16 / 226
第2章 勇者と最悪な出会い編
第16話 輝け、痛ネーム!
しおりを挟む
腹パンチとは……読んだ字の通り、腹部を殴る行為である。別名は『腹パン』とも呼ばれ親しまわれている。
好んでお腹を殴る、殴られることにフェチズムを感じる変態行為の意味もある。
マニアックなプレイではあるがその道は深く、殴る角度や位置によって好みの痛み方があるため、SM業界では意外にたしなむ人は多い。
的確な殴られ方をすれば天国へ登れるが、誤った殴られ方をすれば地獄の苦しみに地べたを這いずり回ることになる。
よく、漫画やアニメでは腹パンから気絶するシーンが見受けられるが、医学的には極稀な現象で狙ってできるものではない。
腹パンから意識をなくしたヒロは幸運だった……。
鳩尾に入れられた下から突き上げるパンチに、肺の空気が吐き出され、消えない鈍重な痛みが腹部に残り続けまったく治らない。
吐き出した空気を求めて口を動かすが、空気を取り込めず酸欠に陥ってしまった。
苦しみの中、ヒロは膝を折り地面に頭を擦りつけ、『土下座』する格好で這いつくばっていた。その顔は痛みで苦悶の表情を浮かべ涙を垂れ流し、ヒロはそのまま意識を失ってしまうのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ぼ、僕は一体……」
どれくらい時間が経ったのだろうか……白濁する意識の中、ボンヤリとする頭を振りヒロは現実世界へと無理やり意識を引き戻した。
「……なっ! 縛られて⁈」
まだ覚醒し切っていない意識で辺りを見回すと、自分が両手を後ろ手に縛られていることに気が付いた。
体は、森に生える太い木の幹に縛り付けられており、逃げられない。
「痛っ! たしか突然、腹パンをされて……」
まだ痛む鳩尾に視線を落とすと、痣ができていた。
痛みは収まっていたが、呼吸をすると鋭い痛みが走る。
さらに視線を落とすと、胡座を組むように座らされ、木に縛り付けられたヒロの下半身に、30cmくらいの大きな葉っぱが置かれアソコが隠されていた。
「そうか、泉で傷口を洗うのと血糊を洗い流すのに裸になったんだっけ? それから泉で汚れを流していたら女の子が現れて……」
意識を失う直前までの出来事を、ヒロは思い出していた。
「ああぁぁぁっ! 無我夢中で裸なのを忘れてた。そりゃ女の子なら怒るよな……」
裸でコミュニケーションを取ろうとしていたことに、ようやく気が付き、ヒロは急に恥ずかしくなってしまう。
かつて、全裸で町を練り歩きイベントを攻略する『ファザー2 ジーズの逆襲』と言う、ゲームがあった。
プレイ当時はこんなシュチュエーションあり得ないと、クリエイターを馬鹿にしていたが、当時の自分を殴り殺したかった……全裸でイベント進行は、現実でも起こってしまったのだから!
少女に『悪い事をしたな~』と、ヒロは反省する。
とらあえず状況を取りまとめると、生きてはいるがマズイ状態である事だけは分かった。
周りを見回しても、自分以外には誰もいない。どうやら先ほどの泉から少し離れた場所に、縛り付けられており、少女の姿は見えない。
どうにかして縄を抜け出さねば…… いまモンスターに襲われたら、ひとたまりもない!
『ガサッガサガサ』
だが、その願いは早くも終わりを迎えてしまった! 前方の茂みから、何かが草むらをかき分けて、近づく音が聞こえてくる。
『ゴクリ』と固唾を飲み、茂みから現れる何かを待つ葉っぱ一枚の男! 緊張が走る中、茂みをかき分けてヒロの前に現れたのは……鹿みたいな大きなツノを持つ動物を担いだ、先ほどの少女だった。
ホッとするヒロを見て、少女が近づいてくる。
「やっと目を覚ましましたか、変態さん」
「変態? 誰が?」
肩に担いだモノを地面に下ろし、少女がヒロを『ビシッ』と指差す!
「あなたのことです。変態さん。自分は変態って必死に指を指して言っていましたよね? 覚えていないのですか?」
自分を指差して名前を伝えようとした記憶があるが、自分を変態と紹介した記憶がヒロにはなかった。
「変態なんて言葉使った記憶ないですよ」
「私の聞き間違いですか?」
「それにそんな痛い名前の人がいるわけないでしょう?」
『ただでさえ、キラキラネームだと言うのに、DQNネームの称号までゲットなんて冗談じゃない!』と、ヒロが心の中で憤慨する。
「あれ? そう言えば喋れるのですか? 先ほどは聞いたことがない言葉を使っていましたが?」
少女の急な質問に、正直に答えるには相手を知らなすぎると、ヒロはとっさに誤魔化す。
「僕は遠い国からの旅の途中、町に向かって歩いていたはずが、いつの間にか森に迷い込んでしまって……」
「別の国の人でしたか。どおりで聞いたことがない言葉だと思いました」
どうやら信じてくれた様子に、ヒロは安堵して話を続ける。
「町に辿り着けず、途方に暮れていた所、途中で泉に辿り着き、体の汚れを落としていました」
「そこで私と出会ったと?」
「これで森を抜けられる思ったら、嬉しさで気分がハイになってしまいまして……とっさにこの国に言葉が出てこず、自分の国の言葉で話し掛けてしまいました」
少女は事情を聞き、警戒心を少し解いたように見えた。
「あと突然の事に我を忘れてしまい、お粗末な物を見せつけてしまいました……申し訳ありません」
ヒロは縛られたまま、頭だけを下げて謝る。
「……」
少女からの返答はなく、どうしたものかと思いながら下げた頭を上げると、少女は何かを考え込んでいた。
「あの……」
「……分かりました。さっきのことは忘れましょう」
どうやら誤解は解けたようだ。
「とりあえず悪意はなかったみたいですし、縄を解きますね」
「ありがとうございます。え~と?」
お礼を言いたいが相手の名前が分からず、言い淀んていた僕に少女が気づく。
「私の名前はリーシアと言います」
「リーシアさん、ありがとうございます」
「こちらの方こそ、変態呼ばわりしてしまって申し訳ありませんでした。お名前をお伺いしてもよろしいですか?」
「僕の名前は『英雄』と言います。よろし『ガンッ!』」
ヒロの顔の横を、リーシアの拳が凄い勢いで通り過ぎ、木の幹に拳の跡を刻み込む。
「やっぱり変態じゃないですか!」
森にリーシアの声が響き渡った!
「信じた私が馬鹿でした! このままモンスターに喰われると良いです!」
「ちょ! ちょっと待ってください! 置いていかないでください! カムバァァァァァァク!」
この後、ヒロの名前が、この世界の発音で『変態』と言う意味を持つのだと、リーシアから教えられるのであった。
〈異世界でも、勇者の名前は輝いていた!〉
好んでお腹を殴る、殴られることにフェチズムを感じる変態行為の意味もある。
マニアックなプレイではあるがその道は深く、殴る角度や位置によって好みの痛み方があるため、SM業界では意外にたしなむ人は多い。
的確な殴られ方をすれば天国へ登れるが、誤った殴られ方をすれば地獄の苦しみに地べたを這いずり回ることになる。
よく、漫画やアニメでは腹パンから気絶するシーンが見受けられるが、医学的には極稀な現象で狙ってできるものではない。
腹パンから意識をなくしたヒロは幸運だった……。
鳩尾に入れられた下から突き上げるパンチに、肺の空気が吐き出され、消えない鈍重な痛みが腹部に残り続けまったく治らない。
吐き出した空気を求めて口を動かすが、空気を取り込めず酸欠に陥ってしまった。
苦しみの中、ヒロは膝を折り地面に頭を擦りつけ、『土下座』する格好で這いつくばっていた。その顔は痛みで苦悶の表情を浮かべ涙を垂れ流し、ヒロはそのまま意識を失ってしまうのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ぼ、僕は一体……」
どれくらい時間が経ったのだろうか……白濁する意識の中、ボンヤリとする頭を振りヒロは現実世界へと無理やり意識を引き戻した。
「……なっ! 縛られて⁈」
まだ覚醒し切っていない意識で辺りを見回すと、自分が両手を後ろ手に縛られていることに気が付いた。
体は、森に生える太い木の幹に縛り付けられており、逃げられない。
「痛っ! たしか突然、腹パンをされて……」
まだ痛む鳩尾に視線を落とすと、痣ができていた。
痛みは収まっていたが、呼吸をすると鋭い痛みが走る。
さらに視線を落とすと、胡座を組むように座らされ、木に縛り付けられたヒロの下半身に、30cmくらいの大きな葉っぱが置かれアソコが隠されていた。
「そうか、泉で傷口を洗うのと血糊を洗い流すのに裸になったんだっけ? それから泉で汚れを流していたら女の子が現れて……」
意識を失う直前までの出来事を、ヒロは思い出していた。
「ああぁぁぁっ! 無我夢中で裸なのを忘れてた。そりゃ女の子なら怒るよな……」
裸でコミュニケーションを取ろうとしていたことに、ようやく気が付き、ヒロは急に恥ずかしくなってしまう。
かつて、全裸で町を練り歩きイベントを攻略する『ファザー2 ジーズの逆襲』と言う、ゲームがあった。
プレイ当時はこんなシュチュエーションあり得ないと、クリエイターを馬鹿にしていたが、当時の自分を殴り殺したかった……全裸でイベント進行は、現実でも起こってしまったのだから!
少女に『悪い事をしたな~』と、ヒロは反省する。
とらあえず状況を取りまとめると、生きてはいるがマズイ状態である事だけは分かった。
周りを見回しても、自分以外には誰もいない。どうやら先ほどの泉から少し離れた場所に、縛り付けられており、少女の姿は見えない。
どうにかして縄を抜け出さねば…… いまモンスターに襲われたら、ひとたまりもない!
『ガサッガサガサ』
だが、その願いは早くも終わりを迎えてしまった! 前方の茂みから、何かが草むらをかき分けて、近づく音が聞こえてくる。
『ゴクリ』と固唾を飲み、茂みから現れる何かを待つ葉っぱ一枚の男! 緊張が走る中、茂みをかき分けてヒロの前に現れたのは……鹿みたいな大きなツノを持つ動物を担いだ、先ほどの少女だった。
ホッとするヒロを見て、少女が近づいてくる。
「やっと目を覚ましましたか、変態さん」
「変態? 誰が?」
肩に担いだモノを地面に下ろし、少女がヒロを『ビシッ』と指差す!
「あなたのことです。変態さん。自分は変態って必死に指を指して言っていましたよね? 覚えていないのですか?」
自分を指差して名前を伝えようとした記憶があるが、自分を変態と紹介した記憶がヒロにはなかった。
「変態なんて言葉使った記憶ないですよ」
「私の聞き間違いですか?」
「それにそんな痛い名前の人がいるわけないでしょう?」
『ただでさえ、キラキラネームだと言うのに、DQNネームの称号までゲットなんて冗談じゃない!』と、ヒロが心の中で憤慨する。
「あれ? そう言えば喋れるのですか? 先ほどは聞いたことがない言葉を使っていましたが?」
少女の急な質問に、正直に答えるには相手を知らなすぎると、ヒロはとっさに誤魔化す。
「僕は遠い国からの旅の途中、町に向かって歩いていたはずが、いつの間にか森に迷い込んでしまって……」
「別の国の人でしたか。どおりで聞いたことがない言葉だと思いました」
どうやら信じてくれた様子に、ヒロは安堵して話を続ける。
「町に辿り着けず、途方に暮れていた所、途中で泉に辿り着き、体の汚れを落としていました」
「そこで私と出会ったと?」
「これで森を抜けられる思ったら、嬉しさで気分がハイになってしまいまして……とっさにこの国に言葉が出てこず、自分の国の言葉で話し掛けてしまいました」
少女は事情を聞き、警戒心を少し解いたように見えた。
「あと突然の事に我を忘れてしまい、お粗末な物を見せつけてしまいました……申し訳ありません」
ヒロは縛られたまま、頭だけを下げて謝る。
「……」
少女からの返答はなく、どうしたものかと思いながら下げた頭を上げると、少女は何かを考え込んでいた。
「あの……」
「……分かりました。さっきのことは忘れましょう」
どうやら誤解は解けたようだ。
「とりあえず悪意はなかったみたいですし、縄を解きますね」
「ありがとうございます。え~と?」
お礼を言いたいが相手の名前が分からず、言い淀んていた僕に少女が気づく。
「私の名前はリーシアと言います」
「リーシアさん、ありがとうございます」
「こちらの方こそ、変態呼ばわりしてしまって申し訳ありませんでした。お名前をお伺いしてもよろしいですか?」
「僕の名前は『英雄』と言います。よろし『ガンッ!』」
ヒロの顔の横を、リーシアの拳が凄い勢いで通り過ぎ、木の幹に拳の跡を刻み込む。
「やっぱり変態じゃないですか!」
森にリーシアの声が響き渡った!
「信じた私が馬鹿でした! このままモンスターに喰われると良いです!」
「ちょ! ちょっと待ってください! 置いていかないでください! カムバァァァァァァク!」
この後、ヒロの名前が、この世界の発音で『変態』と言う意味を持つのだと、リーシアから教えられるのであった。
〈異世界でも、勇者の名前は輝いていた!〉
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる