行事を邪魔するわけにはいかないか、と残念に思いかけて、ふと、スマホを思い出した。
さっと取り出しカメラを起動する。画面をピンチアウトすれば双眼鏡の代わりになる。そこに先程の男性を映し込む。
綺麗な金色の髪、それが陽の光を受けてキラキラしていた。端正な顔立ちで肩章も輝いている。
何より風貌が堂々としていて自信に満ちている。結構カッコイイ。もしこれが何かの劇のワンシーンとかであれば、確実に主人公だろう。
その男性が前方まで行くと再び跪いた。
そこには、薄いベールを纏った女性が立っている。
長い髪の色や表情は、刺繍や花飾りがたくさんついた紫のベールのせいで良く見えなかったけど、暗めに見えた。反対に身に付けてるドレスはオフホワイトで花嫁衣装に似ている。
「我が隊の全ては、アリステギアに」
低く、けどしっかりとした声。金髪の男性は言葉の最後に女性の手を取り口づけを落とした。
そしてすぐ立ち上がり、再度一礼したのち身を翻して元の場所に戻る。そこから解散の声がかかるまでに、時間はそうかからなかった。
バラバラと人が捌けていく。その中でようやく画面から目を離した私は、人がそばを通った瞬間とっさに木陰に隠れてしまった。
「…………」
つい条件反射でやってしまった。改めて顔を出した時にはもう周囲に人はいなかった。
残念に思いながらも、さっきあれだけ人がいたのだ、ここじゃなくても良さそうな人に会えるはず。と楽観的に考える。
とりあえず元の位置で待機しようか、と噴水を目指した。
でもその途中、風景に似合わない嗚咽きが耳を掠める。
「………ぐぇっ…………うっ、ぐぇげぇ」
ありゃ、嘔吐かも。体調の悪い人がいるのかな。ちょっと心配になって、足早にその場所を目指した。ついでに話も出来たらいいな、なんて下心もありで。
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