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迷子の会社員、無事に居場所を見つけました④
「「ルミ様!」」
「カマリ、エラ!」
久しぶりのロギアスタ邸に戻って来たら、一番に二人が迎え入れてくれた。
左右からサンドイッチにされて、でも、それが嬉しい。後からガルシアさんやセルトンもゆっくりとやってくる。
なんだろう。この顔触れがホッとする。
傍まで来ると、ガルシアさんがふわりと笑った。
「ルミ様、ご無事で何よりです」
「そうでもないんだ。私が不甲斐ないばかりに」
すかさず聞こえた、申し訳なさそうな声。慌てて振り返るとフェルが眉根を寄せていた。
「そんなことない! フェルがいたから私、ここにいられるんだもの」
「ルミ……」
おいで、と呼ばれてカマリとエラを見る。二人は柔らかく微笑んで一歩離れた。それに促されて、フェルの元に向かう。手を取られた瞬間、抱き寄せられた。
「良かった。こうして今、共にいられることが何よりだ」
「でも、いろいろと驚くことがありました」
「そうだね。あとでたくさん話そうか」
だけど、と彼は続ける。
「私はもう、君ではない他の誰かではダメなんだ。そう改めて思い知らされたよ」
「フェル」
私も同じ気持ち。そう伝えたかったけど、間に声が割り込んできた。
「そういうのは部屋でやってくれる? 玄関ホールでやることじゃないでしょ」
「カデム? どうしてここに? お城には?」
「荷物はここにあるんだ。そんなにすぐ、向こうへ行きたくないし」
わずかに口を尖らすカデムに、フェルがふわりと微笑む。
「では殿下。私が荷物をお持ちしましょうか?」
「なに急に。やめてよ、気持ち悪い。今まで通りにしてくださいよ、旦那様」
「そういうわけにはいかないよ。次期国王陛下?」
「あのじいさんが、そう簡単にくたばりそうには思えないけどね」
二人の会話に、ガルシアさんも参戦する。
「カデム様。こちらにいる間は、私めが貴方のお目付け役として国王陛下より申し付けられております。先程の発言も、そのままご報告させていただきますが、宜しいですか?」
「は? いやいやいや、ちょっとダメだけど!?」
「今後の発言には気を付けないといけないね、カデム」
「旦那様にも、そっくりそのまま、お言葉が戻ってきますよ」
「おっと、失礼。今のは聞かなかったことにしてくれないかな?」
「それは致しかねます」
「え?!」
普段見られない焦ったようなフェルに、思わず吹き出す。クスクスと笑っていたら、カデムとフェルが顔を見合わせて、笑い始めた。
それがやがて周りに伝染していき一時ロギアスタ邸の玄関ホールは賑やかになった。
不意に、フェルの横顔が目に留まる。
すると、気づいた彼が私に視線を向けた。
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