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美希と舞奈美(美希side)

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修学旅行中の出来事である。

「美希~!見てみてこれ、可愛くない?」
真琴がお手洗いに行っている中、舞奈美は自由だった。
一抹の不安を抱きつつも、舞奈美の方へ振り返った。
"どうしたの?なんかいいものあった?"
何を指さしているのだろうと思いながら見てみると、それは薄気味悪いぬいぐるみだった。
"えっ…あんたそれ買うの…?"
「え、だめ?可愛いじゃん!えーっとなんて言うんだっけ?アイ ウォント イット?」
真琴がいないから、英語を使えない2人ではどうにも出来ないと思うが、舞奈美だけでは不安というよりやらかす予感しかしないため、私も手伝うことにした。
"確か真琴が外国で買い物する時は値切らないとダメだよって言ってた気がする。"
「本当?じゃあ…えーっとカウントダウンプリーズ!!」
"あんた、それ違わない?"
「えー?何言ってんの?あってるよォー!カウントダウンプリーズ!」
なんか違うと思いながらも店員さんを見てみると、不思議そうな顔をしていた。
「countdown?HAHAHA!OK!」
「Are you redy?」
「ほら!あってるじゃん!OKOK!GoGo!」
"えっ…うっそ!あってるの?"
驚いて口が開いてしまった。
そこにちょうど真琴が来た。
「ん?2人とも何してんの?」
「Ten…nine…eight…seven…six……。」
「なんでカウントダウンしてんの?この店員さん」
"ブフッ…ま、舞奈美がこの商品を値切ろうとして…。"
笑いが止まらなくなってきた…。
「くっ…待ってまた笑っちゃう。せっかくさっき治まったのに!」
真琴は、修学旅行中ずっと笑いっぱなしだった。主に舞奈美のおかげで。
当の舞奈美本人は、突然のカウントダウンに戸惑っていた。
「え!なんでカウントしてるのこの人!?」
"それは、舞奈美がカウントダウンプリーズなんて言うからでしょ…あはは…ダメだ…わ、笑いがと、とまらない…!"
しばらく2人で笑い続けていた。
「もー!笑ってないでどうにかしてよ!値切るってどうするの!?」
結局舞奈美は、買うのをやめた。本人曰く、よく見たら可愛くなかったらしい。舞奈美は、本当に自由だった。
その日は真琴の大変さと舞奈美の天然さを思い知った日だった。

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みんなの感想(1件)

大海烏@いんてぃかぱっく

これは、何かの作品の外伝的なものでしょうか?
あと「まこと」「まなみ」と似たような名前で頭がごっちゃになります。私の頭が悪いだけかもですが。

ただ、女の子同士の日常話は嫌いじゃないので次も期待しています。

ソフィア
2020.11.27 ソフィア

感想ありがとうございます(*^^*)
完全なるオリジナルでございます。
初めて小説を書きましたので、期待して頂き、とても光栄です。
天然の友達が多いので、それを参考に書いてます(笑)
真琴と舞奈美は、個人的に響きが好きな名前なので、使っているだけです。紛らわしくてすいませんm(*_ _)m
楽しんで頂けたら幸いです。
初めての感想を頂いて嬉しく思います。

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